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テーマ : 裾野市

大自在(8月12日)なでしこジャパン

 なでしこジャパンの新たな歴史への挑戦が終わった。サッカー女子ワールドカップ(W杯)2023の準々決勝で、国際サッカー連盟(FIFA)ランキング3位の強豪スウェーデンと対戦して惜しくも敗れた。2011年大会以来となる優勝の夢には届かなかった。
 それでも、ここまでの戦いぶりは大会前の予想を上回る素晴らしいものだった。1次リーグ3試合で、全参加チーム最多の11得点を挙げながら、失点はゼロ。決勝トーナメント1回戦でも優勝経験のあるノルウェーを危なげなく下した。攻守に高い次元のパフォーマンスを発揮し、フェアプレーに徹した。
 11年のなでしこメンバーで海外チームに所属していた選手は4人だったが、今のチームは史上最多の9人を数えた。選手の海外進出が進み、そこでの経験がチームの力になったのは間違いない。
 静岡県勢は海外組2人を含め7人が名を連ねた。東日本大震災の影響で御殿場市や裾野市を拠点にしてきたJFAアカデミー福島出身の遠藤純選手や、藤枝順心高出の杉田妃和選手らが快進撃に貢献した。
 藤枝順心高は先月、北海道で開かれた全国高校総体を制したばかり。どんなスタイルの戦術も高次元でこなす「柔軟性」は、なでしこにも通じる。かつてはパスサッカーがチームの代名詞だったが、選手の将来性のために多彩な戦術を磨いたという。
 国内のWEリーグの人気は低迷しているが、今回のW杯で近年になく女子サッカーが注目された。なでしこの活躍に刺激を受けた後輩たちが、新たな歴史をつくってくれるに違いない。

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