シニア・介護・終活・相続の記事一覧
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「お達者度」1位は介護予防事業成果 菊川市議会一般質問
菊川市の長谷川寛彦市長は5日の市議会12月定例会一般質問で、県がまとめた65歳から自立して健康に生活できる期間を示した2020年の「お達者度」で同市の男性が市町別で初めて1位になったことに関し、市独自の体操の啓発など継続的な介護予防事業の成果が要因との見解を示した。坪井仲治氏(みどり21)に答えた。 期間は19・45年だった。市によると、12年から継続して延び、昨年は2位だった。市は独自に考案した「きくがわ体操」や「菊川いきいき体操」を推奨したり、認知症防止セミナーや出前講座などを開催したりしていて、これらの介護予防事業の成果で「要介護認定割合が少ないことが要因」との認識を示した。 西下敦基
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在宅、時差出勤 選択可に 厚労省案 育児、介護 働き方支援
厚生労働省は4日、育児や介護をしながら働く人の支援強化に向けた制度見直し案を公表した。3歳から小学校入学前の子どもを育てる従業員が、在宅でのテレワークや時差出勤など、複数の選択肢から働き方を選べる仕組みの導入を全ての企業に義務付ける。家族らの介護があっても仕事を続けられるように、介護休業などの支援制度の周知も義務とする。 労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会に提示した。来年の通常国会に育児・介護休業法の改正案提出を目指す。 育児との両立では、勤務日の半数以上のテレワーク、時差出勤、新たな休暇の付与といった選択肢を二つ以上設ける。育児中でもフルタイムで働ける環境を整える。従来の制度は、0
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介護の技術を審査 最優秀に望月さん 静岡でコンテスト
静岡県内の介護職員が日頃の業務で身につけた技術を競う「介護技術コンテスト」(県主催)がこのほど、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。各施設を代表して13人が参加し、最優秀の知事賞に訪問介護事業所駿府葵会ケアサービス青葉(同市葵区)の望月幸美さんが輝いた。 介護区分が「要介護3」で認知症状のある74歳の女性が自宅からデイサービスに行くために外出支援する場面を想定し、15分の制限時間で声かけや介助の技術を審査した。参加者は事前に作成した個別援助計画書の方針に基づき、女性の不安に寄り添い、気持ちが前向きになるように会話の内容やペースを工夫した。 コンテストは介護職の魅力を発信するとともに、現場の
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特殊詐欺被害防止 JA職員に感謝状 富士署
富士署はこのほど、特殊詐欺被害防止に貢献したとしてJAふじ伊豆須津支店と同支店の職員勝又百合恵さん(37)に署長感謝状を贈った=写真=。同支店で贈呈式を行った。 勝又さんは10月20日、同支店を訪れた高齢女性からATMの操作方法を聞かれた。女性が携帯電話で通話しながら操作していたことを不審に思い、事情を聴いたところ「介護保険料の払い戻しがある」などと話したことから詐欺を疑い警察に通報した。 勝又さんは「女性は慌てている様子だった。今後もお客さまの様子に気を配りたい」と話した。
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住民らが貼り絵や演奏 掛川・大渕地区でフェスタ
掛川市の大渕地区まちづくり協議会はこのほど、「フェスタおおぶち」を同地区の大渕農村環境改善センター「アイク」で開いた。地域住民、福祉施設利用者の作品展示やステージ発表を行った。 展示コーナーでは同地区の放課後等デイサービス「かあさんの家」の利用者が作った12枚の貼り絵を並べた。障害のある子どもたち約15人が協力して、昨年9月から1カ月に1枚ずつ完成させたという。貼り絵は縦約80センチ、横約1・2メートルで、節分や七夕など季節のイベントの図柄を表現した。同協議会の事務局で施設職員の加藤茂都子さん(73)は「子どもたちの活動を地域に知ってもらうきっかけになった」と話した。 ステージ発表ではバンド
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焼津市議会一般質問に10氏登壇 12月5、6日
焼津市議会11月定例会は12月5、6日に一般質問を行い、10氏が登壇する。 質問者と主な質問テーマは次の通り。 【5日】井出哲哉 部活動の地域移行▽原崎洋一 DXの推進における市民意見の収集▽藤岡雅哉 港町やいづ企業応援調査団の活動▽秋山博子 リニア中央新幹線静岡工区工事の議論における市の対応▽岡田光正 市文化振興計画▽深田ゆり子 ひとり親家庭などへの支援拡充 【6日】杉田源太郎 道路の環境と安全▽石原孝之 モンゴルとの国際交流を通じて市が目指す将来像▽川島要 認知症対策への取り組み▽四之宮慎一 水害に強いまちづくり
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要介護者らの避難 セニアカーを活用 浜松市南区で訓練
天竜川や馬込川など県西部5水系の水害対策を考える遠州流域治水協議会などはこのほど、スズキのハンドル形電動車いす「セニアカー」を活用した要介護者らの避難訓練を浜松市南区のデイサービスセンター砂丘荘で実施した。同センターの利用者や職員、国土交通省浜松河川国道事務所の職員など関係者約20人が参加し、災害時の迅速な避難へセニアカーの有効性と課題を確認した。 同センターの70~90代の要支援1、要介護1の利用者3人が普段利用する施設から約80メートル先の避難先に水平避難した。利用者は職員ら付き添いでハンドルを操作し、避難先に到着した。 訓練の結果、セニアカーを活用すると徒歩と比較し、最大約9分短縮
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介護予防に「民」の発想 24年度、静岡市が委託事業 成果に応じ「報酬」変動
静岡市は2024年度から、新たな官民連携の事業手法「成果連動型民間委託契約方式(PFS)」を活用した介護予防促進事業に着手する。PFSは行政課題に対応した成果指標を設定し、達成状況に応じて委託事業者への「報酬」の額を変動させる仕組みで、同市では初の導入。介護を必要としない65歳以上の市民に外出や社会参加を促すアイデアを民間から取り入れ、要支援・要介護認定者数と介護サービスにかかる経費の削減につなげる。28日までの関係者への取材で分かった。 事業の対象は、要介護認定を受けていない65歳以上の高齢者のうち、就労や社会活動をしていない市民約3万1千人。外出や社会参加は介護予防につながるとして、
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女性のセカンドキャリア考える 「経済自立」に高い関心 静岡市葵区でセミナー【70歳の壁 シニア雇用を考える】
シニア世代の就労を促す静岡市の官民連携組織「誰もが活躍推進協議会」がこのほど、セカンドキャリアについて考える女性向けのセミナーを同市葵区の静岡商工会議所で開いた。女性に特化して企画したのは初めてで、40代後半から60代の女性21人が受講。定員を上回る応募が寄せられ、関心の高さを示した。主催者側は「子育てを終えた女性の自立意識の高さが背景にあるのでは」としている。 シニアの雇用事情に詳しいリクルートジョブズリサーチセンターの宇佐川邦子センター長が「70歳の自分を想像し、働き方を変える」をテーマに講師を務めた。キャリア形成について「子育てのために仕事をやめるなど、これまでの人生でいろいろな選
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島田市議会 1日から一般質問
島田市議会11月定例会は12月1、4、5日、一般質問を行い、19氏が登壇する。 質問者と主な項目は次の通り。 【1日】村田千鶴子①脱炭素社会の実現に向けた市の取り組み▽桜井洋子①介護保険事業②生活保護行政▽提坂大介①市の未来予測②みどりの食料システム戦略③パンデミック条約とIHRの市民へのお知らせ▽清水唯史①新型コロナウイルス感染症の分類変更後の取り組み②シティープロモーション推進事業における茶産業の連携▽青山真虎①選ばれるまちに。未来ビジョンを考える②チャットGPT(生成AI)導入によるメリット、デメリット▽八木伸雄①市立総合医療センター経営強化策②野生獣の市街地出没の対策▽曽根達裕①地方
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遺産相続テーマにセミナー 浜松市北区
浜松市内に拠点を置く企業でつくる「はままつ地域貢献パートナーズ(愛称・つなぐ)」と市社会福祉協議会はこのほど、遺産相続をテーマにした終活セミナーを同市北区細江町の同社協北地区センターで開いた=写真=。いなかつ事務所(同市中区)の司法書士稲勝清一郎さんが「知っておきたい生前対策の基礎知識」と題して講演した。 稲勝さんは、遺言や後見制度、死後事務などについて説明。遺言を残すべきケースとして、特定の相続人に財産を残したい▽前配偶者との間に子どもがいて、再婚している▽相続人の中に認知症の人がいる―などと紹介した。 地域の高齢者ら36人が聴講した。空き家やリフォーム、荷物処分などの個別相談も行われ
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ノルディック・ウオーク体験会、累計50回達成 駿府城公園近くの休憩施設拠点
静岡市葵区に整備されたランナーやウオーカーの休憩施設「駿府城ラン・アンド・リフレッシュステーション」を拠点にしたノルディック・ウオーク体験会が26日、累計50回に達した。節目の体験会には、主催者で全日本ノルディック・ウオーク連盟の公認指導員の大橋敏弘さん(63)=静岡市駿河区=をはじめ、市内外の20~80代の約40人が参加して汗を流した。 ノルディック・ウオークはフィンランド発祥で、両手に持ったポールを支えに肩甲骨周りを動かしながら正しい姿勢で歩く。足腰の負担が軽い一方、全身の筋肉を使う有酸素運動として幅広い世代に人気を集める。大橋さんは5年前から、月1回ほどの頻度で体験会を続けてきた。
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広い園内セニアカーで 浜名湖花博プレイベントで体験会
来年3月に浜松市西区で開幕する「浜名湖花博2024」の実行委員会は25日、プレイベントの一環として、本番でも運用予定のスズキセニアカー乗車体験イベントなどを同区の浜名湖ガーデンパークで行った。 セニアカーは電動車いすで、高齢の来園者が園内を移動する際の支援や、見どころポイントの紹介に活用する。プレイベントでは、装着したタブレット端末で園内のマップ表示や音声案内を行った。 日本、中国、韓国の茶の飲み比べ、仮想現実(VR)ゴーグル体験、オリジナルフレーム切手の販売なども行った。 プレイベントは26日まで。クスノキの植栽やヤマハミュージックリテイリングによるジュニアドラム発表会、地元食材を使
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裾野市が12月に新たな窓口開設 死亡、相続手続き1カ所で
裾野市は12月1日、死亡と相続の手続きを1カ所で受け付けるワンストップ型の「おくやみコーナー」を市役所1階市民課窓口に開設する。 健康保険や介護保険、社会福祉制度、税務など市管轄の手続きと相談に一括して応じる。対象は死亡時の住所が裾野市内だった故人の遺族。手続きごとに担当課を回る必要がなくなり、市民サービス向上を図る。 開庁日の午前と午後に1組ずつ予約を受け付ける。11月27日から予約可能。空き状況に応じて、予約なしの来庁にも対応する。 問い合わせは裾野市市民課<電055(995)1812>へ。
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脳機能低下、食道がん、人とトラブル、認知症… 飲酒に初指針 「アルコール量」重要、年代別リスク周知
飲酒に伴うリスクを周知しアルコールによる健康障害を防止するため、厚生労働省の検討会は22日、年齢や体質に応じた留意点などを盛り込んだガイドラインを取りまとめた。飲酒に関する指針を国が策定するのは初めて。病気や健康影響を例示したほか、飲む際は事前に食事を取ったり、休肝日を設けたりするなど体に配慮するよう勧めている。意見公募を経て本年度中に正式決定する。 指針によると、高齢者は若い時に比べ体内の水分量の減少などで酔いやすく、一定の酒量を超えると認知症発症や転倒のリスクが高まる。10代や20代は脳の発達段階で、多量に飲むと脳機能が落ちるとのデータがあると説明した。飲んで顔が赤くなるなどアルコール
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認知症高齢者の徘徊対策 見守りシステム登録を【西部 記者コラム 風紋】
性別や年齢、服装、背丈など、身体の特徴とともに袋井警察署が行方不明者の捜索の協力を呼びかける同報無線を度々耳にする。行方不明事案のほとんどは認知症が原因で徘徊(はいかい)する高齢者。最悪の場合、徘徊中に事故などによって死亡してしまうケースもある。 同署生活安全課によると、ことし1月~10月末までに同署が認知症と思われる65歳以上の高齢者を保護した件数は58件(暫定値)に上る。昨年も同時期で62件の保護があり、およそ5日に1回は高齢者が保護されたことになる。袋井市健康長寿課によると、同市内では昨年10月からの1年間で、捜索願の出た高齢者が亡くなった状態で見つかった事案が2件あり、うち1件は認
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認知症不明者捜索 流れ実践 声かけや家族へ連絡 焼津で訓練
静岡福祉大(焼津市)と同市は18日、認知症の行方不明者を捜し出して声かけをする訓練を同市の焼津駅前通り、昭和通り、神武通りの各商店街で実施した。参加者は商店街を歩いている行方不明者を保護し、家族に連絡するまでの流れを実践した。 参加した6人は専用アプリを通じて、行方不明者の服装や年齢、呼び名といった特徴を確認すると、同大焼津駅前サテライトキャンパス(同市栄町)を起点に各商店街に散らばり、行方不明者役の3人を捜した。発見すると、あらかじめ教えられた認知症の人への接し方や声かけのポイントを念頭に、「どこに行きますか」「少し休みましょうか」などと話しかけた。 行方不明者役の衣服には「みまもりあいス
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健康長寿者64人を表彰 掛川市 末永くお元気で
掛川市はこのほど、2023年度に95歳を迎える市民234人のうち、1年間介護保険サービスを使わず自立した生活を送っている64人を健康長寿者として表彰した。久保田崇市長が市役所で、代表6人に表彰状と記念品を手渡した。 表彰に臨んだ出席者はそれぞれ、長寿の秘訣(ひけつ)を紹介した。日課に散歩を挙げる人が目立ち、松永喜代さん(95)=西大渕=は「歩くことが楽しい。1人暮らしで、掃除も草むしりも全部やる」、持塚敬子さん(94)=宮脇1丁目=は「毎朝、町内を4000歩から5000歩くらい散歩する」と話した。 久保田市長は「健やかに、末永く健康で過ごしてほしい」と祝辞を述べた。
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⚽エスパルス下部組織出身5人 三島に交流カフェ開設へ 「地元への感謝、形に」資金募る
サッカーJ2大分トリニータの長沢駿選手(35)やJ1柏レイソルの犬飼智也選手(30)らJ2清水エスパルスの下部組織出身者5人が、静岡への思いや感謝を形にしようと、「HIGH FIVE(ハイファイブ)」プロジェクトを立ち上げた。地元住民と宿泊者が交流できる宿泊施設兼カフェの開店準備を三島市で進めている。長沢選手は「生まれ育った静岡の素晴らしさを全国の人にもっと知ってほしい」と話す。 清水でも活躍した2選手は県外チームに移籍後、地元への思いを表現する方法を模索。下部組織時代の仲間に相談する中、共通の趣味だったキャンプを切り口とした活性化策を考え、ツリーハウスのような内装のゲストハウスづくりを
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浜松で在宅ケア懇談会 地域で認知症予防を
認知症患者のケアなどについて考える「第30回在宅ケア懇談会」(実行委、浜北ロータリークラブ主催)が18日、浜松市浜北区の複合施設なゆた・浜北で開かれた。認知症予防財団会長でアルツクリニック東京院長、順天堂大名誉教授の新井平伊さんが認知症患者の心理を解説し、地域で予防対策を取る重要性を指摘した。 新井さんは、身体的な病気は痛みや熱が心理や認知機能に伝わり、不安やいらだちを引き起こすと説明。認知症も同様で、病気そのものが不安やいらだちにつながるのではなく、物忘れが起きていることが心理や認知機能に影響して、いらいらしたり不安が募ったりすると指摘した。こうした不安感は「看護、介護関係者や家族のケア
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福祉計画案など伊東市が諮問 市介護保険協議会に
伊東市はこのほど、第10次高齢者福祉計画と第9期介護保険事業計画の両案を市介護保険運営協議会に諮問した。市役所で開いた会合で協議会の委員に対する委嘱状の交付も行い、岸弘美副市長が手渡した。 委員は保健・医療、福祉、介護保険に関わる団体の代表ら15人。会長には市医師会長の山本佳洋さんが就いた。山本会長は「医療や介護の現場もどんどん変わってきている。今回の介護保険の事業計画は重要なところに位置する」と述べた。 初回は計画策定の趣旨などを共有した。計画案は2024~26年度の3年間が期間。協議会は審議を重ね、来年1月に答申する予定。
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少量でも発症O157に注意を 西伊豆・特養食中毒2人死亡 一般家庭もリスク
西伊豆町の特別養護老人ホーム「ヒューマンヴィラ伊豆」で利用者2人が死亡した集団食中毒は、患者33人のうち10人の便から腸管出血性大腸菌O157が検出された。O157は十分に加熱されていない肉類だけでなく、生野菜や果物などが原因で感染する事例があり、県内では過去に露店の冷やしキュウリで集団食中毒が発生した。一般家庭でも感染のリスクがあり、抵抗力が弱い乳幼児や高齢者は特に注意が必要だ。 O157は感染すると数日間の潜伏期間を経て、激しい腹痛を伴う下痢や血便を引き起こす。極めて少ない量でも発症するのが特徴で、合併症を併発すると重症化し、死亡する場合もある。 ヒューマンヴィラ伊豆では、死亡した2
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モンゴル県知事と川勝氏が会談 介護、経済分野で交流深化へ
静岡県と友好協定を結んでいるモンゴル・ドルノゴビ県のオチルフレブ・バトジャルガル知事と同県議が16日、静岡市葵区で川勝平太知事と面会した。バトジャルガル知事の来静は2020年11月の知事就任以降初めて。両知事はこれまでの友好の歴史を振り返りながら、引き続き介護や経済などの分野で交流を深めていくことを確認した。 両県は11年に友好協定を締結し、高校生の交流事業を皮切りに、下水処理技術支援、介護分野の相互協力など多方面で交流を続けてきた。バトジャルガル知事は「新型コロナウイルス禍を乗り越え、交流が続いていることを感謝している」と述べた。会談に先立ち、本県幹部と経済交流などについて意見交換したと
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孤独・孤立対策へ官民組織、静岡県が設立 コロナで深刻化、支援機関連携促進
静岡県は新型コロナウイルス禍で深刻化した孤独・孤立問題に対応するため、現場で支援活動に携わる関係機関の連携を促す新たな官民組織を立ち上げた。人と人とのつながりが希薄化し、今後も高齢者を含めた単身世帯の増加が見込まれるとして、多様な支援ニーズに対処するためのネットワークを構築する。 行政やNPO、社会福祉協議会などでつくる「ふじのくに孤独・孤立対策プラットフォーム」を9月末に設立した。コロナ禍で自殺や経済的困窮、虐待、ドメスティックバイオレンス(DV)といった問題が顕在化したことを踏まえ、分野ごとに活動する団体の連携を強化し、孤独・孤立対策を横断的、広域的に進める狙いがある。 「誰もが助
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リハビリ病院に運転シミュレーター 脳卒中患者ら可否判断の材料に 高齢者の検査、訓練利用も 藤枝
藤枝市宮原の聖稜リハビリテーション病院は今夏、医療機関向けのドライブシミュレーター1台を導入した。脳卒中により高次脳機能障害を負った患者が退院後も自動車の運転を再開できるように、教習所で実際に乗る前に運用、評価して運転可否の判断材料にする。身体機能が低下した高齢者に対しても検査、訓練用として利用を促し、交通事故の削減に役立てる。 日本脳卒中学会がまとめた2021年の脳卒中治療ガイドラインによると、脳卒中発症後1年以内の運転再開は交通事故のリスクを6倍にするという報告がある。ただ、同病院がある藤枝市の中山間地域など車がないと生活が困難な患者も多いのが実態だ。 これまでは退院後、医師の診察
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大きなイモ掘れた 沼津・東熊堂自治会
沼津市の東熊堂自治会は12日、市内のデイサービス事業所職員と家族約20人を地区の畑に招待し、サツマイモ掘りを行った。参加したのは、エミーズ原、ツクイ沼津下香貫、からふる沼津の3カ所の職員と家族。人手不足が指摘される介護事業所職員の日々の疲れを癒やしてもらおうと、自治会員が勤務する縁などで招いた。 参加者はスコップを使い、大きく育った紅はるか、シルクスイートなどを懸命に掘った。清水町の南小4年高田絆愛さんは「鹿に食べられているイモもあってびっくりした。大学イモにして食べたい」と笑顔で話した。
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研究展示や実験体験 静大浜松キャンパス 市民に公開
浜松市中区の静岡大浜松キャンパスで11日、「第26回テクノフェスタin浜松」が始まった。教職員や学生が日頃の研究成果を、展示や実験体験を通じて市民に公開する。12日まで。 研究室の公開展示は36ブースを設けた。XR(クロスリアリティー)で認知症の人の日常生活を体験し、介護に生かす研究などを披露する桐山・石川研究室の鈴木康生さん(同大大学院1年)は「高齢化社会などの問題解決に貢献する研究の成果を来場者に体験してほしい」と話した。ほかに、ホーバークラフトに乗る体験などができる。 事前の予約・申し込みが必要な「キッズサイエンス」は14の実験を、当日予約・申し込み(一部は必要なし)の「おもしろ実験」
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地域で支える介護 市民に啓発 JR静岡駅で県協議会など
11日の「介護の日」に合わせ、県老人福祉施設協議会中部支部と県は10日、市民に介護への理解と認識を深めてもらうための街頭啓発活動をJR静岡駅コンコースで行った。 支部の会員施設や県介護保険課の職員計約40人が参加した。改札口付近で「11月11日は介護の日」と記したのぼり旗を掲げたり、啓発品のウエットティッシュ2千個を通行人に配布したりした。介護の日メインキャラクターの「ケアットちゃん」と県のキャラクター「ちゃっぴー」が登場し、地域全体で高齢者を支えていくことを呼びかけた。 同協議会には県内の老人ホームやケアハウスなど約500施設が加盟する。同協議会の東部支部はJR三島駅、西部支部はJR浜松駅
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介護分野支援へ 静岡県が本腰 モンゴルで面接+ICT活用 人材獲得、定着に向け業務改善
介護分野の人手不足が深刻さを増す中、県が外国人材の獲得や介護事業所の業務改善に本腰を入れている。モンゴルで県内への就労を促す合同面接会を初開催したほか、情報通信技術(ICT)を活用した伴走支援を本格化させる。高齢化の進展で介護需要は高まり続けている。現場を支える人材の確保と定着を両輪で進め、将来にわたり介護サービスを維持、向上させることを目指す。 合同面接会は9月下旬、県と友好協定を結ぶモンゴル・ドルノゴビ県と首都ウランバートルの2カ所で開催した。外国人材の確保を目指す県内介護事業所4施設が現地を訪れ、モンゴルで介護を学ぶ学生や医療従事者、日本への留学予定者ら200人余りとマッチングを図
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「健幸」へ難聴と認知症の関係解説 聖隷袋井市民病院の医師 登壇
袋井市健康長寿課はこのほど、市民公開講座「あなたらしく生きるための健幸のおはなし」を市教育会館で開いた。充実した人生100年時代を生きるための健康維持や人生設計の方法について聖隷袋井市民病院の医師が解説した。 同院の林泰広院長と望月亮主任医長が登壇し、市民約100人が参加した。林院長は、難聴と認知症の関係について説明。難聴になっても必ず認知症になるわけではないと前置きしながら、「難聴によりコミュニーケーション能力が落ちると、うつ状態や認知機能の低下につながる可能性がある」と強調。ヒアリングフレイル(耳の虚弱)を予防するためには生活習慣を整え、早めに聴力検査を受けることなどが重要とした。 望月
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静岡県と浜松市、障害児通所給付費を過大支給 会計検査院が指摘
会計検査院は7日公表した2022年度決算検査報告で、障害のある子どもが通う放課後等デイサービスなどの事業所に支給する「障害児通所給付費」について、県と浜松市で計6533万円の過大給付があったと指摘した。いずれも事業者から返還を受けたという。=関連記事3面へ 浜松市は3969万円を過大給付していた。市内で3施設を運営していた事業者が17年から19年にかけて、児童発達支援管理責任者の配置要件を満たしていないのに減額手続きをせず、市に虚偽の資料を提出するなどして給付費を不正受給したことが原因。市は障害児通所支援事業所の指定を取り消した。 県の過大給付は2564万円だった。事業所に配置する職員数
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浜松・水窪放火1カ月 自殺の“前兆”事件食い止められたか 専門家「検証必要」【ニュースBOX】
浜松市天竜区水窪町地頭方で10月5日の白昼発生し住宅18棟、倉庫4棟などを焼いた火災から1カ月が過ぎた。火元の自宅に放火した疑いで逮捕、送検された男(89)=鑑定留置中=は事件の約1カ月前から、自宅周辺の住民らに自殺をほのめかす言動を繰り返していたことが分かっている。独居で孤立感を深めていたとみられる容疑者の自宅を、行政は定期的に訪ねて見守りを続けていた。「適切な対策を施していたら(放火に至らない)別の展開があったかもしれない」。自殺対策に詳しい専門家は、行政の対応や体制を検証する必要性を指摘する。 火災発生の当日は晴れて風が強かった。午前11時ごろ、容疑者の自宅から出た火は一気に広がり、
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ピクセルアート 子ども熱中 沼津・放課後等デイサービス
沼津市原の放課後等デイサービス「カララ」でこのほど、障害がある子どもが手がけるデジタルアートの支援に取り組む団体「EDO-1 PROJECT」(茨城県)を講師に迎え、タブレットで絵を描くピクセルアート教室が開かれた。 「ドット絵」とも呼ばれるピクセルアートは、テレビゲームでも使われる。団体によると、指先のタッチ一つで色を塗ることができるため、絵を描いたり直線を引いたりすることが苦手な子や、色塗りに飽きてしまうケースでも取り組める利点があるという。利用者の子ども9人はタブレットの使い方を教わった後、創作活動に熱中した。 カララでは自信感形成や自立支援につなげようと、子どもが描いた絵を「NF
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エルタックス 公金納付にも 26年開始 目指す
政府は30日までに、地方税のオンライン納付システム「eLTAX(エルタックス)」の使い道を広げ、住民や事業者が自治体に公金を納められるようにすると決めた。国民健康保険料など大半の公金が対象で、利便性向上が狙い。来年の通常国会に関連法の改正案を提出するほかシステム改修を進め、遅くとも2026年9月までの開始を目指す。 多くの自治体は独自の公金納付システムを運用しており、エルタックスを活用するかどうかは各自治体の判断。政府は対象者が多い国民健康保険料と介護保険料、後期高齢者医療保険料は全国共通の納付方法が望ましいとして、重点的に活用を呼びかける。 道路占用料や河川占用料なども全国共通化したい考え
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認知症研究、年度内着手 政府方針 神経回路再生など前倒し
政府は29日までに、認知症対策の国家プロジェクト「認知症・脳神経疾患研究開発イニシアチブ」の一環で、脳の神経回路再生などの研究開発を本年度中に始める方針を決めた。当初は来年度開始の予定だったが「緊急的に対応すべき」だと判断し、前倒しする。関係者によると、2023年度補正予算で100億円以上の規模の財源確保を目指している。 早期着手を検討する分野には例えば、国立精神・神経医療研究センターが計画する神経回路の再生、修復の研究がある。神経細胞の軸索(神経線維)を覆い、情報を伝えるのを助ける働きがあるミエリンという物質に着目している。 認知症の人の脳にはミエリンが破壊され、情報伝達がうまくできな
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ゲームや運動で認知症予防 聖隷クリストファー大生が講座 浜松市天竜区
浜松市と聖隷クリストファー大は25日、同市天竜区水窪町の水窪文化会館で生涯学習講座「認知症予防『海馬を鍛えよう!!』」を開いた。同大リハビリテーション学部の学生が講師を務め、認知症の主な特徴や予防法を参加者16人に紹介した。 認知症はさまざまな種類があり、その多くは脳の海馬という器官が萎縮して起こる。認知症を防ぐためには、「記憶を思い出す作業や人と交流したりして海馬を鍛える必要がある」と説明した。 学生は、認知症の予防に効果的なゲームや運動を参加者に紹介した。複数の単語からキーワードを当てる連想ゲームや、体操しながら数字を数え、3の倍数で拍手する「コグニサイズ」などに取り組んだ。同大2年
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介護給付費 初の3000億円超 21年度 静岡県内 制度開始から3.7倍に
静岡県が25日までにまとめた2021年度の介護保険事業年報によると、介護サービスの利用者負担を除いた介護給付費は前年度比1・5%増の3030億6300万円だった。高齢化の進展に伴って利用が拡大し、初めて3千億円を上回った。 給付費は01年度に1千億円、09年度に2千億円を突破。介護保険制度が始まった00年度と比べると3・7倍に膨らんだ。25年には団塊の世代が全て75歳以上の後期高齢者となり、さらなる増加が見込まれる。 介護費用は前年度から1・5%増えて3368億4千万円となり、こちらも過去最多を更新した。 65歳以上の1人当たり給付費は26万1963円で前年度から1・8%増えた。全国平
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補正予算案など7案件可決同意 川根本町議会閉会
川根本町議会は25日、臨時会を開き、70万円を追加する本年度一般会計補正予算案など7案件を原案通り可決、同意し閉会した。 補正予算案は本川根高齢者デイサービスセンター(同町上岸)の空調室外機の修繕費を計上した。監査委員に山本銀男氏(67)=下長尾=を選任することに同意した。
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創業志す人らセミナーで交流 川根本町
川根本町創業支援ネットワークはこのほど、創業者や創業を検討している人を対象にしたセミナーを同町役場総合支所などで開催した。 町内で過去5年以内に宿やデイサービスを創業した三高菖吉さん(33)と城野恵さん(50)、板谷信吾さん(33)が登壇しパネルディスカッションが開かれた。城野さんは「お客さんの笑顔がなによりもうれしい」とやりがいを語った。三高さんは「収入は不安定になる。最低限必要な生活費を知っておくことが大切」とアドバイスを送った。パネルディスカッションの後は、参加者も加えた交流会も実施された。
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犬と触れ合い 充実の時間 御前崎の高齢者施設
御前崎市動物保護協会のメンバーが24日、飼育ペットの犬を連れて同市の佐倉デイサービスセンターを訪問した。施設を利用する高齢者約35人が犬との触れ合いを通じて、充実した時間を過ごした。 動物との交流で、安らぎと癒やしを提供する事業。会場にはチワワ、柴犬、ノーフォークテリア、シーズーの4匹が登場し、利用者は犬を膝の上に乗せて写真撮影などを楽しんだ。 利用者は犬が尻尾を振ってかわいらしい姿を見せると目を細めた。頭をなでながら「いい子だね」「お利口だね」などと声をかけ、満面の笑みを浮かべた。
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28施設の合同作品展 天竜厚生会、10月29日まで
天竜厚生会(浜松市天竜区)の子育て関連やデイサービスなど28施設の利用者による合同作品展が29日まで、同会研修センター(同市浜北区)で開かれている。 書道や絵画など339作品が並ぶ。保育園や子育てセンターに通う子どもたちが「えがおかがやくすてきなところ」をテーマに色紙などを使い、園内や自然を表現した立体的なアート作品が個性を放っている。 午前9時半~午後4時半。最終日の29日は午後3時まで。芸能人歌謡ショーやステージ演奏が披露される厚生会まつりも行われる。
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全国介護技能コンテストで優秀賞 白扇閣(清水区)の望月さん
全国の介護従事者が食事や入浴介助などの技能を競う「オールジャパンケアコンテスト」で、静岡市清水区の特別養護老人ホーム「白扇閣」職員の望月早苗さん(45)が食事部門(経験5年未満)でトップの優秀賞を受賞した。 コンテストは東京都内で15日に開かれた。望月さんが出場した部門には7人が出場。訪問介護員として、右半身にまひがある高齢者役を相手に、食事介助をする実技を7分の持ち時間で披露した。望月さんは「会話を大事にしながら、本人ができそうな動作に関しては自立を促す介護を心がけた」と振り返った。 望月さんは歯科衛生士や接客の仕事を経て2019年1月に入職、現在はデイサービスを担当する。「コンテスト
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介護保険改定や人手不足考える 10月28日、静岡市でシンポ
静岡県社会保障推進協議会は28日午後1時半から、来年に改定を予定している介護保険制度について学ぶシンポジウム「第8回県民のつどい」を静岡市葵区の静岡労政会館で開く。 全日本民医連の林泰則事務局次長が「介護に笑顔と希望を!―史上最悪の介護保険改悪をやめさせるために!」をテーマに講演を行う。3年に1度見直される介護保険制度で、現在、厚生労働省の専門部会で検討している利用料の自己負担割合増加や、医療・福祉・介護の現場における人手不足の実態について考える。 参加は無料。オンライン配信も行う。問い合わせは同協議会<電054(287)7355>へ。
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高齢者グループ 文化作品100点展示 浜松市浜北区
浜松市浜北区寺島東自治会の高齢者グループ「庄園長寿会」は21日、文化作品展を同区寺島の寺島東公民館で始めた。約100人が趣味で取り組んだ文化作品約100点を並べている。22日まで。 鳥や飛行機の模型、布製バッグ、写真、塗り絵などさまざまな作品を展示。市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」の人形は、竹や段ボールを使って約1メートル70センチの大きさに仕上げた。敷地内ではグラウンドゴルフや輪投げもできる。沢木孝夫会長(75)は「それぞれの工夫を見に来てほしい」と話す。
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介護職の現状ややりがい紹介 静岡市葵区で復職応援セミナー
静岡県と県社会福祉協議会はこのほど、介護職経験者や介護職に関心がある人を対象にした「介護のシゴト復職応援セミナー」を、静岡市葵区の県総合社会福祉会館で開いた。日本介護福祉士会の及川ゆりこ会長が介護職のやりがいや現状について講演した。 及川会長は「高齢者と粘り強く接することで関係を築いた先に見せてくれる笑顔がやりがいとなり、約30年間福祉の仕事を続けている」と話し、高齢者を尊重した介護の重要性を強調した。また、介護ロボットの導入や介護記録の電子化など積極的なデジタル技術の活用で、施設職員の負担軽減を図る取り組みが進んでいると説明した。 同協議会人材課の村松奈々課長は「ブランクのある人が介護
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社協の高齢者サロン送迎開始 免許返納者に対応、地域活性化へ 沼津・浮島地区の社会福祉法人
沼津市の浮島地区の社会福祉法人春風会「みはるの丘浮島」と社会福祉法人共生会「きさらぎ」が、同地区社会福祉協議会主催の高齢者サロン「うきしまサロン」への送迎サービスを始めた。高齢化やコロナ禍による参加者減少を受けて、サロンや地域の活性化を狙う。 浮島地区は市西北部に位置し、東西に六つの自治会が並ぶ。サロンの関係者によると、地区内の高齢者からは免許を返納して移動手段がないといった声が上がっていたという。サロン参加者はコロナ前は20人ほどいたが、現在は約10人。会場の浮島地区センターにはバス停があるが、本数が少なく開催時間と合わないこともあり、参加者は車か徒歩で来ている。 送迎サービスはサロン
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菊川市、介護保険料徴収ミス 計64件 起算日変更怠る
菊川市は17日、2015~21年度の介護保険料の遡及(そきゅう)賦課手続きで、計64件の徴収ミスが発覚したと発表した。法改正に伴う起算日の変更を怠ったのが原因という。 市によると、現行の介護保険制度は被保険者の所得に応じて、2年までさかのぼって介護保険料を賦課できる。徴収ミスの内訳は、過大徴収が39件で67万7680円、過少に算定したことによる過大還付が25件で計50万6400円。過大徴収の対象者向けに通知し、24年2月末までに還付する。過大還付の対象者には追加納付を求めない。 厚生労働省が全国の自治体に宛てた起算日に関する通知を受けて、市が実施した状況確認で判明した。市は職員同士の情報
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最新サポートカー並ぶ 高齢運転者支援へ静岡県自動車学校がイベント
静岡県自動車学校(本部・静岡市葵区)はこのほど、車の運転を続けたい高齢者を対象に「高齢運転者支援フェスタ」を静岡市駿河区のツインメッセ静岡で開いた。県内の自動車ディーラー12社が自動ブレーキなどを備えた最新のサポートカーを展示し、県警もドライバーの反射神経診断を行った。 高齢運転者に寄り添った車社会の実現に向け、初めて企画した。運転技能を評価・改善するサービス「セフモ」を搭載した同校の教習車も展示。車体の前後左右に付いたカメラで運転を記録して運転の特徴を人工知能(AI)が分析し、ドライバーの認知症の傾向などを数値化できるという。同校は11月から静岡、沼津、浜松各校の高齢者サポート講習でセフ
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その人らしく生きるケア方法を考える 沼津で医療関係者研修
沼津市のきせがわ病院などを運営する医療法人社団真養会は14日、利用者がその人らしく生きるための医療とケア方法について考える研修会を同市で開いた。 県東部の医療、看護、介護、福祉の関係者ら約120人が出席し、パネル討論や実践報告を聞いた。認知症の高齢者らの希望に添ったサポートをするには、病気についての理解を深める▽支援者との信頼関係を構築する▽地域で見守る体制をつくる―などが重要と確認した。 たんぽぽ診療所(静岡市)の遠藤博之院長を招いた基調講演も行った。
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静岡・建穂地区の高齢者 運動会満喫し交流
