富士山信仰の歴史を紹介 三島・放送大学静岡センター 開設30周年記念講演
放送大学静岡学習センター(三島市文教町)の開設30周年を記念した公開講演会が30日、同市の三島長陵高で始まった。来年2月まで計7回の講座を予定し、初回は富士宮市立郷土資料館の渡井一信館長が「富士山の構成資産の価値・現状・課題」について講演した。
さまざまな富士山の構成資産について説明したほか、登山口も「それぞれに特徴がある。登る人の目的が違っていたのだろう」と解説した。激しい噴火が起きた奈良時代は富士山を神として遥拝(ようはい)し、丁重に扱うことで鎮めていたと分析。平安時代からは修行の場として登山が行われ、江戸時代には健康や長生きなど身近な御利益を求めるようになるなど、富士山をめぐる信仰の歴史についても紹介した。
同講演会は今後、富士山ハザードマップの読み解き方や高度経済成長期の三島などをテーマに開催される予定。聴講無料、オンラインによる参加も可能。