記者コラム「清流」 プリンが好きすぎて
富士宮市に人気遊園地のような行列ができた。人々のお目当てはプリン。特産の鶏卵と牛乳のPR企画として初の祭りが開かれた。市内菓子店の多様なプリンが集合するとあって県内外から客が殺到した。
盛況の裏で課題が浮かんだ。1時間足らずで売り切れが多発し、肩を落として引き返す姿があった。雨予報で客足が読めず、各店は製造量を予定より減らしていた。急きょ再生産して補充した店もあったが、小規模個人店は打つ手がなく、行列を見つめることしかできなかった。
来場者を気温5度以下の寒さにも大雨にも耐えさせたプリンの魅力は想像以上だった。PR戦略の方向は間違っていない。富士宮やきそばに続くご当地グルメに成長したら-。なんて考えながら、最近は毎日のようにプリンを食べている。
(富士宮支局・国本啓志郎)