地域の高齢者が交流する静岡市葵区のS型デイサービス「建穂いなほ会」はこのほど、運動会を同区の建穂公民館で開いた。 70~90代の地域住民とボランティア計約30人が参加した。赤組と白組に分かれ、物干しざおにつるされた菓子パンを菜箸で取る「パン取り競走」や、モップで風船を転がして運ぶ「モップリレー」を実施。「頑張れ」と拍手しながらチームメートを応援し、競技を終えると「童心に返った」と笑顔を見せた。 音楽に合わせて手足の曲げ伸ばしや足踏みをする音頭も楽しみ、健康への意識を高めた。
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マジック通じ認知症予防 島田 マギー塁さんが講座
島田市はこのほど、マジシャンのマギー塁さん(38)を講師に招いた認知症予防啓発講座を同市の初倉公民館で開いた。地域で触れ合い活動に取り組むボランティアなど約50人が参加し、手品を通じて認知症への理解を深めた。 マジシャンのマギー司郎さんの弟子で、認知症サポーターも務めるマギー塁さんがトランプやハンカチなどを使ったマジックを披露した。指先を使って脳の活性化につなげることや、成功しても失敗しても笑顔になれるなど認知症予防効果を紹介した。参加者は割り箸と輪ゴムを使った簡単な手品にも挑戦した。 マギー塁さんは「誰もが当事者になる可能性がある。認知症になってもならなくても安心して暮らせるまちづくりが大
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判断能力不十分になった時が不安 将来に備え「任意後見制度」利用を【高齢者の相談室】
問 現在1人暮らしで、子どももいません。最近少し物忘れをすることが多くなり、今後、物事の判断を自分でできなくなったら心配です。もしもの時は隣町に住むめいにお金の管理などを頼みたいと考えていますが、めいは早くに実家を出ており、私に何かあった時に連絡がいくか分かりません。 (80代・女性) 答 このような悩みにお勧めするのは、成年後見制度の利用です。認知症などの理由から自分一人で決めることが心配な場合、本人に代わって、財産の管理や法的な契約行為を行う後見人を選ぶことで、本人の権利を法的に保護・支援する制度です。 成年後見制度には、法定後見制度と任意後見制度があります。法定後見制度は、判断
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時論(10月8日)老いには大きな意味がある
生物学者、小林武彦さんの近著「なぜヒトだけが老いるのか」(講談社)によると、野生の生き物は基本的に老化せず、生殖能力を失えば、いわゆる「ピンピンコロリ」。生物学的に見れば、人生の40%は「老後」なのだそうだ。 そして、この長い老後は進化の過程で、ヒトが「獲得」したものだと説く。ここで興味深かったのが、本の中で紹介される「おばあちゃん仮説」だ。 生後間もないゴリラは母親の体毛をつかんでしがみつくことができ、母親は両手を自由に使えるが、長い体毛を失ったヒトは赤ちゃんを両手で抱っこしなければならない。そこで、手間がかかる子育ての“救世主”であるおばあちゃんが元気で長生き
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93歳大村さん 静岡で集大成の絵画展 色鉛筆で緻密
静岡市葵区のデイサービス施設「亀寿庵」の利用者で、他の利用者に絵画を指導する大村光代さん(93)の作品展示会が7日まで、同区の西奈生涯学習センターで開催されている。来月で94歳になる大村さんは今回の作品展を最後と決め、「わたしには絵があったから今日まで幸せに生きてこられた」と充実感をにじませた。 ノスタルジックな作風で知られる画家中島潔さんが描く子ども向け絵画や、他の画家の日本画作品を模写した色鉛筆画約30点が並ぶ。作品は60歳のころから30年以上描きため、鮮やかな衣服も温かみのある背景も色鉛筆だけで緻密に表現した。絵を描いていると食べることも忘れ、手が痛くなるまで没頭してしまうという大村
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施設利用者ら パン食い競争奮闘 伊豆の国 地域と交流楽しむ
社会福祉法人「春風会」(沼津市)は4日、障害者の社会参加や地域との交流促進を目的とした「第14回ふれあいの集い」を伊豆の国市のあおばの家で開いた。 同法人が運営する沼津、伊豆の国、伊豆の3市内の6施設から、利用者やその家族、職員ら約150人が参加した。開会式で同法人の石川三義理事長は「利用者同士で交流を深めて楽しみましょう」とあいさつ。利用者らはパン食い競争に挑戦し、口や手でパンを取って懸命にゴールを目指した。 ダンスでは体を動かしたり手拍子をしたりして会場が一体となって盛り上がった。ハーブ茶の試飲や農産物販売のブースも設けられた。
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鹿児島国体 7日開幕 本県選手団を発表
静岡県スポーツ協会はこのほど、鹿児島県で開催される国民体育大会「燃ゆるかごしま国体」(7~17日)に出場する本県選手団を発表した。大会は7日に総合開会式を行い、入場行進の旗手は、2016年に正式種目になって以来初出場となるラグビー成年女子の主将山本みなみ(鈴与)が務める。 ◇…本部役員…◇ 団長 川勝平太(県スポーツ協会会長)▽副団長 中谷多加二、庄司政史、佐々木禎、鈴木啓久、松井和子、丹生敬人、長沢滋文(以上県スポーツ協会副会長)鈴木学(県スポーツ・文化観光部理事兼スポーツ局長)▽総監督 石川惠一朗(県スポーツ協会専務理事)▽総務 大村文孝(県スポーツ振
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清水町の高齢者対象事業 地域とつながり健康に【東部 記者コラム 湧水】
清水町に住む65歳以上の高齢者を対象に、町内の体育施設の使用料が無料となる静岡県内初の「笑街健幸(しょうがいけんこう)パスポート事業」が10月からスタートした。認知症の人やその家族の支援に取り組む「チームオレンジ」も9月に設置された。一連の取り組みが町民の健康増進や地域の連携強化につながる契機となってほしい。 町福祉介護課によると、町内の要介護認定者のうち、認知症と診断されている人は2022年度時点で34・8%。国や県よりも10ポイントほど高い水準にある。また、物忘れの症状が目立たない「隠れ認知症」で、医療機関を受診していない人がいる可能性もある。 政府が19年に決定した「認知症施策推進
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15日に地域交流イベント 御前崎のデイサービス
御前崎市池新田のデイサービスセンター「東海清風園」で15日午前11時から、地域交流イベント「賛育会フェスタ」が開かれる。入場無料。 救命救急講習や口腔(こうくう)ケア、高齢者疑似体験などのコーナーをはじめ、飲食販売の模擬店が並ぶ。特設ステージでは、池新田高吹奏楽部による演奏や地元団体がダンスなどを披露する。雨天は規模を縮小して開催する。問い合わせは同園<電0537(86)8121>へ。
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お年寄り 地域で見守り 西伊豆・大浜地区住民がチーム 認知症支援体制拡充へ
西伊豆町仁科の高齢者サロン「大浜サロンまつぼっくり会」が、認知症のお年寄りの見守り体制拡充に取り組んでいる。認知症サポーターのステップアップ講座が1日、同町仁科の大浜公民館で開かれ、50~80代の同会会員ら約10人が「チームオレンジ」を結成して地域ぐるみで見守り支援を進めることを確認した。 認知症サポーターの普及に努める町キャラバン・メイト連絡会が主催した。参加者はグループに分かれ、認知症の人のニーズや問題解消方法を考えた。「地域で開催するラジオ体操への参加を呼びかける」「住民同士で認知症の人や疑いのある人の情報を共有する」などの意見が出た。 同町は高齢化率が52・6%(4月時点)と県内最高
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マスコットは「カッキー」 清水町社協 設立50周年講演会 お笑い「レギュラー」の講演も
清水町社会福祉協議会は23日、社会福祉大会とお笑いコンビ「レギュラー」を招いた法人設立50周年の記念講演会を町福祉センターで開いた。町社協や福祉に興味を持ってもらおうと作成したカワセミのマスコットキャラクターの名前が「カッキー」に決まったと発表した。 キャラクターは絵本作家の宮西達也さんがデザインした。名前は6、7月に募集し、県内外から約170人の応募があったという。「カッキー」は複数人から集まり、そのうち吉川亜優乃さん(36)=同町=は「柿田川に住み、町に活気を与えるラッキーな鳥という思いを込めた。親しんでもらいたい」と話した。 レクリエーション介護士の資格を持ち、高齢者施設などで活動して
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高井さんの100歳祝福 伊豆の国市長訪問
伊豆の国市の山下正行市長がこのほど、本年度100歳の市民の自宅を訪れ、花束や記念品を贈って長寿を祝った。 6月に100歳になった同市田京の高井花子さんは、長男健一さんらの世話を受けながら自宅で過ごしている。テレビを見ながらのんびり過ごすのが好きで、週に2回デイサービスにも通っている。 山下市長は「今の日本を築いてくれたことに感謝する。いつまでもお元気で」と呼びかけた。高井さんは笑顔で応えた。 市によると、本年度100歳の市民は24人で、最高齢は107歳の土屋礼子さん(同市古奈)。
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創業セミナー 参加者を募集 川根本町
川根本町創業支援ネットワークは10月21日、創業者や創業を検討している人を対象にしたセミナーを同町役場総合支所などで開催する。 前半は町内で過去5年以内に宿やデイサービスを創業した三高菖吉さんと城野恵さん、板谷信吾さんが登壇しパネルディスカッションを行う。後半はカフェうえまる(同町)で参加者も加えた交流会を行う。 前半が午前10時から11時半まで。定員40人で参加費無料。後半が正午から午後2時まで。定員は20人で参加費は2千円。前半のみの参加も可能。締め切りは18日。申し込みと問い合わせは同町産業振興課<電0547(56)2226>へ。
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介護保険自己負担 松崎町、設定ミス
松崎町は28日、特別養護老人ホーム(特養)などの介護保険施設の利用に対する負担軽減措置について、利用者が自己負担する金額の設定にミスがあったと発表した。対象者は利用施設に約25万円を支払う必要があるという。 町によると、2022年7月ごろ、町外の特養に入居する90代女性の同年度分の食費について、当時の担当職員がシステムへの入力を誤り、支払い額を少なく見積もっていた。23年8月18日、特養職員の連絡で発覚した。町は9月23日、女性の家族に経緯を説明して謝罪し、支払いの了承を得たという。 介護保険施設の利用者の食費や居住費は自己負担で、所得要件などに応じて自己負担の上限が設定されている。
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子ども一時預かり 検索システム導入 10月から 浜松市議会
吉積慶太こども家庭部長は子育て支援の一環として、0~5歳児を対象に行っている認可保育施設での一時預かり事業について、施設の空き状況をネットで簡易に検索できるシステムを10月から導入することを明らかにした。鈴木氏に答えた。 市は現在、月末に市子育て情報サイト「ぴっぴ」で翌月分の各施設の一時預かり空き状況を一覧で公表している。システム導入によって利便性が向上し、子どもの年齢や利用希望日、区を選択すると、空き状況が一目で確認できるようになるという。利用申し込みは現在と同様、保護者が直接各施設に行う。 市内では計148施設で同事業を行い、2022年度は延べ1万2797人が利用した。市幼児教育・保
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障害者雇用へ理解深める 浜松で企業セミナー
浜松市はこのほど、2023年度障害者雇用支援セミナーを中区のアクトシティ浜松コングレスセンターで開いた。企業の採用担当者らが、障害者雇用について理解を深めた。 ハローワーク浜松の山下博士雇用指導官は、民間企業の障害者の法定雇用率(現行2・3%)を達成しているのは管内(浜松市、湖西市)で半数ほどだと説明。法令整備や医学の進歩を背景に、仕事を求める障害者が増えているとも解説し、障害者の職場定着のための支援制度も紹介した。 障害者を雇用する企業による事例紹介もあった。浜名梱包輸送(浜北区)の担当者は、障害のある社員向けの仕事内容として箱の組み立て、コンテナ清掃などを示した。障害の特性を理解し、
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福井大軽音部OB演奏会 音楽で旧交温め生き生き 4年ぶり全国から集結 10月1日 浜松
「第二の人生に再び音楽を」―。そんなテーマを掲げた福井大軽音楽部OBの演奏会が10月1日、浜松市浜北区の複合施設なゆた・浜北で4年ぶりに開かれる。70代前後のOBのほとんどが卒業後に演奏活動から離れ、退職後などに再開した人たち。発表を目指して各地で練習を重ね、本番で一堂に会してその成果を披露する。 演奏会の実行委員長で、ウクレレ講師の中山直己さん(79)=同市北区=が10年以上前、福井の地でともに音楽に打ち込んだ同窓生らを誘って企画した。年に1回、浜松市や福井県で開催してきたが、過去3年間はコロナ禍で中止し、今年が9回目。浜松市、愛知県、関東、関西地方で活動するOBらのバンド4組に加えて、
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認知症理解 まちの本屋から始めよう 清水町連携 特設ブース設置
世界アルツハイマー月間(9月)に合わせ、清水町は30日まで、認知症への理解を深める啓発活動を展開している。町内4書店と連携して、関連図書を並べた特設ブースを各店舗に設置した。町によると、書店と共同した取り組みは県内で唯一という。 同町は、介護申請者のうち認知症疾患を持つ人の割合が国や県の平均より高い。認知症の人やその家族の支援につなげようと、活動を始めた。 TSUTAYAすみや三島店では、予防法や症状、認知症の人との接し方を紹介する書籍や漫画を置いた。ポスターも掲示し、ブースを目立たせている。西田哲也店長(46)は、認知症に関する書籍が普段は店内の奥側にありがちなことに触れ、「認知症を知られ
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「あなたの年齢では雇えない」 年齢不問とあるのに...有名無実の求人票、差別では? 静岡県内で不満絶えず
「年齢不問」の求人票を見て企業に問い合わせたら「あなたの年齢では雇えない」と言われた―。こうした事例が多発し、静岡県内のシニア求職者の不満が絶えない。背景にあるのは求人の年齢制限禁止が中途半端な「労働施策総合推進法」。労働者の多様な事情に応じて雇用の安定などをうたう法律だが、一方で“雇用側の事情”を容認する例外も幅広く適用され、実効性が伴っていない。ハローワークは企業に人物本位の採用を呼びかけるなど啓発に力を入れるが、シニアの「年齢差別」は続いている。 静岡県内のハローワークには「年齢不問」と書かれた求人票が数多く張り出されているが、仕事を探している男性(71)がぼ
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訪問型の介護や看護 サービス内容学ぶ 焼津市医師会が勉強会
焼津市医師会はこのほど、高齢者の在宅医療・介護サービスの勉強会を市役所で開いた。市内の医師や歯科医師、看護師、ケアマネジャーなどが参加し、市内の事業者や歯科医師、管理栄養士から、それぞれ行っている訪問型の介護や看護、歯科診療、栄養食事指導のサービス内容や課題について学んだ。 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の「権兵衛」(同市大覚寺)、看護小規模多機能型居宅介護の「池ちゃん家ドリームケア」(同市五ケ堀之内)の担当者が、それぞれのサービス内容について具体的な事例を示しながら説明。看護師と介護職員が連携し合うことで、要支援者やその家族の「住み慣れた家で過ごしたい」という希望を実現可能にする点を強調
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静岡県内9法人に福祉車両寄付 鈴木道雄記念財団
浜松市の公益財団法人鈴木道雄記念財団(理事長・鈴木修スズキ相談役)は25日、静岡県内の社会福祉法人を対象にした軽自動車の福祉車両の寄贈式を同市南区のスズキ歴史館で行った。鈴木相談役が9団体の代表に目録を贈った。 希望に合わせてエブリイワゴンやスペーシアの各車いす移動車、ワゴンRの昇降シート車を1台ずつ贈り、各法人の代表が車両の用途や感謝の言葉を述べた。車両寄贈は5回目で、計37台となった。 熱海市の熱海いでゆの園の田島秀雄理事長は「急峻(きゅうしゅん)で狭あいな道路などで使わせていただく。今後も施設を長く運営していきたい」と語った。 スズキ創業者の名を冠した同財団は高齢者や障害者の福祉
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パン取り競争 よーいドン! 浜松市北区で障害者スポーツ大会
浜松市手をつなぐ育成会や市などはこのほど、障害の有無にかかわらず誰もが楽しむことができる「インクルーシブスポーツ」を推進しようと、市障害者スポーツ大会を浜北区のサーラグリーンアリーナで開いた。コロナ禍の影響で開催は4年ぶり。 市内から約200人が参加し、ボッチャやパン取り競争を通じて交流を図った。 パン取り競争では、1列に並んだ参加者がスタートの合図で勢いよく走り出しパンを手で取るとゴールテープめがけて駆け抜けた。 市のマスコットキャラクター「出世大名家康くん」も競技に挑戦し、全力ダッシュに会場からは、笑いと大きな拍手が起こった。 午後は東海3県2市ボッチャ交流会が行われ、県内外の約
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社説(9月25日)介護離職対策 職場の理解欠かせない
2015年に当時の安倍晋三首相が「1億総活躍社会」実現を目指すとして掲げた「介護離職ゼロ」は、目標に近づくどころか、遠ざかっていると言わざるを得ない。総務省の5年に1度の就業構造基本調査によると、22年に仕事と介護の両立が困難になり、仕事を辞めた介護離職者は10万6千人と、前回17年の調査より7千人増加した。 働きながら家族を介護する「ビジネスケアラー」と呼ばれる人たちも、この5年間で18万3千人増えて364万6千人に上る。25年までに団塊の世代が全て75歳以上になり、介護が必要な人は今後も増加が見込まれる。団塊ジュニア世代はビジネスケアラーの予備軍ともいえる。 政府は、こうした実態を改
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通所児童のSDGs工作展 袋井 30日まで
ウェル恵明会(浜松市中区)が運営する放課後等デイサービスに通う子どもたちのアート作品展が30日まで、袋井市役所市民ギャラリーで開かれている。 「アソベル袋井」(同市旭町)や「るぴなすスクール駒場」(磐田市駒場)など全6事業所の子どもたちが作った工作品が並ぶ。持続可能な開発目標(SDGs)の一つである「住み続けられるまちづくりを」がテーマ。緑あふれる駅前や有機農業が行われる畑、水素エネルギーが活用される様子など、理想の町並みを段ボールや牛乳パックなどを使って表現した。 同社の担当者は「子どもたちが工夫を凝らした作品を楽しんでもらえたら」と来場を呼びかけた。
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100歳祝い肖像画プレゼント 浜松・浜北区の画家山田さん
浜松市浜北区の肖像画家山田潔さんがこのほど、6月に100歳を迎えた同区寺島の青木朝さんに肖像画を贈った。 青木さんの長男夫婦やひ孫など家族が見守る中、同区役所で贈呈式が行われた。青木さんは「きれいに書いてもらってうれしい」と話した。 山田さんは敬老の日に合わせて毎年、希望する100歳のお年寄りに肖像画を贈っている。
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潜在的な福祉課題、災害で露見 台風15号から1年 被災者支援で初めて把握
静岡県中部、西部を中心に浸水害や土砂災害をもたらした昨秋の台風15号に伴う豪雨災害から23日で1年。被災者の生活再建を支援する静岡市地域支え合いセンターにはなお、新たな支援の要望が寄せられている。認知症やひきこもりなど福祉課題が災害によって顕在化しているケースが多く、関係者は長期的な災害支援とともに、平時から防災を切り口に地域の福祉課題の解決を目指す必要性を訴える。 「本棚の本は捨ててもいいですか」「水にぬれたのは大丈夫」。9月中旬、支え合いセンター職員やボランティアが床上浸水した静岡市清水区の高齢男性(76)宅の片付けに入った。ぬれたカーペットは床に張り付き、家の中はごみであふれてほとん
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虚偽記録で報酬不正受給か 障害者施設大手「恵」 元社員ら証言、会社は否定
入居者からの食材費の過大徴収が明らかになった障害者向けグループホーム(GH)大手運営会社「恵」を巡り、複数の元社員が22日までに共同通信の取材に応じ、「実態とは違う虚偽のサービス提供記録を作り、組織ぐるみで障害福祉や医療の報酬を不正に受け取っていた」と証言した。役員や社員の間で交わされていたLINE(ライン)メッセージも確認した。 行政側もこうした情報を把握しており、恵の中心的な事業エリアである愛知県や各自治体、厚生労働省は今後、事実関係を調べるとみられる。 恵は22日、取材に対し「不正の事実はない。そうした話には悪意を感じる」と答えた。 恵は静岡など12都県で主に知的、精神障害者向け
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終活支援に優良認証制度 静岡市が本年度内 事業者審査し質担保へ
静岡市の難波喬司市長は22日、市民が安心して終活に取り組めるようにするため、終活支援事業者の質を行政が担保する「終活支援優良事業者認証事業」を2023年度内に開始すると明らかにした。同事業の導入は政令市初で、難波市長は「事業の意義や成果を全国に発信していく」と意気込みを述べた。22日の市議会9月定例会で福地健氏(自民)の代表質問に答えた。 難波市長は身寄りのない高齢者や家族だけでの終活には「専門的な知識やスキルを持つ事業者を利用することが有効」とした上で、事業者に勧められるままにサービスを追加し、高額な契約を結んでしまうトラブルも発生していると説明。「事業者の質の保証に行政が関与する必要が
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シニア世代 自由に語り合おう 10月5日、静岡で懇談会
静岡カウンセリング研究会は10月5日午前10時から11時45分まで、懇談会「シニア世代が自由に語り合う会」(全3回)を静岡市葵区東草深町のアイセル21で開く。 懇談会は、新型コロナウイルスの流行下で高齢世代の心の健康維持を支援するため始まり、今年で2回目。日常生活で感じる不安などについて自由に語り合ってもらう狙い。 第2回は11月2日、第3回は12月7日に開催する。参加費は3回で1500円。申し込みは同研究会<電054(251)6588>へ。
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障害児の性教育 「情報繰り返し伝えて」 静岡市葵区で講座 家庭でできること紹介
静岡市肢体不自由児保護者家族のサロン「ハナソ」は19日、障害のある子どもへの性教育をテーマにした講座を葵区のあさはた緑地公園センターハウスで開いた。焼津市知的障害者相談員の吉田恵美子さんが講師を務め、家庭や施設でできる性教育を紹介した。 吉田さんは放課後等デイサービスや学校などで性教育をテーマに講演を続けている。自慰行為について「正常な発達(の過程)と捉えることが大事」とし、正しいやり方で適切な時間と場所でできるよう教えることの大切さを説いた。正しい方法を伝えるためには同性が支援したり、入浴時に性器の洗い方を練習したりすることなどを紹介した。 生理(月経)の対応では「大人になる体を祝福で
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酢やシソで減塩のススメ 清水町が食育研修
清水町はこのほど、本年度第1回の食育推進ボランティアフォローアップ研修を同町のまほろば館で開いた。ボランティア約10人が講義や調理実習を通して、減塩や野菜の摂取方法に学びを深めた。 地域住民の健康増進や災害時の対応連携に関する協定を町と結んでいる中北薬品の担当者が講師を務めた。食塩の過剰摂取によって血圧上昇のほか、骨粗しょう症や認知症になるリスクが高まることを解説。減塩のポイントとして、調味料に酢やシソを使用する手法を伝えた。 調理実習では、ホウレンソウやニンジンといった野菜をふんだんに使った2種類のギョーザを作った。 3人の子どもがいるという鬼束理絵さん(45)は「このギョーザなら子どもも
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犬と触れ合い高齢者ら笑顔 湖西で施設訪問
静岡県動物保護協会湖西支部はこのほど、湖西市新所岡崎梅田入会地の特別養護老人ホーム光湖苑で、施設利用者に動物と触れ合う機会を提供する訪問活動を行った。同協会に登録するボランティア3人と飼い犬3匹が施設を訪れ、デイサービスの利用者と触れ合った。 訪問したボランティア犬はポメラニアンと黒柴、プードルの3匹。いずれも人と触れ合う訓練を受け、福祉施設の訪問や学校での動物愛護教室などに協力している。同日は約30人の利用者がグループに分かれ、犬を膝に乗せてなでたり、名前を呼んで微笑みかけたりした。過去に自分で飼っていた愛犬を思い出し、涙を拭う利用者もいた。 同協会では毎年、希望する福祉施設を対象にした訪
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ピアニスト東さん 音楽活動の思い紹介 浜松市天竜区・光が丘中で講演
浜松市天竜区山東の光が丘中でこのほど、同区出身のピアニスト東正治さん(43)=磐田市豊岡=の講演会が開かれた。校区の青少年健全育成会とPTAの主催で約100人が参加した。 テーマは「ピアノとわたし」。東さんは小学1年時にピアノを始め、短大卒業後に各地で音楽活動を展開するに至るまでの経緯を語った。 当初は収入が安定せず苦労が続き、コーラスの伴奏やピアノ教室の講師、デイサービス(通所介護)施設での演奏など「いただける仕事は全部やるとの思いで経験を重ねた」と振り返った。 地域での地道な活動を通じて知人が増え、仕事に結びつくようになった点を踏まえ、「今後もつながりや縁を大事にしていきたい」と話
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サービス利用者にプロの演奏お届け 静岡の社会福祉法人「楽寿会」
静岡市葵区の社会福祉法人「楽寿会」は19日、県演奏家協会静岡第2支部のプロ奏者を招いた演奏会を楽寿の園高齢者総合福祉エリア(同区)で開いた。18日の敬老の日に合わせた行事で、4年ぶりの開催。木漏れ日が注ぐ会場で、デイサービス利用者らが優雅な演奏に耳を傾けた=写真=。 同支部メンバー6人が参加し、ピアノ三重奏やピアノ連弾を披露した。バイオリン、チェロ、ピアノのピアノ三重奏では「愛の挨拶(あいさつ)」や「花のワルツ」などのクラシックを響かせた。「ピアノ連弾のための赤とんぼ」の演奏では歌を口ずさむ利用者の姿も。名残を惜しんでアンコールの声も響いた。演奏を聞いた施設利用者の国友美奈子さん(77)=
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半身まひ 心境を絵本に 「目に見えない痛み」赤裸々 浜松の小杉さん制作
浜松市北区初生町のサービス付き高齢者向け住宅「ハートライフ初生」併設の生活リハビリ初生デイサービスセンターに通う小杉弥生さん(65)=東区=が、脳出血の後遺症で半身まひになった心境をつづった絵本「らくがき」を制作した。「体のしびれがつらい。目に見えない痛みを抱えた人がいることを伝えたい」と思いを込めた。 51歳の時に脳出血を発症し、現在も左腕と左足首より下部が動かない。ただ、施設を利用する中で、リラクセーションを担当する職員の森麻衣さんに苦しみを打ち明けることが増えた。森さんから絵本の制作の提案を受け、約半年かけて2人で完成させた。 「頭の中ぐっちゃぐっちゃ」「しびれとつっぱりがいやでい
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裾野の100歳長寿を祝福 市長が戸別訪問
裾野市の村田悠市長は20日、本年度100歳を迎える高齢者の元を訪れ、長寿を祝福した。自宅や施設で記念品と祝い金を手渡し、「これからも元気で過ごしてください」と声をかけた。 同市佐野の上藤フミさん宅には家族や赤十字奉仕団の関係者らがお祝いに駆けつけた。上藤さんは神奈川県出身で、結婚を機に裾野市で生活を始め、約40年前に家族で裾野ひかり幼稚園を開園した。「あの頃は(子供の数が多く)幼稚園が足りなかったが、いまは子供が少なくなってしまった」と語り、「一生懸命に働き、子供の栄養を考えながら食事を作ったりした」と振り返った。 現在は散歩が日課で、アボカドやバナナ、蜂蜜などで作ったスムージーを愛飲し
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リハビリで粘土制作 岡本さん夫妻(清水区)が作品展 静岡市葵区
夫婦で「粘土作家」として活動し、教室も開いている静岡市清水区の岡本恭一さん(58)と秀美さん(54)の作品展が30日まで、同市葵区の市長尾川老人福祉センターで開かれている。2人の創作は3年前に心疾患となった恭一さんに、秀美さんがリハビリの一環として粘土制作を勧めたのがきっかけ。カエルやタコ、カニなどの愛らしいキャラクターの作品で来場者の目を楽しませている。 会場には樹脂粘土の約30点が並ぶ。カエルの「ケロッチー」が縁日の屋台や月見を楽しむ様子のほか、清水区の三保松原にタコやカニなど海の生き物が集う作品など、独自のキャラクターの生き生きとした姿が表現されている。 リハビリで粘土制作を始めた
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パラスポーツ通じ福祉の理解深める 浜松・舞阪小4年生
浜松市西区の舞阪小でこのほど、4年生を対象としたボッチャの体験会が開かれた。児童約70人がパラスポーツを楽しみながら、障害福祉に対する理解を深めた。 舞阪町体育振興会の和久田一夫さん(82)ら地元住民が講師を務めた。児童は基本的なルールの説明を受け、数人ずつのグループに分かれて試合に挑戦。目標球に近づける好投が飛び出すと、歓声が起こった。 同校4年生は総合的な学習の時間で「だれにでもやさしいまち」をテーマに福祉について学んでいる。原田芭菜さん(9)は「(ボッチャは)最初は難しそうと思っていたけど、簡単で楽しかった。誰でも楽しめるスポーツということが分かった」と話した。
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長寿祝い敬老会 浜松・山香地区 地元有志が演芸披露
浜松市天竜区佐久間町の敬老会が19日、同町の山香ふれあいセンターで始まった。初日は山香地区で暮らす節目の年齢を迎えた高齢者を祝った。敬老会は22日まで4地区で開催する。 山香地区の敬老会では式典の後、地元住民有志の演芸が披露された。兼沢福子さん(93)は一人で「母月夜の唄」を歌い上げた。元気な歌声が会場に響き渡り、出席者から大きな拍手が送られた。同地区でサロン活動などを開くサークル「香りグループこいね~」は合唱を発表し、優しいハーモニーを届けた。 敬老会の開催は4年ぶりで、地元のNPO法人「がんばらまいか佐久間」が主催した。8月1日現在の同町の喜寿は45人、米寿54人、白寿8人、100歳
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医療的ケア児ママ 当事者の思い表現 沼津で山本さん写真展
静岡県東部の医療的ケア児のママサークル「ほっこりら」は18日、写真家の山本美里さん(東京都)の作品展「透明人間~インビジブル マム」を沼津市のキラメッセぬまづで開いた。医療的ケア児の母親でもある山本さんは会場で当事者の置かれた現状を報告した。 山本さんはこれまで、子どもの医療的ケアに対応するために学校で待機する必要があった。「教育現場だから気配を消して」と求められる母親の立場に違和感を抱き、自身を被写体にして作品を撮り始めた。今回の写真展では、19世紀の英国で母親が布で全身を隠す親子の写真が多く撮られたのを参考に、母親を透明人間に見立て、学校などで撮影した作品を展示した。 家族の離職を防
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社説(9月19日)訪問介護員の不足 若い人材確保が急務だ
介護が必要な高齢者などの自宅を訪れ、食事や入浴の介助といった介護保険サービスを提供する訪問介護員(ホームヘルパー)の人手不足が深刻だ。公益財団法人「介護労働安定センター」の2022年度調査によると、ヘルパーが足りないと感じている介護事業所は全国で83・5%に上り、他の介護職種と比べて極めて高い。さらに、ヘルパーの4人に1人が65歳以上と、高齢化も目立つ。 国は「地域包括ケアシステム」と銘打って、重い要介護状態になっても住み慣れた地域でできる限り長く暮らせる社会の仕組みづくりを目指している。だが、その要となるヘルパーの不足で、自宅での生活を望みながらも、高齢者施設の入所などを選択せざるを得な
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特殊詐欺被害防げ 実際の音声で学ぶ 静岡南署が防犯講話
静岡南署と静岡南防犯協会はこのほど、特殊詐欺被害防止に向けた高齢者対象の防犯講話を静岡市駿河区の南八幡公民館で行った。特殊詐欺犯からかかってきた実際の電話音声を使い、サギ電話の手口を紹介した。 同署生活安全課の杉山慎一課長が講師を務め、同所でS型デイサービスを利用する70~80代の約20人に被害の現状や被害者の特徴などを説明した。杉山課長は、今年6月に同区に住む80代女性の自宅にかかってきた実際のサギ電話の音声を流し、犯人の巧みな語り口や聞き慣れない難しい言葉によって被害者は冷静な判断ができなくなることを指摘。サギ電話は65歳以上の女性や独居家庭の固定電話にかかってくることが多いため、ナン
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ボランティア「里いもの会」 福祉施設で歌や踊り披露 湖西
静岡県西部の福祉施設を中心に慰問活動をしているボランティア団体「里いもの会」が17日、湖西市岡崎の特別養護老人ホーム寿松園を訪れ、「歌と踊りの集い」と題したイベントを開いた。50~80代の会員16人が得意のフラダンスや歌などを繰り広げ、施設利用者を楽しませた。 フラダンスの5人組は、明るい曲に合わせて帽子を使ったダンスを披露した。ギターの弾き語りや手品、日本舞踊などを披露する会員もいた。施設利用者やスタッフら約40人が参加し、音楽に合わせて手拍子をしたり、知っている曲を口ずさんだりして交流した。 同会は湖西市のほか掛川、磐田、浜松各市などのメンバーが集まり、趣味を生かして月1、2回の慰問
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桜葉スイーツに舌鼓 松崎で敬老の日イベント
松崎町桜田地区の住民らは17日、敬老の日に合わせ、地域のお年寄りを招いた食事会を同地区の桜田公民館で開いた。75歳以上の住民23人が集まり、食事や会話を楽しんだ。 自治会役員らが4年ぶりに企画した。同町特産の桜葉を使ったスイーツなどのメニューを提供し、長寿を祝った。地元の子供会から日々の感謝を伝えるメッセージカードが贈られたり、景品が当たるビンゴ大会で盛り上がったりした。
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湖西の山田さん、もうすぐ100歳 川勝知事らが祝福 敬老の日に訪問
敬老の日の18日、本年度に100歳を迎える山田あささん(99)=湖西市太田=を川勝平太知事らが訪問し、国と静岡県からの祝い状や記念品などを贈った。山田さんの孫やひ孫など親族も同席し、長寿を祝った。 川勝知事は岸田文雄首相からの祝い状と銀杯、県からの寿詞と駿河和染のテーブルマットをそれぞれ山田さんに手渡し、「お元気でいてください」と声をかけた。湖西市の鈴木典之副市長も市を代表して花束を贈った。山田さんは返礼として自作の布草履を川勝知事にプレゼントし、「こんなにたくさんの人に祝ってもらえて、生きてきたかいがあった」と目を細めた。 山田さんは1924(大正13)年1月3日生まれ。現在は自宅で次
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静岡県内精鋭集う「松崎卓球」 65歳以上の部で全国優勝
松崎町を拠点に活動し、静岡県内各地のメンバーが参加する卓球クラブ「松崎卓球」が、8月下旬~9月上旬に広島市で行われた第42回全日本クラブ卓球選手権大会の男子65歳以上の部で初優勝した。6回目の同大会出場で初めて予選リーグを突破し、頂点に立った。選手兼監督の山本光信さん(68)=同町=は「小さな町の名を全国に知らしめることができたのではないか」と喜ぶ。 松崎卓球は1960年代に発足した歴史あるクラブで、県内の20~70代の愛好家15人で構成する。大会に出場したのは山本さん、立花信也さん(67)=静岡市駿河区=、古谷昭夫さん(67)=沼津市=、佐藤成生さん(64)=同=、石川猶章さん(64)=
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75歳の市民2300人 藤枝市がお祝い
藤枝市は16日、市敬老会を市民会館で開き、本年度に75歳を迎える約2300人の市民を祝った。 北村正平市長は「にぎわいある藤枝市で大いに人生を楽しみ、健やかに過ごせることを心から祈っている」とあいさつ。市民を代表して鈴木篤子さん(75)が祝い金を受け取った。 落語家の三遊亭鳳月さんによる公演も行われ、会場を盛り上げた。市敬老会は新型コロナウイルス禍の影響で4年ぶりに開催した。
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新しい敬老会 輪投げやカラオケ、学生と交流 静岡・駿河区
静岡市駿河区の小鹿1丁目自治会は16日、同区の小鹿1丁目公民館で新たな形の敬老会「新町ふれあい2023」を開き、同町内の60歳以上の市民や県立大の学生ら計約60人が輪投げやカラオケなどで交流した。従来の敬老会は80歳以上を対象にしていたが、地域の交流を深めようと学生を交えて参加年齢を拡大した。 同大看護学部(同区)のボランティア団体「なまけもの」の1年生5人も参加し、踊りや輪投げなどで親睦を深めた。同大1年の宅野佑弥さん(18)=同区=は「地域の方々が温かく受け入れてくれて、これまでは自分たちが関わろうとしなかっただけだと気付かされた」と語った。 同イベントの最後には「詐欺撃退の歌」を「
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各地で敬老会 掛川・出野さん100歳 市長、賞状と記念品
敬老の日(18日)を前に、掛川市の久保田崇市長は17日、11月で100歳を迎える出野はなさん(同市千浜)を訪ね、賞状と記念品を贈り長寿を祝った。 出野さんは約65年前に自宅に駄菓子屋「出野菓子店」を始めた。90歳ごろまで店頭に立ち、近所の子どもたちを見守り続けた。今は息子の雄一さん(73)、しげ子さん(69)夫妻に店を任せた。ひ孫を含めた家族7人で暮らし、ゆっくりと過ごしている。家族によると、病気をしたこともあったが、食べ物の好き嫌いもなく元気に食事するという。家族に囲まれたはなさんは「ありがとうという気持ち」と話し、感謝の言葉を繰り返した。 久保田市長は「引き続き健やかでお過ごしくださ
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敬老会 歌と歓談楽しむ 浜松市北区・平山自治会
浜松市北区三ケ日町の平山自治会は17日、敬老会を同町の平山公民館で開いた。同市を拠点に活動する男性3人組コーラスグループ「夢街道」がゲスト出演し、地域の高齢者の長寿を祝った。 カラオケ愛好家3人でつくる夢街道は、合計年齢が200歳を超える“おっさんハモリグループ”。「見上げてごらん夜の星を」「栄光の架橋」など8曲をアカペラやカラオケで歌い上げ、美しいハーモニーを響かせた。9月が誕生日の参加者に向けたバースデーソングも披露した。 同自治会が敬老会を開くのは4年ぶり。約40人が参加し、地域住民との歓談を楽しんだ。
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各地で敬老会 高齢者、喜び合う 浜松市中区・住吉自治会
