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避難時の支援マッチング 手助け要請→付近の協力者へ 富士市が防災アプリ

 富士市は11月から、防災情報を総合的に発信するスマホ用のアプリ「防災ふじ」の運用を始めた。助けを求めたい要支援者が、周辺にいる支援者に手助けを要請できるマッチング機能などを備えている。

支援要請ボタンが表示されたアプリ「防災ふじ」の画面=富士市役所
支援要請ボタンが表示されたアプリ「防災ふじ」の画面=富士市役所


 協力できる支援者が事前に登録すると、災害時に付近から支援要請した発信者の居場所などが表示される。高齢や障害の理由から自力での避難が難しい人に確実な避難を促し、逃げ遅れによる被害の抑制につなげる。
 要支援者向けには個別避難計画をオンラインで作成できる機能もつけた。従来の紙作業より短時間で作成でき、家族や福祉事業者が代行することもできる。
 2018年の西日本豪雨の犠牲者に要支援者が多かったことから開発を進めてきた。同市によると、不特定多数に向けた避難支援のマッチング機能は全国で初めて。
 このほか、同報無線の内容の通知機能、自宅周辺の災害リスクや最寄りの避難場所を示すハザードマップ機能、避難所の開設状況や混雑具合が表示される確認機能などがある。
 2日の定例記者会見で機能を説明した小長井義正市長は「一人でも多くの人に支援者登録してもらい、災害時にはサポートに協力してほしい」と話した。
 アプリのダウンロードは無料。同市の避難行動要支援者は約2万2千人。
 (富士支局・宮城徹)

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