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テーマ : 裾野市

キヤノン野鳥調査 3年で44種類確認 裾野の研究開発拠点 社員ら自然保護継続に意欲

 プリンターなどを研究開発するキヤノン富士裾野リサーチパーク(裾野市)と、日本野鳥の会東富士副代表の滝道雄さんによる毎月1回の野鳥調査が今月、最終回を迎えた。緑が広がる事業所の敷地内で2021年1月から3年間におよび、計44種類を確認することができた。野鳥が住みやすい環境が保たれ、滝さんは「理想的な食物連鎖を構築している」と話す。今後は社内向けのリーフレットや調査報告書を作り、社員の自然保護の関心をさらに高める。

野鳥調査をする滝さん(中央)ら=裾野市のキヤノン富士裾野リサーチパーク
野鳥調査をする滝さん(中央)ら=裾野市のキヤノン富士裾野リサーチパーク


 確認された野鳥のうち、季節を問わず敷地内で見られる留鳥はヒヨドリ、メジロ、ホオジロなど。4~8月(春~夏)にはコチドリの産卵場や卵の殻も見つかり、繁殖できる環境と確認された。小鳥やバッタを捕食するノスリの姿もあり、滝さんは「実がなる木が多く植栽され、野鳥が生息しやすい環境が整っている」と説明する。
 社員の有志は鳥の巣箱作りにも挑戦。ヤマガラやシジュウカラが産卵し、生命誕生の喜びを実感した。最終回に滝さんと一緒に調査した小笠原智美さんは「活動を通じて自然に興味を持つようになった。緑豊かな自然に感謝し、鳥の水飲み場『バードバス』の設置も検討したい」と活動の継続に意欲を示した。
 キヤノン富士裾野リサーチパークは、地域の小学校で環境について考える出前授業の実施や野鳥が飛来しやすい環境作りなどが評価され、23年度「全国みどりの工場大賞」の日本緑化センター会長賞を受賞した。
 (東部総局・田中秀樹)

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