多様な性 想像力が大切 LGBTQ当事者が解説 富士宮
富士宮人づくりの会はこのほど、本年度3回目の講座を富士宮市役所で開いた。LGBTQなど性的少数者の居場所づくりに取り組む合同会社「Rainbow DooR」の後藤理玖代表(29)=同市出身=が多様な性について解説した。
トランスジェンダーを公表している後藤さんは、女性として生まれ、男性に近い性自認と向き合ってきた葛藤の人生を語った。中学ではセーラー服を着ることに悩み、大学では友人に女性であることを打ち明けるか迷った苦悩を明かした。
後藤さんは性について、身体、心、社会的、恋愛など多様な観点があり、どれも男か女の2択ではなくグラデーションがあると強調。「人それぞれに普通の尺度がある。人の痛みや悩みを知ろうとする想像力が大切」と、約50人の聴講者に訴えた。