盲導犬ユーザーと共生社会考える 常葉中で講習会 困っていたら「声かけて」 静岡市
障害者差別解消法改正に伴い、4月から民間事業者も障害者への合理的配慮の提供が義務付けられることを受け、日本盲導犬協会は15日、中高生向け講習会「盲導犬ユーザーと共に社会について考える」を静岡市葵区の常葉大常葉中で開いた。3年生36人が誰もが住みやすい社会に向けた心構えを考えた。
富士宮市の日本盲導犬総合センター「富士ハーネス」職員の山本ありささんと盲導犬ユーザー落合敦子さん(62)=富士市=が同校を訪れた。10年以上にわたり盲導犬との生活を続けている落合さんは「視野は100%ない。視力も弱く、暗くなってくると道も白線もあまり見えない」などと自身の見え方を紹介し、盲導犬を使って歩く様子も実演した。山本さんは「盲導犬ユーザーがきょろきょろしていたら、道に迷っている可能性がある。どう手伝えば良いか、少しの勇気を持って声をかけコミュニケーションを取ってほしい」と呼びかけた。
盲導犬を連れた落合さんの道案内に挑戦した名木美菜弥さん(15)は「初の経験で緊張したが、困っている人を見かけたら声をかけて助けたい。思いやりを持ち、人に役立つ存在でいたい」と話した。
(社会部・吉田史弥)