カツオフライおむすび好評 焼津「福一漁業」 発売半年、新ブランドへ
焼津市の水産会社「福一漁業」が自社で漁獲したカツオを揚げた具材のおむすびを発売してから、約半年が経過した。総菜コーナーで手に取りやすいおむすびに同社として初参入。本来は揚げるとかたくなってしまうカツオを独自の製法で、揚げてもやわらかくすることに成功した。得意のすしとは異なる新たなブランドの確立を目指す。
おむすびは5月から、MEGAドン・キホーテUNY大覚寺店(同市大覚寺)を中心に販売している。カツオ、マグロ、サバ、シャケなど魚の具材を使った商品11種類を展開。開店時刻に合わせて当日早朝から調理し、提供している。
同社は同店の改装オープンに合わせて、総菜コーナーで人気の高いおむすびの商品化を企画した。主力のカツオを、おむすびと合うことからフライにして使用することを開発方針に掲げた。約3カ月の試行錯誤の末、揚げてもやわらかく、特有の生臭さを排し、風味を消さないといったハードルをクリアした。
このほど市内で行われた「魚(とと)フェス」にブースで出品したところ、カツオのフライを乗せたおむすびを買い求める客で長蛇の列ができた。同社商品開発リーダーの今井昌幸さんは「マグロカツオの福一だからこそのこだわりが詰まった商品。おむすびもあることをもっと知っていただければ」と語った。