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テーマ : シニア・介護・終活・相続

認知症高齢者の徘徊、デジタル機器で捜索 熱海で県内初の実証実験

 熱海署とALSOKグループの東海綜合警備保障(伊東市)は27日、熱海市内を徘徊(はいかい)して行方不明になる認知症の高齢者について、デジタル機器を用いて捜索し、早期の発見に結びつける実証実験の協定を締結した。静岡県内初の取り組み。協定書を取り交わす大石署長(右)と吉井社長=熱海署
 近距離無線通信「ブルートゥース」の機能が付いたALSOKの「みまもりタグ」を徘徊の恐れがある認知症高齢者に携帯してもらう。専用アプリ「みまもりタグアプリ」を入れたスマホの所有者と、捜索対象となるタグの所持者が接近した現場の位置情報をおおむね把握できる仕組み。捜索範囲の絞り込みや捜索時間の短縮、捜索に関わる人員の削減に効果がある。みまもりタグ
 専用アプリをスマホに入れるだけで誰でも捜索に協力できることから、同署は「いつでもボランティア」と題した協力者を募る。地域安全推進員や少年警察ボランティアに加え、市役所や公共交通機関、宅配業者に協力を要請する方針。
 熱海署で行われた締結式で、大石剛署長と東海綜合警備保障の吉井賢一社長が協定書を交わした。同署がみまもりタグ20個の無償貸与を受け、来年3月末まで実証実験を実施することを確認した。大石署長は、将来的には子どもの見守りや災害時の捜索にも有効との考えを示し「市民の命が守られる安全安心の熱海を実現したい」と話した。
 熱海市の人口は3万4千人で、このうち65歳以上が49%と県内の市の中で最も高齢化率が高い。熱海署管内では昨年、認知症高齢者の捜索が49件発生。60%が当日中に発見できた一方、25%が翌日の発見、10%が2日後の発見、5%が発見に至らなかった。

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