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⚽藤枝MYFC 試合運営でも奮戦 J2昇格、ダービー…来場増期待 駐車場など課題も

 クラブ史上初のJリーグ2部(J2)に昇格した藤枝MYFCが25日のホーム開幕戦に向け、試合運営の準備に頭を悩ませている。清水、磐田と同リーグで戦う今季、J3だった昨季と比べ入場者の大幅増を期待するが、観客輸送やチケット販売などで課題山積。本拠地藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場はバックスタンドを改修中で、関係者は「正念場の1年。選手と一緒に成長したい」と奮闘する。

改修工事が続くバックスタンド。初のJ2で藤枝MYFCのクラブ関係者はホーム戦の運営に頭を悩ませている=2月上旬、藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場
改修工事が続くバックスタンド。初のJ2で藤枝MYFCのクラブ関係者はホーム戦の運営に頭を悩ませている=2月上旬、藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場

 「J2でダービーができる。願ってもない好機だが、クラブの力が試され続ける年になる」と徳田航介代表は今季を見据える。J3だった昨季のホーム戦平均入場者数は過去最高の1746人だったが、J2全体で昨年の平均は5019人。入場者が倍増すれば、J3レベルの試合運営では追い付かない。
 昨年10月、昇格争いの中で開催した松本戦は3千人超の入場があったが、車での来場者がスタジアム周辺で駐車場を見つけられず、観戦を断念した事例もあった。今季は藤枝市と協力して駐車場シェアサービス「軒先パーキング」を活用し、有料化した上で予約制にして渋滞や迷惑駐車の解消を図る。
 しかし、駐車台数の確保は万全とは言えない。25日のホーム開幕戦は陸上競技場や野球場などを含め公園全体を借りたが、今後の試合全てが貸し切りではない。引き続き地元の協力が不可欠で、担当者は「民家の庭先や休日の工場などを提供してほしい」と駐車場シェアサービスへの参加を呼びかける。
 昨季の清水と磐田のダービー入場者数は2試合とも2万人弱。一方、改修工事中はバックスタンドを使えず、藤枝の今季ホームの実質的な収容人数は約5千人。当初は清水、磐田戦に限り袋井市のエコパスタジアムで行う案もあったが、地元の経済効果と運営ノウハウの蓄積を考えホームでの開催を決断した。ただ、観戦希望者が座席数を上回ると予想され、チケットの販売方法はまだ検討中。
 藤枝駅からのシャトルバス増便や警備員の増員も必要で、徳田代表は「適切な運営ができるか、チームの勝ち負けと同じく重要。クラブとしてさらに上のカテゴリーを目指し、創意工夫で乗り越えたい」と決意を示す。

 ■サッカー場改修 12月に完工
 藤枝総合運動公園サッカー場の改修は12月に完工予定。2020年に藤枝MYFCがJ2ライセンスを取得した時の条件の一つがバックスタンドの改修で、以前は芝生席だったが、約4000席の屋根付き観客席を設ける。
 スタジアムは藤枝市の所有で、昨年9月末には台風15号で電源や給排水設備などに甚大な被害を受けた。現在はおおむね復旧し、改修工事の工期も予定通りの見込み。
 市はスタジアム周辺の臨時駐車場確保などでもクラブに協力する。同市サッカーのまち推進課は「市を挙げて全国から訪れるサポーターをもてなし、地元経済の活性化につなげたい」と意気込む。

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