静岡人インタビュー「この人」 自動車関係功労者国土交通大臣表彰を受けた 飯塚俊治さん(焼津市)
1987年静岡鉄道(静岡市葵区)入社。大型2種免許を取得後、92年にバス運転士として勤務を開始し、路線バスと貸し切りバスを担当。しずてつジャストライン(同区)を経て、2006年に貸し切り観光バスの静鉄ジョイステップバス(焼津市)に移った。長年の無事故無違反や勤務態度が評価された。55歳。
-受賞の感想を。
「これまでも県バス協会長表彰や中部運輸局功労者等局長表彰を受けてきたが、今回は運転士にとって最高峰の表彰。目標にしていたので、とてもうれしい。過去に受賞した先輩の多くが60歳以上で、これほど早く頂けるとは思っていなかったので驚いた」
-業務で心がけていることは。
「心の安定が安全運転につながるため、乗務前の入念な経路確認を大切にしている。走行経験のあるルートでも、新しい道路の開通や目的地の出入り口の変更はつきもの。顧客が満足できる快適な旅を実現するため、不安要素を事前に解消することを心がけている」
-輸送機能の低下が懸念される物流などの2024年問題について考えることは。
「社会経済活動の正常化でレジャー需要が高まる中、事業者側の人手不足で、顧客のニーズに応えられなくなる日が来るかもしれない。若者が目指したくなる魅力的な業界にするため、仕事を通じて運転士のやりがいや格好良さを伝えたい」
-今後の抱負は。
「より一層の緊張感を持って取り組んでいく。言葉で上手に説明できるタイプではないが、業務を丁寧に遂行していくことで、かつての先輩のように後輩から慕われる存在になりたい」
(経済部・駒木千尋)