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緩和ケア病棟が完成 藤枝市立総合病院 静岡県中部で唯一

 藤枝市立総合病院は16日、末期がん患者らの心身のさまざまな苦痛を和らげ、生き方を支える「緩和ケア病棟」の竣工(しゅんこう)式を同病院で開いた。関係者約50人が出席し、県中部地区で唯一となる新たな施設の完成を祝った。

新しく完成した「緩和ケア病棟」の個室=藤枝市立総合病院
新しく完成した「緩和ケア病棟」の個室=藤枝市立総合病院

 緩和ケア病棟は、新型コロナウイルス感染症に対応するため休床していた本館8階の一般病棟を改修した。延べ床面積650平方メートル。がん、後天性免疫不全症候群と診断され、終末期のみとりや、制御困難な苦痛症状の緩和を目的とした入院などを希望する患者が対象となる。4月1日から受け入れ開始。
 病棟には南向きの個室が計12床あり、晴れた日には駿河湾や伊豆半島を見渡すことができる。ペットも面会可能。患者専用の台所と面談室、家族控室、浴室を設置したほか、イベントやセラピー犬との触れ合いを楽しめ、富士山を眺望できる談話室も備えた。
 式典後に内覧会が行われ、緩和ケアセンターの吉野吾朗所長は「患者の相談に乗って対策を考え、チームで対処していく病棟。一人でも多くの方々に有効に末永く利用してもらえるよう努力を続けていきたい」と述べた。
 日本緩和医療学会の認定医2人と看護師15人らが緩和ケアに取り組む。一般病棟とは異なり、手術や検査などがなく、患者の希望に沿って一日の計画を組んでいく方針。

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