カメムシから稲穂を守れ ドローンで農薬一斉散布 裾野でJA
JAふじ伊豆なんすん地区本部(沼津市)は28日、稲作のカメムシ類防除を目的にしたドローンによる農薬散布を裾野市深良で実施した。農家が個別に防除すると、農薬をまいていない近くの田んぼにカメムシ類が移動して稲穂を狙うため、生産者12人の田んぼ計約7万平方メートルに一斉で広域散布した。
JA職員がドローンを操縦し、収穫を控えた田んぼに2メートル前後の高さから農薬をまいた。散布のために人が田んぼの中に入る必要はなく、生産者の志村重利さん(77)は「作業効率がよくとても便利」と話した。
カメムシ類が稲穂の中の栄養分を吸うと、一部が黒く変色する「斑点米」になってしまう。ドローンによる一斉散布により収量増加や品質向上につながると期待され、同JAは収穫後の選別で過去のデータと比較して斑点米がどれだけ減ったかを分析。他地区での導入拡大を検討する。