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テーマ : 熱海市

静岡人インタビュー「この人」 土石流対応に臨む熱海市副市長 吉徳光男さん(熱海市)

 財務省関東財務局理財部次長、東京都八王子市行財政改革部長、住宅金融支援機構財務企画部長などを経て、4月2日付で熱海市副市長に就任した。熱海市伊豆山で発生した大規模土石流の復興推進本部筆頭副本部長を務める。鹿児島県鹿屋市出身。60歳。

吉徳光男さん
吉徳光男さん

 ―熱海の印象は。
 「熱海駅に降りた時、若者を中心とした観光客の多さに驚いた。海あり山ありで景色がいい温泉観光地。観光経済の振興は外せないが、住んでいる熱海市民が暮らしやすい街にするのが大事。まずは現場を見て学びたい」
 ―土石流の復旧復興対応は。
 「被災地の逢初(あいぞめ)川流域を歩いた。国の砂防ダムが完成し、県と市の河川道路整備も少しずつ進んでいる印象。もっと復旧復興の形が見えてくるといい。できるだけ多くの被災者が帰還できるよう寄り添う。用地買収は苦労するが、事業の全体像を見てもらいながら必要性を説明する」
 ―経験をどう生かすか。
 「東日本大震災の発生時に復興庁の立ち上げに携わり、海岸や道路河川の災害復旧事業の予算確保を担当した。『高い防潮堤はいらない』『緑地、公園化が必要』など多様な住民意見があり、関係省庁と相談しながら事業を進めた。熱海でも対話を重ね、解決策や方向性を見いだしていきたい」
 ―副市長就任の経緯は。
 「恩師の勧めで高校卒業後に国税局に入り、働きながら夜間大学で経済学を学んだ。財務省で主に公共事業の予算編成に携わる中、公共政策を学び直したいと思い、50歳の時に休職して大学院に通った。国の仕事は机上の話になりがちだが、基礎自治体の仕事は効果が直接見える。より市民に近いところで働きたいと思った」
 (熱海支局・鈴木文之)

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