浜松市中区の住吉自治会は17日、敬老祝賀会を同区の城北小体育館で行った。77歳以上の対象者のうち約140人が集い、長寿を喜び合った。住吉地区の本年度の対象者は778人(8月1日現在)で、うち88歳の米寿が40人、100歳の百寿が2人いるという。 下村哲生自治会長(74)は「住みよい地域がつくられたのは皆さんの力添えのおかげ。今後も自治会活動を応援してほしい」とあいさつした。出席者の一人の梅田武宏さん(85)は「大勢で参加できてうれしく思う。暑い日が続くが健康に気を付けて過ごしたい」と語った。 大道芸人によるパフォーマンスなどもあり、出席者を楽しませた。
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菊川市長ら長寿を祝う 敬老会に高齢者331人
敬老の日(18日)を前に、菊川市は17日、市内の高齢者331人を招いた敬老会を同市の菊川文化会館アエルで開き、長寿を祝った。 77、80、88、90歳と99歳以上の高齢者が対象。長谷川寛彦市長が、10月に100歳を迎える落合ひでさんら代表者5人に賞状を手渡した。長谷川市長は「これからもお元気で過ごしていただき、市のさらなる発展のためにご指導をお願いします」とあいさつした。 その後、バンド演奏や落語の寄席が行われ、会場を盛り上げた。
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障害者雇用を促進 事業所や個人表彰 静岡で大会
静岡県と高齢・障害・求職者雇用支援機構静岡支部は15日、障害者雇用促進大会を県庁で開いた。浜松市浜北区の三実精工など優良4事業所と優秀勤労者4人、障害者雇用支援月間絵画・写真コンテストで厚生労働大臣賞を受けた浜松聴覚特別支援学校小学部6年の鈴木健二朗君ら入賞者5人をたたえた。 三実精工は社内に「障害者雇用キーパーソン」を養成し、障害の特性を理解した上で寄り添った指導に取り組む。高橋博志社長は謝辞で「人に関わり、人を思い、人に寄り添う活動を今後も推し進め、一層の研さんを重ねたい」と述べた。 そのほかの受賞事業所、個人は次の通り。 【知事褒賞】優良事業所 資生堂掛川工場(掛川市)浜松鉄工(
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きょうから一般質問 牧之原市議会
牧之原市議会9月定例会は14、15の両日、一般質問を行い、9氏が登壇する。 質問者と主な項目は次の通り。 【14日】絹村智昭①市の省エネ、創エネ②市の公共交通▽名波和昌①市の危機管理▽加藤彰①食を通じた持続可能なまちづくり▽松下定弘①音声コードによる情報のバリアフリー推進▽大石和央①認知症対策と地域包括ケアシステム②学校跡地利活用検討▽石山和生①市の空き家対策②地域おこし協力隊の活用③周辺市町の施策の参考基準 【15日】木村正利①ふるさと納税②市内の除草処理▽谷口恵世①市の財政運営▽浜崎一輝①スポーツを通じた健康づくり
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101歳 野中さんの長寿お祝い 函南町長が花束
敬老の日を前に、函南町の仁科喜世志町長は11日、同町仁田の野中仲子さん(101)を訪ね、花束とブランケットを贈り長寿を祝った。 20日に102歳の誕生日を迎える野中さんは、毎日のスクワット100回など運動を欠かさず、自宅の階段の上り下りもこなすほど健康という。自宅近くでの畑仕事もこなしているといい「野菜作りやデイサービスをすごく楽しみにしています」などと語った。 仁科町長は「お元気でうれしい。いつまでも元気でいてください」と声をかけた。
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認知症について学びたい 各地で講座開催、啓発イベント【高齢者の相談室】
問 学校で認知症サポーター養成講座を受けたと小学生の娘から聞きました。私自身は認知症についての理解が浅く、両親も高齢になり、とても人ごととは思えません。認知症への理解を深めたいので良い機会があれば教えてください。 (40代、女性) 答 団塊の世代が75歳を迎える2025年には、高齢者の5人に1人が認知症になると推計され、誰もが認知症になったり、介護者になったりする可能性があります。しかし、認知症になっても、周囲の理解と心遣いがあればご本人もそのご家族も、穏やかに暮らしていくことができます。 認知症への理解を深めるための機会としては、市町を中心に「認知症サポーター養成講座」や「企業向け
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園児が高齢者に贈り物 「敬老の日」健康長寿祝う 静岡市葵区
静岡市葵区でデイサービスやこども園を運営する社会福祉法人葵会は11、12の両日、18日の敬老の日に先駆けた敬老会を同区俵沢の複合施設「しずはた」で開いた。同園を利用する園児がダンスや太鼓演奏で高齢者の健康長寿を祝った。 同施設は同じ建物内にデイサービスとこども園が併設され、高齢者と園児が日ごろから顔を合わせている。12日は園児31人が、音楽に合わせて元気よくダンスを披露したり、「ソーレ」の合図で息の合った太鼓の音を響かせたりして、デイサービス利用者14人の顔をほころばせた。 園児は事前に手作りのプレゼントも用意。利用者一人一人に「いつもありがとう」と笑顔を添えて贈った。お礼の言葉を述べた
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認知症患者支援へ条例 静岡県内初 藤枝市が制定方針
藤枝市の北村正平市長は11日の市議会9月定例月議会で、認知症患者の支援強化策として、患者との共生まちづくりの推進に向けた条例を制定する方針を明らかにした。市によると、認知症対策での条例制定は県内初という。市として個人賠償責任保険の助成にも取り組むとし、来年度に条例の内容と保険制度の構築を進める。 厚生労働省の推計では、2025年に65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると見込まれている。今後、患者が増加して本人と家族の不安や負担が高まると懸念される。市は条例化で患者と家族の意見を尊重し、市全体で支え合う共生社会の実現への取り組み姿勢を明確にする。認知症に対する正しい理解やバリアフリー
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終活講座 9月21日開催 浜松・天竜区佐久間
浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館で21日、終活の基礎を学べる「知って得する!終活講座」が開かれる。参加費は無料で、時間は午前10時から。相続や資産など終活でつまずきやすいポイントを講座で整理する。 同市東区の「相続えんまんサポートグループ」の小野崎一綱代表が講師を務める。講座は同グループと犬居新聞販売所(天竜区)の共催。問い合わせは、同グループの松田慎平氏<電090(7917)8868>へ。
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76歳鈴木さん(伊豆の国)世界1位 金メダル23個目 ウエートリフティング マスターズ
伊豆の国市守木の鈴木幸宏さん(76)が、ポーランドで開かれた世界マスターズウエートリフティング選手権大会(国際ウエートリフティング連盟主催)の75~79歳・55キロの部で優勝した。1988年の初出場以来、同大会で獲得した金メダルは23個になった。今回の優勝により、同大会の世界マスターズ殿堂ポイント世界1位につけた。 昨年9月の全日本マスターズ選手権を制して日本代表になった。世界大会ではバーベルを一気に頭上に持ち上げて立ち上がる「スナッチ」で40キロ、まず肩の高さに挙げて立ち上がりそこから頭上に持ち上げる「ジャーク」で45キロ、計85キロを記録した。 世界マスターズ殿堂ポイントのランキング
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19日から一般質問 焼津市議会、13氏登壇
焼津市議会9月定例会は19~21日に一般質問を行い、13氏が登壇する。 質問者と主な質問テーマは次の通り。 【19日】川島要 高齢者も障害者も安心して投票できる投票所の環境整備促進▽杉田源太郎 優良農地の活用▽村松幸昌 新病院建設の進捗(しんちょく)状況▽藤岡雅哉 ポストコロナの観光振興▽石原孝之 認知症政策▽岡田光正 スポーツ推進計画 【20日】鈴木まゆみ LGBT法について▽鈴木浩己 防災減災対策▽奥川清孝 人口減少対策▽深田ゆり子 学校・公共施設の女子トイレに生理用ナプキン常備▽吉田昇一 開港60周年を迎える大井川港▽秋山博子 学校断熱改修の実現 【21日】村田正春 教職員の働き方改革
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島田にeスポーツ専用室 地域活性化、介護予防 市長設置方針
島田市の染谷絹代市長は8日の市議会9月定例会一般質問で、eスポーツ専用ルームを同市のプラザおおるり内に設置する方針を示した。高齢者を中心とした普及を通じ、地域活性化や世代間交流を図り、認知症や介護予防を推進する考え。自治体によるeスポーツ専用室の設置は県内初という。横山香理氏への答弁。 2024年度以降の展開を計画している。パワーリハビリ教室の会場がおおるりから市保健福祉センターに移転することに伴い、空いた部屋を活用する。インターネット回線の整備など改修を行い、専用のゲーミングデスクや椅子なども用意する予定。1回に約20人利用できる計画で、専門の指導者を配置し、高齢者向けの教室も開催する
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藤枝市は大規模大会 サッカーのまち100年 eスポーツ活用 市長誘致方針
藤枝市の北村正平市長は8日の市議会9月定例月議会の一般質問で、来年の「サッカーのまち100周年」を記念し、eスポーツの大会を誘致する方針を明らかにした。にぎわい創出や市の文化を発信する手段として、eスポーツを活用する。鈴木岳幸氏(藤のまち未来)への答弁。 藤枝総合運動公園サッカー場を会場に、昨年度設置した大型映像装置を使って開催する。観戦場所は現在整備中の屋根付きバックスタンドなどを予定し、大規模な大会になる見通し。 eスポーツイベントは若年層の参加や集客力と拡散力の高さなど効果があり、交流人口の拡大も期待できることを踏まえ、市は来年の100周年記念事業の一環で大会の開催を計画した。市による
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認知症の早期発見、治療へ 初期集中チームが支援 長泉町議会 町部長答弁
長泉町は8日の町議会9月定例会で、医師や看護師などの専門職で構成された認知症初期集中支援チームが認知症を早期発見し、治療につなげるための支援に当たっていることを明かした。露木伸彦住民福祉部長が堀内浩氏(新緑)の一般質問に答えた。 町によると、2018年度にチームを立ち上げ、町内二つの地域包括支援センター内に配置。認知症の疑いがある人がいる場合は家庭を訪問し、認知症に関する心配や悩みごとの相談に応じ、かかりつけ医など専門の医療機関と連携して支援に当たる。4月1日現在、日常生活に支障をきたすような認知症患者は1053人で、22年度までに24人が支援を受けたという。 露木部長は「認知症の疑いがある
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フードバンクふじのくに、回収食品を仕分け「今後もご協力を」
認定NPO法人「フードバンクふじのくに」(静岡市葵区)は7日、余剰食品を生活困窮者に届けるフードバンク事業で静岡県内各地から集まった食品の仕分け作業を同区の市特別支援教育センターで行った。 同NPO法人は8月を回収の強化月間と位置付け、県内330カ所に回収拠点を設けた。作業には職員やボランティア約30人が参加し、集まった米やレトルト食品、缶詰などを種類や賞味期限ごとに仕分けた。 同NPO法人によると、物価の高騰や新型コロナウイルスの影響で集まる食品が不足しているという。望月健次事務局長(42)は「今後も回収を受け付けているので引き続き協力してほしい」と呼びかけた。
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認知症の母 映画に 信友監督が講演会 10月16日、沼津
沼津市などは10月16日午後2時から、認知症患者の在宅医療を考える講演会を同市のプラサヴェルデで開く。ドキュメンタリー映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」の監督の信友直子さんが講演する。参加無料。 信友さんは認知症となった母と老老介護する父を撮影したドキュメンタリー映画の制作を通じた体験を語る。来場者にはエンディングノートをプレゼントする。事前申し込みが必要で、9月11日午前9時から受け付ける。先着200人。申し込み、問い合わせは市基幹型地域包括支援センター<電055(934)4865>へ。
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「アベノマスク」ハンカチに デイサービスなどに寄贈 三ケ日赤十字奉仕団
浜松市北区三ケ日町の三ケ日赤十字奉仕団(原澄子委員長)は6日、政府が新型コロナ対策として全国の世帯に配布した布マスク「アベノマスク」を再利用して製作したハンカチ150枚を、同町のデイサービス「浜松市社協在宅サービスセンターみっかび」と高齢者向け教室「元気はつらつ教室」の利用者に届けた。 三ケ日地区社会福祉協議会の事務所に行き場を失った多くの未使用マスクが保管されていたことから、2枚入り75セットを譲り受けたという。ブロック長と本部役員の13人でハンカチの製作に取り組み、マスクをほどいて柄付きの布と縫い合わせカラフルに仕上げた。 牛乳パックを使用した小物入れもつくり、同町の市三ケ日総合福祉
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障害者差別直結の相談増加51件 静岡県内22年度、合理的配慮 事業者側も悩み
静岡県がこのほど発表した2022年度の障害者差別解消相談窓口の相談状況によると、県や市町、県の専門窓口である県社会福祉士会が対応した141件(前年度比19件増)の相談のうち、障害者差別に直結する相談は51件(同14件増)に上った。 県障害者政策課によると、窓口への相談件数は過去5年間減少が続いていたが、22年4月に静岡市が相談窓口を追加設置したことで、悩みの受け皿が広がり、増加に転じた。 障害者差別に直結する51件の相談うち、障害を理由としてサービスの提供や入店などを拒否する「不当な差別的取り扱い」に該当したのは22件あった。行政機関が精神障害を理由に会議の傍聴を認めない趣旨の規定を設け
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認知症当事者の集い「本人ミーティング」広がる 藤枝市など 体験談冊子を作成
認知症の当事者が集い、自らの体験や悩み、生活上の工夫などを話し合う「本人ミーティング」が県内でも広がりつつある。交流の場としてだけでなく、行政の認知症施策や地域づくりに当事者の視点や意見を反映させる取り組みとしても注目されている。 「道に迷う時、自分では迷っているという感覚はないんです」「そう、自分も正しい道を進んでいる感覚です」-。藤枝市が6月に開いた本人ミーティング。認知症当事者が体験を語り合った。参加したのは60~80代の当事者4人と行政、福祉関係者。道に迷った経験や服薬の工夫、スマホの活用法など、話題は多岐にわたった。 同市は2020年度から月1回、市内の古民家カフェを会場にミ
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牧之原置き去り事件1年 バス安全装置設置53% 障害児施設に遅れ 静岡県まとめ
静岡県は5日、牧之原市の認定こども園で発生した通園バス置き去り死事件をきっかけに義務化された安全装置について、8月末時点の設置率が53・0%にとどまるとの調査結果を発表した。教育・保育施設が86・5%に上ったのに対して、障害児通所支援事業所は35・6%となり、特に障害児通所支援事業所で設置が遅れている実態が浮き彫りになった。 県が独自に集計し、事件から丸1年となった5日に合わせて公表した。県は「子どもの安全を確保するため、できるだけ早期に100%を達成するよう働きかけていく」としている。 県内の保育所や認定こども園、幼稚園など248施設の計591台と、児童発達支援センター、放課後等デイ
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一般質問に19氏 9月7日から藤枝市議会
通年議会を開会中の藤枝市議会は、7、8、11日の9月定例月議会で一般質問を行い、19氏が登壇する。質問者と主な項目は次の通り。 【7日】山川智己①鳥害を防止する条例の制定について②市民にとってわかりやすい避難誘導と避難所の安全確保について▽石井通春①河川の草刈り、事実上の重労働の強制の改善を②市のマイナンバーカード推進姿勢の転換を▽小林和彦①ふるさと納税について②豪雨対策と避難のあり方について▽川島美希子①さらなるインクルーシブ社会の実現に向けて▽多田晃①サッカーのまち100周年記念事業と藤枝MYFCについて▽岡村好男①ふるさと納税の推進について②蓮華寺池公園、岡出山公園周辺のにぎわいづく
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アルツハイマー月間に合わせ 認知症関連書籍並ぶ 伊豆の国中央図書館
世界アルツハイマー月間(9月)に合わせ、伊豆の国市立中央図書館で30日まで、認知症に関わる書籍の特設コーナーが設置されている。 認知症地域支援推進員が主催している。同図書館と同市立韮山図書館で所蔵されている書籍111冊が並ぶ。認知症患者にミトン型拘束帯の代替として活用されている筒状のニット製品「マフ」も体験できる。認知症の高齢者はマフの柔らかい手触りによって気持ちが穏やかになり、治療やケア時の身体拘束の軽減につながる効果が出ている。 毎週月曜、29日は休館。開館時間は午前9時から午後5時半。
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「わ」の力で障害越え 9月10日に慈善コンサート 浜松・北区
三ケ日あいうえおプロジェクト実行委員会(長谷川由美子代表)は9月10日午後1時半から、浜松市北区の三ケ日文化ホールでチャリティーコンサート「光の言葉『わ』トークライブコンサート」を開く。障害の有無にかかわらず、同じ人間として生きることの大切さや言葉の力を訴える。 先天性の難聴を抱えながら言語を習得し、「はすみちこ」の名で活動する長谷川代表や、歌手のニーナ*カノンさん、全盲の歌手若渚さんら8組が出演する。重度障害の作家みぞろぎ梨穂さんの詩をもとに作曲された「約束の大地」などを披露するほか、トークや動画などで経験を伝える。 手話通訳や点字の歌詞プリントなども用意する。長谷川代表は「生きている
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親世帯の資産管理などでセミナー 遠州信用金庫、浜松で9月16日
遠州信用金庫(浜松市中区)は9月16日午前10時から11時まで、親世帯の資産管理や認知症対策、遺産継承をテーマにしたセミナーを東区有玉北町の同信金ライフサポートプラザで開く。オンラインでの聴講も可能。14日まで参加者を募集している。 名波司法書士事務所(南区)の名波直紀所長が講師を務め、家族をサポートする具体的知識や生前贈与、死後事務委任の活用方法などを解説する。セミナー後に個別相談の時間も設ける。 参加無料。定員は会場10人、オンライン100人。問い合わせは、ライフサポートプラザ<電053(435)8150>へ。
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静岡県内 5市町で統廃合 背景に採用難 訪問介護事業所
静岡県内は過去5年間に5市町の社会福祉協議会で廃止などの動きがあり、2018年4月時点で40カ所あった訪問介護事業所は12・5%減の35カ所になっている。磐田と掛川、清水、川根本の4市町社協が廃止したほか、牧之原市社協は2カ所を1カ所に統合した。全国と同様に、新規採用難や採算性などの問題が背景にある。 掛川市社協は19年度末で介護保険事業から撤退した。担当者によると、障害者の居宅介護やひきこもり支援、視覚障害者の外出を支える同行援護など需要が高まっている業務に人的資源を振り向ける狙いがあり、廃止のタイミングを探っていたという。 民間や社会福祉法人の事業所が増え、受け皿が整ったことを踏まえ
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訪問介護220カ所休廃止 全国社協 5年で13%減
社会福祉法に基づき全市区町村にある社会福祉協議会(社協)で、運営する訪問介護事業所が過去5年間に少なくとも約220カ所、廃止や休止されたことが2日、共同通信の全国調査で分かった。5年間で約13%減り、現在は約1300カ所。都市部で一般の民間事業者との競合を理由に撤退するケースもあるが、多くはヘルパーの高齢化や人手不足、事業の収支悪化などが響いている。 公的な性格を持つ社協が事業をやめると、採算面などで民間が受けたがらない利用者にサービスが行き届かなくなる恐れがある。政府は「住み慣れた地域で最期まで暮らせるように」という理念を掲げるが、厳しい現実が浮き彫りとなった。 調査は、都道府県が所
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認知症 寸劇で学ぶ 静岡市葵区
静岡市は2日、9月の世界アルツハイマー月間に合わせた認知症啓発イベントを同市葵区の市認知症ケア推進センター「かけこまち七間町」で開いた。小中学生ら約20人が寸劇を鑑賞するなどして認知症の症状や患者との接し方を学んだ。 地域のネットワーク作りなどに取り組む一般社団法人「まんまる」(同市駿河区)のメンバーが認知症になった高齢女性と、娘、孫とのやりとりを演じる寸劇を披露した。 女性から、娘や孫が「あんた、だれ」と強い口調で尋ねられるなど、物忘れの様子に驚いていた家族が、病気による悪気がない行動であると次第に理解し、優しく接することで良好な関係を築くという筋書き。メンバーは迫真の表情で熱演した。
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保険会社の介護保険 給付要件や内容を確認【ライフセミナー】
保険会社が多様な商品を販売する民間介護保険。ファイナンシャルプランナーでオフィス・カノン代表の馬養[まがい]雅子さんに概要や注意点を聞いた。 Q 保険会社の介護保険はどのようなものですか。 A 公的介護保険とは別に、保険会社が介護保険商品を販売しています。医療保険などに特約として介護の保障をつけられるケースもあります。 保険会社と契約して保険料を支払うと、所定の要介護状態になったときに給付金が受け取れます。給付金の受け取り方法には、一時金、年金、一時金と年金の3パターンがあります。 給付が受けられる要件は、「要介護3以上」など公的介護保険に連動した商品が多くなっていますが、日常生活
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支援利用者の新規就労祝う 静岡・明光会が激励会
知的障害者の生活、就労支援を行っている静岡市葵区の社会福祉法人明光会はこのほど、同法人の就労支援事業を受けて就職した利用者や既に働いている元利用者を激励する「就職お祝いの会」を市内で開いた。 この1年に就職した6人が紹介されたほか、就労5年、10年を迎えた計10人が永年勤続表彰を受けた。祝福された人々は、晴れやかな表情を浮かべた。同市内の木材加工会社に勤めて5年の末松浩二さん(52)は仕事内容を発表し、「根気強く続けられるのは就労支援のおかげ。頼られる存在となるよう一層励みます」と抱負を述べた。 同会によると、新規就職者の勤務先は静岡大学や食品会社、社会福祉法人など。寺田千尋理事長は「障
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ケアマネ資質向上へ評価表 5段階で判定 静岡県独自 サービス底上げ
静岡県は介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上を図るため、業務上必要な能力を評価する新たな仕組みを構築した。自己評価と他者評価をすり合わせて5段階で判定し、自分の強みや弱みを把握しやすくしたのが特徴。本県独自の取り組みとして定着させ、介護サービスの底上げにつなげる。 「県介護支援専門員キャリアラダー」と呼ばれる評価表を作成した。ラダーははしごの意味で、課題や目標を明確化してケアマネの段階的なキャリアアップを促す狙いがある。 社会保障制度の知識、対人援助技術、地域アプローチなどケアマネに必要とされる八つの能力を5段階で評価する。自分自身と指導的立場にある人がそれぞれ評価し、対話を重ね
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JAふじ伊豆2支店、特殊詐欺防止に貢献 警察署から感謝状
徳倉支店 駐在所にすぐ相談 沼津署はこのほど、特殊詐欺を未然に防いだとして、JAふじ伊豆徳倉支店(清水町)の西村裕二支店長と派遣職員の山田京子さんに署長感謝状を贈った。 同署によると山田さんは7月28日午前、通話しながらATMを操作する60代女性に声をかけた。女性が「役場から介護保険の戻りがあると言われた」などと話したため、西村支店長が代わりに電話に出た後、同店最寄りの同署徳倉駐在所に女性を案内したという。 同支店が詐欺被害を未然防止して表彰されたのは、2月以来2回目。吉田光広署長から感謝状を受け取った西村支店長は「駐在所の警察官が見回りに来てくれることもあり、すぐ相談した。お客さまの財
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行政はカードの暗証番号聞きません! 劇で特殊詐欺「ご用心」 浜松の介護施設
高齢者の特殊詐欺被害を防ごうと遠州鉄道(浜松市中区)はこのほど、特殊詐欺の手口を再現した演劇を同社の介護施設「ラクラス葵西デイサービス」=同区=で行った。同施設に通う70~80代の約40人が施設職員の演技から詐欺の恐ろしさを学んだ。 劇は1人暮らしをする高齢女性宅に行政関係者を名乗る男らから還付金の返金を偽った電話があった設定。「必要書類に記入してほしい」「あと20分後に自宅に行く」などと指示があり、女性は自宅を訪れた男2人にキャッシュカードの暗証番号を教えてしまい、詐欺被害を受けた。司会役の職員は「行政が住所や暗証番号を確認することはない。聞かれたら怪しいと思って」などと解説を入れ、職員
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社説(8月28日)認知症新薬承認へ 安全確保の具体策示せ
製薬大手のエーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の製造販売承認を、厚生労働省の専門部会が了承した。近く承認される見通しだ。年内にも保険適用される可能性がある。病気の原因物質を取り除いて進行を緩やかにすることを狙った画期的な新薬で、患者や家族、医療関係者らの間で期待が高まっている。 ただ、臨床試験(治験)の結果では、その効果はあまり大きくないとされ、副作用も明らかになっている。投与できる対象が軽度の患者やその予備軍である軽度認知障害(MCI)の人に限られること、薬価が高額になることなど実用化に当たっては課題が多い。政府はこうした課題の解決に取り組み、新薬を
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障害者アート展示の輪 静岡県の貸し出し事業 企業の活用増
障害者の絵画作品を有料で貸し出し、作者を支援する静岡県の事業「まちじゅうアート」が2019年度の開始以来、レンタル数を毎年伸ばしている。企業からのレンタル申し込みが増えていて、CSR(企業の社会的責任)の実現につながる点だけでなく、芸術性そのものの評価が利用の広がりを生んでいる。 静岡市葵区の中心街にある三井住友信託銀行静岡支店。店内に足を踏み入れると、大胆な色使いが特徴的な絵画がフロアの壁にずらりと並んでいた。7月初旬から8月初旬まで1カ月間、動物などをモチーフに障害者が描いた作品18点が飾られた。作品と作者を紹介するパネルのそばには、同支店の従業員の推薦文が添えられた。窓口で順番を待つ
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「おいしい!プロジェクト」10年ぶり活動再開 嚥下障害予防 焼津の有志が力
食べ物を飲み込むことが難しくなる「嚥下(えんげ)障害」の予防に取り組んできた焼津市内の有志でつくる「おいしい!プロジェクト」が、約10年ぶりに活動を再開した。保健師や言語聴覚士らに加え、地元の食品会社が参加。口腔(こうくう)機能を強化する体操を実践するほか、飲み込みやすい食品を紹介し、介護予防の観点から自らの口で食べ続ける重要性を訴えていく。 同プロジェクトは2006年に発足した。嚥下障害予防を目的に考案した「あいうえお体操」を指導したり、飲み込みやすい嚥下食を開発したりしてきた。メンバー各自の所属部署が変わるなどの事情から近年は活動休止状態だったが、メンバーの市職員が一人暮らしの高齢者
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アルツハイマー病新薬 「レカネマブ」承認へ 厚労省
厚生労働省の専門部会は21日、製薬大手エーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の製造販売承認を了承した。厚労省は近く承認する見通し。年内にも保険適用される可能性があり、病気の原因物質を除去することで進行抑制を狙った初の認知症薬となる。 認知症高齢者数は、2025年に約700万人、65歳以上の約5人に1人に達するとの試算がある。患者の6~7割がアルツハイマー病とされる。レカネマブは待望の新薬となる見込みだが、投与対象が早期の患者に限られるほか、脳のむくみといった副作用、高額な薬価による財政圧迫なども懸念される。 レカネマブは、患者の脳内に蓄積し、神経細胞を
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車椅子利用者も海を満喫 静岡・三保でユニバーサルビーチ
静岡市清水区の三保内浜海岸で20日、車椅子ユーザーや高齢者らも海水浴を楽しめる「三保ユニバーサルビーチ」(実行委員会主催)が初開催された。普段は海に親しむことがない身体障害者らと市民が交流を深めるのが目的。かき氷や焼き鳥を販売する売店も出店し、約70人の参加者は互いの理解を深めた。 イベントでは、水陸両用のモビチェアーと呼ばれる三輪車が用意され、車椅子を利用している子供も大人に抱きかかえられながら海に入った。高齢者が若者と手をつないで久々に海水浴をしたり、参加者は双胴型のヨットに乗って海から陸を眺めたりした。「意外と海水が温かい」などの感想が漏れていた。 実行委員会の関係者は「障害のある
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障害者らの孤立 刑務所実態に学ぶ 富士宮で9月3日
富士宮市社会福祉協議会は9月3日、元衆院議員で服役経験のある山本譲司氏による講演会「社会的孤立の先が刑務所という現実」を同市総合福祉会館で開く。8月25日まで参加者を募集している。 山本氏は刑務所で、障害や病気が理由で生活に困り、軽微な犯罪を繰り返す受刑者に出会ってきた。社会的支援を十分に受けられず、刑務所に居場所を求める人がいる実態を紹介する。 聴講は無料。希望者は同社協に電話するか、ホームページにある申込用紙に記入してFAXで申し込む。問い合わせは同社協<電0544(22)0094>へ。
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独居高齢者の災害対策考える 浜松・天竜でセミナー
浜松市天竜区佐久間町の医療関係者や地元住民らでつくる「佐久間ネットワークあんじゃないネ」はこのほど、介護支援セミナー「ほっと安心 さくまde介護」を同町の佐久間協働センターで開いた。参加者は、家族と離れて過ごす独居の高齢者ができる災害対策について考えた。 川が街中を通り、山に囲まれた佐久間地区は、洪水や土砂崩れのリスクが高い。家族と離れて地元に住む高齢者は、家族の連絡先の確認や食料の調達など避難計画を事前に決める必要がある。参加者は、避難の準備を時系列で整理する「マイ・タイムライン」の作成に取り組み、台風が来る3日前の想定で考えた。 マイ・タイムラインの作成後、参加者に災害発生時のイメー
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静岡県、介護人材確保へ覚書 モンゴル国立医科大と 9月、現地で合同面接会
静岡県はこのほど、モンゴル国立医科大ドルノゴビ県キャンパスと介護分野の相互協力に関する覚書を締結した。9月に県内介護事業所が参加する合同面接会を同国で初めて開き、人手不足が続く介護業界で外国人材の確保を目指す。 覚書は、同キャンパスが介護分野で働く意欲のある人材を県に推薦すると明記。県は推薦を受けた人材が介護の技術を学び、県内で介護分野の仕事に従事できるよう支援するとした。 7月下旬に同国の首都ウランバートルで調印式を行い、県健康福祉部の八木敏裕部長とマンガル・オトゴチメグ学長が覚書に署名した。八木部長は「介護人材の確保は喫緊の課題。モンゴルの優秀な人材に活躍してもらえることは大変意義深
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静岡県の授産製品企業認定制度 購入・発注 年30万円超「SDGSの理念実現」
静岡県は10日までに、障害福祉事業所で働く障害者の工賃アップを図るため、授産製品の購入や下請け作業の発注に積極的に取り組む企業・団体を認定する制度を創設した。年間の購入額と発注額が30万円以上の企業・団体名を公表し、入札で優遇する。県は「『誰一人取り残さない』という持続可能な開発目標(SDGs)の理念にも合致した取り組み」と協力を呼びかけている。 授産製品の愛称「福産品」にちなみ、「ふじのくに福産品等SDGsパートナー認定制度」と命名した。制度に関する説明会を9月1日と12月1日に開き、趣旨に賛同する企業・団体を募る。 対象は県内に本社や支店、営業所などを置く企業・団体。食品や雑貨などの
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介護施設BCP策定 相談会で理解深める 西伊豆
松崎町・西伊豆町広域社会福祉法人等連携ネットワークはこのほど、町内介護保険事業所の事業継続計画(BCP)策定に関する個別相談会を西伊豆町仁科の町保健センターで開いた。6事業者が、自然災害や感染症発生の際にサービス提供を続けるための方法について理解を深めた。 BCP策定は、国が2024年3月までに各事業者に義務付けている。策定支援や策定後の活用方法について考えてもらおうと開催した。相談会では、同ネットワークの防災アドバイザーの園崎秀治さん(52)が助言した。 園崎さんは「BCPの策定は、災害時などのリスクを洗い出す機会。支援を求められる体制の構築が重要になる」と話した。
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12施設で使えるチケット配布 焼津市 65歳以上の市民対象
焼津市は高齢者を対象に市内12カ所の施設で使えるチケットを配布する。コロナ禍の影響で閉じこもりがちとなっている高齢者が出かけるきっかけになればと企画した。今月末まで申し込みを受け付けている。対象者は65歳以上の市民。施設ごとに使えるチケット計8枚を1セットにして配る。ディスカバリーパーク焼津の天文科学館や水夢館、ターントクルこども館、アクアスやいづをはじめ、市内の温泉施設、市総合福祉会館と大井川福祉センターの入浴施設などの施設で使用すると、利用料が無料か割引となる。 高齢者が立ち寄る頻度が高かったり、子ども連れで行けそうだったりする有料施設を対象に選んだ。市地域包括ケア推進課の担当者は、チ
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夏休み ちょこっとボランティア 湖西の中学生 高齢者と触れ合う
湖西市社会福祉協議会が夏休みに合わせ、中学生対象の「ちょこっとボランティア」を実施している。25日まで市内33の高齢者施設やこども園、病院などで、公募に応じた延べ約180人の中学生が、身近な場所でのボランティア活動を通じて地域福祉を学んでいる。 8日は新居中1年の新谷大河さん(13)が同市新居町の介護センターあらいを訪れ、介護予防教室やデイサービスの利用者約30人と触れ合った。職員を手伝いながら99歳の誕生日を迎えた利用者にお祝いのカードを手渡したり、トランプや体操を一緒に行って交流を深めたりした。 新谷さんは「皆が笑顔でいると自分も元気をもらえる。職員が利用者に優しく話しかけている姿を
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ダウン症少年画家 大村さん個展 個性豊かな力作並ぶ 5日まで 浜松市北区
静岡県立浜松みをつくし特別支援学校高等部1年で、ダウン症の大村剛輝さん(15)=浜松市北区三方原町=の個展「ごうきのミライエ展」が3日、同区根洗町のカフェ「しまうま倶楽部」で始まった。A4判のコピー用紙にサインペンで動物や人物などを密集させて描いた個性豊かな力作約60点が並ぶ。5日まで。 大村さんが個展を開くのは2022年9月に続き2回目。ゴルフ場をテーマにした「カキーン!コンコロコン!」、動物と人物を描いた「みなさんにおせわをしてるんだよなあ」など、独特な作品タイトルが目を引く。23年春以降は学校やデイサービスの友達を描くことが増えたといい、作風の変化も楽しめる。 会場の窓には、大村さ
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介護保険料算定 市民147人分誤り 掛川市
掛川市は2日、2023年度の介護保険料と介護保険負担割合の算定で、市民147人分に誤りがあったと発表した。1月2日以降に転入した市民らが対象。算定に必要な所得情報について、前年度のデータを使っていたことが要因としている。 市長寿推進課によると、算定を誤った147人のうち11人が増額になり、12人が減額になる。残りは合計所得金額と年金収入額が変更になり、納付額には影響しない。市民からの所得金額に関する問い合わせで発覚した。 市は今後、対象者に対する経緯説明や誤送付文書の回収などに着手する。9月以降の徴収で金額を修正して調整する方針。減額対象者のうち、年金天引きで過払いになっている1人には差額を
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湖西拠点 移動スーパー導入 遠鉄ストア 浜松・西区も巡る
遠鉄ストアは1日、湖西市鷲津の同ストア湖西店を拠点に同市や浜松市西区を巡る移動スーパーの運用を開始した。同社の移動スーパー導入は7台目。同日午前に店舗前で出発式を行い、湖西市と高齢者の見守りに関する協定を締結した。 移動スーパーの販売エリアは、同市全域と浜松市西区の舞阪、庄内地区の一部。同店の生鮮食品や日用雑貨など約400品目をトラックに積み、事前に申し込んだ個人宅などを1~2週に1回の頻度で巡る。湖西市との協定に基づき、利用者が連絡なく姿を見せないなどの異変があった際、販売員が市の地域包括支援センターなどへ連絡して安否確認につなげる。 式典には店舗の従業員や福祉関係者ら約50人が出席。
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健康マージャン 練習熱心に 9月沼津市制100周年記念大会へ
9月に開く「沼津市制100周年記念健康麻将(マージャン)Nリーグ大会」を前に、NPO法人健康麻将倶楽部(同市)は7月31日、市民文化センターで県東部のマージャン愛好家を招いた練習会を開いた。 50~80代の初心者から上級者約45人が参加。初心者らはパイの組み合わせと点数の付け方が明記された点数早見表を確認し、上級者は真剣な面持ちで楽しんだ。同倶楽部の藤田麻里代表(60)は「試合になると普段の実力が発揮できない人がいる。場慣れして大会に挑んでほしい」と話した。 健康マージャンは高齢者の居場所作りと認知症予防効果が期待され、全国健康福祉祭(ねんりんピック)の正式種目。
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花火 楽しく安全に 富士宮で教室
富士宮市宮原の児童発達支援・放課後等デイサービス事業所「こぱんはうすさくら富士宮教室」でこのほど、小学生以下の16人が花火の安全な楽しみ方を学んだ。 同所に通う16人は手持ち花火を使って点火から消火までの手順を実践した。可燃物がないか周囲を見渡し、楽しんだ後の花火は水を張ったバケツに入れて火が消えたことを確認した。 講師に招かれた富士宮西消防署の職員は、直接着火せずろうそくなどを使うことや、大人と一緒に遊ぶよう伝えた。
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豊かな高齢期へ介護予防のポイント解説 静岡で講演
静岡市はこのほど、市の介護予防事業推進に向けた講演会「人生100年時代―高齢期の日常生活を元気に過ごすために」を静岡市駿河区のグランシップで開いた。市民62人が参加し、豊かな高齢期を送るためのポイントを学んだ。 心身の不調を訴える人にカウンセリングなどを行う浜松市東区の「まちの看護相談室り~ぶ」の番匠千佳子代表が、最期の瞬間まで自分らしく生きるための「老い支度」について講演した。今後患う可能性の高い病気や身体の変化に触れた上で、人生の最終段階に向けて医療やケアについて家族や医療関係者などと話し合う「人生会議」などの重要性を説いた。市地域リハビリテーション推進センターの増田仁美さんは、市が行
