テーマ : 藤枝市

大中寺芋ジェラートいかが 農林環境専門職大生考案 優しい味、在来作物に新たな光

 静岡県立農林環境専門職大(磐田市)4年の白石菜未さん(22)が卒業研究として、沼津市の愛鷹山麓で栽培されている在来のサトイモ「大中寺芋(だいちゅうじいも)」を活用したスイーツ作りに取り組んでいる。県内各地で古くから栽培される在来作物の新たな活用法を模索してきた白石さん。研究の集大成として、氷菓のジェラートを考案し、プロの料理人に依頼した試作品がこのほど出来上がった。

西谷夫妻(左手前2人)が試作した大中寺芋を使ったジェラートの味見をする白石さん(右)=藤枝市若王子
西谷夫妻(左手前2人)が試作した大中寺芋を使ったジェラートの味見をする白石さん(右)=藤枝市若王子
ジェラートの材料になった大中寺芋
ジェラートの材料になった大中寺芋
西谷夫妻(左手前2人)が試作した大中寺芋を使ったジェラートの味見をする白石さん(右)=藤枝市若王子
ジェラートの材料になった大中寺芋

 白石さんはこれまで在来種のサトイモを使ったチーズケーキを自ら試作してきたが、今回は飲食コンサルティングなども手がける西谷文紀さん(51)、英里さん(47)夫妻=藤枝市=に試作してもらった。
 西谷さん夫妻が経営する同市のジェラート専門店「ジェラトゥッティ」で開かれた試食会には、白石さんのほか同大の丹羽康夫准教授(60)が参加。ゴルゴンゾーラなどのチーズやキャラメルでコーティングしたナッツ入りのジェラート2種類を味見した。「サトイモ類を材料にして作るのは初めて。優しい味でスープなどにも活用できそうと感じた」と西谷さん夫妻。試食した白石さんは「ジェラートもおいしかったし、自分の考案したものがプロの手で形になったのがとてもうれしい」と喜んだ。
 大中寺芋のジェラートは市販化に向け試作を重ねる予定。プロジェクトを見守る丹羽准教授は「在来作物は栽培する地域に脈々と受け継がれた大切な食材。味わうことでその地域の文化や風土について考えるきっかけになれば」と取り組みの意義を語った。

いい茶0

藤枝市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