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チームブリヂストン 自転車男子団体追い抜き「金」 悲願パリへ 弾みのV 杭州アジア大会

 【杭州=本社臨時支局・大沼雄大】三島市を拠点に活動する自転車競技の「チームブリヂストンサイクリング」。トラック種目を中心に五輪出場を目指して埼玉県から移転し、5年がたつ。「団体追い抜きで世界と戦う」-。27日に中国・杭州アジア大会を制した男子チームが見据えるのは、来年パリ五輪での悲願成就だ。

男子団体追い抜き決勝 レース終盤に力走する(奥右から)橋本英也、児島直樹、窪木一茂。手前は松田祥位=中国・杭州(本社臨時支局・二神亨)
男子団体追い抜き決勝 レース終盤に力走する(奥右から)橋本英也、児島直樹、窪木一茂。手前は松田祥位=中国・杭州(本社臨時支局・二神亨)

三島で鍛えた健脚に手応え  東京五輪を契機に、日本自転車競技連盟は伊豆市のサイクルスポーツセンターにトラック種目の強化拠点「ハイ・パフォーマンス・センター(HPC)」を整備。ブリヂストンも五輪会場の伊豆ベロドロームでの強化に本腰を入れるため、2018年に三島市に拠点を新設した。メンバーは同市に住みながら練習漬けの日々を送ったが、五輪出場はかなわなかった。
 本番を観客席で見た今村駿介選手(25)は「オリンピックでしか感じ得ないレベルの高さがあった。やっぱりオリンピックが一番の大会」と、世界トップレベルで争う場所への憧れと悔しさをかみしめた。チームの照準は、そこから3年後のパリに移った。
 HPCと連携した着実な強化に加え、成長を後押ししたのが五輪出場枠の拡大。若手エースの今村選手が「従来の8カ国では際どかったが、10カ国に増えて出場が現実味を帯びた」と話す通り、チームの士気は一気に高まった。今季は5月の全日本選手権、翌月のアジア選手権で日本新記録を連発。メンバー最年少の児島直樹選手(22)は「今はオリンピックに出場するだけでなく、結果を残す意識に変わっている」と手応えを口にする。
 貫禄のアジア制覇で弾みを付けたチームは、ここから五輪枠を懸けた本当の勝負に挑む。「日本の自転車競技に期待感を持ってもらいたい」と今村選手。三島で鍛え上げた健脚をパリでも披露する。

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