記者コラム「清流」 発想力豊かな吉田選手
ふるさと納税制度にこんな使い方があったか。J2清水の吉田豊選手が地元富士宮市に寄付し、返礼品に選んだトイレットペーパーは受け取らずに市内の学校に譲った。
プロスポーツ選手による金品の寄付は少なくない話だが、ふるさと納税は聞いたことがなかった。「地元産業を知るきっかけになるかな」と思いついたという。相当な額を寄付した上で、生活必需品を子どもたちに届ける一石二鳥の妙案だった。
9季ぶりに古巣復帰を果たした吉田選手。県外でプレーする間、自身を育ててくれた地元に恩返しするための企画を練ってきたらしい。早速母校で児童とリフティング対決をしていた。次はどんなアイデアで富士宮を沸かせてくれるだろうか。J1に昇格して迎えるオフを楽しみに待ちたい。
(富士宮支局・国本啓志郎)