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天竜杉ベンチ寄贈 聖隷クリストファー大生制作 福祉施設などへ
浜松市北区三方原町の聖隷クリストファー大リハビリテーション学部作業療法学科2年生38人が28日、天竜杉を使用して制作した木製ベンチ7台を福祉施設など7団体に寄贈した。 高齢者や障害者などのリハビリとして行う木工などの作業を体験する科目「基礎作業学」の一環。学生は、1年時の授業で木材を採寸してのこぎりで加工し、背もたれの形をグループごとにアレンジするなどしてベンチを完成させた。 同大で開かれた寄贈式で、デイサービスや障害者就労支援事業所、ギャラリーなどの関係者にベンチを贈った。平林正三さん(19)は「授業を通して達成感や充実感を味わい、作業が精神状態の向上につながると分かった。大切に使って
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三谷さん100歳 仲間ら祝福 浜松・北区の介護施設
浜松市北区引佐町の通所介護施設「引佐赤十字病院なのはな」は28日、通所する三谷まさ子さん(99)=同町=が月末で100歳を迎えることを祝い、同施設で誕生日会を開いた。 三谷さんは1923年7月31日生まれ。5年前から同施設を利用している。誰とでも気さくに話せる人柄で、利用者仲間や職員から慕われているという。 誕生日会には利用者ら約20人が集い、くす玉割りやバースデーソングなどで三谷さんを祝福した。職員は、8人きょうだいの2番目として弟をおんぶして学校に通ったエピソードなどを交え、三谷さんのこれまでの人生を振り返った。 記念のプレゼントや色紙、好物の和菓子を贈られた三谷さんは「こんなにお
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車いすで海水浴楽しんで ユニバーサルビーチ 下田で体験会
下田市はこのほど、車いすに乗ったまま海水浴できる「ユニバーサルビーチ」の体験会を同市の外浦海水浴場で開いた。市によると、同様の取り組みは全国で広がりつつあるが、県内ではまだ珍しいとされ、今後は常設化を検討する。 下田を代表する観光資源の海の魅力や多文化共生の推進が狙い。先進的に活動する兵庫県のNPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクトの協力で実施した。 体験会には障害者とその家族ら6組が参加した。海水浴場には車いす利用者向けに砂浜から水際までのマットを設置。救命胴衣を着用して水陸両用の車いすに乗り込み、海を満喫した。 市は車いす利用者専用の更衣室やシャワーの整備も視野に入れている。市
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大自在(7月27日)森村誠一さん逝く
熱海市を仕事の拠点にした作家の森村誠一さんは、高齢化社会の道しるべとしての存在感も大きい。晩年まで精力的に書き、語る姿は「老境こそ人生の佳境」を実感させた。「あと少なくとも50冊は書きたい」と意気込んだのは、78歳で吉川英治文学賞を受けた時のことだ。 近著「老いる意味」(中央公論新社)では、老人性うつ病に苦しんだ体験を包み隠さず記した。出版社からの執筆依頼を一度は断ったが、弱い人間だから書ける、読者を勇気づける言葉もあるはずだと気が付いたという。「私も頑張っている、一緒に頑張りましょうと言いたかった」とペンを執った。 うつに加えて認知症の傾向も表れ、ノートやチラシの裏に言葉を書いては壁
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あいさつや地名を手話で 伊豆市、小学生対象に講座 25年デフリンピック開催向けて
聴覚障害者の国際総合スポーツ大会「デフリンピック」の2025年大会自転車競技が地元開催される伊豆市は26日、小学生を対象にした手話講座を同市の修善寺生きいきプラザで開いた。小学生とその保護者約20人が手話の実技指導を受け、デフリンピックの歴史や大会内容などについても理解を深めた。 参加者は市聴覚障がい者協会会員らから「おはよう」「こんにちは」といったあいさつや「修善寺」「中伊豆」「天城」など市にちなんだ地名や言葉の手話を学んだ。あいさつ、自己紹介、名刺交換までの一連の流れを、手話を取り入れて挑戦した。 同競技は東京五輪・パラリンピックも開催された同市の日本サイクルスポーツセンターで11月
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「終活」のポイントを解説 浜松市天竜区で講座
浜松市東区の「相続えんまんサポートグループ」はこのほど、「知って得する終活講座」を同市天竜区水窪町の水窪文化会館で開いた。同グループの小野崎一綱代表が講師を務め、人生の最期を満足に迎えるために必要な「終活」のポイントを紹介した。 終活の手順として、生活面、資産、死後の3点を意識した準備が必要とされる。遺産相続の手続きを進める上で、コミュニケーションができる健康状態の間に家族と話し合いを済ませる大切さを伝えた。小野崎代表は「(遺産相続に関して)言葉と文章で残しておくこと。不安を先取りして解消することで、家族円満に過ごせる」と話した。 このほか、未使用の口座を閉じることや医療保険、死亡保険の
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富士宮の藤田さん 手縫い雑巾5000枚寄贈 「小さな親切」運動実行章
「小さな親切」運動県本部はこのほど、手縫いの雑巾を保育園や高齢者施設に寄贈している富士宮市の藤田志め子さん(76)に実行章を贈った。 藤田さんは認知症予防の一環として針を手に取った。保育施設などに雑巾を贈ることを目標に据え、家事の合間に縫い進めた。2019年から市を通じて届けた雑巾の数は5千枚に迫る。 贈呈式が同市の静岡銀行富士宮北支店で開かれ、同本部富士宮北地区支部長の前嶋博美支店長が藤田さんに実行章を手渡した。藤田さんは「雑巾を使ってくれる人がいるから頑張れる」と話し、体力が続く限り縫い続ける決意を新たにした。
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地域の夏祭り4年ぶり 盆踊りや模擬店も 浜松・北区
浜松市北区引佐町の障害者通所事業所「引佐草の根作業所」は22日、施設近くの駐車場で夏祭りを開いた。開催は4年ぶり。 利用者の保護者と聖隷クリストファー大の学生が、焼きそばや綿菓子などの模擬店を設け、訪れた地域住民をもてなした。利用者と職員、放課後等デイサービス事業所「わかば」(同町)の子どもたち約40人は、法被姿で櫓(やぐら)を囲み、約1カ月かけて練習した盆踊りを披露した。 地域団体によるフラダンスやジャズバンド、太鼓などのステージも繰り広げられ、来場者は夏の夕べのひとときを楽しんだ。
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IT業界に障害者の力 プログラミング技術指導 浜松の支援事業所が実績 県内での採用促進へ意欲
情報化社会の進展で、ITを活用した事業変革「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」を推進する企業などが増加し、専門エンジニアが不足する中、IT業界での障害者の活躍に期待が高まっている。静岡県内でも、就職を希望する障害者へ専門的なプログラミング技術の習得を支援する就労移行支援事業所が開所して実績を上げるなど追い風が吹く。 「これまでは自分の考えを伝えられず、面接がうまくいかなかった」。自閉スペクトラム症(ASD)とうつ病に悩まされてきた男性(30)=掛川市=は学生時代の就職活動を振り返った。8月からは都内のコンサル会社のIT部門でアプリ開発などの仕事に就く。昨年、浜松市中心街に設立した
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特養施設内に日本語学校 静岡市で開校式典 社会福祉法人駿府葵会
社会福祉法人駿府葵会(静岡市駿河区)は23日、同区根古屋で運営する特別養護老人ホーム「久能の里」内に設けた外国人留学生向けの日本語学校「日本語教育学苑」の開校式典を同校で行った。同法人によると、社会福祉法人による日本語学校の設立は静岡県内初という。 日本語教育を希望する留学生を受け入れ、国内で慢性的に不足する介護や福祉分野の人材を育成するのが目的。2年制で、情報通信技術(ICT)を活用した日本語教育と並行し、地域の小学校や住民との交流にも取り組みながら異文化共生を図る。 1期生としてインド、ネパール、ミャンマー、中国、スリランカの5カ国24人が入学し、式典で母国の歌や踊りを披露した。同法
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静岡人インタビュー「この人」 家族を世話する子どもの支援団体「ヤングケアラー協会」理事 高垣内文也さん(浜松市中区)
家族の介護や世話を日常的に担っている子どもや若者が、夢を諦めずに自分らしく生きられるよう、行政や民間団体と連携して支援策を模索している。県の委託事業で開催したオンラインや対面形式の交流会では司会を務めた。自身も元ケアラー。神戸市出身。37歳。 ―自身のケアラー体験とは。 「認知症だった祖母の世話を20歳から約10年間続けた。18歳以上はヤングケアラーではなく、若者ケアラーと呼ばれる。祖母は体が元気でも脳が次第に衰え、料理や買い物、通院がうまくできなくなり、自分が代わりに行ったり付き添ったりした」 ―東京にあるヤングケアラー協会で働き始めたきっかけは。 「大学卒業後、認知症に向き合う人
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静岡県児童養護施設 協議会に120万円 北里コーポレーション
不妊治療関連製品の開発や製造を手がける北里コーポレーション(富士市)は20日、県児童養護施設協議会に120万円を寄付した。 県庁で贈呈式を行った。井上太綬代表取締役が石川順会長に目録を手渡し、「子どもたちの教育や健全な育成のために役立ててほしい」と話した。 同協議会に加入する12の児童養護施設に10万円ずつ贈られ、入所児童の学習に関する物品購入などに充てる。
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シニア就職相談会 高い満足度、混雑課題 ハローワーク静岡で開始1年
ハローワーク静岡(静岡市駿河区)が60歳以上を対象にしたシニア向け就職相談会を始めて1年が経過した。昨年6月からほぼ毎月1回開催し、参加者は60代を中心に延べ478人に上っている。アンケートでは「仕事内容がイメージできた」などと参加者の95%が満足したと回答。一方で、物価高に伴う年金の目減りなどを背景にシニアのニーズは高く、会場の混雑解消が課題になっている。 同ハローワークは窓口に訪れる70代が近年増えていたことや、求人票だけでは仕事のイメージが湧かないという求職者の声を聞き、シニアに特化した形の就職相談会を企画した。 月1回の相談会はシニア雇用に関心を示す企業数社がブースを出し、採用担
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手品で100歳をお祝い 静岡の高齢者施設 劇団招き誕生会
NPO法人クリエイト静岡が運営する通所介護施設「よいち友遊デイサービス」(静岡市葵区)は19日、利用者で100歳の誕生日を迎えた片井たかさん(同区)の誕生会を同施設で開き、ボランティア劇団「夢一座」による演芸などで百寿の記念を祝った。 手品が好きな片井さんのために、葵区を拠点に活動する同劇団を招いた。浪曲のリズムに合わせてマジックなどが披露され、施設関係者や利用者ら約30人が一緒に観賞。高橋金二代表(75)によるトランプを使った手品や腹話術、南京玉すだれのパフォーマンスは参加者の笑いを誘った。 同施設関係者によると、片井さんは2016年から同施設をほぼ毎日利用し、利用者が行う「間違い探し
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給付金詐欺罪で放課後デイ理事長に実刑判決 地裁浜松支部
浜松市の放課後等デイサービス施設の運営に関する給付金をだまし取ったとして詐欺罪に問われたNPO法人アンヘレス理事長の被告(65)=同市中区=の判決公判で、静岡地裁浜松支部は18日、懲役2年6月(求刑懲役3年)を言い渡した。 高島由美子裁判官は判決理由で、職員の退職に伴う給付金の減算を免れ、法人運営費を確保するために不正な行為に及んだと指摘。被害金額が虚偽申請に直接関わる部分に限っても1054万円と多額な点を挙げ、「常習的で職業的な犯行」と断じた。 判決によると被告は2019年から21年にかけて、運営する市内のデイサービス施設2カ所で、児童発達支援管理責任者を配置したように装って障害児通所
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問われる 施設の在り方 国連や内閣府の委員を務めた全盲の社会学者石川准さん 【アフターコロナへ 私の視点⑭】
新型コロナウイルスの流行以来、施設で暮らす高齢者の面会は厳しく制限されています。90代の母がいた富山の施設では「県外の人は面会禁止」という期間が長く続きました。ようやく会えるようになっても、「面会者は接触禁止。体に触れたら2週間デイサービスに連れて行けない。入浴もできない」と。一方的で不合理な対応に、腹立たしさを覚えましたね。母の体力と認知力は急速に衰え、今春病院へ移りましたが、面会は今も原則月1回、10分です。 利用者と家族にとって筋の通らないことが起こるのは、医療福祉施設がもともと持つ特性ゆえです。多くの施設は、院長や施設長といったトップが実質1人で全ての意思決定を担う構造。管理責任
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認知症対応学びサポーターへ 浜松市天竜区で養成講座
浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館でこのほど、認知症サポーターの養成講座が開かれた。約30人が認知症の主な症状や患者への望ましい対応を学んだ。 講師は専門的な研修を受けた認知症キャラバン・メイトの3人が務めた。認知症の症状として記憶力や理解力の低下、道に迷う―といった生活に支障が出やすい特徴を挙げた。 買い物や近所の散歩など患者がつまずきやすい場面を紹介し、周囲の声かけや気遣いの大切さを伝えた。講師の一人は「(患者の)自尊心を傷つけないように支えることが大事」と呼びかけた。 講座は地元住民や医療福祉関係者、市社会福祉協議会天竜地区センターでつくる「佐久間支え合い だ和いね」
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高齢者の労災リスク最小限に ヒヤリ・ハット共有、改善 体調管理で事故防ぐ【70歳の壁 シニア雇用を考える】
シニアを雇用する上で企業が気にするのは、身体機能や認知能力の低下に伴う高齢者ならではの労災リスクだ。シニア雇用に力を入れる静岡県内の企業では、ヒヤリ・ハットの改善を徹底したり、従業員とのコミュニケーションを密にしたりして、労災リスクを最小限に抑える工夫をしている。シニアにとって働きやすい環境の整備は、年齢に関係なく誰もが働きやすい職場にもつながるという。 運送業の浜名梱包輸送(浜松市浜北区)は65歳定年だが、継続雇用を毎年更新すれば最長86歳まで働ける制度がある。60歳以上でも積極的に採用する一方で労災事故対策を徹底する。 倉庫で返品される荷物の整理作業を担当するパートの金指峰代さん(
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高齢者・介護事業 3カ年計画策定へ 裾野市
裾野市は10日、「高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」策定委員会の初会合を市役所で開いた。諮問機関として、2024年度から3カ年の高齢者福祉施策の基本方針となる計画案を審議する。 社会福祉施設や老人クラブ連合会、介護家族の会の代表ら14人で構成する。高村寿彦委員長(市社会福祉協議会)は「高齢化でさまざまな生活上の問題が起きると予想される。消極的にならず、それぞれの立場で全員が発言する会にしていきたい」とあいさつした。 計画期間中には「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者となり、40年には「団塊ジュニア世代」が65歳以上の前期高齢者になる。同市は介護や医療、生活支援サービスなどを一体的に提供
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「介護の未来ナビゲーター」に福祉事業所若手職員委嘱 静岡県事業
静岡県は10日、県内の福祉事業所で働く20~30代の若手介護職員22人を「介護の未来ナビゲーター」に委嘱した。高校・大学で実施する出前授業や就職イベントに派遣し、介護の仕事の魅力を発信する。 県庁で委嘱状交付式があり、川勝平太知事が訪問介護施設アイケア磐田(磐田市)の海野真季さん(23)に委嘱状を手渡した。特別養護老人ホーム高麓(焼津市)の竹下匡紀さん(27)は「日常の業務でやりがいを感じる瞬間などを積極的に情報発信していく」と宣誓した。 川勝知事は「社会が必要としている仕事。日々実感していること、自分の経験を若い世代に伝えてほしい」と激励した。 ナビゲーターへの委嘱は10年目。高齢化
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認知症の予防方法 健康づくり秘訣は 松崎で講演会
下田市のNPO法人伊豆ヘルスケア(遠藤美和子理事長)はこのほど、松崎町宮内の町環境改善センターで健康づくり講演会を開いた。町民ら約30人が参加し、健康寿命を延ばす秘訣(ひけつ)について学んだ。 元静岡県健康福祉部理事で保健師の土屋厚子さん(64)が講師を務め、認知症と物忘れの違いや認知症予防の方法を説明した。「外に出かけて人と話すことが、脳の活性化につながる」などとアドバイスした。健康づくりに必要な肩や足腰の体操指導も行い、参加者は心地よい汗を流した。 同法人は2022年に設立され、賀茂地域の高齢者の健康増進に取り組んでいる。今年9月中旬には下田市でも講演会を開く。
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介護現場視点で自治体に提言へ 連盟県支部設立総会
全国介護事業者連盟県支部は10日、設立記念総会を静岡市駿河区のグランシップで開いた。介護や障害福祉に関係する事業者ら約200人が参加。支部長に社会福祉法人和光会(浜松市西区)専務理事の志賀口裕輔さんが就いた。 介護の産業化と生産性向上を目指し、サービス内容や法人種別の垣根を越えた横断的組織を特徴とする。県支部の発足は3月で、4月末時点で35社496事業所が加盟し、自治体に介護現場から提言を図る。志賀口支部長は「介護サービス利用者の自立支援と職員の処遇改善を2本柱とし、現場視点による情報発信を行いたい」とあいさつした。 全国連盟の斉藤正行理事長は記念講演で2024年に迎える介護保険法改正に触れ
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ろう者の市職員が手話伝授 焼津南小で出前授業 ペアで自己紹介も
焼津市焼津5丁目の焼津南小で6日、市障害福祉課に勤務するろう者の遠藤浩紀さんによる手話出前授業が行われた。遠藤さんは4年生児童に、耳が聞こえない人の気持ちや生活ぶり、手話でのあいさつ、自己紹介の仕方などを伝えた。 授業は、遠藤さんが駆使する手話を通訳が言葉に変換して児童に伝えるスタイルで進められた。遠藤さんは音から得られる情報量が少ないことで生じる生活面の不便さについて具体例を挙げながら伝え、周囲のサポートの大切さを訴えた。 児童は遠藤さんの指導で手話を体験した。「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」などのあいさつを講師に合わせて実践したほか、ペアになって自己紹介も行った。「手話をど
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里親家庭の交流支援 静岡・清水区のNPO 寄付金でランチ提供
市民活動を支援する「NPOサポート・しみず」(静岡市清水区)はこのほど、市内の里親家庭と支援団体の関係者らの交流会を、同市駿河区のレストラン「グラッチェ」で開いた。同店が寄付した売り上げの一部を飲食代に充て、参加者にランチを振る舞った。 招待されたのは、今年小学校に進学した里子のいる5家族。きょうだいも参加し、各家庭の様子を紹介し合いながら、同店の看板メニューのハンバーグや契約農家直送の野菜を使ったサラダを楽しんだ。 取り組みは、地域貢献を希望する企業と市民団体を結ぶ「しみず元気プロジェクト」の一環。同店は2019年から参加し、店内で販売する野菜1袋(220円)ごとに50円を寄付する形で
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不整脈の原因や対処法解説 静岡で公開講座
SBS静岡健康増進センターの公開講座「聞いてなるほど!いきいきライフ」(同センター、静岡新聞社・静岡放送主催)が2日、静岡市葵区のしずぎんホールユーフォニアで開かれた。同センターの吉田裕副所長が「明日から変わる!?不整脈のトリセツ」と題し、不整脈が発生する原因や対処法を解説した。 吉田副所長は、心臓には「刺激伝導系」と呼ばれ、電気信号を伝達するシステムがあると紹介。その電気信号の働きが筋肉を刺激して心臓は収縮するとし、「この機能が不十分な時に起こりやすいのが不整脈」と説明した。心電図検査が不整脈を発見する唯一の手段とも述べた。 仮に人間ドックなどで不整脈を指摘された後の対応として、スマー
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eスポーツ 高齢者の刺激に リハビリに活用、太鼓ゲームで効果検証 静岡・葵区の施設
静岡市葵区の通所リハビリテーション施設「駿府の杜」が、コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」を高齢者のリハビリに活用する取り組みを始めた。eスポーツ利用前後に歩行速度や握力、注意力などを定期的に測定し、リハビリメニューの策定の参考にする。加齢とともに心身が衰える状態「フレイル」予防などに役立てるよう、利用者と非利用者に分けた数値も比較し、効果を検証する。 「駿府の杜」は病院を退院した人などの自立支援を目的に生活機能向上をサポートする日帰り施設。主に高齢者が1日平均で約百人利用しているが、天候や体調不良を理由に、月平均約15%のキャンセルが生じることが課題となっていた。課題解決を検討
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台風15号被災者をおもてなし 日帰りサロンで「旅行気分」 静岡・清水区
昨年9月の台風15号で被災し、今も以前の生活を取り戻せていない人たちを対象に、静岡市地域支え合いセンターは30日、同市清水区のはーとぴあ清水で「日帰りサロン」を初めて実施した。60代以上の10人がお昼をまたいで日帰り旅行気分を味わった。 巴川の氾濫により大規模な浸水被害が発生した同区では、今も自宅に戻れず公営住宅に居住していたり、自宅のリフォームが完了していなかったりする人たちがいる。サロンでは健康体操や歌謡ショーを楽しんだほか、ボランティア団体「おやじサロンぎゃるそん」による中華丼の手料理を味わった。午後、入浴した後は広い和室でくつろいだ。 台風15号の被災を受けて今年1月に市から市社
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〝お試し期間〟あってもいい、自分が否定されている思い... シニア雇用 年齢で判断されるのはあり?④ キュレーター/読者の意見【賛否万論】
年齢だけで採用を判断されるのは年齢差別ではないかというシニア層の声を受けて、前回まで3週にわたり有識者のインタビューを「賛否万論」に掲載するとともに、1面や社会面で関連記事を展開し、実態と課題を探ってきました。現役世代の減少に伴い目減りする年金受給額の問題、シニアと企業の双方に当てはまる「年齢に関する思い込み」などに焦点を当てました。キュレーターや読者の意見を紹介します。 〝お試し期間〟あってもいい キュレーター 高木有加さん(長泉町) 1男1女の母。ママ防災塾マモルマムズ代表。レンタルスペース「ママとこどものヒミツキチmorisbase」の管理人。ミッションは「孤
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生きがいある余生守る 高齢者の身元保証や葬送支援をする 石川真奈美さん【アフターコロナへ 私の視点⑪】
「この3年間、損したね。取り返さなくちゃ」。先日、私たちが支援している会員同士の交流会で、1人の女性がそう口にしました。高齢者は、体力、気力、健康状態がまちまち。他の世代と比べて、個人差が大きいです。高齢者は新型コロナウイルスに警戒するよう注意喚起され続けましたが、元気な人もそうでない人もひとくくりに捉えて一律に対面の機会をなくすと、かえって健康を損ないかねない。長いブランクを経た今、痛感しています。 以前は会員の居住地の近くを通れば立ち寄ったり、通院の付き添いの合間に食事したりすることもありました。そんなわずかな時間でも対面が減ると、途端に相手の様子や変化が分かりづらくなります。電話口
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マジックで認知症啓発 マギー司郎さんの弟子塁さん 焼津の高校生らと交流グループ立ち上げ
マジシャンのマギー司郎さんの弟子で認知症サポーターを務めるマギー塁さん(38)が、焼津市の高校生らとともに、認知症の啓発活動を実践するグループを立ち上げた。マジックでの指先を頻繁に使う動作が認知症予防策になると着目。高齢者や地域住民との交流の場を月1回設けて、マジックなどレクリエーションを通じて楽しみながら、認知症の理解促進を目指す。 グループ名は「まあ、えーらの会」。メンバーはマギー塁さんと焼津高3年の増田晶来さん(17)、同高2年の山本優羽さん(16)、岩崎正史さん(72)、萩原初江さん(80)の5人。マギー塁さんと増田さんが市内の会合で意気投合したのがきっかけとなり、同じ認知症サポー
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モンゴルで介護人材確保へ 9月現地面接控え 静岡県が概要など説明
静岡県は26日、介護分野の人手不足に伴い9月にモンゴルで初めて実施する外国人介護人材マッチング支援事業の事前説明会を県庁で開いた。高齢化の進展で国家間、都市間の人材獲得競争が激しさを増す中、県内の介護事業所担当者らに対し、支援事業の概要や採用までの手続き、外国人材の活躍事例を紹介した。 9月20~25日に同国の首都ウランバートル、本県と友好協定を結ぶドルノゴビ県の2会場で合同面接会を開催する。県内から介護事業所など約20施設、現地からは介護を学ぶ学生や若手医療従事者、日本への留学予定者ら約150人の参加を見込む。介護職のやりがいや待遇などを対面形式で伝え、介護人材の受け入れにつなげる。
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古紙を活用 紙すき体験 デイサービスでSDGs 牧之原
牧之原市の通所介護事業所「憩の家 みち」の利用者がこのほど、古紙を活用した紙すき体験を行った。 レクリエーションや創作活動などデイサービスで発生する紙の再利用を目指した取り組みの一環で、公益財団法人「古紙再生促進センター静岡地区委員会」(富士市)の長橋宏和事務局長が講師を務めた。体験会で利用者は紙の再生過程や市内での可燃ごみの構成割合などを学んだ上で紙すきを実施。古紙を水と一緒にミキサーで細かくほぐした後、網が張られた専用の枠に流し込み、はがきとして再生させた。事業所家長の石津道弘さんは「事業所内では日々多くの紙を使用する。再利用の取り組みをレクリエーションの一環としても展開したい」と話した
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高齢者に優しく声かけ 裾野・向田小児童 認知症学ぶ
裾野市はこのほど、同市の向田小で認知症サポーター・ステップアップ講座を開いた。昨年度、基礎編の養成講座を受けた6年生16人が、実践的な応用編を通して認知症の症状を持つ人への接し方を学んだ。 市介護保険課の職員が認知症について説明し、「物忘れなどの症状は目に見えない。相手を驚かせないよう静かにゆっくりと話しかけて」と呼びかけた。講座支援員が高齢者役を務め、児童は1人ずつ「下校途中に、帰り道の分からなくなった近所のおばあさんが道にたたずんでいた」との設定で対応を実践。優しく声をかけ、道案内した。 意見発表で代表児童は「ゆっくり大きな声でしゃべるのは難しかった」「目線を合わせて話すことができた」な
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殉職看護師の志継ぐ 静岡市立病院で空襲犠牲者慰霊式 誓いのキャンドル
静岡市立静岡病院(葵区追手町)は20日、1945年6月の静岡大空襲で犠牲になった患者と看護師を追悼する慰霊式と継灯式を同病院で開いた。看護師や病院職員らが参加し、殉職した先輩たちの志を受け継ぐことを誓った。 慰霊式には約40人が参列し、1人ずつ慰霊碑に花を手向けた。小野寺知哉病院長は「戦禍で尊い命をささげた看護師たちはどれだけ怖く、熱く、痛かっただろうか」と殉職看護師に思いをはせ、「患者やスタッフに優しい病院として、思いを継いでいきたい」と追悼の言葉を述べた。 当時、仲間を失いながらも患者や被災者の治療を続けた関係者の志を引き継ぐ継灯式には、新人看護師46人が参加した。青山治子看護部長ら
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特支生徒、桜葉収穫に汗 担い手確保へ農福連携 松崎
松崎町桜田の伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校の生徒は19、20の両日、町特産の桜葉の収穫作業を同校近くの畑で行った。町職員から収穫方法の説明を受け、4人が葉を1枚ずつ手作業で摘み取った。 生徒たちは町が借りる約800平方メートルの桜葉畑で、作業に汗を流した。葉の生育度合いを見て枝の先端部の葉は収穫せず、穴の空いた葉と形のきれいな葉に分別して袋に詰めた。1年の鈴木優斗さん(15)は「葉を選びながらうまく採ることができて楽しかった」と話した。 町と伊豆松崎町桜葉振興会が生産者の減少に伴う将来の担い手確保を目指し、2018年から行う農福連携の取り組み。同校では桜葉の種を植えて苗を育てる活動も行
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子ども食堂に最大5万円 静岡県、物価高騰受け支援金給付
物価高騰が静岡県内の子ども食堂の運営に影響しているとして、県は5万円を上限に食材費などを補助するための支援金を給付する。2023年度一般会計6月補正予算案に関連事業費として350万円を計上した。 子ども食堂は子どもたちに無償や低額で食事を提供したり、孤立解消に向けた居場所づくりに取り組んだりしている。食料品の値上がりに伴い、食材の調達コストが上昇していることなどを踏まえ、活動実績に応じて負担軽減を図る。支援金の給付は昨年度に続き2回目。 2カ月に1回以上の活動実績がある施設が対象。月4回以上活動する団体に5万円、月2~3回の団体には3万円、月2回未満の団体には1万5千円をそれぞれ支給する
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災害ボランティア 支援スタッフ養成 7月、静岡で講座
静岡市と市社会福祉協議会は7月8日午前10時から午後4時まで、駿河区災害ボランティアセンターのサポートスタッフ養成講座を同区の南部図書館で開く。今月30日まで参加者を募っている。 全国で被災地支援を行う「災害対応NPO MFP」の松山文紀代表を講師に迎え、災害ボランティアセンターの活動内容や目的などを解説する。給水タンクを運ぶなど断水時を想定した体験ワークも実施する。 参加無料。駿河区在住者以外も参加可能。定員20人程度。申し込みや問い合わせは市社協駿河区地域福祉推進センター〈電054(280)6150〉へ。
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福祉の就職相談 7月、静岡県内3会場で
静岡県社会福祉人材センターは7月、「福祉の就職相談会」を西部、中部、東部の3会場で開く。 西部は8日にサーラシティ浜松(浜松市中区)で、中部は23日にグランシップ(静岡市駿河区)で、東部は29日にプラサヴェルデ(沼津市)で開催。中部会場では「保育のお仕事フェア」も同時に行い、約100の法人が参加見込みという。西部、東部の各会場ではオンラインの職場見学を実施予定。問い合わせは同センター<電054(271)2110>へ。
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福祉の職場体験 参加者を募集 来年1月末まで
静岡県社会福祉人材センターは、中学生以上の学生や一般県民を対象にした本年度の「福祉の職場体験」の参加者を募集している。2024年1月末まで随時申し込みを受け付ける。 体験場所は、県内の高齢者、障害者、児童福祉施設などで3日から10日以内。レクリエーションなど利用者との交流や配膳、車いす介助などを通して、福祉・介護職の魅力とやりがいを体験する。 体験期間は24年2月末まで。各日の体験時間は午前9時~午後4時。参加は無料だが、体験先までの交通費と食事代は自己負担。 申し込み、問い合わせは同センター<電054(271)2110>へ。
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避難所運営 ゲームで訓練 御前崎市民110人参加
御前崎市のNPO法人御前崎災害支援ネットワークはこのほど、避難所本部運営に関する研修会を市研修センターで開いた。町内会や自主防災組織の役員ら約110人が避難所運営ゲーム(HUG)を行い、想定される課題や適切な対応を模擬訓練した。 各地区ごとに分かれ、広域避難所に指定されている浜岡中の平面図を用いて実施。次々に避難者が訪れて来るように被災者情報が書かれたカードを図面に配置し、高齢者や女性のプライバシーを考慮しながら避難所運営をシミュレーションした。ペット同伴や認知症高齢者の避難事例もあり、参加者は避難所が無秩序にならないように臨機応変に最善策を考えた。 池新田大山町内会の相羽明会長(66)は「
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「想定外」少ない年金 仕事探す定年退職者 生活維持へ余儀なく【70歳の壁 シニア雇用を考える】
「年金が思ったほどもらえない。仕事をしないと」―。定年退職後にパート・アルバイトを掛け持ちしたり、探したりしている県内の60、70代が口をそろえる。全国調査でも、年金をもらえるはずの世代で多くの人が仕事をしたい理由に「生計維持」を挙げ、老後生活を支えるはずの年金に頼れず、働くことを余儀なくされる実態が浮かび上がっている。県内のシニアからも年金額への不満と生活不安の声が聞こえてくる。 リクルートが3月に実施した全国意識調査(複数回答可)によると、70代前半の約4割が「(できる仕事の)年齢幅が狭い」と回答する一方、約3割が仕事をしたい理由として「生計維持」を挙げた。60代後半も男性の42・2
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症状と向き合う俳優・谷田歩さん 完璧求める姿 葛藤も【吃音と歩む 思い伝えたい④】
「台本の練習は最低100回。完璧にしないと怖くて人前に立てないから」 舞台の稽古や映画、テレビドラマの撮影が始まる前は、出演者の誰よりも台本を読み込む。せりふを覚える以前に“読み切る”ために―。俳優の谷田歩さん(47)は日々、吃音(きつおん)と向き合いながら作品に臨んでいる。 意識し始めたのは小学生のころだった。給食で出るやかんのお茶が欲しくて先生に「お茶ください」と言おうとしても、はじめの「お」に何度も詰まった。人生で初めて生きづらさを感じた。「谷田君の話し方をまねしたら、私も言葉に詰まるようになった」。周囲に話し方をいじられたり、まねされたりしているうちに防衛
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「小さな親切」運動 焼津のきょうだいに実行章 医療用に髪提供
「小さな親切」運動静岡県本部は13日、医療用ウィッグ(かつら)に髪を提供する「ヘアドネーション」に取り組んだ焼津市の小学3年篠原一冴さん(8)と小学1年紬希さん(7)きょうだいに実行章を贈った。 一冴さんは1歳から3歳まで伸ばした髪の毛15センチ、紬希さんは小学校入学まで伸ばした髪の毛30センチをそれぞれ医療用ウィッグメーカーのプロジェクトに提供した。 同市柳新屋の静岡銀行西焼津支店で行われた贈呈式で、県本部焼津地区支部長で焼津支店長兼任の西田吉輝支店長が2人に実行章を手渡した。2人ともに「うれしい」と言って喜んだ。
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静岡県立総合病院に100万円寄付 フジ物産
石油製品・漁業用餌料販売のフジ物産(静岡市清水区)はこのほど、静岡県立総合病院に100万円を寄付した。 山崎伊佐子社長が同病院を訪ね「地域医療に役立ててほしい」と願いを込めて小西靖彦院長に目録を渡した。同院からは感謝状を渡した。
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食事しながら介護の悩み共有 島田市がマクドナルドで認知症家族会
島田市はこのほど、月に1度開催している「認知症家族会」を同市のマクドナルド島田中河町店で初めて開いた。認知症の家族を介護する人や経験者らが参加し、ハンバーガーを食べたり、ドリンクを飲んだりしながら、介護の悩みなどを共有した。 これまでは市保健福祉センターで開いていたが、参加者が減少傾向にあった。気軽に参加できる雰囲気づくりを目標に、幅広い世代から親しまれているマクドナルドに協力をお願いして開催が決まった。90代の両親を介護する戸田奈津子さん(57)は「飲み食いしながら意見交換ができて楽しかった。いつもより気楽に交流ができた」と話した。 同店舗での開催は秋にも検討している。7月は24日午後
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息子と「二人三脚」の経験生かして 保護者同士交流図る【吃音と歩む 思い伝えたい③】
「吃音(きつおん)で悩みに悩み、2人で泣いたこともあった」 沼津市の佐藤章子さん(57)は吃音がある高校3年生の息子(17)と二人三脚で歩んできた。現在は言語障害、発達障害の子どもを持つ親の会「静岡県ことばと心を育む会」に所属。吃音に悩んだ経験を生かそうと先頭に立って活動し、積極的に保護者間で情報を共有したり、交流会を開いたりしている。 5歳の時だった。首に青筋を立て「グッ…」と力を込めて、懸命に話そうとする息子。その姿を見て驚いた。小学校に入学してからは正確に発音ができない構音障害の症状も出始め、言語通級指導教室(ことばの教室)に通ったが、吃音だけ改善されなかった。息
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言語聴覚士目指し大学で専攻 同じ境遇 支える側に【吃音と歩む 思い伝えたい②】
聖隷クリストファー大(浜松市)3年の池ケ谷啓太さん(20)=静岡市出身=は幼少期から吃音(きつおん)があり、学校やアルバイト先で悩んできた。優しく接してくれる家族や友達がいても、100%の共感は得られないのがつらかった。今は同じ症状の当事者を支える言語聴覚士への夢を描く。「自分もそうだよ、苦しみ分かるよ」。心の壁を取り除き、同じ境遇で寄り添える存在を目指している。 中学2年生の冬、その日は3学期の始業式だった。記憶から消したい一日だ。学年を代表して全校生徒の前で新学期の目標をスピーチする大役が回った。「絶対に無理、失敗する」。言葉が詰まる難発の症状に悩んでいたからだ。担任に断ろうとしたが思
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日大三島、知徳高生 認知症学ぶ 店内対応を模擬体験 団体の啓発動画協力へ
日大三島高と知徳高のインターアクトクラブの生徒がこのほど、「認知症の人と家族の会駿東田方地区会」を講師に迎えたセミナーを日本大学三島校舎で受講した。同地区会が世界アルツハイマー月間の9月に向けて制作する動画に協力するため、認知症について理解を深めた。 両校の生徒は昨年から、同地区会の啓発活動に参加している。この日は約30人が受講し、同地区会前代表の熊井亮子さんから、認知症の人の見守り方や接し方を学んだ。 熊井さんは「歩いているお年寄りがいたら気にとめてほしい。それが認知症支援の第一歩になる」と伝えた。グループワークでは認知症とみられる高齢者への声掛け方法について意見を交わし、生徒たちは
