テーマ : 伊豆市

記者コラム「清流」 美術がわからなくても 

 伊豆市貴僧坊地区を拠点に開かれている芸術祭「うぶすなの水文学」。主催のクリフエッジプロジェクトは、中伊豆の災害や地質、水にまつわる信仰を題材に制作を続ける。そのせいか10月下旬のトークイベントには、林業や土木、ジオパークの関係者、地域史の研究者が多く集まった。
 鑑賞した来場者は、各専門の知見で伊豆の災害や地形について語り合った。作品がいわゆる芸術品ではなく、普段は交わることのない異分野の専門知識が集まるハブとして機能していたのが興味深かった。
 美術がわからなくても伊豆半島に住む人なら、湧水の恩恵を受けたり、水害の被害を受けたりと、日常生活において水との関わりは深いはず。足を運べば、生活者として水や災害と自身のかかわりを見つめ直すきっかけになりそうだ。
(東部総局・菊地真生)

いい茶0

伊豆市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