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TOKAI元社員ら「架空工事」手口繰り返す 静岡中央署など詐欺容疑再逮捕

 TOKAIホールディングス(HD、静岡市葵区)のリフォームなどを担うグループ会社TOKAIで架空の工事代金を同社に請求して現金をだまし取ったとして、静岡中央署と県警捜査2課は6日、詐欺の疑いでTOKAI元社員で自称コンサルタント業の男(44)=詐欺容疑で逮捕、藤枝市岡部町内谷=、TOKAIの下請け業者の建設業の男(58)=同、焼津市下小田中町=の両容疑者を再逮捕した。同署などは両容疑者が同じ手口で繰り返し現金を詐取していたとみて調べている。

静岡中央署
静岡中央署

 再逮捕容疑は共謀して2019年11月中旬から2020年1月下旬の間、TOKAIが受注した袋井市内の大学の空調設備工事について、実際は他の下請け業者が全てを施工するにもかかわらず、建設業の男(58)の会社に下請け工事として発注し、TOKAIから工事代金として2回にわたって現金約220万円をだまし取った疑い。
 同署によると、自称コンサルタント業の男(44)は社員だった当時、県内外で空調設備工事や太陽光発電の法人営業を担当して下請け業者の選定や発注の権限を与えられていて、発注元と下請け業者の立場を利用して架空請求を繰り返していたとみられる。
 両容疑者は同様の手口でTOKAIから2019年にも現金約230万円をだまし取ったとして詐欺容疑で自称コンサルタント業の男(44)の妻(41)とともに逮捕、送検されていた。だまし取った金は建設業の男(58)の会社を通じて事業実態のない妻の会社にも流れていたとみられる。静岡地検は6日、最初の詐欺容疑について3人を処分保留として妻を釈放し、引き続き捜査を続ける。
 自称コンサルタント業の男(44)は不正行為を行ったとして2021年8月に懲戒解雇された。同HDは同年12月に社内調査委員会の調査結果として、自称コンサルタント業の男(44)が152回にわたる架空請求で1億7300万円をTOKAIから詐取したと公表した。

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