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夢の接客、深めた自信「注文に時間がかかるカフェ」【吃音と歩む 思い伝えたい①】
言葉を流ちょうに話せない吃音(きつおん)。吃音のある人は日本に約120万人いるとされ、詳しい原因は分かっていない。学校や職場など対人関係で幾度もつらい経験を重ねてきた当事者は吃音と向き合いながら今を生きている。同じく悩んだ経験がある記者が当事者のもとを訪ね、胸の内に迫った。 「い、い、いらっしゃいませ」「…………ご注文はいかがなさいますか」―。 1月下旬、宇都宮市の書店を舞台に、吃音の学生がスタッフとなり接客に挑戦するカフェが1日限定でオープンした。「注文に時間がかかるカフェ」。スタッフをせかしたり、途中で話をさえぎったりしてはい
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障害者雇用のつなぎ役 アイエスエフネット(東京都)/渡辺幸義社長【キーパーソン】
企業に障害者を紹介し、障害者が勤務する「サテライトオフィス」を貸して、就労後の支援まで行うサービス「チャレンジドオフィス」を沼津市で展開する。障害者の就労訓練を担う施設と、障害者を雇用したい企業をつなぎ、まずは県東部の100人の安定雇用創出を目指す。 -サービス開始理由は。 「障害者の就労支援施設は企業とのつながりがなく、訓練した人材の輩出先がなかった。ITサービスを通じて企業とのつながりがあるわれわれが、就労という『出口』を代行する。障害者の法定雇用率が拡大し、企業側も対応を迫られているが、雇用の方法が分からない企業も多い。両者をつなぐ役割を果たす。沼津を事業エリアに選んだのは地元愛か
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有償の高齢者外出支援始める 藤枝・西益津の住民団体 無償から移行
藤枝市西益津地区の住民ボランティア団体「西益津通院サポート隊」(梅原雅身代表)がこのほど、事業者でなくても住民の送迎を有料で担うことが可能な道路運送法の自家用有償旅客運送者に登録され、運行を開始した。地区内の移動困難な要支援者らを対象に、市内の病院や金融機関などに移送する。 同団体はこれまで、無償で高齢者の外出を後押ししてきた。4月に国土交通省が自家用有償旅客運送の事務と権限を市に移譲したことで、今回の登録につながった。市によると、無償から有償運送に移行した住民団体は県内で初めてという。 自宅から3・5キロ以内の銀行や郵便局、市役所などの施設までは片道300円、3・5キロ超の市立総合病院
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着服の職員懲戒解雇へ 小山町社協 事務受託団体などに損害
小山町社会福祉協議会は9日、同会が事業利用者から徴収した代金や事務を受託する団体の口座などから多額の金銭を着服するなどして複数の団体に損害を与えたとして、30代男性職員を懲戒解雇処分にする方針を固めたと発表した。被害総額は少なくとも計194万7122円にのぼる。沼津労働基準監督署の認定が下り次第、懲戒解雇とする。 同会によると、男性職員は2022年4月から23年2月ごろ、高齢者向け配食サービスの利用チケット代金を着服した上、代金徴収業務の一部を正当な理由なく怠った。さらに19年4月ごろから、同会が事務を一部もしくは全面的に受託している3団体の預金通帳と金融機関登録印を不正に入手。団体役員に
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島田市議会 12日から一般質問
島田市議会6月定例会は12~14日に一般質問を行い、16氏が登壇する。質問者と主な項目は次の通り。 【12日】横山香理①市における原子力災害広域避難の在り方②女性議会▽平松吉祝①市民による「防犯まちづくり」で市の活性化を▽森伸一①市立総合医療センターの現状②大井川緑地および周辺の今後▽大石節雄①社会教育を中心に置いた行政運営▽大関衣世①がん対策▽四ツ谷恵①平和行政②GIGAスクール構想 【13日】天野弘①新しい自治組織としての「地域運営組織」の取り組み②介護施設における介護人材の確保▽提坂大介①市道東町御請線の今後の開発②住工混在するふじのくに内陸フロンティア推進区域内の二軒家牛尾線沿線地区
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40歳から補聴器購入に補助 現役世代から認知症を予防 掛川市
掛川市が補聴器購入費の一部を補助する助成制度を新設した。早期の気付きと対応が聴力の低下防止や外出促進につながる効果に期待して、高齢者だけでなく40歳以上を対象に加えたのが特徴。焼津市や藤枝市などが65歳以上に向けて同様の取り組みを実施しているが、対象が40歳以上の制度は県内で初めてになる。 市長寿推進課によると、現役世代にも難聴予防を促して生活の質の維持や社会参加につなげるのが狙い。聞こえの確保と認知症予防は関係性があるとされ、聴力が落ちると認知機能が低下して言葉を忘れたり、会話が減って家庭や社会で孤立化したりするリスクがあるという。 当初は高齢者に絞った補助を想定していたが、耳鼻咽喉科
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焼津の農園 「農福連携」作業ねぎらい 施設利用者招きイチゴ狩り
焼津市飯淵のイチゴ農場シックスベリーファーマーズ松田農園が7日、今シーズンにイチゴ出荷箱の組み立て作業をした障害者就労支援施設「焼津の空と大地と」(同市高新田)の利用者をイチゴ狩りに招待した。 同農園では障害者の社会参画と農業の働き手確保を進める「農福連携」の一環で、1月から5月まで同施設から受け入れた。2021年から始まり、今年で3年目の取り組み。延べ10人の利用者が主に出荷箱の組み立て作業を担った。 この日は作業に携わった利用者がビニールハウスで赤く育った「桃薫」と呼ばれる品種の実を丁寧に摘み取ったり、その場で味わったりしてイチゴ狩りを楽しんだ。 同支援施設の杉山浩子施設長は「利用
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在宅療養支援に特化 御殿場に診療所開所
御殿場市神山の神山復生病院を運営する一般財団法人神山復生会はこのほど、医師と看護師が自宅を訪問して必要な医療を提供する専門の診療所「在宅療養支援マリア診療所」を同病院横に開所した。要介護でも住み慣れた自宅で過ごすことができる地域包括ケアシステムの推進につなげる。 同市と小山町を訪問地域とし、医師2人と看護師2人が訪問診療などに当たる。病気の診察・状態の観察、医療的な処置、日常生活や終末期への支援などを行い、「退院後に自宅に戻って生活することに不安や心配がある」「がんになっても最後まで自宅で過ごしたい」といった声に対応する。現在は約15人が事業を利用しているという。 同法人は2017年に「
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夏も元気に! 熱中症対策 中高年「はつらつ講座」
しずおか健康長寿財団は6日、中高年の健康増進や生きがい作りに向けた「はつらつ生きがい講座」を静岡市葵区の県総合社会福祉会館で開いた。静岡、焼津市などから25人が参加し、熱中症や夏バテの予防と対策を学んだ。 中北薬品静岡支店の管理栄養士石橋梓美さんがクイズなどを交えながら講義した。石橋さんは熱中症の約4割が住居内で発生していると指摘し、我慢しないで冷房を使用することを勧めた。年齢を重ねると体内の水分量が減少するため、喉の渇きを感じる前にこまめに水分補給する重要性も訴えた。夏バテ防止に有効なタンパク質やビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれる豚肉やトマトを使ったレシピなどを紹介した。 参加者は
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福産品購入企業を認定 障害者の工賃向上後押し 静岡県が制度、入札優遇へ
静岡県は5日までに、静岡県内の障害福祉事業所がつくった授産製品「福産品」の購入に積極的な企業・団体を認定する新たな制度を設ける方針を固めた。一定の基準を満たすと県の事業の入札で優遇する仕組みを導入する。障害者施設の安定的な売り上げ確保を後押しし、障害者の経済的な自立や工賃アップにつなげる狙い。 授産製品の愛称にちなみ、「ふじのくに福産品等SDGs(持続可能な開発目標)パートナー認定制度」を導入する。食品や雑貨などの福産品の年間購入額と、清掃や草刈り、クリーニングといった業務の年間発注額の合計が30万円以上の企業・団体を対象とする方向で調整している。 対象企業・団体には認定証を交付し、県の
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静岡県内障害者就職3000件超 静岡労働局、22年度 コロナ前上回る
静岡労働局がまとめた2022年度の県内障害者の就職件数は前年比12・6%増の3074件に上り、新型コロナウイルス感染拡大前の19年度(2993件)を上回った。前年からの増加は2年連続。 内訳は精神1476件(31・4%増)、知的794件(10・4%増)、身体657件(9・1%増)、その他147件(48・6%減)。産業別では医療福祉が1072件で最も多く、製造業(583件)、卸売・小売業(345件)と続いた。就職件数はコロナ禍の20年度に前年比で約500件落ち込んだものの、最近は景気の回復傾向を受けて企業の障害者に対する求人意欲も高いとみられる。 新規求職申し込み件数は10・6%増の699
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卓球白熱、気持ち上向き 静岡ジェードが教室 認知症ケア施設
卓球Tリーグ男子に今季から参戦する静岡ジェードは4日、静岡市葵区の認知症ケア推進センター「かけこまち七間町」で卓球教室を行った。 午前と午後の2部に分け、高齢者を中心にそれぞれ約10人が参加した。講師を務めた森薗政崇監督兼選手とのラリーを楽しんだり、プロのスピードを体感したりした。音の鳴るボールをラケットで打って転がし、卓球台の両端に置いたゴールを狙うゲームも行い、歓声が上がるほどの盛り上がりを見せた。 参加した同区の大原美千代さん(72)は子どものころ学校のレクリエーションで卓球を楽しんでいたといい、「ラケットの当て方など少しずつ教えてもらって昔の感覚が戻り、気持ちよく打てた」と笑顔で
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問われる当事者に寄り添う姿勢/どうする少子化 国と地方ができることとは⑥キュレーター・読者の意見【賛否万論】
「どうする少子化 国と地方ができることとは」は今回が最終回です。政府が“次元の異なる対策”について詰めの精査、調整を続ける中、期待される施策効果や財源負担の手法を巡りさまざまな議論が起きました。少子化と人口減は国のあり方に関わる極めて大きなテーマですが、問題の原点は「子どもを望む人の思いをかなえる社会づくり」と明確です。政治行政は改めて、当事者に寄り添う姿勢が問われています。 分断やめて「みんなの居場所」に キュレーター 松浦静治さん(島田市) 任意団体Study Like Playing代表。20年間の小中学校教員生活の後、早期退職して地域で子どもを育む活動を実
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障害者アート一堂に 静岡県がポータルサイト開設 貸し出し利用後押し
静岡県は、静岡県内の障害者アート作家と作品をまとめたポータルサイト「Findart(ファインダー)」を開設した。障害者アート作品を有料で貸し出し、作家を支援する取り組み「まちじゅうアート」の利用促進につなげる。 これまで障害者アートの情報を個別に発信していた「障害者文化芸術活動支援センターみらーと」など三つのサイトを統合し、内容を充実させた。 静岡県内在住の作家100人以上の絵画作品約500点を掲載し、「富士山」や「風景」など作品のテーマ別に検索できるようにした。作家のインタビュー記事や制作風景の動画を多数載せたほか、作品を展示している県内の場所を地図上で示すサービスもあり、障害者アート
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ケアプラン作成、AIが支援 西山病院グループ(浜松市西区)【DX最前線】
医療法人社団一穂会の西山病院グループ(浜松市西区)が今年3月、高齢者のケアプラン(介護サービス計画)作成を支援する人工知能(AI)システムを導入した。ケアマネジャー(介護支援専門員)の経験や技術とデータ分析を掛け合わせることで、ケアプランの精度向上や介護現場の負担減につなげる。 介護関連のスタートアップ企業シーディーアイ(東京都)が開発した「SOIN(そわん)」は、約50万件の介護データ学習に基づき、要介護者向けの支援メニューを提案する。画面上で身体機能や疾患履歴など約70項目を入力すると、数値やグラフを用いて1年後の状態予測や改善に向けた支援方法を示す。 西山病院グループでは、ケアマネ
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「終末期対話」認知度低く ACP「知らない」63% 22年度地域医療県民調査
静岡県が実施した2022年度の地域医療に関する県民意向調査で、終末期医療について患者と家族、医師らが事前に話し合うアドバンス・ケア・プランニング(ACP)を「知らない」と回答した人が63・9%に上ったことが分かった。「意味も含めて知っている」は7・7%にとどまり、認知度の低さが浮き彫りになった。 24日に静岡市内で開いた県保健医療計画策定作業部会で報告した。ACPは将来の意思決定能力の低下に備え、人生の最終段階の治療やケアの方針をあらかじめ話し合っておくことを指す。「自宅で最期を迎えたい」「延命治療は希望しない」など患者本人の生き方が尊重される医療を実現するため、厚生労働省が「人生会議」の
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「高齢者介護学ぶ」 研修員が市長訪問 メキシコ→伊豆の国
メキシコでコミュニティーを基盤とした高齢者の包括介護プロジェクトに取り組む研修員11人が30日、伊豆の国市役所に山下正行市長を訪ね、市内で行う視察研修のあいさつをした。 研修員は同国で高齢者専門医や保健局保健課の職員として働いている。6月1日まで市の高齢者保健、福祉の講義を受けたり、老人ホームを訪問したりする。 山下市長はデイサービスの説明をし、「高齢者のニーズに合った対応や施策に取り組んでほしい」と話した。研修員らは「日本の文化に触れて、文化から生まれているであろう高齢者対応を学びたい」と述べた。
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放課後デイ施設 磐田で開所式
磐田市の社会福祉法人「長生会」はこのほど、同市平松掛下入作で6月2日に新設する放課後等デイサービス事業所「キッズ・ふじまる」の開所式を現地で開いた。 施設は木造平屋建てで、延べ床面積約222平方メートル。指導訓練室や多目的室、和室などを設けた。障害のある小学1年から高校3年までが対象で、放課後や夏休みなどの学校休業中の時間を活用し、学習支援などを行う。定員は10人。 市内の福祉団体関係者ら約50人出席した開所式で鶴田春男理事長は「一人一人の子どもたちの発達に好ましい影響を与えられるよう、支援することが目的。県や市と連携を図りながら職員一同頑張ってまいります」とあいさつした。
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落語家・林家久蔵さんが記念講演 下田の生涯学習講座開講
下田市の2023年度の生涯学習講座「寿大学」がこのほど、市民文化会館で開講した。落語家の林家久蔵さんが開講記念講演と題して会場を笑いに包んだ。 久蔵さんは林家木久扇さんの弟子。師匠の代名詞のラーメン販売を巡るエピソードを明かしたり、高齢者中心の寿“大学”にかけて「学割でなく別の『割引』が効きそうですね」と語りかけたりして会場を温めた。目薬を巡る落語を披露し、ひらがなの「め」と漢字の「女」の読み間違いに端を発する夫婦の勘違いのやり取りを演じた。 講演の合間には「ながら運転」など交通安全に関する啓発も盛り込んで注意を呼びかけた。 今季の寿大学は全10回。仏像や漁業、詐欺被害防止、認知症予防など内
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介護保険料巡り 静岡市徴収ミス システムの変更怠る
静岡市は26日、2017~22年に実施した介護保険料の遡及(そきゅう)賦課手続きで、計419件の徴収ミスが発覚したと発表した。法改正に伴い実施すべきだった介護保険システムの設定変更を怠ったのが原因という。 市によると、介護保険制度は被保険者の市民税の状況などに応じ、2年までさかのぼって介護保険料を賦課できる。徴収ミスの内訳は過大賦課が219件で計429万5300円、過少賦課が200件で計489万3千円。過大賦課の対象者向けに還付手続きを開始する。過少賦課の対象者には追加納付を求めない。 15年に介護保険法が改正された際、市の担当者が介護保険料徴収システムの設定変更を行わなかった。今月中旬
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カフェで本音話しやすく 開放的な会場に変更 焼津「認知症本人ミーティング」
医療関係者らが認知症当事者から困り事を直接聞く認知症本人ミーティングの本年度初会合が26日、焼津市吉永のコーヒー店で開かれた。2019年度から始まっている取り組みで、これまで会議室で実施していたが、話しやすい環境にしようと本年度から本格的に飲食店に会場を移した。 会合には認知症当事者4人とその家族に加え、地域包括支援センターや認知症疾患医療センターの専門スタッフらが参加した。認知症当事者は注文したアイスコーヒーを飲みながら、専門スタッフからの「どこのデイサービスに通っているの」「最近楽しかったことは何」といった問いかけに答えていた。会場は開放的な空間とあって、参加者の間で笑い声の絶えないリラ
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遺族の手続きワンストップで「おくやみコーナー」沼津市、6月開設
沼津市は6月13日から、死亡した市民の遺族が行う手続きをワンストップで提供する「おくやみコーナー」を市役所1階に開設する。事前予約が必要で、予約は同月1日から開始する。 国民健康保険や介護保険など、死亡後に家族が行う手続きは担当課が複数にまたがるケースが多く、これまで庁内の数カ所を訪れる必要があった。遺族の負担軽減のため、1カ所で手続きができるように市役所1階市民課のパスポート窓口横に設置する。 希望者は、手続き希望日の8営業日前までに電話かメールで予約する。予約枠は午前9時と10時半、午後2時と3時半の1日4枠。手続き日の前日までに、必要な持ち物を連絡する。 問い合わせ、予約申し込み
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大自在(5月26日)物忘れ
物忘れ。用事を済まそうと立ち上がって歩き出したものの、家族と少し会話しただけで何をしようとしたのか思い出せない。老化の不安は尽きない。でも過度の心配は不要。 図書館の医学書を閲覧すると、大半の人が40代後半から50代にかけて物忘れを経験し始めるとあった。玄関にあるはずの車のキーが見つからない。めがねを置き忘れた―。度重なると病気を疑いたくなるが、忘れたことを忘れたと自覚できるうちは認知症とは異なるそうだ。 ドイツの著名な心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱した「忘却曲線」によると、人は五感で得た情報の約4割を20分で忘れる。学んだたことでも1カ月後にはほとんど忘れる。脳は新しいことを覚
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記者コラム「清流」 迫られる地域づくり
亡くなった祖母は晩年認知症だった。家族が気付いたきっかけはある日の徘徊(はいかい)。在宅しているはずの祖母の姿がいつの間にか見えなくなり、慌てて周辺を捜した。それからというもの玄関は常に施錠。定時の在宅確認も怠らなかった。 最近、行方不明者を尋ねる同報無線がよく流れる。関係者に聞くと、そのような相談は毎日のことだそうだ。発見されるケースがほとんど。行方不明の経緯を聞くと、老々介護だったり、同居しているが部屋の構造上外出を見抜くことが困難だったりと、それぞれの事情がうかがえる。 高齢者が一人でいることが違和感のある光景に遭遇すると早期発見につながるが、自転車や車で外出すると見つかりづらいよ
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高齢世帯の生活支援へ地域住民組織が発足 浜松・笠井地区
浜松市東区の笠井地区社会福祉協議会は25日、地域の住民が高齢者世帯などの生活支援サービスを有償で行う支援組織「笠井 だるま会」の発足式を同区の笠井協働センターで行った。 有志約30人でつくる同会は、住民が自分らしく暮らし続けていくことを目標に掲げている。笠井地区の住民を対象に、掃除やごみ出し、買い物などの家事代行支援、保護者が同席する場合の子守などの子育て支援を担う。会の名称は、同地区で古くから続く恒例行事「だるま市」に由来する。 発足式では会の運営体制や支援サービスの流れ、運営目的を確認した。松本久和会長は「高齢者の安心安全な生活には地域の力が必要。支援のサイクルができたらうれしい」と
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7県の介護施設職員、福祉スキル高め合う 浜松で老健大会始まる
東海、北陸地方7県の介護老人保健施設の職員ら約450人が集う「第18回東海・北陸ブロック老健大会静岡」(同ブロック老人保健施設連絡会主催)が25日、浜松市中区のアクトシティ浜松で始まった。26日まで。 各県の施設職員らが事例発表を行い、介護や福祉のスキル向上や現場環境の改善につなげる。リハビリ指導で効果を発揮した取り組みや、誤嚥(ごえん)を防ぐための提案などを行う。介護アドバイザーによる講演もある。 各県の持ち回りで毎年開催しているが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて集会形式での実施は4年ぶり。開会式で、大会長を務める小出幸夫静岡県老人保健施設協会長は「現場での実践結果を参加者で共
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放課後デイ詐欺罪 検察懲役3年求刑 地裁浜松支部公判
浜松市の放課後等デイサービス施設の運営に関する給付金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われたNPO法人アンヘレス理事長の女(65)=同市中区=の論告求刑公判が24日、静岡地裁浜松支部(高島由美子裁判官)で開かれ、検察側は懲役3年を求刑した。 検察側は論告で、不正受給と認識しながら繰り返し受け取り、被害は高額に上るとして「理事長としての規範意識が希薄」と非難した。弁護側は、法人の資金繰りが苦しく、自分の貯金を経営資金に充てたことなどから「自らの利益のためではなかった」と主張し、執行猶予付き判決を求めた。 弁護人は、同法人の破産に向けた手続きが進んでいることも明らかにした。施設運営は、既に別の
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社説(5月24日)政府の少子化対策 受益と負担 徹底議論を
岸田文雄首相が最重要政策に掲げる少子化対策と全世代型社会保障で、高齢者と現役世代が経済力に応じて負担を分かち合う仕組みが具体化してきた。 少子化対策の基本方針を固めるこども未来戦略会議で岸田首相は「消費税を含めた新たな税負担については考えていない」と説明し、社会保険料の上乗せ、企業の拠出金、歳出削減の3点セットでの財源捻出を打ち出した。社会保険料案は「全ての世代で子育てを支える」との理念で公的医療の保険料に支援金として一定額を上乗せ徴収する。 政府は現状の約4兆8千億円の子ども政策予算を2030年代前半に倍増させ、特別会計の「子ども金庫」で管理する方向。全世代にわたる健全な社会保障制度は
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高齢者福祉、介護 計画策定委が会合 御殿場市
御殿場市はこのほど、2024~26年度の高齢者福祉施策のあり方を定める「市第10次高齢者福祉計画(成年後見制度利用促進基本計画)・第9期介護保険事業計画」の策定委員会の初会合を市役所で開いた。 計画期間では団塊ジュニア世代が65歳以上になる2040年に向けて生産年齢人口が急減し、85歳以上の急速な増加が見込まれる中で、地域包括ケアシステムの推進や、介護ニーズの増大に対応しながら新しいサービス提供の骨格をつくることが必要となる。同委員会では高齢者問題だけではなく、障害や難病、子育てなど重層的な支援体制の整備も検討していくという。 12月をめどに計画最終案の取りまとめ、介護保険料の推計を行い、一
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静岡県民の歯科受診半数以下 糖尿病患者、低い傾向 静岡県と社会健康医学大学院大が分析、施策に反映
静岡県と静岡社会健康医学大学院大(静岡市葵区)は国民健康保険の特定健診や医療、介護の情報を保管する「国保データベース」を活用し、歯科口腔(こうくう)の健康課題に関する分析結果をまとめた。1年間に歯科を受診した県民は半数以下にとどまり、糖尿病患者の受診割合はそうでない人に比べて低いことが判明。年代別や地域別のデータを県や市町の施策に生かし、受診率の向上を促す。 匿名化された静岡県内の被保険者約200万人のビッグデータから重複事例などを整理し、2015~19年度の5年分を解析した。 19年度に1回以上歯科を受診した人の割合は46・0%で、15年度の42・3%から年々増加した。19年度の受診
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認知症予防テーマに講座 新潟県人会 静岡市葵区で6月4日
静岡・新潟県人会は、6月4日に静岡市葵区の静岡交通ビルで開く総会と認知症予防をテーマにした講座の参加者を募集している。 常葉大健康科学部看護学科の白石葉子教授(新潟県妙高市出身)が講師を務め、運動と計算、しりとりなどの認知トレーニングを組み合わせた体操を行う。 総会は午後4時、講座は午後4時半から。参加無料で、会員以外の参加も可能。問い合わせは同会事務局<電090(2578)9886>へ。
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「静岡いのちの電話」相談員を募集 6月1日から
静岡市の社会福祉法人「静岡いのちの電話」は6月1日から、ボランティアの電話相談員を募集する。おおむね23~65歳の人が対象で、10月から2025年3月までの研修期間に参加することが条件。 研修は主に月2、3回、土曜午後に実施。半年ずつ3課程を行い、カウンセリング手法や自殺予防に関する講義や実習を行う。全課程の修了者をボランティアとして認定する。 受講料は講座と研修経費などで計約5万円。専用の書類に応募動機などを記して申し込む。応募書類はホームページからダウンロードできる。 問い合わせは静岡いのちの電話事務局<電054(272)4344>へ。
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共生拠点施設お披露目 静岡・明光会
静岡市葵区の社会福祉法人「明光会」は22日、新たに同区鷹匠の北街道沿いに建設した福祉と地域の共生拠点施設「明光会館レキシア鷹匠」の開所式と地元関係者向け内覧会を同所で開いた。開所は6月1日。 中心市街地に位置する6階建ての同施設は幅広い世代を対象に多様な福祉サービスを提供するほか、一般利用が可能なカルチャーセンターを併設。寺田千尋理事長は集まった市や地域住民、福祉関係者ら約100人に「これからさまざまな形で利用してもらうことが大事。共生社会を実現していきたい」と呼びかけた。 来賓の難波喬司市長は「この取り組みは社会に大きな力がある。広めていくことは市にとっても本当に大事なこと」と語った。
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アフガンに関心を 静岡でカレーズの会理事長が講演 静岡県ボラ協総会
静岡県ボランティア協会(小野田全宏理事長)は21日、アフガニスタンの復興を支援するNPO法人「カレーズの会」(静岡市葵区)のレシャード・カレッド理事長を講師に招いた記念講演を同区の県総合社会福祉会館で開いた。本年度の定期総会に合わせて実施した。 レシャード理事長は2月に訪れた同国の現状を、「イスラム主義勢力タリバンを国際社会が承認していないため支援が再開されず、医療物資などの欠乏が深刻化している」と指摘。全人口の約半数が食料不足に陥っているとし、「飢餓のしわ寄せが行くのは子どもたち。アフガニスタンに関心を持ってもらい、できる範囲のサポートをお願いしたい」と強調した。 定期総会では、ウクラ
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「SOS、確実に支援へ」 静岡県社会福祉士会 設立30周年で式典
静岡県社会福祉士会(高橋邦典会長)は20日、設立30周年記念式典を静岡市葵区の県総合社会福祉会館で開いた。県内の会員ら約130人が出席し、次の10年に向けて同会の一層の発展を誓い合った。 同会には約1500人が所属している。会員は県内の社会福祉施設や病院、社会福祉協議会、福祉事務所などで児童や障害者、高齢者に関する相談、援助業務に当たっている。 式典で高橋会長は、子どもの虐待件数の増加や社会的孤立などの課題に触れ、「支援を必要とされている方のSOSを確実に支援へつなげていくため、社会福祉士として、さらに研さんを積んでいくことが私たちの使命」と会員に呼びかけた。 高橋会長と歴代の会長経験
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独居高齢者、地域で見守る 認知症やうつ病特徴学ぶ「ご近所サポーター」養成講座 浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町の医療機関や地元住民でつくる「佐久間地区生活支援体制づくり だ和いね」は17日、独居の高齢者を見守る人材「ご近所サポーター」養成講座の初回を同町の佐久間歴史と民話の郷会館で開いた。参加した天竜商工会佐久間支部女性部の会員ら18人は、高齢化が進む地域で暮らし支え合う必要性を学んだ。 ご近所サポーターは、地域にいる独居の高齢者を見守るボランティア。独居の高齢者の認知症やうつ病のサインに気づくボランティアがいることで、早期に適切な治療につなげられる。 高齢化が進む地域では、暮らしを支え合うネットワークづくりが課題だ。同区佐久間町では、人口全体の65歳以上の割合を示す高齢化
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熱海から静岡へ「被災者と共に」支援のバトン 相談員、経験つなぐ
昨年9月の台風15号の被災者を支援する静岡市地域支え合いセンターが、一昨年の熱海土石流の被災者を見守り続ける熱海市伊豆山ささえ逢いセンターに支援のノウハウや住民の交流施設の運営手法などを学んでいる。災害の性質は異なるが、被災者の生活再建支援や孤立防止など両センターが取り組む課題は重なる。静岡側の「学びたい」思いに、熱海側は「経験を伝えたい」と応える。被災地から被災地へ、支え合いのバトンがつながっている。 支え合いセンターは社会福祉協議会が中心となって被災者の生活相談や心身のケアを行う機関で、各地の被災地で運営されている。熱海市では土石流から3カ月後の2021年10月に設置された。避難生活
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子どもの「居場所」夢育む 御殿場のNPO、施設開所
障害者就労支援や自立支援ホーム運営などを行う御殿場市のNPO法人ノースガイア(岡田真也理事長)はこのほど、家庭での孤立、発達特性や経済的理由による学習や生活上の困難などに直面している子どもたちの居場所となる施設「子ども第三の居場所ふっじ~」を同市萩原に開所した。同施設を核として誰一人取り残さない地域子育てコミュニティーの形成や子育て女性の負担軽減などを目指す。 困難に直面する子どもたちに居場所を提供し、未来の希望や自立して生きる力を育む日本財団の「子ども第三の居場所」事業の採択を受けた施設で、静岡県内では2例目。水、金曜日(午後1~8時)と土、日曜日(午前9時~午後6時)に営業し、元教職
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障害への理解促進 表彰候補者を募集 22日まで、静岡県
静岡県は障害を理由とする差別の解消に取り組む静岡県民や団体、事業者を表彰する。22日まで候補者を募集している。 障害に対する理解を深めるための研修会やシンポジウムの開催、障害がある人とない人の交流拡大を図る取り組み、障害者がある人に配慮した施設整備などを想定している。秋ごろに開催予定の差別解消推進県民会議で表彰する。応募書類は県のホームページから入手できる。問い合わせは県障害者政策課<電054(221)3599>へ。
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⚽サッカーは障害の垣根なし J3沼津、子ども対象に大会 放課後デイサービス勤務の浜選手企画
サッカーJリーグ3部(J3)アスルクラロ沼津はこのほど、障害のある子どもたちを対象にしたサッカー大会を沼津市内で開いた。企画したのはトップチームで活躍するDF浜託巳選手(26)。障害児向けの放課後デイサービスでの勤務をきっかけに「子どもたちに体を動かす楽しさを知ってもらいたい」と、垣根なくサッカーを楽しめる環境づくりを思い描く。 浜選手が富士市の放課後デイサービスで働き始めたのは2022年2月。週に2回ほど通う中で、子どもたちが外で遊ばず、ゲームをしたりユーチューブを見たりする姿を度々目にしたという。身体能力の維持だけでなく体を動かす楽しさを感じる機会を提供したいと考え、自閉症の子ども向
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貸し切り天浜列車で交流 ダウン症児保護者ら 掛川の団体
ダウン症の子どもを育てる保護者でつくる掛川市の団体「こどもみらい掛川」は14日、交流会「ブー!スカ・パーティー!」を天竜浜名湖鉄道の貸し切り列車で開いた。サンバチームやNHK5代目「歌のお兄さん」のかしわ哲さんが同乗し、鉄道の旅を盛り上げた。 市内外から約80人が参加し、天浜線掛川市役所前駅から乗り込んだ。車内では、県中部を拠点に活動するチーム「アカデミコス・ジ・シズオカ」が軽快なリズムを奏でた。かしわ哲さんも「電車deガタゴトコンサート」と銘打った演奏会を開き、参加者の喝采を浴びた。折り返しの天竜二俣駅では転車台を見学した。 こどもみらい掛川は2021年に発足した。松本里美代表(44)
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認知症高齢者の接し方学ぶ 御前崎・浜岡中
御前崎市の浜岡中は12日、1年生約170人を対象に認知症への理解を深める講座を同校で開いた。市高齢者支援課の大石郁子さんが講師を務め、子どもたちは認知症の高齢者への適切な接し方について考えた。 高齢化社会を迎える中、社会福祉への関心を高め、思いやり精神を育む狙い。大石さんは認知症の特徴的な症状として物事の判断力や記憶力の低下を挙げた。脳細胞が壊れることが原因で誰でも発症リスクがある病気だと指摘し「効果的な治療薬がないため周囲の支えが大切になる」と解説した。 生徒らは高齢者の認知症行動を再現した映像を見た後、グループに分かれて患者に必要な配慮や言葉遣いについて議論した。今井梨里穂さん(12)は
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介護美容「福祉ネイル」 沼津・誠恵高生体験 千葉の大学職員が講座 認知症予防に効果
沼津市の誠恵高は12日、城西国際大学(千葉県)の職員を招き、介護美容の一種で、コミュニケーションの拡大や認知症予防効果がある「福祉ネイル」の体験を行った。受講した生徒は今後、福祉ネイルのボランティアとして文化祭などのイベントで活動し、地域の高齢者や子どもを対象にネイルを施す予定。 福祉系大学に進学を希望する2、3年生が受講。福祉ネイルの資格を持つ横山麗さん(35)から高齢者や障害者、子どもが対象で、一般的なネイルと異なり完成までの時間短縮が求められることなどを学んだ後、体験に移った。2人一組になり、爪用のやすりを使用して相手の皮膚を傷つけないよう、素早く爪を磨き、丁寧にマニキュアを塗った。
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静岡市葵区に地域共生拠点 明光会 6月開所へ
静岡市葵区の社会福祉法人「明光会」は10日、同区鷹匠の北街道沿いで建設を進めていた福祉と地域の共生拠点施設「明光会館レキシア鷹匠」の完成式を同施設で行った。同施設では全世代を対象とする多様な福祉サービスを提供するほか、一般も利用可能なカルチャーセンターを設ける。開所は6月1日の予定。 同施設は、6階建てで延べ床面積915平方メートル。北街道に面する1階に就労継続支援A、B型の両事業所が入り、利用者がカフェの運営やパン、スイーツの販売などを展開する。2~4階には生活介護や放課後等デイサービス、民間児童クラブ、地域密着型通所介護事業所などが入る。カルチャーセンターを開設する5階のフロアには来春
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介護+看護 晩年穏やかに 看護師・カウンセラー浅原さん 静岡に“みとりの家”開設
病院や介護施設で看護師として働き、身近な人の死などで喪失感を抱える人を支える「グリーフカウンセラー」としても活動してきた浅原聡子さん(54)=静岡市葵区=が、人生の最期の時間に寄り添う複合型の介護施設を同市駿河区に開設した。介護と看護のサービスを一体的に提供し、「本人はもちろん、大切な人を見送る人たちにとっても、穏やかな時間を提供していきたい」と語る。 浅原さんは県立こども病院で20年間、看護師として働き、2010年に退職。グリーフカウンセラーに転身後は、家族や友人を亡くした人などの相談に応じたり、グリーフケアについて広く知ってもらう活動を展開したりしてきた。同時に介護施設で看護師のアルバ
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やさしい日本語40種、LINEスタンプに 静岡県が作成 外国人への配慮を啓発
静岡県はこのほど、外国人に配慮して難しい言葉を言い換える「やさしい日本語」のLINE(ライン)スタンプを作成した。ラインのスタンプショップから50コイン(120円相当)で購入できる。 県のやさしい日本語普及啓発キャラクターとして2020年9月に誕生した「やさ日(にち)富士夫くん」をデザインした。「とてもいいですね」「かわいいです」などラインの会話でよく使われる言葉を中心に40種類を用意した。 県の担当者は「言葉の壁のない県を目指し、多くの人に使ってほしい」と話している。
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浜名湖エデンの園 開園50周年祝う
浜松市北区細江町の有料老人ホーム「浜名湖エデンの園」はこのほど、開園50周年記念式典を同施設で開いた。施設関係者や入居者ら約80人が参加し、半世紀の節目を祝った。 同施設は、楽しく生きがいのある安心した生活の場を高齢者に提供しようと、聖隷福祉事業団(同市中区)が1973年に開園した。当時は有料老人ホームという定義がなく、同事業団は「高齢者世話ホーム」と名付けて施設のスタートを切ったという。 式典では、牧師が聖書を朗読したほか、参加者は賛美歌を合唱。同事業団高齢者公益事業部長の平川健二さんが「より質の高いサービスを提供するという思いは変わらない。60、70、百周年に向けて発展させていく」と
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高齢者が音楽で生き生き交流 熱海に地域サロン
熱海市などで活動する音楽関係者らでつくる「熱海メモリーズカフェ」がこのほど、地域サロン「熱海健康音楽サロン」を開設した。高齢者が音楽と交流を楽しみながら認知機能の維持、向上を図る。今後、ヨガやアロマセラピーなどの講師も招き、地域ぐるみで高齢者の生きがいづくりをサポートしたいとしている。 サロンは同市和田浜南町のマンション「熱海ベネフィス」内で毎月第4金曜午後2~4時に開催する(参加費500円)。市社会福祉協議会が運営に協力する。4月下旬に開かれた初回は地元の高齢者ら約10人が参加し、松野敦子代表ら5人のメンバーの演奏に合わせて懐かしの歌謡曲や童謡などを歌った。 認知症予防として、二つの動作を
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「道路損傷通報」に最高賞 職員提案の業務改善策 焼津市が優秀事例表彰
