高齢者自殺予防へ心構え学ぶ 「ゲートキーパー」養成研修 静岡市葵区
静岡市は18日、心身の悩みを抱える人に寄り添う「ゲートキーパー」の養成研修を同市葵区のコミュニティホール楽寿で開いた。介護保険サービス事業所の管理者ら42人が参加し、高齢者の自殺予防に向けた心構えを学んだ。
日本産業カウンセラー協会の清水達也執行理事が講師を務め、健康問題を抱えていたり、自宅で家族と同居していたりする高齢者ほどリスクが高いと指摘した。高齢者が自殺に至る心理を「周囲に迷惑をかけている」「死にたい気持ちを話せる相手がいない」などと解説し、「対応にマニュアルや正解はない。相談者の話を聞き、奥に潜む苦しみに共感して一緒に考える姿勢が重要」と強調した。
市によると、高齢者の自殺数は市全体の3割を占め、近年増加傾向にあるという。参加者は修了証を受け取り、今後はアドバイザーとして日頃の業務での対応や各施設での周知などに取り組む。