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裾野市 部活動改革へ 「地域移行」軸 来年度に検討委

 少子化を受け、裾野市は中学校の部活動改革を始めた。指導を地域のスポーツや文化団体に委ねる「地域移行」を軸に、生徒がなるべく希望する活動に参加できる環境づくりを目指す。2024年度には指導役を担うNPO法人と、改革を本格的に議論する検討委員会を立ち上げ、取り組みを加速させる。

外部指導を受け、合同練習に取り組む陸上部の生徒=裾野市陸上競技場
外部指導を受け、合同練習に取り組む陸上部の生徒=裾野市陸上競技場


 地域移行の実証として、昨年11月から裾野陸上クラブの協力で陸上部の合同練習を始め、1月20日には外部指導者を招いて吹奏楽部の合同練習会を開いた。23年度の合同活動は陸上部6回、吹奏楽部1回。市教育部の勝又和仁次長兼教育監は「保護者や子どもたちの要望を聞きながら、24年度は回数や種目を増やしたい」と話す。
 希望する部活動がない場合、他校の部活動への参加を認める制度は23年度に実証運用し、24年度から本格導入する方針。幅広い活動機会を確保するため、ダンスや囲碁、合唱、書道などの文化芸術活動は市文化協会の教室に生徒の受け入れが可能か、調査している。
 部活動の地域移行は教職員の働き方改革と連動した取り組み。休日の部活動を地域主体にするとともに、学校に指導者を派遣する案などを検討する。NPO法人には専門的な指導ができる教職員も加わり、人材の有効活用を図る方針だ。
 国は23~25年度の3年間を地域移行の改革推進期間に位置づける。市は同期間に合わせ、地域移行の26年度からの本格導入を目指しながら、現在の5校を3校に統合する中学校再編計画に対応した中長期的な部活動の見直しも進める。
 (東部総局・杉山諭)

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