焼津市は28日、優れた業務改善に取り組んだ職員を市役所で表彰した。2022年度の最優秀賞は道路損傷内容をスマートフォンで通報できる申請フォームを立ち上げた道路課の村本向史さんを選んだ。 村本さんが立ち上げた申請フォームで、損傷した場所や状況の正確な把握につながり、迅速な対応が可能になるとともに、システム構築費の削減が図られた。 22年度は22年3月から23年2月までの1年間で集まった1111件の改善報告から、17人と1団体に最優秀賞、優秀賞、奨励賞などが贈られた。イラストレーターによる名刺デザイン制作や動画活用の庁内研修、高校生とコーヒーショップが連携した認知症カフェといった改善事例が入賞し
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医師の仕事、医療の現状学ぶ 浜松聖星高 浜医大と連携講座
浜松市中区の浜松聖星高はこのほど、浜松医科大(東区)との高大連携講座を校内で開いた。本年度新設の理数コース1年生約20人が同大の乾直輝教授(臨床薬理学・呼吸器内科学)から医師の仕事や医療について学んだ。 乾教授は医師に必要な資質の一つとして「相手が何を求めているかを把握するコミュニケーション力が重要」と述べた。現在の医学界の動向については「高齢化」と「個別化」と説明。平均寿命が50歳の時代には心配不要だったがん、認知症などの疾患が増えている状況や、遺伝子や環境など患者個々の違いに合わせた治療法が導入されている特徴を紹介した。 高校3年間の過ごし方に関しては「将来に何を求めるかは一人一人異なる
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浜松市社協と静岡大情報学部 地域共生へ連携協定 ICT助言、人材育成も
浜松市社会福祉協議会と静岡大情報学部(同市中区)は27日、地域の社会福祉推進と人材育成のための包括的連携協定を締結した。地域共生社会実現を目指し、互いの人材や知識、情報を有効活用し、教育や研究、社会貢献活動で連携を強化する。 情報通信技術(ICT)の導入や活用が遅れる福祉分野への専門的な助言を同学部の教授や学生が担い、高齢者に対する情報発信や災害ボランティア本部の機能向上を図る。市社協は学生らに対し、研究のためのフィールドワークやインターンシップなどの学びの場を提供し、人材育成に協力する。生活に役立つ情報をまとめた高齢者向けアプリの共同開発も検討する。 同大浜松キャンパス(同市中区)で開
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障害者への「合理的配慮」提供 取り組みに補助 静岡県が最大30万円
静岡県は障害者の生活上の障壁を取り除く「合理的配慮」の提供を促す民間企業や県民の取り組みに対し、最大30万円を補助する。5月15日まで応募を受け付けている。 合理的配慮の理解を深める講演会や研修会を開催する際の講師への謝礼金、会場使用料などを想定している。2022年度は防災すごろくの点字版を作製して防災意識を高める出前講座の開催など16事業を採択した。県のホームページで公募要領を公開している。 問い合わせは県障害者政策課<電054(221)3599>へ。
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身近な「共生」掲載 中1向け副読本 静岡県社協、全市町に
静岡県社会福祉協議会が中学1年向けに、地域福祉教育の副読本「ちいきふくしの練習帖 ふむふむ程度」(B5判、40ページ)を作成した。県内の市町社協から集めた逸話を掲載し、生徒が「共生社会」に目を向けるきっかけ作りを目指す。 「ラジオ体操に来なかった高齢者」(西伊豆町)や「交差点で毎日子どもを見守る人」(富士市)、「施設での生活を楽しむ祖母」(長泉町)など、生徒が想像しやすい事例を集めた。「住民間の絆のあり方」や「幸福感の多様さ」など、逸話ごとにテーマがあり、簡単な問いを添えて話し合いを促している。 7月に全市町に配布予定で、中学校での朝のホームルームや授業での活用を呼びかける。地域福祉課の
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心の病支えたい ピアスタッフ活動広がり 静岡県内病院、福祉事業所
心の病気と向き合う当事者らが、同じ境遇の患者を支える専門職として、病院や障害福祉サービス事業所で勤務する「ピアスタッフ」の活動が広がっている。過去の同じ苦しみや生きづらさの体験を伝えながら、仲間をサポートする。 「活動を知って将来に役立ててほしい」。精神障害者支援を行う事業所「サポートセンターなかせ」(沼津市)のピアスタッフ石川淳さん(50)=同市=と山崎将展さん(35)=函南町=は昨年末、東都大(沼津市)ヒューマンケア学部看護学科で、主に看護師を目指している学生を対象に講義をした。 2人は統合失調症を患っていて、ピアスタッフとしての活動や当事者としてのリカバリー体験を説明した。石川さ
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文書記載ミスなど16件 22年度 静岡市監査委員が指摘
静岡市監査委員は21日、2022年度の定期監査結果を公表した。補助金の支出命令書に記載ミスをするなどの指摘事項が16件あり、市に再発防止を求めた。 地域包括ケア推進本部は21年度の認知症カフェ運営事業補助金の支出について、債権者の氏名を誤って記載した支出命令書を発行した。この命令に基づき支払に係る決裁手続きや審査が行われていた。 児童相談所は障害児施設給付費の徴収や里親に関する事務用に使うべき専用市長印を、用途外の行政財産目的外使用許可書に押印していた。 業務ごとに行うべき二つの見積もり執行をまとめて実施したり、イベントの補助金額に対象外の経費を含んで過大に算出したりする事例もあった。 遠藤
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生活介護や放課後等デイサービス 障害者福祉施設が完成 磐田
磐田市内で障害者就労継続支援などを展開するNPO法人サンサンいわたは18日、5月1日に開所する障害者福祉施設「多機能事業所一歩〓(いっぽいっぽ)」の竣工(しゅんこう)式を同市東原の現地で行った。 施設は鉄骨造り2階建てで、敷地面積は約999平方メートル、延べ床面積約732平方メートル。同法人が運営する障害者福祉施設「サンサンいわた東原」北側に位置する。1階は、生活介護事業や放課後等デイサービス事業を提供。2階は非常時の避難場所を兼ねた地域交流のスペースとして利用する。 式典には建設会社など工事関係者や市職員ら約50人が出席し、新たな門出を祝った。同法人の三輪浜子理事長は「重度心身障害や強度行
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要介護度改善で表彰 静岡市の5事業所
静岡市は12日、利用者の要介護度改善に取り組む介護事業所の表彰式を同市葵区で行った。最優秀賞の小規模多機能型居宅介護事業所「ハートフルホーム城北」(葵区)に表彰状を贈った。 ハートフルホーム城北は利用者に合わせた個別プログラムの作成や、独自の検定による職員のスキルアップ向上などに取り組んでいる。施設長のミン・シ・トゥ・チョーさんは「利用者が住み慣れた地域で安心と尊厳のある生活ができるよう支援している。これからも精進したい」と話した。 このほかの受賞事業所は次の通り。 優秀賞 アサヒサンクリーン在宅介護センター静岡▽優良賞 デイサービス未来・向田▽奨励賞 生活リハビリ御門台、アサヒサンクリーン
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友人の介護疲れが心配 地域包括支援センターに相談を【高齢者の相談室】
【問】 最近、家族による高齢者に対する虐待のニュースをよく目にします。私の友人も、お母さんを一人で介護していますが、介護が負担になっていると聞き、少し心配しています。介護の悩みについてはどこに相談すればよいでしょうか。(60代・女性) 【答】 ご友人のように、介護の負担を抱え込んでしまうと、虐待につながる恐れもあります。 静岡県の調査で、家族など養護者による虐待は2021年度に409件ありました。高齢者虐待は、暴力や身体拘束などの「身体的虐待」のほか、「介護・世話の放棄、放任」「心理的虐待」「経済的虐待」などさまざまです。 虐待の原因を見ると、「介護疲れ・介護ストレス」が最も多く、さ
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認知症高齢者の便秘改善 排便習慣確立、促進姿勢で効果 聖隷クリストファー大准教授 世界初の実証試験
聖隷クリストファー大看護学部の内藤智義准教授(41)=老年看護学=が、認知症高齢者の慢性便秘の改善法を実証した。排便習慣を確立させ、排便姿勢を促すことで、24時間以内の投薬を行わなくても、残便感なく便を出させる効果があることを世界で初めて確かめた。成果は3月、米国消化器病学会誌で公表された。認知症高齢者のケアに関心が高まる中、患者や介護者の負担軽減につながることが期待される。 内藤准教授は浜松医科大で助教を務めていた2020年7月から21年2月、市内の介護施設6カ所の協力を受けて実証試験を行った。手法は、自然排便に関する国内外の先行研究を基に構築を進めたという。 排便習慣の確立では、便を
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静岡人インタビュー「この人」 賀茂地域の課題解決に取り組む弁護士 三森祐二郎さん(河津町)
弁護士の過疎地域の解消を狙いに、日本弁護士連合会などが支援し運営する下田ひまわり基金法律事務所の7代目所長。当地ならではの問題解決に汗をかく。横浜市出身。52歳。 -賀茂地区の印象は。 「昨秋に赴任したが、住民の高齢化に伴う財産管理が大きな問題になっている。認知症で管理できなくなったり、家族が近くにいなかったりするケースが多い。バブル期に購入されたリゾートマンションの管理費滞納も課題の一つだ」 -なぜ弁護士を志したのか。 「元々は東京地裁や最高裁で事務官や書記官を務めていた。裁判前の権利手続きの担当や、国会議員との調整役を任されていたが、弁護士が依頼者に信頼され仕事をする姿を間近で目
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富士山噴火避難、備え見直し 病院や学校、静岡県内230施設が計画作成へ
3月に公表された富士山の噴火に備える避難基本計画。ハザードマップの改定を受けて、旧計画を見直し、病院や福祉施設の避難、学校などの休校、児童生徒の引き渡しなど対策を強化した。市町から避難促進施設に指定された場合、施設は迅速で円滑な避難のため、避難確保計画の作成が求められる。県内では新たに約230施設が計画を作る見込みとなっている。富士山火山防災対策協議会は施設ごとの計画作りの検討事項を詳しく示した。 基本計画によると、避難確保施設に指定されるのは、第3次避難対象エリアより内側の入院、入所型の医療機関、福祉施設と、第4次避難対象エリアより内側の教育関連施設。県のまとめでは、保育園や学校が83
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障害者在宅介護 緊急対応体制充実求める【統一地方選 地域課題を考える 記者からの提言 番外編】
国は障害者に関するさまざまな制度の創設や見直しを重ね、支援拡充を進めてきた。静岡県内の障害者とその家族を巡る環境も改善してきたが、短期入所施設の不足は長らく課題とされ、特に医療的ケアを伴う重症心身障害者向けの機関は少ない。毎日のケアが命に関わるため、在宅介護を担う家族が急なけがや病気になった場合の障害者への緊急対応を不安視する声は多い。 重症心身障害の息子渡辺隼[しゅん]さん(25)を一人で介護する裕之さん(59)=静岡市清水区=は、認知症の母(91)の急な通院時などに、すぐに隼さんの預け先が見つからない現状に不安を訴えてきた。「(短期入所の)予約は2カ月先まで埋まり、利用者が増えすぎて新
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障害者対象の就労相談 12日から賀茂5町
賀茂障害者就業・生活支援センター「わ」(下田市)は12日から、参加無料の就労相談会を賀茂郡5町で開催する。 同センターは月1回、障害者対象の相談会を各町で開催している。就労相談に加え、障害者手帳の取得や医療費助成の相談などにも応じている。いずれの会場も開催時間は2時間。問い合わせは同センター<電0558(22)5715>へ。 日程は次の通り。 12日午前10時~ 西伊豆町保健センター、午後1時半~ 松崎町役場▽18日午前10時~ 東伊豆町役場、午後1時半~ 河津町保健福祉センター▽20日午後1時半~ 南伊豆町役場
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介護人材不足「解決道筋を」 事業関係者 若手確保や待遇改善要望
統一地方選前半戦の投開票が9日に迫る。介護など社会保障の充実を争点と捉える有権者も多い中、具体性のある議論は届いてこない。急速な高齢化で介護人材の需要は高まる一方で、担い手不足は常態化。県内の事業関係者からは「現場の負担は重くなるばかり。解決の道筋を示してほしい」との声が上がる。 「このままだと10年後、ホームヘルパー(訪問介護員)はいなくなってしまうのではないか」。静岡市清水区で訪問・通所介護に関わるサービスを提供する「くらしサポート」代表の成岡敏雄さん(76)は危機感を募らせる。 同社で働くヘルパーのほとんどが50代か60代。若い人材の確保や定着が年々、困難になっている。「賃金の改善
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「感染管理」認定看護師 教育課程スタート 静岡県看護協会 1期生9人開講式
静岡県看護協会(渡辺昌子会長)は6日、「感染管理」認定看護師の教育課程を開講した。この分野で国と日本看護協会から教育機関として認定されたのは静岡県内では初めて。新型コロナウイルス禍で感染症対策を熟知した人材育成の必要性が高まる中、年間10人程度の育成を目指す。 倍率2倍以上の選抜試験を突破した1期生9人が開講式に臨んだ。代表して内山沙紀さん(聖隷浜松病院)が「自施設だけでなく地域を支える一員となれるよう、仲間と切磋琢磨(せっさたくま)したい」と誓った。渡辺会長は「チーム医療のキーパーソンとしての役割を担うため、高度な臨床実践能力を発揮できるよう期待している」とエールを送った。受講生は1年間
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介護の職場環境整えて 福祉/浜松市政への注文 看護師・中村泉さん(浜北区)
80歳の母と暮らす看護師です。これまで高齢者デイサービスや発達障害児支援センターなどの施設で働いてきました。福祉の現場はどこも人が足りず、休憩すらままならないことが多いです。職場環境を整えなければ、人手不足は悪化する一方です。災害が発生し施設に福祉避難所を開設することになれば、混乱を極めるのは必至です。有事の際には、要支援者を地域で支えられるように、交流の場の創出にも行政が積極的に関わってほしいです。
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静岡人インタビュー「この人」 日本顧問介護士協会理事長 石間洋美さん
高齢化社会が進む中、仕事を続けながら家族を介護する人を支援しようと、2020年4月に協会を設立した。現在は県内を中心に全国約40社と顧問契約を結び、介護離職を防ぐための企業体制づくりや従業員への啓発活動などを展開する。40歳。 ―設立のきっかけは。 「介護現場に20年近く携わり、家族が突然、要介護者になって困惑する人を数多く見てきた。特に親の介護の場合、子供はどう対処していいか分からないのが本音だろう。いざという時に備え、かかりつけ医のように日頃から相談できる機関が介護分野でも必要と考えた」 ―顧問介護士の活動とは。 「契約を結んだ企業に働きかけ、従業員が仕事と介護を両立できる体制構
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健康マージャン 愛好家ら楽しむ 沼津で交流大会
沼津健康麻将(マージャン)協会はこのほど、交流大会を沼津市のサンウェルぬまづで開いた。県東部の60~80代の会員と愛好家約60人が参加し、マージャン対決を和やかな雰囲気の中、楽しんだ。 健康麻将は「お金を賭けない、たばこを吸わない、お酒を飲まない」が合言葉で、高齢者の居場所作りと認知症予防効果が期待されている。 参加者は上級者対象の「競技コース」と初心者らの「お楽しみコース」に分かれ、対戦相手を変えながらゲームを行った。3ゲームの合計得点を競い、各コースの優勝者にはトロフィーが贈られた。 酒井勝武会長(81)は「マージャンを仲間作りのきっかけにしてほしい」と話した。
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障害者への虐待 静岡県内最多 2021年度74件、前年度比28件増
2021年度に静岡県内の障害者が家族や障害者福祉施設職員らから受けた虐待は前年度より28件多い74件に上ったことが29日までの県のまとめで分かった。障害者虐待防止法が施行された12年度以降の調査で最多となった。 県障害者政策課は増加の要因について「虐待の通報を義務化した同法が浸透し、深刻な事態になる前に通報するケースが増えたためではないか」と指摘した。21年度に県内市町や県で受け付けた相談・通報は14件増の173件だった。 障害者福祉施設職員らによる虐待は10件増の23件に上り、最多を更新した。虐待を種類別(複数回答)にみると、胸ぐらをつかむ、利用者を突き飛ばすなどの身体的虐待が10件で
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赤い羽根共同募金 交付先に通知書 静岡で説明会
静岡県共同募金会(後藤康雄会長)は29日、赤い羽根共同募金の本年度の助成金交付先となった施設・団体を対象にした説明会を静岡市葵区の県総合福祉会館シズウエルで開いた。 募金は2022年10月から始め、23年3月31日まで受け付けている。2月24日時点で、県内で約4億9615万円の寄付が集まった。本年度は社会福祉や更正保護活動に関わる54施設・団体の67事業に8782万2千円を助成することを決め、3団体が代表して影島秀明常務理事から助成通知書の交付を受けた。 影島常務理事は「募金額が減少傾向にある。有効に活用していることを分かってもらうためPRに力を入れたい」と話した。
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袋井市と静岡社会健康医学大学院大 地域の健康 共同で研究
袋井市と静岡社会健康医学大学院大(静岡市葵区)はこのほど、袋井健康長寿研究「ふくけん!」の共同実施に関する協定を結んだ。2023年度から同市で健康調査や予防医学研究に取り組み、地域の健康づくりに貢献する。 同大では2021年から2年間、賀茂地区で行った「かもけん!」に続く取り組み。市民計約3千人に骨密度や運動機能の検査などを、5年をめどに数回繰り返す。長期的に健康状態を追跡し、フレイルや認知症など加齢性疾患のリスク因子の解明を進める。結果は市民講座などで随時還元していく予定。 市内で締結式が開かれ、大場規之市長と宮地良樹学長が協定書に署名した。大場市長は「市民の皆さまが健康診断の受診や適切な
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介護施設BCP策定支援へ研修 静岡県内430人受講
静岡県はこのほど、県内介護事業所の事業継続計画(BCP)策定を支援する研修会をオンラインで開いた。自然災害や感染症といったリスクへの備えを強化しようと、県内330施設の約430人が受講した。 国は感染症の拡大や災害発生時にも介護サービスの提供が続けられるように、2023年度末までに全事業者にBCP策定を義務づけているが、ノウハウや人材の不足などで取り組みは進んでいない。 研修会では、県と包括連携協定を結ぶ東京海上日動火災保険静岡支店(静岡市)の協力を得て、BCPを策定する手順や活用方法を紹介した。担当者は「災害や感染症は予測が難しい。介護サービスを提供し続けるためにも実効性のある計画を策
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eスポーツ活用を浜松市に政策提言 商議所青年部
浜松商工会議所青年部の会員が24日、浜松市役所に鈴木康友市長を訪ね、本年度の市への政策提言を行った。「まちなか(人が集う場所)で楽しく人とつながりたい」をテーマに検討し、「eスポーツ」を活用した活性化策を提案した。 企業対抗リーグ戦の開催▽認知症予防などを視野に入れた高齢者サロンでの交流▽市組織への専門部署創設の3項目を盛り込み、市民の認知度を高め、観光や産業の振興、情報格差解消を図るとした。実証実験に位置づけた「eスポーツイベント」の開催、関係団体や先進自治体へのヒアリングを通じてまとめた。 提言への関心を高める一策として、要旨を記載した小冊子のQRコードを通じ、ウェブで閲覧してもらう手法
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補助犬の活動を本に 静岡・駿河区のNPO 県内小学校、図書館に寄贈へ
静岡市駿河区のNPO法人県補助犬支援センター(川口綾理事長)はこのほど、身体障害者補助犬や補助犬ユーザーについての理解を広め、地域福祉の向上を図ろうと児童用図書「補助犬と一緒‼」を制作した。4月以降、県内全ての小学校や公立図書館に寄贈する。 県共同募金会の助成事業としておよそ1年かけて制作した。完成した本はA5判で52ページ。同センターが各地で行っている出前講座で寄せられた質問も踏まえ、補助犬とユーザーの生活を写真やイラストを使いフルカラーで仕上げた。 県内では昨年10月時点で35頭の補助犬が活動しているが、その役割をよく知らない人も多い。川口理事長は「出前講座を開催できない地域にも本を
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触れ合い、主体性大切に ボランティアで学び 支援必要な子と高校生 浜松
浜松市北区三方原町の聖隷クリストファー大は春休み期間に合わせ、児童発達支援などに取り組む「多機能型事業所むく」(同区根洗町)で、高校生のボランティア体験を行っている。保育や発達支援などに興味を持つ県西部の生徒20人が、支援が必要な子どもとの接し方などを学ぶ。 23日は、掛川東高1年の太田貴順さん(16)、落合未羽さん(16)、増田咲愛さん(16)の3人が参加した。会話やジェスチャーで未就学児と意思疎通を図りながら、絵本やトランポリンなど子どもの主体性を尊重した遊びを楽しんだ。 落合さんは「子どもと触れ合い、考えていることが少し分かった」、増田さんは「私たちと異なる子どもの見方が面白かった
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ヤングケアラー同士交流 浜松市中区でイベント「共感多く、気持ち楽に」
浜松市中区の多目的施設「Any(エニィ)」でこのほど、ヤングケアラー同士の交流を図るイベント「ヤングケアラーズサークル」が行われた。県内の20~30代を中心とした当事者らが、自身の介護の経験や思いを伝えた。 一般社団法人ヤングケアラー協会の高垣内文也理事(37)が、自身の当事者としての経験を踏まえ、企画した。イベントは先月オンラインで実施し、対面形式では初めて。高垣内理事は継続的に交流の場を作る大切さを強調し、「子どもたちに気軽に顔を出してほしい」と呼びかけた。 関東から参加した女子大学生(22)は、「相談できる人が周りにいなかった。年代が異なる当事者の話を聞いて、共感が多く、気持ちが楽
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生活困窮者の支援 静岡・葵区で公開研究会 県労働者福祉基金協
静岡県労働者福祉基金協会(中西清文理事長)は20日、生活困窮者支援の在り方を考える公開研究会を静岡市葵区の県勤労者総合会館で開いた。福祉事業団体の関係者らおよそ40人が参加した。 本年度から同協会が「生活困窮者に関わるセーフティーネットや支援対策の実態と課題」をテーマに行っている調査研究の中間報告を行った。1年間の研究を通じ、県内の自治体間にも支援に格差があることが浮き彫りになったと指摘。今後、アンケートなどで調査を進める必要性があるとした。 福祉政治論を専門とする宮本太郎中央大教授の基調講演では、生活保護の受給状況などのデータを紹介。現代社会でのセーフティーネット構築の方向性などについ
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磋牙司さん相撲人生回顧 故郷の三島で講演会
NPO法人三島市スポーツ協会は18日、同市出身の元大相撲幕内力士磋牙司さん(41)=本名・磯部洋之=の講演会を同市大宮町の市民生涯学習センターで開いた。身長165センチの小兵ながら角界を湧かせた郷土のスターが、逆境を覆して夢の舞台にたどり着いた相撲人生を振り返った。 初めて全国制覇した小学6年生の時、下級生の優勝者の方が体が大きく「小さくても勝てると自信を持てた」とのエピソードを紹介。大学時代に監督やコーチから「無理だ」と角界入りを反対され「言われれば言われるほどプロに行きたくなった」とも話した。「化け物ばかりだった」という幕の内での戦いを振り返り、十両以上が使える座布団や化粧まわしも披露し
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浜松市人事異動(4月1日付)部長級・次長級・課長級・区課長級・中区役所・東区役所・西区役所・南区役所・北区役所・浜北区役所・天竜区役所・兼務・退職
部長級 政策補佐官(再任用)金原栄行▽危機管理監(北区長)石田義和▽デジタル・スマートシティ推進部長(西区長)水谷供子▽総務部長(学校教育部長)田中孝太郎▽市民部長(市民部参事兼創造都市・文化振興課長)新谷直幸▽健康福祉部長(産業部観光・ブランド振興担当部長)鈴木秀司▽環境部長(環境部次長兼環境政策課長)山田英二▽産業部長(産業部参事兼観光・シティプロモーション課長)北嶋秀明▽カーボンニュートラル推進事業本部長(政策補佐官)袴田智久▽ウエルネス推進事業本部長(産業部長)藤野仁▽会計管理者(監査事務局参与兼監査事務局長)長坂芳達▽消防長(消防次長兼消防総務課長)太田陽視▽学校教育部長(市民部長
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三島市人事 DX推進へ新体制 対象者281人
三島市は17日、4月1日付の定期人事異動を内示した。機構改革による異動も含めた対象者は281人で、前年よりも62人多い。広報情報課をデジタル戦略課と広報課に分割し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する体制を整えた。 【部長級】環境市民部長(健康推進部長兼健康づくり政策監)臼井貢▽企画戦略部参事兼デジタル戦略課長兼デジタル戦略監(企画戦略部参事兼広報情報課長兼デジタル戦略監)岩崎俊彦▽環境市民部参事兼廃棄物対策課長(廃棄物対策課長)橋本泰浩▽健康推進部長(健康づくり課長兼健幸政策戦略室長兼新型コロナウイルス感染症対策室技術主幹)佐野文示▽財政経営部長(財政課長)山下昌之▽教育
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高齢者施設で手品 富士の望月さんに実行章 小さな親切静岡県本部
「小さな親切」運動県本部はこのほど、ボランティアとして高齢者施設などで手品を披露している望月由紀子さん(73)=富士市伝法=に実行章を贈った。 望月さんは約30年前から月に3回程度、同市内の老人ホームなどを訪問。「地域に笑顔と元気を届けたい」との思いで観客参加型の手品を見せてきた。 同市国久保のデイサービスセンターひばりで、県本部富士中央地区の吉村重幸支部長(静岡銀行富士中央支店理事支店長)が実行章を手渡した。望月さんは「今後も練習を積み、地域に貢献していきたい」と意気込んだ。贈呈式の後には、紙片を麺に変える手品で会場を沸かせた。
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静岡市人事異動(4月1日付) 局長級・局次長級・参与級・課長級・採用・清水病院医療職・局次長級・参与級・課長級・消防局・参与級・課長級・退職
局長級 静岡市危機管理監(保健福祉長寿局長)増田浩一▽総務局長(静岡市連携調整監)大村明弘▽市民局長(駿河区長)市川靖剛▽葵区長(上下水道局長)服部憲文▽駿河区長(駿河区副区長兼駿河福祉事務所長)良知伸昭▽保健福祉長寿局長(保健福祉長寿局保健衛生医療統括監)吉永幸生▽保健福祉長寿局保健衛生医療統括監(保健福祉長寿局保健衛生医療部長)山本哲生▽保健福祉長寿局局理事=誰もが活躍推進担当=兼局次長兼健康福祉部長(保健福祉長寿局局次長兼健康福祉部長)池田陽平▽経済局海洋文化都市統括監(財政局局次長兼財政部長)野村一正▽経済局農林水産統括監(経済局局次長兼商工部長)大村博▽都市局長(都市局局次長兼都市
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介護者交流会で心の負担を軽減 小山町
小山町はこのほど、自宅で家族を介護している住民が集い、悩みや思いを共有する交流会を同町の「レストラン&優カフェ リーテンリュカ」で開いた。 要介護1以上の家族を介護する60~90代の6人が参加し、認知症地域支援推進員と一緒に食事を囲んだ。介護の状況や向き合う上で意識していることなどをざっくばらんに話し合った。「布団から車椅子への移動がスムーズにでき、着替えも『痛い』と言われずにサポートできるとうれしい」と日々の介護で感じる喜びを語り、共感を得た参加者もいた。 交流会は少なくとも15年以上、定期的に開催されているという。要介護3の夫を長年介護している参加者の女性(83)は「自分も年を取り、心身
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「孫に会いたい」一心 リハビリ重ね見守り隊に 沼津の79歳男性
「孫に会いたい」。外出もままならなかった状況からリハビリを重ね、児童の下校時の見守り隊に参加している高齢男性がいる。沼津市の岡敬三さん(79)。毎月5回を目標に始めて4月で1年。笑顔を取り戻し、利用するグループホームの仲間と愛孫の帰り道に向かう。 10日午後2時半過ぎの同市高島本町。下校する開北小の児童らが続々と横断歩道を渡ってくる。友達に交じった孫の1年生の知幸君が駆け寄り「じいじ、ただいま」。数分の会話の後、岡さんは「気をつけて帰れよ」と送り出した。「楽しいよ。かわいい」。目を細め、知幸君の後ろ姿をいつまでも見届けた。 やりたいことはない―。部屋にこもりがちだった岡さん。何か生きが
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健康情報カレンダーに 島田市が作製 あすから全戸配布
島田市はこのほど、地域の医療介護の特徴や健康診断の日程、認知症予防などの情報を盛り込んだカレンダーを作製した。15日以降、順次全戸配布する。 カレンダーはA4判で、広げるとA3判として壁などにつるすことができる仕様。中学校区ごとの医療・健診・介護の特徴をはじめ、新年度の特定健診や後期高齢者健診の日程、同市の新規介護原因疾患の第1位が認知症であることなどを紹介している。 国保年金、健康づくり、包括ケア推進、長寿介護の4課が連携して製作。市町の課題解決に向けた県のモデル事業として実施した。
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身体拘束最少1.2% 静岡県の介護施設アンケート
静岡県は、静岡県内の介護事業所での身体拘束について、2022年8月に実施したアンケート結果を公表した。手足をベッドにひもでくくりつけるなどの身体拘束を受けている利用者は368人で全体の1・2%だった。3年前の前回調査から193人減り、02年の調査開始以降で最も少なかった。 県福祉指導課は「事業所に対する定期的な運営指導や研修などを通じ、身体拘束ゼロを目指す」としている。 拘束事例のうち適正な手続きを踏まなかったのは4・6%(前回4・1%)だった。適正と認められるのは生命・身体の危険が著しく高い「切迫性」、他に介護方法がない「非代替性」、身体拘束が一時的な「一時性」の3要件を満たし、利用者
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医療介護の製品企画検討 現場の声共有し議論 袋井で産学官金
袋井市の産学官金連携組織ふくろい産業イノベーションセンターが主催する「医療介護現場アイデア実現ものづくりプロジェクト」が9日、同市で始まった。市内の製造業や医療福祉施設、金融機関などから25人が参加し、医療、介護の現場が求める製品の企画検討に取り組んでいる。 初回は市総合健康センターでワークショップを行い、医療、介護の従事者が抱える困り事などを共有。課題解決に向けた製品開発の話し合いでは、参加者から高さ調整が可能な移動式食卓用カート、設置が簡単なスロープなどの提案があった。 新たなビジネス機会の創出を目的に始まった試み。今後はアイデアを基にプロジェクトチームを立ち上げ、2023年度中に
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高齢者支援アプリ三ケ日版が完成 福祉施設やバス停など検索 静大
静岡大情報学部杉山岳弘研究室の学生がこのほど、浜松市北区の地域包括支援センター細江などと協働し、同区三ケ日地区の福祉施設やバス停などの資源情報を閲覧できるウェブアプリを完成させた。引佐、細江、三ケ日の3地区の情報をまとめた冊子も同時制作。高齢者の生活をサポートする家族やケアマネジャーの介護活動を支援する。 取り組みは「細江プロジェクト」と題して2020年度に始まり、これまでに引佐地区版、細江地区版のアプリを開発した。従来は大きな地図を同センターに掲示していたが、携帯できないために有効活用されない課題があったという。 三ケ日地区版では、商店や医療機関、サロンなど8項目263件を紹介し、地
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介護人材 モンゴルで発掘へ 23年度に合同面接会 静岡県、人手不足の解消狙い
静岡県は介護分野の人手不足解消に向け、外国人材の発掘に本腰を入れる。2023年度にモンゴルで現地の介護人材と県内の介護事業所とのマッチングを図る合同面接会を初開催する。県内の介護事業所で働く外国人は増加傾向にあるが、喫緊の課題となっている介護人材確保に向けて、さらに新規就業を促進する。 23年度当初予算案に「外国人介護人材マッチング支援」として関連事業費1200万円を計上した。 合同面接会は今年夏ごろにモンゴルで開催する。県内から介護事業所や介護福祉士養成校など約20施設、現地の特定技能(介護)人材や日本への留学予定者ら100人程度の参加を見込む。介護職のやりがいや待遇などを対面で伝え、
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静岡県内最大規模 通所リハビリ施設完成 浜松市西区の西山病院
医療法人社団一穂会の西山病院グループは7日、浜松市西区の同病院本館隣接地に新設した県内最大規模の介護予防通所リハビリステーション施設「未来型デイケア棟」の完成式典を現地で開いた。新型の機器などを披露し、関係者約100人が完工を祝った。4月1日にオープンする。 同棟は鉄骨3階建てで、延べ床面積約5千平方メートル。総事業費約17億円。医師、理学療法士らが利用者の歩行状態を機器で測定し、転倒予防や栄養改善、認知症予防に特化したプログラムを提案する。 式では、脇慎治理事長が「多くの人に愛される施設にしたい」とあいさつした。浜松修学舎高(中区)の吹奏楽部による演奏で完成を祝ったほか、関係者の内覧会
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就労支援施設の作業体験 知的障害ある子ら挑戦 静岡市中央福祉センター
社会福祉法人静岡手をつなぐ育成の会は5日、知的障害のある子どもに施設での作業の一端を体験してもらう「ラポールまつり」を静岡市葵区の市中央福祉センターで開いた。 10カ所の就労継続支援施設がブースを並べ、利用者の作業内容や完成品を紹介した。市内の特別支援学校や特別支援学級に通う児童生徒と家族が訪れ、プラモデルなどの部品の袋詰めやポチ袋の製作、不要になった布団生地を使った裂き織りなどを体験した。 機織りに挑戦した小学1年男子の40代母親は「会場を一通り見て、子供が機織りに初めて興味を持った」と笑顔を見せた。長男が特別支援学級に在籍する30代の父親は「大きくなったらあんなことをやりたいと、少し
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小学生「いのちつなぐ手紙」朗読 自殺対策強化月間で催し 浜松市精神保健福祉センター
浜松市精神保健福祉センターは5日、自殺対策強化月間に合わせ、浜北区のプレ葉ウォーク浜北で「いのちをつなぐ手紙 明日へのメッセージ」を開いた。 ステージで浜松市内の小学生4人が、いのちをつなぐ手紙のメッセージ朗読を行った。上島小の鈴木捷士君(11)は「人に対する思いやりや何でも話せる家族や友人の大切さ」をまっすぐな言葉で伝えた。 いのちをつなぐ手紙は同市が2009年から始めた、こころの悩みを手紙で相談できる取り組み。14日まで、子どもたちから寄せられたメッセージやポスターの展示が行われる。 イベントは精神保健福祉や相談に取り組むボランティア団体の活動を周知し多くの人に命の大切さを考えても
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障害者の農業参画シンポジウム開催 浜松で16日
浜松市とNPO法人しずおかユニバーサル園芸ネットワークは16日午後1時から、高齢者や障害者の農業参画の機会創出について考える「ユニバーサル農業シンポジウム」を浜北区の浜北文化センターで開く。参加無料。 ユニバーサル農業の成果や課題を共有し、地域農業の活性化に向けた連携策を探る。障害者雇用に積極的な農業法人京丸園(南区)の鈴木厚志代表らが登壇し、講演やパネル討論会で議論を深める。 定員100人。市のホームページから専用フォームに必要事項を記入し、14日までに申し込む。
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森町 高齢者の支援体制充実【未来につなぐ 遠州7市町23年度予算案⑦】
人口の3割を65歳以上が占める森町では、健康寿命の延伸を図る取り組みが盛んに行われてきた。県が65歳から自立して生活できる期間を算出した「お達者度」では、直近の結果で男性は35市町で3位、女性は4位に入るなど上位の常連。一方で高齢化の進展に対する危機感は強い。町は2023年度、大学と連携して高齢者への支援体制を拡充する。 町保健福祉センターで毎月開催される高齢者向けのお出かけ運動教室。70~90代の参加者が足踏みや屈伸、道具を使った運動に励む。町ではこのほかに認知症予防の脳活性化教室、居場所づくりなどの施策を展開していて、福祉課の担当者は「高齢者の自立支援事業は他の自治体と比べても手厚い」
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タオル580枚 社協に寄贈 田方労福協
田方地区労働者福祉協議会はこのほど、タオル580枚を伊豆の国市社会福祉協議会に寄贈した。 田方地区ろうきんグリーン友の会との合同企画。会員らが不用になったタオルを集めた。社協はデイサービス事業や災害備蓄などに活用する。 同市の韮山福祉・保健センターで社協の河野真人会長に目録を手渡した同地区労福協の杉原波絵会長は「今後も活動に協力したい」と述べた。
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J3アスルクラロ沼津 木札型年パス製作 地元福祉施設とコラボ
木工製品を扱う沼津市の障害福祉サービス事業所「クリエート太陽」とサッカーJ3アスルクラロ沼津は、地元産木材による同クラブの2023シーズンパスの「木札型年パス」を製作した。利用者が手がけた温かみのある木札で、地域貢献と地元のPRを目指す。 年パスは、戸田森林組合(同市)から提供を受けたヒノキの丸太を、利用者や職員が小さく切り出して製造。レーザー彫刻でエンブレムを彫ったり、ニスを塗ったりして完成させた。 交流のあった同事業所にクラブが声をかけたことで実現した。これまでは紙で発行していたが、クラブの担当者は「利用者さんの意欲の高まりにつながればとお願いした。木のいいにおいがする」と話す。
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「ベッドから3歩」高齢者住環境講座 長泉・ファルマバレーセンター
ファルマバレーセンター(長泉町)は2月28日、外出などが難しくなった高齢者が自宅で自立して暮らせる住環境を考えるセミナー「自立のための3歩の住まい」を沼津市のプラサヴェルデで開いた。来場者は自立を支える福祉機器の展示や専門家らによる講演で知識を深めた。 同センターは、一つの部屋に生活機能を集中させる住居の標準設計マニュアルを作製。国土交通省のモデル事業に採択された。講演では、マニュアルづくりに関わった専門家らが、ベッドからトイレや浴室などまで3歩で移動できるようにする設計の考え方を解説した。 会場には介護用ベッドや、ベッド脇まで移動できる水洗トイレなどを置いた12畳のモデルルームが設けら
