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介護給付費 初の3000億円超 21年度 静岡県内 制度開始から3.7倍に

 静岡県が25日までにまとめた2021年度の介護保険事業年報によると、介護サービスの利用者負担を除いた介護給付費は前年度比1・5%増の3030億6300万円だった。高齢化の進展に伴って利用が拡大し、初めて3千億円を上回った。

県内の介護給付費推移
県内の介護給付費推移

 給付費は01年度に1千億円、09年度に2千億円を突破。介護保険制度が始まった00年度と比べると3・7倍に膨らんだ。25年には団塊の世代が全て75歳以上の後期高齢者となり、さらなる増加が見込まれる。
 介護費用は前年度から1・5%増えて3368億4千万円となり、こちらも過去最多を更新した。
 65歳以上の1人当たり給付費は26万1963円で前年度から1・8%増えた。全国平均の27万4382円を下回り、都道府県別では8番目に低かった。市町別にみると、川根本町が34万3472円で最も高く、松崎町、森町が続いた。最も低かったのは湖西市の20万3730円で、東伊豆町、裾野市の順だった。川根本町と湖西市の間には約1・7倍の開きがあった。
 介護サービス受給者は2・6%増の17万2890人と伸びた。内訳は居宅介護サービスが11万6366人、施設介護サービスが3万2023人、地域密着型サービスが2万4501人といずれも前年度を上回った。
 65歳以上の被保険者は約110万人。このうち要介護・要支援の認定を受けた人は約18万3千人だった。認定率は16・6%で、前年度から0・2ポイント上昇した。全国平均は18・9%。都道府県別では6番目に低かった。要介護・要支援認定者のうち75歳以上の人は16万3千人余りに上った。
 介護費用は、国や自治体の公費、保険料、利用者の自己負担で賄われている。
 (政治部・森田憲吾)

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