静岡県議選投票率 30代以外は前回選下回る 10、20代は20%台
静岡県選挙管理委員会がこのほど公表した4月9日投開票の県議選の年代別投票率(抽出調査)では、全体投票率が44・62%(前回比2・23ポイント減)と戦後最低を更新したこともあり、30代以外の全年代で2019年の前回選を下回った。20~24歳が20・90%(同2・80ポイント減)と最も低く、最も高かった75~79歳でも58・55%(同3・38ポイント減)で、いずれも60%に届かなかった。
調査は、投票が行われた19選挙区の計700投票区から、最も標準的な投票率だった投票区を26の市区町ごとに一つずつ抽出した。
80歳以上を除き、20代以降、年代が上がるにつれ、投票率も高くなる傾向にあった。50~54歳から75~79歳までは全体平均を超えた一方で、18、19歳、20~24歳、25~29歳は20%台にとどまった。
2016年に選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられてから2度目となる統一地方選だったが、10代は24・41%(同4・15ポイント減)で、特に18歳は前回より6・19ポイント低下して27・08%だった。前回から最も低下したのは、6・25ポイント減だった70~74歳の57・91%だった。
30~34歳は33・99%(同1・01ポイント増)、34~39歳は37・46%(同1・39ポイント増)で、いずれも微増したが、県選管は「理由は不明」としている。
県選管は、サッカー日本代表の森保一監督を県議選の啓発キャラクターに起用し、選挙区を見つめ直す試みとして「新絶景!フォトコンテスト」を企画したが、結果的に効果は限定的だった。無投票の選挙区が15選挙区に上り、関心が広がらなかった可能性も指摘される。県選管担当者は「10、20代の若者の投票率が選挙を重ねるごとに下がっていることに危機感がある。同年代の力を借りて、新たな視点で施策に取り組む必要がある」と述べた。