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車いすで乗り降り UDタクシー試乗 静岡市駿河区のNPO
障害者自立支援のNPO法人ひまわり事業団(静岡市駿河区)は25日、障害者や高齢者が車いすのまま乗り降りできるユニバーサルデザイン(UD)タクシーの試乗会を同区で開いた。 車いす利用者や知的障害者らがミニバン型のUDタクシー「ジャパンタクシー」にスロープを使って乗り込み、公道を移動した。障害者やタクシー会社経営者、行政関係者らが「乗り心地は良かった」「スロープを出し入れする手間が減れば利用しやすい」といった感想を話し合った。 同事業団の小久江寛理事長は「障害者の生活を支えるタクシー利用促進に向け、意見交換を続けていきたい」と語った。
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認知症当事者 関わり方は 清水町で語り合い
清水町は25日、認知症について考えるグループワークを町福祉センターで開いた。認知症当事者で県希望大使の三浦繁雄さん(牧之原市)を招き、「誰もが住み慣れた地域で暮らし続けるために」をテーマに参加者約20人が議論した。 町内の認知症当事者の割合が国や県平均より高く、増加も見込まれることから企画した。2015年に軽度認知障害(MCI)と診断された三浦さんは働きながら治療を続け、認知症当事者との交流に取り組んでいる。 三浦さんはスマートフォンの置き場所が分からなくなった時に押すと音が鳴るボタンを活用するなど、物忘れに対処する方法を紹介。「認知症かもと不安な人は専門病院に行ってほしい。診断を受ける
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放課後デイ理事長 別施設の詐欺認める 地裁浜松支部公判
浜松市のNPO法人「アンへレス」が放課後等デイサービス施設の運営に関する給付金を詐取したとされる事件で、詐欺の罪に問われた同市中区、同法人理事長の女(65)の第2回公判が20日、静岡地裁浜松支部(高島由美子裁判官)で開かれた。追起訴された別の放課後等デイサービス施設に関する詐欺罪の審理が行われ、被告は起訴内容を認めた。 起訴状などによると、被告は2019年から20年までの間に、同市北区の「天使の部屋 初生教室」で児童発達支援管理責任者(児発管)を配置したように装って8回にわたり市に障害児通所給付費を請求し、不正受給額642万円を含む給付費3737万円をだまし取ったとされる。 被告は同市中
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静岡福祉大と富士市が協定 地域発展、人材育成で協力
富士市と静岡福祉大(焼津市)はこのほど、地域社会の発展と人材育成への寄与に向けた包括連携協定を締結した。 互いの知的、人的、物的資源を活用するほか、まちづくりに関する調査研究や福祉・保健の充実を協力体制の下で進める。子育て支援や健康づくりでも連携する。 両者はこれまで、介護保険事業や付属機関への委員就任を通じて関係を築いてきた。協定締結式で小長井義正市長は「健康と福祉の充実に向けた推進力になってくれると期待している」とあいさつ。増田樹郎学長は「さまざまな資源で社会のニーズに貢献していきたい」と語った。
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「証人尋問求めず」 弁護側が書面提出 元天竜市長再審請求
旧天竜林高(浜松市天竜区)で起きた調査書改ざん・贈収賄事件で、贈賄罪で罰金70万円の略式命令を受けた元天竜市長(90)の再審請求について、弁護側が17日、元天竜市長の証人尋問を請求しない旨の書面を浜松簡裁に提出した。弁護側はこれまで、捜査員の厳しい取り調べで「虚偽の自白に追い込まれた」という元天竜市長の主張を立証するため、証人尋問の実施を裁判所に求める方針を示していた。 代理人の杉尾健太郎弁護士が明らかにした。杉尾弁護士によると、認知症の進行など元天竜市長の体調面を考慮し、尋問に耐えられないと判断したという。杉尾弁護士は「虚偽の自白をしたというこれまでの主張の信用性に影響するものではない」
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地域の安全、防災など連携 函南町、あいおいニッセイと協定
函南町はこのほど、あいおいニッセイ同和損害保険と地方創生に関する包括連携協定を町役場で結んだ。地域の安全安心、防災、観光振興などに連携して取り組む。 同社が開発した自然災害の発生時に被害状況を把握できるアプリを行政職員や町民に活用してもらい、迅速な救助、復旧につなげる提案などを想定している。高齢者の安全運転支援、インバウンド(訪日外国人)リスク対応、認知症予防体験の各種セミナーなども実施し、住民の安全で快適な生活に役立てる協働事業を進める予定。 協定書に調印した戸田成俊専務執行役員は「減災や地域密着の安全安心に向け、少しでも役に立てれば」と話した。仁科喜世志町長は「行政と民間の目線がうま
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高齢者の自立へ 住環境支援 2月28日に沼津でセミナー
ファルマバレーセンター(長泉町)は28日、体力が衰えて外出などが難しくなった高齢者が、自立して暮らせる住環境を考えるセミナーを沼津市大手町のプラサヴェルデで開く。自立を支える設備・福祉機器展も同時開催する。 「自立のための3歩の住まい」と題したセミナーは午後1時から。国土交通省の担当者やインテリアコーディネーターらが基調講演するとともに、福祉用具や介護ロボットの現状や、サービス付き高齢者向け住宅での取り組み事例を紹介する。 機器展は午前11時~午後4時。さまざまな自立支援のための器具を置いたモデルルームを設置。移動可能な水洗トイレやベッド、入浴用器具などを展示する。 セミナー聴講希望者
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「認知症ケアにプラモ講座」 静岡市長 関係者と可能性探る
静岡市の田辺信宏市長が地域住民や市民団体と意見交換する「市長ミーティング室」が13日、市役所静岡庁舎で開かれた。市の重点施策である「認知症ケア」と「プラモデルを生かしたまちづくり」の一体的な推進に向けて、関係者が連携の可能性を探った。 担当部局の職員のほか、市認知症ケア推進センター「かけこまち七間町」(葵区)の相談員高橋和江さんと青島文化教材社(同区)の青嶋大輔社長が参加した。連携できそうな取り組みとして、かけこまちでのプラモデルを使った体験講座や、プラモデルの外枠「ランナー」の廃材を使った施設の看板づくりなどのアイデアが出た。 高橋さんは「子どもの知育に効果的なことは高齢者の脳の活性化
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「磐田学園」新園舎完成 家庭的療育へ居場所確保
磐田市西貝塚の福祉型障害児入所施設「県立磐田学園」(望月伸晃園長)の新園舎完成を祝う式典が10日、同所で開かれた。施設老朽化解消に加え、個々の特性に応じて少人数グループで生活する「小規模ユニット制」を導入。児童らの居場所を確保することで家庭的療育の実現を目指す。 新園舎は居住、管理、機能訓練、屋外設備の4棟で構成され、延べ床面積3736平方メートル。居住棟はベッドや机付き個室のほか、共用リビングなどを設けた。正面玄関は県内産の木材を使用し、ぬくもりのある雰囲気を演出している。 式典では、地元住民や県内の障害児入所施設関係者など約50人が出席し、テープカットを行って完成を祝った。森貴志副知
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ひとり親 新児童にランドセルを寄贈 静岡駿府ライオンズクラブ
静岡駿府ライオンズクラブ(村田明博会長)は8日、ひとり親家庭の当事者団体「静岡市母子寡婦福祉会」会員で、来年度、小学校に入学する予定の子どもがいる家庭にランドセル計5個を寄贈した。静岡市葵区で贈呈式が開かれ、同福祉会の増田真理江理事長らが受け取った。 ランドセルは新入学児童がそれぞれ選んだ色で、希望者には名前のイニシャルを入れた。贈呈式で増田理事長は「小学校入学は子どもにとって節目。思い出に残るプレゼントになる」と感謝した。 同クラブが2016年から始めた取り組みで、ライオンズクラブ国際財団の交付金を活用して寄贈している。村田会長は「子どもが喜んでくれると、自分たちもうれしい」と話した。
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静岡・駿河区のスギセキ 子ども食堂に寄付
石油製品販売業のスギセキ(静岡市駿河区)はこのほど、静岡市子ども食堂ネットワーク(同区)に5万円を寄付した。 運営するガソリンスタンド2店舗で手がけた車体コーティング作業の売り上げの一部や、来店客から募った浄財を寄せた。食材の購入費に充てられるという。 飯沼直樹理事長に寄付金を手渡したスギセキの永田浩章執行役員統括部長は「子ども食堂を支える取り組みを続けていきたい」と話した。
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飲酒ひき逃げ 起訴内容認める 地裁浜松支部初公判
湖西市で2022年12月、業務で児童を送迎中に乗用車を飲酒運転した上、事故を起こしたにもかかわらず、その場から逃走したとして、自動車運転処罰法違反(過失傷害アルコール等影響発覚免脱)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた元NPO職員、無職の男(60)=同市古見=の初公判が9日、静岡地裁浜松支部(杵渕花絵裁判官)で開かれた。被告は起訴内容を認めた。 検察は冒頭陳述などで、被告は事件当時、障害のある小学生らに放課後デイサービスを提供するNPOに勤務し、児童らを自宅に送迎する業務中に事故を起こしたと主張。事故前に、コンビニで複数回にわたって酒を購入していたことや、被告にアルコール依存症の治療歴が
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記者コラム「清流」 命救った生徒の勇気
浜松市西区の女子高生(18)が昨年末、畑で倒れている高齢女性を見つけて119番し、保護に結びつけた。女性は認知症の疑いがあり、前日に行方不明になっていた。発見が遅れたら、命に関わる事態になったかもしれない。 認知症など行方不明者の早期発見のため、浜松市を含む県内の多くの市町が徘徊(はいかい)のおそれのある人を事前に登録し、履物に番号のシールを貼るオレンジシール事業を進める。市内では昨年12月末時点で、935人が登録されている。 優れた仕組みでも、大切なのは市民の協力だ。女子生徒は女性を見つけた当時の心境を「怖かったけど、思い切って声を掛けた」と振り返る。トラブルを嫌い、声かけがためらわれ
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カップ麺や菓子 食品60キロを寄付 小さな親切静岡県本部
「小さな親切」運動静岡県本部は8日、家庭から余った食品の寄付を受け付ける「フードドライブ」を行って集めた食品約60キロをNPO法人フードバンクふじのくに(静岡市葵区)に寄付した。食品は市町の社会福祉協議会などを通して生活困窮者に届けられる。 寄付したのは同本部が1月下旬にフードドライブで集めたカップ麺や菓子、缶詰など、消費期限まで2カ月以上ある未開封の食品。同区の県総合社会福祉会館で開いた贈呈式で、同NPOの池冨彰副理事長は「心温まる品物。大切に届ける」と感謝した。 同本部が食品ロス削減を目指して始めた環境保全活動の一環で、寄付は2回目。大畑佳彦事務局長は「食品を必要とする人に届けたいと
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施設にマスクケース 静岡・賤機北小児童が寄贈 手作り品収益で購入
静岡市葵区の賤機北小の5、6年生が3日、S型デイサービス「賤機北こだまサロン俵沢」の利用者にマスクケースを寄贈した。地域行事で手作りの品を販売し、その売り上げで購入した。 児童5人が俵沢公民館を訪ね、「いつまでもお元気で」などとメッセージを手書きした紙製のケース100枚を渡した。昨夏に利用者と交流したことをきっかけに寄贈を思い立ったという。 6年の築地颯祐さんは「皆さんに笑顔で受け取ってもらった」と手応えを語った。工島麻央さんは「資金作りのために巾着やバッグを手作りするなど準備も楽しかった」と振り返った。 賤機北地域福祉推進協議会の望月章子会長は「こども自身で企画して実現してくれた。そ
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障害者団体の陳情不採択 福祉交流センターの無料利用継続 浜松市に厳しい意見も
浜松市議会厚生保健委員会は2日、市内障害者団体から提出された市福祉交流センター(中区)の無料利用継続を求める陳情書を審査し、採決の結果、賛成少数で不採択とした。市条例の厳格な運用に理解を示す声が大半を占めた一方、センターの在り方や曖昧な運用を続けてきたことに対しては厳しい意見が相次いだ。 陳情書を出したのは市身体障害者福祉協議会と市視覚障害者福祉協会。市の厚意で20年以上施設を予約して無料利用し、リハビリの一環で卓球に取り組んできたが、規約を定める市条例に基づき、4月から団体として利用する際には料金の支払いを求められていた。 市福祉総務課は「現在約5割の稼働率を上げたい。公平性を保つ観点
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介護サービスの研修センター開設 遠州鉄道
遠州鉄道(浜松市中区)は1日、同社が手がける介護サービスの本部研修センターを同区のホテルコンコルド浜松に開設した。最新の介護機器の導入検討や、従業員に機器の使い方を指導する場として利用し、業務改善を進める。 介護事業本部を置く同ホテル3階の空きスペースに会議室と介護機器を備えた。要介護者を持ち上げるリフトや、呼吸や心拍を自動で測定するベッドセンサーなどの使い方などを学べる。同社の介護サービス「ラクラス」の従業員向けに研修を行う。 同社は県西部を中心とした19施設でデイサービスや介護付き有料老人ホーム、ショートステイの計25事業所を展開する。2021年からICT機器導入などによる介護現場の
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就労支援の20年振り返る 静岡、サポーターら記念式典
NPO法人青少年就労支援ネットワーク静岡は28日、設立20周年記念式典と本年度の活動報告会を静岡市葵区の静岡労政会館で開いた。ボランティアサポーターら約40人が参加し、20年の歩みを振り返った。 東部、中部、西部地区の各代表者1人が就労支援を始めたきっかけや思い出話などを語った。東部地区の渡辺慈子さんは「応援を通じて支援した人とも仲間になると実感した」と語った。 同NPOの顧問を務める津富宏県立大教授は、市民のネットワークを生かして就労支援に取り組む「静岡方式」の始まりや信念を紹介。「若者を助けようと一から始めたことが少しずつ地域に根付いている」と話した。 各地区の本年度の活動を発表し
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介護、認知症予防にeスポーツ 島田市、新年度から事業開始
島田市は2023年度、eスポーツを活用した介護予防事業に乗り出す。適度な運動や脳の活性化により介護予防や認知症予防の効果が期待できるeスポーツを高齢者に体験してもらい、交流の場づくりにもつなげる。体験会の開催に加え、サポーターも養成して地域での普及を図る。 関連経費約240万円を当初予算案に盛り込む方針。デジタルゲームに縁のなかった高齢者向けに月1回程度の体験会を開くほか、市保健福祉センター内に体験ルームを設ける。自治会や老人クラブ向けの出張講座に加え、シニア世代を中心にサポーター養成講座を実施し、各地域での体験会実施を目指す。 27日には同センターでキックオフイベントを開き、65歳以上
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障害者工賃回復 6%増 2021年度売り上げ増、コロナ前水準に
静岡県はこのほど、県内の障害者就労施設で働く障害者に支払われた2021年度の平均工賃(月額)を公表した。一般企業での就労が困難な人が利用する就労継続支援B型事業所の工賃は20年度より939円(6・0%)増の1万6468円となり、新型コロナウイルス感染拡大の影響を本格的に受ける前の19年度(1万6511円)の水準までほぼ回復した。 前年度を上回るのは2年ぶり。20年度の工賃はコロナ禍のイベント中止などで販売機会が失われ、前年度比982円減の1万5529円と11年ぶりに落ち込んだ。21年度はイベント再開で授産製品の売り上げが増え、下請け作業の受注が回復した。障害者が農業を通じて社会参画する「農
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社会貢献、思いを形に 遺贈先に日赤紹介 スルガ銀行が協定
スルガ銀行は26日、遺言を残して財産寄付する「遺贈」に関する協定を日本赤十字社静岡県支部と結んだ。遺言信託などの相談を受けた場合、顧客ニーズに応じて遺贈先の候補として同支部を紹介する。 静岡市葵区の同支部で締結式を行い、同行営業本部静岡コミュニティバンク長の大石裕之執行役員と同支部の鈴木亨事務局長が協定を交わした。大石執行役員は「社会貢献を希望するお客さまの尊い思いを形にできるようにしていきたい」と述べた。 同行は、地銀の中でいち早く2007年から遺言信託サービスを開始。高齢化が進み遺言信託などの相談増加が見込まれる中、多様な要望に対応していく。近年は築いた財産を障害者福祉や災害支援など
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静岡人インタビュー「この人」 富士ばやしの普及に努める富士市民踊会会長 伊藤芳子さん
富士市の市民グループ「富士市民踊会」に1989年に入会し、2021年から現職。会員約80人と共に、地域の民踊や音頭の指導と普及、啓発に努める。74歳。 -富士ばやしの特徴は。 「1976年に市制10周年を記念して作られ、郷土の情景や特産品を物語のように歌っている。誰でもやさしく踊ることができて、富士まつりでは市民総おどりの定番になっている。当初は都はるみさんの歌唱で有名になったが、踊りと合わせていつまでも残ってほしい」 -地域外への普及はどのように。 「各地の民踊の保存は、それぞれの地域が知恵を絞っている。富士ばやしは昨年11月、全国の民踊指導者500人が集まる研修会で課題曲に選ばれ
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浜松市福祉交流センター無料利用継続、市に要望 2障害者団体
浜松市の障害者団体が25日、鈴木康友市長宛てに市福祉交流センター(中区)の利用に関する要望書を提出した。市の好意で20年以上にわたってセンター内施設を予約して無料利用し、卓球に取り組んできたが、2023年度からは団体予約の際には利用料の支払いを求められたためだ。市は市条例や他団体との公平性を理由に挙げるが、団体側は障害者の負担増や、活動がリハビリに加え、障害者の“居場所”の役割も担っているとして無料利用の継続を訴える。 要望書を出したのは市身体障害者福祉協議会(二橋真洲男会長)と市視覚障害者福祉協会(安松和男会長)。両会長らが25日、市役所を訪れ、山下昭一健康福祉部
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介護職マッチング支援相談会 掛川市で2月4日開催
掛川市は2月4日午前9時から、介護分野の就職希望者と事業所とのマッチングを支援する「介護のお仕事相談会」を市役所で開く。市内の17法人45事業所が参加し、個別相談を行う。 深刻化する介護職の人手不足を受けた初の試み。ケアマネジャーの仕事相談ブースも設置し、市介護支援専門員連絡協議会のメンバーが開業に関する相談などに応対する。 市ホームページのフォームから申し込む。申し込みなしの当日来場も可能。問い合わせは市長寿推進課<電0537(21)1196>へ。
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静岡人インタビュー「この人」 賀茂地域で住民の健康長寿研究に取り組む 田原康玄さん(静岡市駿河区)
賀茂地域1市5町の住民を対象に健康調査を行い、健康状態の変化などを追跡する「静岡多目的コホート事業」を進める。効果的な予防方法の開発や疾病の早期発見、健康づくりの意識を高めることを目指す。静岡社会健康医学大学院大(静岡市)研究科長。川崎市出身。53歳。 ―コホートとは。 「集団を長期間追跡し、疾患の発症や関連する特徴を明らかにする研究手法で電気や水道と同じ社会インフラ。疾病予防は分かっていないことが多く、社会環境の変化で認知症やフレイル(虚弱)などの課題も出てきた。リスク因子を明らかにし県民の健康づくりに貢献したい」 ―研究成果は。 「自分が取り組むもう一つのコホート(滋賀県長浜市)
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行方不明女性を保護 浜松西署 宮部さん(浜松市立高)に感謝状
浜松市立高3年の宮部晴名さん(18)=西区=が23日、行方不明になっていた認知症の疑いのある女性(80)の発見と保護に協力したとして、浜松西署から感謝状を受け取った。 宮部さんは2022年12月16日午前7時ごろ、登校のため徒歩でバス停に向かう途中、畑の中に女性が倒れているのを見つけた。怖かったが、思い切って「大丈夫ですか」と声を掛け、携帯電話で119番。寒そうに身を震わせる女性に自分の上着やマフラーを着せ、救急隊員に引き渡した。 119番したのは生まれて初めて。「倒れているのを見つけて、どうして良いか分からず、大人に頼りたくてすぐに電話した」と振り返る。市消防局の担当者から「できるだけ
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社会福祉施設参加のまちづくり学ぶ 静岡市駿河区で研修会
静岡県知的障害者福祉協会は24日、会員となっている社会福祉施設の施設長らを招いた研修会を静岡市駿河区のグランシップで開いた。社会福祉法人「仏子園」(石川県)の清水愛美理事(50)が社会福祉施設が参加するまちづくりについて講演した。 施設長らの資質向上を図り、利用者の処遇向上につなげる狙い。清水理事は廃寺を施設利用者の働く温泉施設にリニューアルした同園の事業を紹介。「地域の特色や課題に目を向けて」と呼びかけ、後継者不足が懸念されるシイタケ農家の担い手として利用者が栽培、販売する取り組みも説明した。 同協会の天良昭彦副会長(63)は「共生社会実現への一つの道を示してもらった」と話した。 「
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社説(1月23日)介護保険の負担増 判断先送りは不信招く
2024年度に予定される3年に1度の介護保険制度改正に向けた給付と負担の見直しが停滞している。介護サービス利用時の自己負担や65歳以上の高所得者の保険料をそれぞれ引き上げる案の判断を、政府は今夏まで先送りした。 本来なら昨年末に決着させるべきだった。介護保険は市町村が運営する。これ以上の先送りは市町村の次期計画策定や介護の現場に不信を招き、ひいては制度の持続可能性に影響する。 介護保険制度創設から22年間で介護サービス利用者は3・5倍に増え、総費用は13兆円超まで膨らんだ。高齢者人口がピークを迎え、85歳以上の割合が大きくなる40年ごろまで見渡せば、介護給付のさらなる増加は避けられない。
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「成年後見制度」利用促進へ 2月から磐田市内22カ所で説明会
磐田市は2月1日~3月29日、認知症などで判断能力が不十分な市民の権利を代理人が保護する「成年後見制度」の啓発と利用促進を図るため、市民向けの説明会と個別相談会を市内22カ所の交流センターで開く。 同制度は、認知症高齢者や知的障害者、精神障害者の財産管理などの支援を第三者の後見人が行う仕組み。市は昨年8月、同制度に関する相談対応などを行う「成年後見支援センター」を開設。12月までの5カ月間で31件の相談が寄せられた。 説明会では市社協職員と市職員が、同制度の意義や利用方法を解説し、市民に理解を深めてもらう。説明会後は個別相談会も開く。説明会は定員20~30人、個別相談会は3~5人。交流セ
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認知症サポーター 裾野市が2月24日に養成講座 受講無料
裾野市は2月24日午後1時半から、認知症サポーター養成講座を生涯学習センターで開く。受講無料。 認知症の主な原因や症状、周囲の接し方、地域で支える取り組みなどについて学ぶ。市はこれまで団体や事業所などの要望に応じて出前形式の養成講座を開いていたが、地域の支援者である認知症サポーターをさらに広めようと、公募型の講座を企画した。 市内在住、在勤者が対象。定員は先着50人。問い合わせ、申し込みは市介護保険課<電055(995)1821>へ。
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特養ホーム希望者減 5462人 4月時点 静岡県調査「ニーズは高い状態」
静岡県がこのほど発表した2022年4月1日時点の県内特別養護老人ホームの入所希望者は5462人だった。前年度の調査から353人減ったが、県は「ニーズは高い状態が続いている。今後も施設整備などを計画的に進める」としている。 県内309施設が対象。このうち原則として入所対象となる要介護3以上の人は417人減の5069人だった。希望者減少の背景には、認知症高齢者グループホームやサービス付き高齢者向け住宅などの受け皿が拡大したことがあるとみられる。 6カ月以内の入所を希望した在宅の人は、要介護3以上で182人減の1744人。このうち1人暮らしで介護者が不在などの理由で入所の必要性が高いと判断され
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磐田市 介護保険資格者証誤交付
磐田市は16日、豊岡支所市民生活課で、介護保険資格者証の誤交付が1件あったと発表した。 同課によると、昨年12月8日に介護保険の更新申請者に別の被保険者名で資格者証を作成・交付した。今月13日に申請者の家族から指摘があり、誤交付に気付いた。担当職員が資格者証を作成する際、システム上で別人を選択し、交付前のダブルチェックも怠ったという。 資格者証には、氏名や住所などの個人情報が記載されている。
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発達障害の「理解と配慮」学ぼう 静岡県自閉症協会 20日から、静岡・富士・浜松で
静岡県自閉症協会は20日から、発達障害のある人への「合理的配慮」をテーマにした勉強会を静岡市など3カ所で開く。参加無料。 湖西市で発達障害や知的障害の特性を持つ人の支援施設を長年運営する、同協会の津田明雄会長(71)が講師を務める。基本的な理解と配慮を説明し、参加者の質疑にも答える。津田会長は「職場などでの合理的配慮に戸惑っている人も、気軽に相談する場にしてほしい」と呼びかける。 20日に県総合社会福祉会館(静岡市葵区)、2月3日にロゼシアター(富士市)、同10日にアクトシティ浜松研修交流センター(浜松市中区)で行う。いずれも午後6時半~7時50分。 申し込み、問い合わせは同協会事務局
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高齢者のごみ出し支援 富士宮の協議体が市に提言 地域社会再構築へ一歩【解説・主張しずおか】
高齢者のごみ出し支援をテーマに議論を重ねてきた富士宮市地域支え合いプロジェクト第一層協議体が自助や互助、共助、公助の在り方を整理し提言書にまとめた。2015年の改正介護保険法施行を受けた取り組みの一環。地域での助け合いだけでは限界がある中、公的支援に依存しない地域社会の再構築に向けた新たな一歩となることを期待したい。 国は15年施行の改正法で介護予防や生活支援サービスの一部を住民主体にシフトさせる方向性などを示した。市は16年に自治会や福祉関係者、民間企業などと協議体を組織し、高齢者の困り事やニーズを掘り起こし、仕組みの模索を続けている。市福祉企画課の稲垣康次課長は「自助、互助、共助、公助
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サロン活動に優良表彰 浜松・中区西地区社協、国から
浜松市中区の西地区社会福祉協議会が運営している「シニアふれあい部」のサロン活動が、2022年度の国の社会福祉協議会優良活動表彰を受けた。小楠達司会長ら役員7人が12日、市役所で山名裕副市長に報告した。 シニアふれあい部は長年、地域の高齢者向けに歌声サロンとおしゃべりサロンを開いてきた。いずれも感染症の影響で開催が難しくなったため、20年に寺社や名所を歩く「地域を知ろうサロン」を新設。子どもを含めた幅広い住民が参加するようになり、新たな交流を生んだ点などが高く評価された。 西地区社協はほかに五つの部を設け、活発に活動している。小楠会長は「長年の継続を基に、明確な目標を定めて活動できている。
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楽しい食事、エプロンから 食べこぼし防止で負担軽減 島田「オビヤコ」が施設に寄贈
乳幼児や介護を受ける高齢者らが使いやすい食事用エプロンを製造・販売する島田市の「obiyaco(オビヤコ)」(小沢順社長)が13日、市内の高齢者施設と障害者支援施設、5カ所の子ども食堂に商品を寄贈した。 小沢社長は母親の介護をきっかけに利便性とデザイン性を兼ね備えた食事用エプロンの開発に着手した。商品は傘などに使われる撥水(はっすい)性の高い素材を使用し、裾部分の粘着シートをテーブルに固定することで食べこぼしを受け止めることができる。襟元が大きく開き、簡単にかぶることができるデザインもポイントという。 2021年に子ども用を製品化したところ出産祝いなどで人気を集め、大人用の製造・販売開始
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福祉活動充実へ 2団体に助成金 静岡市社協
静岡市社会福祉協議会(三重野隆志会長)はこのほど、「宮地三千代・展江特別基金助成金」の贈呈式を同市葵区の市中央福祉センターで行い、静岡老人ホームと市難病障害者協議会に計15万3780円を寄付した。 三重野会長は「福祉活動のさらなる充実に役立ててほしい」とあいさつし、2団体の代表者に目録を手渡した。浄財は、空気洗浄機の購入など設備拡充に活用する予定。 同基金は、故宮地三千代さん、展江さん姉妹(同市)の寄付金を基に1997年に創設。毎年、運用益を助成金として福祉団体に贈呈している。
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介護ロボ技術紹介 静岡でフォーラム
介護労働安定センター静岡支部は12日、福祉現場での情報通信技術(ICT)活用を考える「介護ロボット地域フォーラム」を静岡市駿河区で開いた。 行政や福祉事業所などは介護ロボットに関する施策や活用状況を報告。体験展示コーナーに出展した約20事業者は、要介護者を遠隔から見守る機能や介護記録の管理システムなどの技術を紹介した。 車いすとトイレの間などでの立ち上がり動作を支える移乗サポートロボットを披露したベルメディカルケア(同市清水区)の担当者は「現場で活躍する介護福祉士のニーズに応えたい」と話した。 高齢化が進む中、介護業界では先端技術導入への関心が高まっている。同支部の柿本茂支部長は「介護
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ゲームで共生社会体験 障害児の母が製作 理解深め、楽しさ知って
身体、知的障害がある人などの生活を疑似体験してもらい、誰もが生きやすい「共生社会」を実現させる願いを込めたカードゲームが完成した。製作の中心になったのは、知的障害のある子の母親。遊びを通じてさまざまな「生きづらさ」を持った人たちへの理解を深め、助け合う経験をし、一緒に過ごす楽しさを知ってほしいと考えた。 耳が聞こえない想定の参加者と同席したメンバーが「彼には、身ぶり手ぶりで方法を伝えよう」と提案。身体の障害がある想定のプレーヤーには「私がカードを取ってあげます」と声をかけ、横に座った人がゆっくりと手を差し伸べた。昨年11月、横浜市で開かれた体験会での光景だ。 ゲームは「ワンダーワールドツ
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高齢者買い物 支え合う 独居者送迎、下田で実証実験 交通手段や生きがい創出
下田市と市社会福祉協議会は高齢者の買い物時の移動手段確保に向けた実証実験を実施している。高齢ボランティアらの運転する車が独居者らをスーパーに輸送する内容で、関係者は高齢化が顕著な市内で交通手段確立とともに生きがい創出にもつなげたい考え。 10日のマックスバリュ下田銀座店。市社協の車両に白浜地区の70~80代の5人がそれぞれの自宅から乗り込み、来店した。購入した荷物の積み込みや運転は研修を受けたボランティアが担当する。利用者の進士教子さん(76)は「買い物したくともバスの本数も少ない。定期的に実施してもらえると大変助かる」と歓迎。実証実験は昨夏にも実施し、公共交通機関の代替手段になると好評を
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ヤングケアラーの支援加速 静岡県がピアサポート導入 経験交え寄り添う
大人に代わって子どもが家事や家族の世話をするヤングケアラーへの支援が静岡県内で加速している。県は本年度、かつてヤングケアラーだった元当事者が子どもの相談に応じるピアサポート事業を開始した。県の委託を受ける一般社団法人「ルミナス」(沼津市)の尾朝健太郎代表理事(53)は「ヤングケアラーとして接するのではなく、ふんわりと関わって、あの時助かったと思ってもらえるような支援にしたい」と在り方を模索する。 困り事を抱える子どもの手助けをしているルミナスは、ピアサポート事業として沼津、富士、御殿場の3市で月に2回以上、子どもたちが食事を楽しむ場を設けている。学習支援も行っていて、元当事者の家庭教師、宮
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家計負担軽減へ自治体が支援策 子ども食堂活用 コメなど提供 物価高騰受け
食料品の値上げなど物価高騰が市民生活に大きな影響を及ぼす中、静岡県内自治体が生活者に対して支援策を打ち出している。地元産のコメを提供したり、商品券やタクシー券を配ったりして、子育て世帯や高齢者らの家計支援につなげる。 県は生活に困窮する子育て世帯を支援するため、子ども食堂などを通じて県産米3キロを無料で提供する取り組みを始めた。県内85カ所に計8340袋を配る。 提供するコメはJA静岡経済連から買い上げた。保存が利いて持ち帰りやすい上、地元産のコメの消費拡大を後押しする狙いもある。県こども家庭課の担当者は「お米は日本人の主食であり、生活必需品。子育て世帯の負担軽減につながれば」と期待する
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かるたで学ぶ認知症 焼津でお披露目 市民「イラストかわいい」
焼津市役所でこのほど、同市製作の認知症をテーマにしたかるたのお披露目会が開かれた。約80人の市民がかるたに興じた。 参加者はテーブルを囲んで、1枚でも多く絵札を取ろうと、読み札の句に耳を傾けていた。取った絵札をまじまじと見ながら「イラストがかわいらしい」「勉強になる」と感想を漏らしていた。 完成したかるたは「認知症よくわかるた」で、市民から寄せられた認知症の理解促進につながる作品を読み札に、絵札のイラストは市内在住のイラストレーターやまむらともよさんが描いた。
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介護助手にシニアの力 静岡県内施設、働きやすく業務細分化の動き 体力必要な仕事は専門職に/朝と夕方2時間ずつ勤務
人手不足感が強い介護施設で高齢者を「介護助手」として活用するため、勤務時間帯や仕事内容を細分化する動きが県内で広がっている。体力などに懸念のある高齢者でも、働きやすい環境をつくるのが狙い。80代で働くケースもあり、シニア層の雇用の受け皿としても期待されている。 「介護の仕事は大変だというイメージがあったが、仕事の仕方を工夫すれば問題ない」と話すのは、静岡市葵区の特別養護老人ホーム「竜爪園」に勤める滝浪陽子さん(72)。長年勤務した幼稚園や保育園を62歳で退職し、現在は介護助手として食事の配膳や食後の歯磨きの手伝いなどを担当する。食事の際に誤嚥(ごえん)防止のとろみをつけるなど個々の利用者に
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認知症と車の運転テーマ 当事者ら、思いや体験語る 富士宮市がフォーラム
富士宮市はこのほど認知症と運転免許をテーマにした認知症啓発フォーラムを市役所で開いた。富士宮署交通課による講話のほか、認知症当事者らが体験や思いを語った。 認知症と診断されている、または診断されていないが不安のある当事者、家族ら6人が登壇。運転をやめなさいと言われたときの気持ちを「車をこすったこともないのに悲しかった」と振り返ったり、運転できないイライラやさみしさは「運動して気分転換するのがいいと思っている」と話したりした。「(運転に不安を感じる前に)なるべく車に乗らない生活を今からやっておこうと思っている」との心構えを語る人もいた。 交通課の担当者は、運転免許自主返納件数や高齢者事故発
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障害者対象の無料就労相談 賀茂地区で11日から
下田市の賀茂障害者就業・生活支援センター「わ」は11日から、賀茂郡5町で無料就労相談会を開催する。 同センターは月1回、各町で障害者対象に相談会を開催。就労相談のほか、障害者手帳の取得や医療費助成の相談なども受け付ける。 いずれの会場も開催時間は2時間。問い合わせは同センター<電0558(22)5715>へ。 日程は次の通り。 11日午前10時~ 西伊豆町役場宇久須支所、午後1時半~ 松崎町役場▽17日午前10時~ 東伊豆町役場、午後1時半~ 河津町保健福祉センター▽19日午後1時半~ 南伊豆町役場
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跳ぶ楽しさを障害児に 競技と育児の経験生かしトランポリン教室
知的障害や発達障害がある子どもたちに運動機会を提供する藤枝市の「藤っこトランポリンクラブ」が創立5年目を迎えた。運営するのは、自身も障害児を育ててきた堀由希子さん(41)=同市=。「一人一人が主役となり、伸び伸びと体を動かせる場として、長く続けていきたい」と意欲を語る。 堀さんの実家は国際大会で活躍する選手も輩出する「静岡トランポリンクラブ」(静岡市駿河区)。自身も幼い頃から県代表として大会に出場し、クラブでは指導者も務めてきた。一方、知的障害や発達障害がある娘2人の母として、習い事で苦労した経験もある。 長女が一般の運動クラブに入会した際、順番を待てなかったり、指示をよく理解できなか
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スマホの使い方、高齢者が指南 袋井・森で講師育成に着手、同世代に分かりやすく
高齢者が同世代にスマートフォンの使い方を指南-。袋井・森地域シルバー人材センターは本年度、行政や企業と連携し、60歳以上を対象としたスマホ講師の育成事業に乗り出した。同様の試みは全国的にも珍しいという。高齢化社会が進む中でシニア世代の活躍の場を広げ、デジタルディバイド(情報格差)の解消を図る。 昨年11月初旬に袋井市のメロープラザで開かれた講習会。同市在住の60~80代が参加した。講師を務めるのはシルバー会員。電源の入れ方など基本動作からインターネットやメールの使用方法まで、分かりやすく説明した。この日が“講師デビュー”だった藤沢三男さん(66)は「戦々恐々だったが
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サロン千福が丘(裾野) 優秀賞受賞を報告 静岡県コミュニティー活動賞
裾野市の地域コミュニティー団体「いきいき健康サロン千福が丘」がこのほど、市役所に村田悠市長を訪ね、2022年度コミュニティー活動賞優秀賞の受賞を報告した。 静岡県コミュニティーづくり推進協議会が優れた取り組みを表彰する活動賞の最上位で、他の優秀3団体とともに県代表として全国表彰に推薦される。小川英治さん(73)、高木茂さん(77)、田中久子さん(77)の3人が活動内容を紹介。「介護保険のお世話にならないよう13年に始めた活動が現在も続いている」などと、笑いを誘いながら報告した。 同サロンでは65歳以上の高齢者が体操やゲーム、音楽鑑賞などを楽しみ、健康年齢の引き上げと親睦につなげている。花
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放課後デイサービス利用者 スポーツで交流 裾野で催し
「裾野市障がい者自立支援協議会」はこのほど、スポーツ交流会を市民体育館で開いた。 同市と御殿場市、長泉町の放課後等デイサービス事業所を利用する小中高生約60人が、フライングディスクや風船バレーを体験。ボッチャのルールを模して、床に置いた的をめがけてボールを投げるゲームも行い、交流を図った。
