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伊豆の廃棄物土砂問題 代執行関連費 静岡県が予算計上へ

 伊豆市大平柿木の宗教法人「平和寺本山」の敷地内に投棄された廃棄物混じりの土砂が市有地や柿木川に流出した問題で、静岡県は24日までに、流出した土砂の撤去などを行う行政代執行の調査設計費を2023年度9月補正予算案に盛り込む方針を固めた。24年度までの2年間で限度額3千万円の債務負担行為を設定する考え。
 県は、現地の地下水位などを調べた上で、土砂撤去の工法を設計する。調査の結果、地下水位や水脈の経路を見定め、土砂の全量撤去や砂防ダム設置など複数の工法から実施方法を選択するとみられる。
 県は21年9月、廃棄物処理法に基づき、同法人などに敷地外へ流れ出た廃棄物の全量撤去と、敷地内の廃棄物の流出防止対策を講じるよう措置命令を出した。法人側は不服とし、同年12月、環境省に処分取り消しの審査請求をした。同省の裁決は出ていないが、法人側の是正措置の動きを県が確認できないため、行政代執行が必要と判断した。
 県によると、同法人の敷地内には約7千立方メートルの廃棄物や土砂が残っている。雨水で土砂の浸食が進み、土砂や廃棄物がさらに流出する可能性があるという。県と伊豆市が毎月実施している柿木川の水質調査では、環境基準を超える数値が確認されたことはない。
 (政治部・豊竹喬)

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