あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 選挙しずおか

10市町議選トップ当選者が決意 議会改革、信頼回復へ意欲/発信方法や関心向上模索 

 統一地方選後半戦の県内10市町議選の当選者は現職123、元職9、新人56。各市町で投票率が低迷する中、多くの信任を得たトップ当選者からは、新型コロナウイルス禍を経た有権者の意識変化に伴う自身の変革や、最も身近な政治の舞台である市町議会の改革、住民の政治への関心を高めたいとの声が聞かれた。
 コロナ禍を経た初の統一地方選では、これまでの選挙活動から変化を模索する中堅やベテラン議員も少なくなかった。沼津市の深田昇氏は「ただ投票をお願いするだけではいけない。政策や実績を直接発信しないといけない」とユーチューブを始めたと明かした。
 富士市の下田良秀氏はコロナ禍で有権者との接触が少ない点を指摘しつつ、「市民が伝えたいことはあったはずだが、投票率は上がらない。議員のPRが足りなかったのかも」と反省を口にする。
 新人や元職は変革を求める有権者の声を重く受け止めた。下田市の大西将由氏は「新人の身で広く支持してもらえた」。三島市の石井真人氏は「スピード感を持って取り組みたい」と意気込む。
 議会の不祥事や首長と議会の対立が深刻化した市町では、「議会の信頼を早く取り戻したい」(富士宮市の望月芳将氏)、「新人が上位になったのは、議会刷新への期待では」(松崎町の藤井昭一氏)との思いも。函南町の馬籠正明氏は議会改革に取り組みたいとして「周辺市町のように住民との意見交換会や議会報告会を開くべきだ」と提案した。
 清水町の花堂晴美氏は「子ども中心の町に」、熱海市の川口健氏は「伊豆山の復興を」、湖西市の楠浩幸氏は「キャリア教育の充実を」と子育てや防災、人口減少といった個別政策を挙げた。

復旧復興と観光再生/子育て環境整備/人が集うまちに 
 ■沼津市 深田昇(51)無現 沼津に必要なことならば、何でもやっていく。議会の外にも飛び出して地域を良くしていきたい。
 ■熱海市 川口健(55)自現 伊豆山の復旧復興と観光再生により市民生活を支える。高齢者が活躍できるまちのモデルも確立したい。
 ■三島市 石井真人(44)無元 市政を変えてほしいとの市民の思いを重く受け止めている。市民の声を行政に届け、期待に応えたい。
 ■富士宮市 望月芳将(45)無現 市民の声と愚直に向き合い、不祥事で失った市議会の信頼を取り戻す。子育てしやすい環境を整える。
 ■富士市 下田良秀(43)自現 立候補者は多かったが、関心には濃淡もあった。新たな顔触れで地域に入り、市政への関心を高めたい。
 ■下田市 大西将由(51)無新 新人の身でありながら広く支持してもらい、身が引き締まる。期待に添えるよう励みたい。
 ■湖西市 楠浩幸(60)無現 最大の課題は人口減少。要因となる若者の流出には、キャリア教育を充実させ地元企業の魅力を伝える。
 ■松崎町 藤井昭一(51)無新 町民の期待を感じる。地域活動の活性や子どもの郷土愛を醸成し、人が集まるまちづくりに努める。
 ■函南町 馬籠正明氏(71)公現 防災・減災を強化し、安心して子育てできるまちを目指す。住民の声を聞くための議会改革も進めたい。
 ■清水町 花堂晴美(48)無元 町民は変化を求めている。代弁者として生活を変え、子どもを中心に全ての人に優しい町を実現する。

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

選挙しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む