要介護者らの避難 セニアカーを活用 浜松市南区で訓練
天竜川や馬込川など県西部5水系の水害対策を考える遠州流域治水協議会などはこのほど、スズキのハンドル形電動車いす「セニアカー」を活用した要介護者らの避難訓練を浜松市南区のデイサービスセンター砂丘荘で実施した。同センターの利用者や職員、国土交通省浜松河川国道事務所の職員など関係者約20人が参加し、災害時の迅速な避難へセニアカーの有効性と課題を確認した。
同センターの70~90代の要支援1、要介護1の利用者3人が普段利用する施設から約80メートル先の避難先に水平避難した。利用者は職員ら付き添いでハンドルを操作し、避難先に到着した。
訓練の結果、セニアカーを活用すると徒歩と比較し、最大約9分短縮可能なことが分かった。一方で雨天の移動には屋根を付ける必要があるなど課題も見つかった。今後は訓練メニューを増やしたり、運転スキル向上のためのプログラムを作成したりしていく。