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ライ麦ストロー試して 脱プラへ伊豆で栽培、製造 就労継続支援事業所、虹の郷で提供

 プラスチックごみの削減が叫ばれる中、伊豆市の就労継続支援B型事業所「プラム」の利用者が、自然素材である地場産ライ麦のストローづくりに取り組んでいる。脱プラスチックを後押しする製品として、ストローが25日から同市の観光施設「虹の郷」内の飲食店で配られ始めた。

ライ麦で作ったストローを紹介するプラムの利用者=伊豆市の「虹の郷」
ライ麦で作ったストローを紹介するプラムの利用者=伊豆市の「虹の郷」


 プラムは同市湯ケ島の茅野地区で地域活性化を目指す「はちくぼ会」の協力の下、2020年から同地区の遊休農地でライ麦を栽培している。各自で畑に種をまいて2メートルほどに育ったライ麦を今春に収穫し、天日干しした。節を切って長さ20センチほどに切りそろえた後、煮沸消毒して完成となる。
 自然素材のため太さや色にばらつきがあるが、滑らかな手触りで口当たりは柔らかい。洗って乾燥させれば数回は繰り返し使える。割れるなどして使えなくなった場合は、庭や畑にまけば土に分解されて肥料にもなる。大城栄一所長によると、紙ストローと比べても香りがあまりせず、飲み物の味を損なわないという。「多くの方に利用してもらい、環境への優しさを知る契機になってほしい」と期待を寄せる。
 市によると、今後利用店舗と販路の拡大を目指すという。市環境衛生課の梅原雄児さんは「伊豆市内で完成した地産品のため、市民らにアピールして脱プラを呼びかけたい」と話した。
 虹の郷ではライ麦のストローを4千本用意し、飲食店で冷たい飲み物を注文した人に手渡す。1月下旬ごろまでの予定。プラスチックのストローとどちらかを選べるようにしている。
 (大仁支局・小西龍也)

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