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静岡県議会「不用意発言、訂正を」/川勝知事「構想を提案したまで」 東アジア文化都市拠点かみ合わず  

 東アジア文化都市のレガシー(遺産)拠点を三島市内の国有地に置きたいとした川勝平太知事の発言について、静岡県議会総務委員会は29日、川勝知事に発言内容の訂正を申し入れた。書面を提出した西原明美委員長(自民改革会議、藤枝市)らは訂正とともに「不用意な発言をしないよう」求めたが、知事は「訂正するほどのことではない」と答え、やりとりは終始かみ合わなかった。

発言の訂正を申し入れる県議会総務委員会の西原明美委員長(左)ら=29日午後、県庁
発言の訂正を申し入れる県議会総務委員会の西原明美委員長(左)ら=29日午後、県庁

 川勝知事は10月12日の県内商議所会頭との懇談で「発展的継承センターを置きたい」「詰めの段階」と述べ、県議会内に「議会軽視」などと批判が広がった。県議会総務委は県職員や国有地を所管する東海財務局職員への事実確認など3回の閉会中審査を経て、訂正の申し入れを決めた。
 申し入れ書は委員10人の連名で、「知事の発言は不用意」と指摘した。「何も決まっていないことを『詰めの段階』とする発言が県議会や県当局、関係する多方面に混乱をもたらしたことは事実」として速やかな訂正を求め、軽率、不用意な発言をしないよう申し入れた。
 知事は「総務委員会(の閉会中審査)でどういう事情か正確に委員に分かっていただけた。ビジョンを言うのは知事の仕事。(申し入れは)真摯(しんし)に受け止める」と述べた。西原委員長は「公の場で決まっていないことを発した。訂正いただきたい」と求めたが、知事は「『詰め』というのは(複数箇所から)場所がそこ(三島市の国有地)しかなくなったということ。とりあえず(構想を)提案した」「決まっていないことを説明するのは(議会に)失礼だ」などと自説を述べ、訂正に応じなかった。
 申し入れ後の取材に西原委員長は、「申し入れに対し、どうリアクションをするかは知事次第だ」と知事の今後の対応を注視する考えを示した。

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