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児童の絵画掲載、福祉カレンダーを発行 静岡県社会福祉協議会
静岡県社会福祉協議会はこのほど、「2023年福祉カレンダー」(見開きA3判)を発行した。県内の小学生から募った「福祉のまちづくり絵画コンクール」の入賞作を掲載している。 色彩豊かな絵に「えがおをつなごう」といったメッセージが添えられている。暦の欄には祝日のほか、10月20日の「県民福祉の日」など福祉に関連する日も掲載した。 希望者に無料で配布中。申し込みは来年1月4日以降に同協議会地域福祉課<電054(254)5224>へ。
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「避難入院」体制整備を ALS患者ら 災害時の長期停電を不安視
9月の台風15号をはじめ、近年豪雨災害が相次いでいる県内で、人工呼吸器の装着が必要な自宅療養のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者らから、長期の停電などに備えて医療機関へ「避難入院」する体制の整備を求める声が上がっている。県は本年度、一部の協力病院と避難入院の仕組みを試行するなど対応策を探り始めた。 「台風が近づくたびに、いざとなったらどうしようかとすごく不安」。長泉町の自宅でALS患者の杉山武男さん(79)を介助する妻の朝子さん(74)は胸中を吐露した。 武男さんはベッドから自力で動くことができず、人工呼吸器や吸たん器など、電気で動く複数の機器が欠かせない。非常用の自家発電機はあるが、稼働
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脳や心の病を診断、治療法創造へ 光医学研究所開設 浜松医大検討
浜松医科大(浜松市東区)が2024年度の開設を目標に、新たな研究組織として「光医学総合研究所(仮称)」の設置を検討していることが29日までに、関係者への取材で分かった。学内で先端的な研究を行う部門を分野横断的に統合し、脳や心の疾患に対する革新的な診断、治療法の創造を目指す。 研究所は、脳と心を中心に新興感染症や難病の病態解明を目的とする「革新的診断治療法研究」、分子や細胞から生体までを捉える高精度な映像技術の基礎研究に取り組む「先端生体イメージング研究」、同大が強みを持つ光量子技術の進化を目指す「光量子技術開発」などの部門で構成する。各分野の研究開発と臨床部門を結ぶ“司令塔&r
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不適切行為 会見前日まで家族に報告せず 南伊豆の精神科病院 「目に見えるけがない」「法には触れず」
南伊豆町の精神科病院「ふれあい南伊豆ホスピタル」で、介護職員らが患者の口に粘着テープを貼るなどの不適切な行為を重ねていた問題を巡り、望月博院長らは28日、記者会見を行う前日の27日まで不適切行為を県や患者の家族に報告していなかったと明らかにした。望月院長は一部の行為は看護や介護の中だったとし「仕方のないところもあった」などと弁明した。 「目に見えるけががあったわけではない」「暴行罪にはあたらないと思った」-。 同院は看護師による患者への暴行が明らかになった「ふれあい沼津ホスピタル」(沼津市)と同じ「ふれあいグループ」が運営する。望月院長は「(県や患者家族に報告しなかったのは)私とグループ
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奨励賞受賞喜び報告 焼津高2年の鈴木さん 社会福祉活動取り組み評価
焼津高2年の鈴木陽菜さん=藤枝市=が28日、焼津市役所に中野弘道市長を訪ね、県私学協会から福祉や奉仕活動に取り組む生徒らに与えられる奨励賞を受賞したことを報告した。 鈴木さんは焼津市の障害者福祉事業所スタジオプレアデスでボランティア活動に取り組んできた。社会貢献活動をテーマにするミス・ティーンインターナショナルの日本大会、世界大会にも出場した。こうした功績が評価され、奨励賞を受賞した。 鈴木さんは中野市長に表彰状と記念の盾を見せると「はじめての表彰状でうれしい」と喜んだ。中野市長は「コツコツやって前へ進んでいる」と取り組みを評した。
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公民館に出張しマイナ申請補助 高齢者向けに巡回 清水町
清水町は、マイナンバーカードやマイナポイントの高齢者向け出張申請支援に取り組んでいる。シニアクラブと連携し2023年2月まで、公民館を巡回して申請作業を補助する。 パソコンの扱いなどに不慣れな同クラブの会員を対象に、事前に希望があった8地区を回る。外原区公民館でこのほど開かれたマイナンバーカードとマイナポイント取得支援では、6人が取り組んだ。職員から申請の仕組みの説明を受け、書類に記入した。 1月からは、主にマイナンバーカードの受け取りとマイナポイント取得の支援事業を行う。町によると、今年11月末までの交付率は51%で、毎週火、木曜に延長・臨時窓口を設けて対応している。
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放課後デイ運営理事長 別施設でも不正受給、詐欺罪で追起訴 静岡地検浜松支部
放課後等デイサービス施設の運営に関する給付金をだまし取ったとして、詐欺罪で公判中の浜松市のNPO法人「アンヘレス」理事長の被告(65)について、静岡地検浜松支部は27日までに、運営する別の施設でも給付金を不正受給したとして、詐欺罪で静岡地裁浜松支部に追起訴した。26日付。 起訴状によると、被告は2019年6月から20年1月までの間、運営する同市北区の放課後等デイサービス施設「天使の部屋 初生教室」に児童発達支援管理責任者(児発管)を配置したように装い、市から不正受給額642万円を含む障害児通所給付費3737万円をだまし取ったとされる。被告は同市中区の「天使の部屋 葵教室」で、同様の手口で4
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門松、毎年3センチずつ高く 菊川・青葉台コミュニティセンターに設置
菊川市の園芸グループ「花咲くあおばだい」は26日、年末恒例の門松を制作した。3年ぶりに新年を祝う行事を元旦に開催する同市の青葉台コミュニティセンターに設置した。 会員が10人ほど集まり、地元で切った竹を使って門松を作った。毎年3センチずつ高くしていて、今年は2メートル42センチとなった。松や梅、センリョウ、ハボタン、ダイダイなどを飾り付けて完成させた。地元の放課後等デイサービス「あおい放課後スクール」の児童も作業を手伝った。
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不正受給で指定取り消し 浜松の通所事業所3施設
浜松市は26日、障害児通所給付費を不正に受給したとして、同市中区や西区で放課後デイサービスなど3施設を運営している医療法人社団「もみのおか」(中区、岡山義美理事長)に対し、児童福祉法に基づく障害児通所支援事業所の指定取り消し処分を発表した。処分は2023年1月31日付。3施設とも同2月1日から、別法人が運営を引き継ぐ。 処分の対象は「おかやま内科放課後デイサービス」「おかやま内科重心多機能型施設」「おかやま内科児童発達支援事業所」。 市によると、同法人は各施設で17年から19年にかけて最大12カ月間、児童発達支援管理責任者(児発管)の配置要件を満たしていないのに欠如減算せず、基準違反を隠
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妻の4度目の命日に報告 台風、過酷な介護を直撃 息子と「綱渡りの日々」【障害者と生きる 第4章 災害㊤】
先天性筋強直性ジストロフィーの息子を1人で介護している静岡市清水区の渡辺裕之さん(59)。妻美保さん(仮名)の命日に当たる10月26日、その姿は自宅近くの寺にあった。裕之さんの生活ぶりを静岡新聞の随時連載で最後に伝えてから半年余り。新型コロナウイルス禍や台風15号…。災害は日ごろの介護生活の過酷さなど全くお構いなしに渡辺さんにも襲いかかった。 裕之さんの父清さんは2002年に他界。16年には母美奈江さん(90)が認知症を発症した。頼れる身内はおらず、裕之さんは息子と母を男手一つで介護し、体力をすり減らしながらぎりぎりの生活を送っている。 先天性筋強直性ジストロフィーの隼[し
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民生・児童委員 新退任者に委嘱状、感謝状 浜松市
浜松市はこのほど、3年に1度の民生・児童委員の全国一斉改選に伴う退任者感謝状・新任者委嘱状伝達式を中区のアクトシティ浜松で開いた。鈴木康友市長が市内7区の各代表者に書状を渡した。 市内の11月末付退任者は576人。12月1日付新任者は568人で、再任の758人を含めて1326人体制となる。地域の高齢者世帯や子育て世帯の相談に応じて支援する。 鈴木市長は「地域のつながりが希薄化し問題が複雑化している。共助型社会の中心的役割を担う存在として尽力をお願いしたい」と述べた。市民生委員児童委員協議会の杉山晴康会長は「支援対象者の喜びを自分の喜びとして、地域に根ざした活動をしたい」と呼びかけた。
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高齢者の虐待 静岡県内428件 介護施設は過去最多 2021年度
静岡県は23日、2021年度の県内高齢者虐待件数が428件で、前年度から22件減ったと発表した。このうち介護施設職員らによる虐待は19件で前年度と並び過去最多となった。家族や親族による虐待は22件減の409件。亡くなったのは1人だった。 高齢者虐待防止法に基づく調査で、各市町が相談や通報を受けて虐待と判断した件数をまとめた。全体の相談・通報件数は90件減の876件と前年度を下回る一方、職員による虐待に限ると1件増の47件となり、元職員や介護支援専門員からの相談・通報が増えた。 虐待の種類は職員、家族・親族ともに暴力や拘束といった身体的虐待が最も多く、6割を超えた。暴言などの心理的虐待、放
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児童養護施設に図書160冊を寄贈 静岡日販会
静岡県内の書店でつくる静岡日販会(会長・斉藤行雄谷島屋会長)は22日、県内の児童養護施設に児童図書約160冊を寄贈した。県児童養護施設協議会を通じて子どもたちに届けられる。 県庁で行われた贈呈式で、斉藤会長は「未来ある子どもたちが心豊かに成長していくことを期待している」と話し、八木敏裕健康福祉部長に目録を手渡した。八木部長は「子どもの頃から本に接する機会を持つことは大切」と感謝した。 図書寄贈は2014年度に始まり、今年で9回目。施設側の要望を踏まえ、絵本や小説、図鑑などを用意した。
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住宅関連会社×障害者施設 「住福連携」推進へ 受注作業ひと目、カタログ作成
生きがいを求めて働く障害者への理解を深め、互いに仕事を頼み合えないか。そんな関係性を築こうと、浜松市内の複数の住宅関連会社が“住福連携”の取り組みとして、県西部の障害者就労支援施設が受注できる仕事をまとめたカタログを作成した。年内に数十冊を取引先などに配布し、賛同の輪を広げる。 市内で住宅リフォームなどを手がけるエネジン、三立木材、仲田建築などが、仕事を依頼できる障害者施設がほとんど知られていない状況に着目し、地域内のSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みとして企画した。 カタログはA4判で、浜松、磐田市などの10施設が請け負うグッズ製作をはじめ、空き家の換気や
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筒状ニット「マフ」の中に手 認知症患者の心穏やかに 治療、ケア時の身体拘束軽減も
英国で認知症患者にミトン型拘束帯の代替として活用されている筒状のニット製品「マフ」が、静岡県内の医療機関や高齢者施設で普及し始めた。認知症の高齢者はマフの柔らかい手触りによって気持ちが穏やかになり、治療やケア時の身体拘束の軽減につながる効果が出ている。 「行動が落ち着き、よく寝るようになりました」。浜松市東区の浜松北病院の看護師渡辺照美さんは、マフに左腕を入れて眠る療養型病棟の認知症患者を優しい目線で見守る。マフの中には丸めた靴下を取り付け、患者はその柔らかい感触を味わうように左手でしっかりと握っている。 以前は無意識に手をかいて内出血を起こしていたため長時間ミトンを着用していたが、今は
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運転ボランティア養成 西伊豆町社協、高齢者支援へ講座
西伊豆町社会福祉協議会は17、18の両日、高齢者の買い物や外出の手助けをする運転ボランティアの養成講座を同町宇久須で開いた。参加した町民11人が車の運転実習に臨んだり、車いすの扱い方を学んだりした。 認定NPO法人かながわ福祉移動サービスネットワークのメンバーが講師を務めた。参加者は講座を受けた後、実際に乗用車を運転し、車いすを乗せて走行する際の注意点を学んだ。右左折ではスピードを落としたり、一時停止では特に気をつけたりするよう指導を受けた。 同町は2020年から講座を開始した。21年以降は、同社協が講座開催の担い手となり、これまでに29人が講座を修了した。
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点字カレンダー 304部製作 藤枝順心高 特支学校などに寄贈へ
藤枝順心高インターアクト部の生徒が、2023年の点字カレンダー304部を完成させた。静岡県内外の視覚特別支援学校や視覚障害者福祉施設に寄贈する。NPO法人藤枝光文庫(藤枝市音羽町)が22年前から続けている取り組み。 カレンダーはB5判で月めくり。月や日の数字のほか、季節の花の名称や花言葉を点字で刻んだ。各ページにある花の絵は、指で触れれば形が分かるように貼り絵で仕上げた。 約20人の部員が1年かけて完成させた。同文庫で15日に贈呈式があり、代表の生徒が市の担当者にカレンダーを渡した。白幡真緒部長(3年)は「部員が心を込めてつくった。一人でも多くの人の手に渡ればうれしい」と話した。
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クリスマスプレゼント 東部の福祉施設に 4市町の14菓子店
沼津と三島、裾野、清水の各市町の14菓子店が協力し、地元の10の福祉団体や施設にクリスマスプレゼントを贈るセレモニーが14日、沼津市の沼津商工会議所で開かれた。 東海不動産(同市)が社会貢献として呼びかけ、各店が中心になって取り組んでいる。今年はケーキや焼き菓子、お菓子の詰め合わせのほか、自転車やパソコンなども届ける。取り組みは同商議所を通じて行われ、紅野正裕会頭ら役員が立ち会った。
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ABCが500万円 静岡県社協に寄付 車両購入に活用
静岡県内を中心にパチンコ店を展開するABC(静岡市駿河区、冨田和宏社長)は16日、県社会福祉協議会(神原啓文会長)の「ABCしあわせ基金」に500万円を寄付した。同基金を使い、3団体に車両を寄贈した。 同市葵区の県総合社会福祉会館で贈呈式を行い、応募があった78団体から選ばれた各団体に冨田社長と同協議会の高橋邦典常務理事が車両の鍵のレプリカを手渡した。冨田社長は「地域が元気になる一助に」と趣旨を述べ、市内でデイサービスを行うNPO法人メイティーの市川由治理事長(66)は「利用者の安全な送迎に役立てたい」と感謝した。 同基金は地域福祉の充実を目的に2003年に設置された。寄付累計金額は約1
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医療センターに車いす6台寄贈 掛川の村岡財団
青少年健全育成と高齢者福祉支援に取り組む掛川市の村岡財団は14日、中東遠総合医療センター(掛川市菖蒲ケ池)に車いす6台を寄贈した。村岡義夫理事長が「患者や高齢者に喜んでいただけたら本望」と届けた。 2013年に始めた取り組みで、贈った車いすは通算9回で計56台になった。同センターの宮地正彦院長は「車いすは入院や通院のサポートで非常に大事な道具。患者を助けることに役立てていく」と述べ、村岡理事長に感謝状を手渡した。
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ひとり親家庭 支援へ 650人分食料用意 静岡県労福協など
静岡県労働者福祉協議会と県母子寡婦福祉連合会、シングルペアレント101はこのほど、給食がない冬休み期間に食料が必要なひとり親家庭に食材を提供する「冬休み子ども食料支援」の発送作業を静岡市葵区で行った。 作業は生活協同組合ユーコープの協力を受け、約40人で実施。餅やおでん、ホットケーキミックスなど計18品を1セットにして箱詰めし、650人分を用意した。県労働者福祉協議会の池冨彰理事長(65)は「親子で温かい料理を作って良い年末年始を迎えてほしい」と話した。
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コンセプトは「老いと向き合う」 焼津・橋本組が新住宅ブランド 宿泊可能なモデルハウス開設
橋本組(焼津市本町)は新たな住宅ブランド「はしもとの家」を立ち上げた。「老いと向き合う」をコンセプトに、高齢者が安心して過ごせるような工夫をインテリアに施した。本社近くに宿泊もできるモデルハウスを設置。実際に過ごすことでコンセプトを理解してもらい、注文につなげていく。予約を受け付けている。 予約を受け付けているモデルハウスは平屋建てで、ヒノキやスギといった木材をふんだんに使用し、寝室や書斎、ロフト、キッチンを備えている。 新ブランド住宅にはプロジェクトの中核を担った伊藤孝紀・名古屋工業大大学院准教授が提唱する「老いに抱くマイナスイメージを変えたい」という考えが反映されている。部屋の周囲に
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記者コラム「清流」 人生の回顧録 明るい色に
裾野市内の介護保険利用者がリハビリを兼ねて制作した作品展。会場で居合わせた95歳の男性から「自分の絵も飾ってあります」と声を掛けられた。展示してあったのは、1枚の大きな画用紙を四つに区切った色彩画。「花見」「帰省」「温泉旅行」「餅つき」という四季それぞれの思い出が描かれていた。 戦前、戦中、戦後の激動を生き抜き、自分には想像もできないような苦労を重ねたのではないか。だが、男性は家族や職場の同僚に囲まれて過ごした楽しい思い出ばかりをうれしそうに話してくれた。 年齢を重ねると、背負う荷物の重さは増すが、思い出はやはり輝いていた方がすばらしい。前向きに過ごしていれば、「人生の回顧録」に描きたく
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認知症、かるたで学ぶ 市民作品、46句厳選 焼津市が制作
焼津市が制作していた認知症をテーマにしたかるたが完成した。市民からの応募作品から46句を選定。絵札の裏には読み札の意味やメッセージを記載。認知症について遊びながら学べる仕掛けを施した。 「認知症よくわかるた」は500部作製し、市内介護サービス事業所や子育て施設などに配布する予定。 昨年9月から11月までの募集期間に集まった作品は723句。市などでつくる実行委員会が認知症の理解促進につながる作品を厳選した。絵札のイラストは市内在住のイラストレーターやまむらともよさんが描いた。 読み札の裏に記されたメッセージは例えば、「うっかりし 釣銭もらい 品わすれ」の句では、認知症の人が支払いをせかさ
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高齢者生活支援へ 西伊豆町社協がボランティア養成講座
西伊豆町社会福祉協議会はこのほど、高齢者の身の回りの手伝いをする生活支援ボランティア「お助け隊」養成講座を同町大沢里の町祢宜の畑公民館で開いた。同地区の住民ら22人が、高齢者の特性や活動内容を学んだ。 町社協は2021年から、高齢者の買い物やごみ出しなどの世話を行う住民ボランティアを育成するための講座を開催する。県地域包括ケアシステム推進アドバイザーの松川竜也さん(46)が講師を務め、社会参加によるフレイル(虚弱)予防の重要性や具体的な支援の方法などを説明した。参加者は、住民主体の地域づくりの大切さを学んだ。
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農福連携 赤カブ初収穫 静岡の事業所、生産者減少のオクシズに光
農業従事者の高齢化で生産量が減少している静岡市中山間地域「オクシズ」産の赤カブを増やそうと、地元の障害者就労支援事業所の利用者が本年度から、農家の手ほどきを受けながら栽培に取り組んでいる。障害者の社会参画と農業の担い手確保を進める「農福連携」の取り組み。12月初旬の作業では、利用者が大きく丸々と育った赤カブを初収穫し、満足そうな笑顔を浮かべた。 最盛期に10軒以上の生産者がいたオクシズの赤カブ。現在は5軒ほどになり、生産者の高齢化とともに作付面積が減少した。「このままでは確保が困難になる」と、赤カブの加工品を生産・販売する同区大川地区の女性グループ「まいれー大川」の森久子代表(66)が、障
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高齢者向け「おでかけマップ」作成 同好会活動の場所など紹介 浜松市中区の協議体
高齢者の孤立化防止を目的に、浜松市中区の地域包括支援センター元浜圏域協議体がこのほど、同区の北、曳馬両地区のシニアクラブや同好会の活動場所を紹介するA3判の「おでかけマップ」を作成した。7日、同区の市福祉交流センターでお披露目した。 1人暮らしなどの高齢者の外出を促すために、3年前からマップの作成を準備してきた。今後、北、曳馬地区の全世帯約1万9500戸に順次配布するという。 協議体は市高齢者福祉課と市社会福祉協議会浜松地区センターが運営を支援し、年に数回の会合を開く。自治会関係者や民生委員らを交え、地域の生活支援などについて意見交換している。
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知的・発達障害 特性を知って 静岡で保護者団体がイベント
知的・発達障害者の保護者団体「静岡市静岡手をつなぐ育成会」の会員らでつくるキャラバン隊「しずおか♡おでんジャー」はこのほど、障害への理解促進を図る啓発イベントを同市駿河区の地域福祉共生センター「みなくる」で開いた。保護者らが出演し、障害者の行動について紹介する動画を上映した。 障害者週間(3~9日)に合わせて初めて企画し、約100人が来場した。障害者の立場を疑似体験してもらおうと、相手に言葉が伝わりにくいもどかしさを感じてもらう参加型の寸劇も行った。 キャラバン隊長の望月ゆかりさん(46)は「共に認め合う社会にするために、障害の特性を多くの人に知ってもらいたい」と強調した。
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社会福祉法人20団体に車椅子、15万円寄贈 生保協会浜松地区
生命保険協会県協会浜松地区(会長・片倉浩彰明治安田生命浜松支社長)はこのほど、県西部で高齢者や障害者施設を運営する社会福祉法人計20団体に車椅子1台ずつと、自殺予防の電話相談を行う社会福祉法人「浜松いのちの電話」に約15万円を寄贈した。 同地区の加盟12社の職員から浄財を募った。磐田市見付の県中遠総合庁舎で開かれた贈呈式で、片倉地区会長が各団体の関係者に目録を手渡した。片倉地区会長は「少しでも皆さんのお役に立てるように、今後とも地域貢献活動を推進していく」と決意を述べた。 車椅子は1977年から、寄付金は87年から毎年寄贈を続けている。
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医工連携、嚥下チェア開発 ソフトプレン工業(浜松)発売 最適な姿勢リハビリにつなぐ
発泡プラスチック加工のソフトプレン工業(前嶋宏明社長、浜松市西区)は、嚥下(えんげ)障害がある患者の最適な食事姿勢を見つける造影検査から移動、リハビリまで一貫対応できる「嚥下チェア」の発売を本格的に始めた。市リハビリテーション病院(同市中区)などとの医工連携で開発した。診断時のチェアの高さを調節する昇降機と専用車いすの合体と分離が可能な構造で、リハビリ時の姿勢の再現性を高め、患者と医療従事者の負担軽減を図る。 名称は「FISLAND FJ―1」。一人一人異なる飲み込みやすい角度などの姿勢を造影診断で確認した後、車いすをそのまま使うことでリハビリ移行を円滑にし、時間短縮や誤嚥リスク軽減につ
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茶況(12月1日)農福連携の浅蒸し茶 伊藤園「ふんわり香る静岡茶」発売
伊藤園はこのほど、障害者が農業に携わる「農福連携」で栽培した茶葉を100%使用した浅蒸し茶「ふんわり香る静岡茶」を発売した。 静岡市葵区の足久保ティーワークス茶農業協同組合が、製造工程や製品表示を保証する国の認証「ノウフクJAS」を取得したことで、原料調達が可能になった。 伊藤園直営店で扱っている。80グラム入りで2268円。同社は「多様な人材の活躍を後押しすることで、持続可能な茶業発展に貢献していく」としている。
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スーパーで高齢者悩み相談 ヒバリヤが新サービス
静岡県中部地域でスーパーマーケットを運営するヒバリヤが29日、島田市や地域包括支援センターなどと連携し、高齢者向けの生活支援サービスを同市のヒバリヤ三ツ合店で開始した。出張相談などを定期的に開催し、高齢者の生活支援拠点になることを目指す。 サービスは買い物支援と出張相談の2点。買い物支援では、時間をかけて慌てずに支払いができる「スローレジ」を設置したほか、総菜商品を通常より小分けにするなどの工夫を施した。 出張相談は市の管理栄養士や支援センターの保健師、市社協職員が店舗前に設置されたコーナーで介護や食事などさまざまな相談を受け付ける。高齢者向けの体操「しまトレ」も体験できる。 今後は月
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高齢者交流促進 熱海で年賀状作り教室
熱海市の旭町二丁目町内会はこのほど、年賀状作り教室を同市昭和町の起雲閣で開いた。住民8人が参加し、会話を楽しみながら思い思いの年賀状を仕上げた。 高齢者の交流を促進しようと初めて開催した。自由に筆を走らせて自分の世界観を表現する「己書(おのれしょ)」の師範で、同町内会に所属する中島由紀子さんと細田ますみさんが講師を務めた。来年の干支(えと)の卯(う)や「恭賀新年」の文字を力強くしたためた藤間由里子さん(73)は「近所だけど初めて顔を合わせた人もいた。楽しい時間を過ごせたので、今度は料理などもやってみたい」と語った。 中島一洋町内会長は「住民同士のつながりを増やすことで、認知症予防や防災力
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再生プラ素材でサッカーボール、児童ら組み立て 浜松・中部日本プラスチック
子どもの教育充実や廃棄物削減を掲げるSDGs(持続可能な開発目標)に呼応し、再生プラスチックを使い開発された組み立て式のサッカーボールがある。素材の一部を提供する中部日本プラスチック(浜松市東区)が寄贈活動と同時に、自社のエコ教育教室でこのボールを使った体験ワークショップを始めた。雪下真希子社長は「楽しみながらリサイクルやエコを学ぶきっかけになれば」と期待する。 名称は「マイフットボールキット」。3種類約50個のパーツを組み立てることで、直径約20センチの球体を完成させる。スポーツメーカーの「モルテン」(広島市)などが開発し、蹴り心地にもこだわったという。 一般発売はなく、取り組みに賛同
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認知症家族会「ひまわりの会」 焼津で冊子配布開始
焼津市などの認知症患者の家族でつくる「ひまわりの会」が発行する冊子「認知症だっていいじゃないか」の無料配布が21日、市総合福祉会館(同市大覚寺)で始まった。 初日は会員たちが訪れた人に冊子を手渡した。A5判の冊子には会報「ひまわり通信」9年分と会員の体験談8話を収録している。 冊子は郵送でも受け付けている。送料のみ自己負担で、着払い206円。
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脳画像、動いても高精度計測 浜松ホトニクス、頭部用PET開発
浜松ホトニクスと浜松光医学財団(浜松市浜北区)は22日、頭を固定せずに検査ができる頭部用の陽電子放射断層撮影装置(PET)を開発し、国内で初めて薬事承認を受けたと発表した。静止状態を保つことが難しい患者の脳機能を高精度で計測でき、認知症や精神疾患の共同研究を加速させる。 従来の装置は患者のストレスになりうる頭の固定が必要で、正確な結果が得られない可能性があった。新装置には、検査中の頭の動きを高精度カメラで計測し、脳の画像を補正する機能を搭載した。患者が動いても、ぶれのない画像が得られるようになった。 約2年前に国に申請し、9月中旬に薬事承認された。年明け以降、同財団が運営する浜松PET診
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ヤングケアラーの実態紹介 浜松市が講演会、多機関連携支援訴え
浜松市は20日、大人に代わって子どもが家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」の現状や支援法を正しく理解するための市民向け講演会を中区のホテルで開いた。会場とオンライン合わせ、約140人が参加し、実態を学んだ。 昨年度に県が実施した実態調査の結果、およそ22人に1人の子どもが家族の世話をしていることが明らかになり、認知度や関心の向上を目的に実施した。県こども家庭課こども家庭班の北川明宏副班長をはじめ、一般社団法人「ヤングケアラー協会」の理事や県ヤングケアラーコーディネーターの認定社会福祉士らが登壇した。 北川副班長は実態調査の結果を紹介しながら、当事者のケアの内容が多様化していることや発
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大自在(11月20日) 超高齢化社会
寝たきり状態になった85歳の妻は介護してくれる81歳の夫に「首を絞めて殺して」と何度も懇願していた。ある日、妻は夫の介助でトイレに行く途中、転倒して気を失う。「これで終わりにしよう」。夫は妻の首にタオルを当て、15分以上絞め続けたという。 今年7月、千葉県で起きた老老介護の末の承諾殺人。検察は起訴状で「思慮が浅い」と非難し、弁護側は「妻を愛していたゆえの犯行」と情状酌量を求めた。静岡新聞5日付朝刊に載った千葉地裁判決は懲役3年、執行猶予4年だった。 介護を支えるヘルパーは入っていたが、日常生活の中に過酷な負担があった。判決の言い渡しで裁判官は、社会の中で一生をかけて償い続けるようにと夫を
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社会福祉大会で功労者を表彰 三島
三島市社会福祉協議会はこのほど、社会福祉大会を市民生涯学習センターで開き、中村正蔵会長が長年にわたって社会福祉事業に尽力した功労者を表彰した。 表彰を受けたのは次の通り。 長沢禎文、大村洋子、森茂樹、仲地唯克、田中周子、峯岸弘芳、渡辺昭史、平賀三男、青木博、野田弘、新城須美子、滝口博行、芹沢利子、高村勝信、増田千代子、高田博実、渡辺幸代、鈴木英則、石川善一郎、野田ふじ江、山田夕、石田えつ子、正木講一、大谷のり子、室住秀子、鈴木洋子、加藤智彦、長沢俊彦、土佐谷純子、西原典子、中園英子、山本光広、平木良枝、松田奈都子、露木朋美、山本賢臣、三木裕子、宮沢亜沙美、芹沢朋子、金子奈々美、矢田理子、
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車いす4台 富士市社会福祉協議会に寄贈 杏林堂
杏林堂薬局(浜松市中区)はこのほど、富士市社会福祉協議会に車いす4台を贈った。市内の障害者就労施設やデイサービスで使われる。 同社は市内に3店舗を展開し、衛生用品の寄付など地域貢献活動を進めてきた。地域医療連携推進室の長谷川剛広さんが車いすを届け「皆で有効に使ってもらえるものを検討した」とあいさつした。市社協の石川伸宏常務理事は「車いすは障害のある人の活動にとても助かる」と感謝の言葉を述べた。 同社は富士宮市社協と長泉町社協にも車いすを3台ずつ贈る。
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認知症、介護体験冊子に 焼津などの患者家族「ひまわりの会」
焼津市などの認知症患者の家族でつくる「ひまわりの会」の小谷幸代代表が執筆した9年分の会報と会員の介護体験談を収録した冊子「認知症だっていいじゃないか」が完成した。21日午前10時から市総合福祉会館(同市大覚寺)で無料配布する。 冊子はA5判で90ページ。団体が発足15年の節目を迎えたことから作製した。会報「ひまわり通信」の2013年8月から22年10月まで掲載している。 「みなさんこんにちはさくらです」の書き出しで始まる会報では、小谷代表が認知症の親を介護した時の体験談や感じたこと、同じ悩みを抱える会員へのメッセージなどが記されている。 冊子の後半には「変わりゆく主人」「大切な母」「ダ
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医療と介護 両輪で活用を 三島でシンポジウム
医療と介護の総合的な確保に向けたシンポジウム(県、医療と介護シンポジウム開催実行委員会主催)がこのほど、三島市の三島商工会議所で開かれた。「医療と介護の上手な利用」をテーマに医師による基調講演とパネル討論を行った。 パネル討論には伊豆保健医療センター(伊豆の国市)の清水啓介医師、静岡市静岡医師会医療・介護連携推進センター相談員の浅利恵美子さん、認知症の夫の介護を経験した伊豆の国市認知症キャラバン・メイトの大川和美さんが登壇した。大川さんは介護者の交流会に出席したことを振り返り「泣きながら話したが、大変なことを聞いてもらうことで本当に救われた。今でも参加して経験を話したり悩みを聞いたりしてい
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施設利用者が製作 雑貨販売にぎわう 浜松・東区でイベント
認定NPO法人笠井共生活動センターはこのほど、障害者と地域の人々が共に楽しむイベント「にこにこプチまつり」を、浜松市東区の同センター本部と放課後等デイサービス「おひさま」で開いた。 障害者の就労継続支援事業所などが出展し、身体や知的障害のある人が製造に携わったカフェマットや木工マグネット、キーホルダーなどを販売した。万華鏡やパステルアートの制作体験コーナーのほか、たこ焼きやクレープを提供する飲食ブースも設け、会場は施設利用者や地域住民らでにぎわった。 コロナ禍の影響で、開催は3年ぶり。
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昭和の道具、記憶を刺激 「回想法」サロン人気 藤枝の博物館
藤枝市郷土博物館・文学館が収蔵・展示する昭和時代の生活用品を活用し、高齢者の健康増進につなげようと開く「なつかし回想法 藤枝おもいでサロン」が人気を集めている。回想法は認知症の予防法として知られる。高齢者の生きがいづくりや社会参加へのきっかけになると出前講座の依頼も多く寄せられ、広がりを見せている。 10月下旬のサロンは「実りの秋」をテーマに開かれた。机上には昭和時代に使われた羽釜、おひつ、電気釜が並び、60~70代を中心とした参加者12人が自由に触れたり持ったりしながら談笑していた。 「学校から帰ると必ず、かまどや風呂炊き用のまきを拾いに山に行かされたっけ」「あの頃の外米はえらくまずか
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福祉団体一堂に活動PRや体験 19日、清水町
清水町内の福祉団体や施設が一堂に会するイベント「町ふれあい広場」(町社会福祉協議会主催)が19日、同町堂庭の町福祉センターとシニアセンターで3年ぶりに開かれる。 「ふれあいで みんなの心を つなごうよ」をテーマに17団体が30ブースを出展。福祉団体や施設が、活動のPRや製品の販売を行う。介護機器の展示のほか、ボッチャなどの体験コーナーも設ける。子ども向けのスタンプラリーやキッチンカーによる販売、抽選会も実施予定。 午前9時半~午後0時半。町民が福祉を身近に感じられるよう企画され、42回目の開催。
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放課後デイ理事長 給付金詐取で起訴 地検浜松支部
静岡地検浜松支部は16日までに、浜松市内の放課後等デイサービス施設の運営に関する給付金をだまし取ったとして、詐欺容疑で逮捕、送検されたNPO法人「アンヘレス」理事長の女(65)=同市中区=を詐欺罪で静岡地裁浜松支部に起訴した。15日付。 起訴状などによると、被告は2021年、同NPOが運営する同区の施設「天使の部屋 葵教室」で、児童発達支援管理責任者(児発管)を配置したと市に虚偽の届け出をした上で、障害児通所給付費を4回にわたって請求し、不正受給額412万円を含む給付費2872万円をだまし取ったとされる。事情を知らない職員に請求手続きを行わせたとみられる。 児発管は子どもの個別支援計画を
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聴覚・ろう重複障害に理解を 浜松の支援団体が無料人形劇
聴覚・ろう重複障害者作業所「遠州みみの里」(浜松市中区)の支援団体「遠州みみの里とあゆむ会」はこのほど、同区の市福祉交流センターで、会の設立と作業所の開設20周年を記念したイベントの人形劇「河の童(かわのわっぱ)」(静岡新聞社・静岡放送後援)を開いた。約150人の市民らが観劇を楽しんだ。 難聴者らも入る神奈川県の劇団「デフ・パペットシアター・ひとみ」による公演。異なる世界に生きるカッパと人間に焦点を当て、「真に共に生きる社会とは」を描いた。上演終了後は作業所の利用者がお礼の言葉を述べた。 あゆむ会のイベントは12回目。平良章会長(76)の「聴覚・ろう重複障害のことをもっと世の中に知っても
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認知症不明者捜せ 焼津で訓練 保護と連絡を実践
焼津市と静岡福祉大はこのほど、認知症の行方不明者を捜し出し、声かけする訓練を焼津市内で行った。参加者は町中を出歩いている行方不明者を保護し、家族に連絡するまでの流れを実践した。 参加した約20人は専用アプリを通じて、行方不明者の情報を確認すると、3人一組で同大焼津駅前サテライトキャンパス(同市栄町)を起点に市内の商店街に散らばり、行方不明者役の3人を捜した。発見すると、「驚かせない」「急がせない」といったポイントに注意を払いながら、「どこに行きますか」「お体は大丈夫ですか」などと声をかけた。 行方不明者役は「みまもりあいステッカー」を身に着けていて、参加者はそこに記載されている連絡先に電
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地域福祉に長年貢献 72個人1団体表彰 富士で大会
富士市と市社会福祉協議会はこのほど、市社会福祉大会を同市のロゼシアターで開き、地域の福祉に長年貢献した72個人1団体に感謝状や表彰状を贈った。 森田正郁副市長は表彰を受けた人たちの尽力をねぎらい「誰もが安心して暮らせる地域共生社会へ、引き続き頑張りましょう」とあいさつした。 表彰された個人・団体は次の通り。 【大会会長(富士市長)感謝状】おはなしの会おひさま、稲葉嘉代、望月孝敏 【市社協会長表彰】民生児童委員 関光子、宮崎朱美、末包正秀、金指稔、加藤慶代、井出田孝子、井上和恵、遠藤松美、大畑保作、大竹稲光、市野邦久、権蛇カズ子、松本政子、仲亀喬、渡辺みち子、吉野公英、池田澄生、西原直
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スタバで「認知症カフェ」会話に花 焼津、高校生と当事者交流
焼津市八楠のスターバックスコーヒー焼津八楠店で14日、認知症当事者やその家族、地域住民が交流する「認知症カフェ」が開かれた。清流館高(同市)の生徒が認知症当事者と会話を楽しんだり、ともにクリスマスツリーの飾り付けを作ったりして、交流を深めた。 参加したのは同高福祉科3年生6人と、地元に住む認知症当事者とその家族。生徒たちは全員認知症サポーターで、9月から支援組織「チームオレンジ清流館」に属している。 生徒たちは認知症当事者と注文したコーヒーを飲みながら、「自己紹介カード」に記された名前の由来や行ってみたい国などの内容をきっかけに、福祉科で学んできたことや最近起こった出来事について、会話の
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地域貢献へ113万円寄付 明治安田生命、静岡市に
明治安田生命静岡支社は14日、静岡市に113万3500円を寄付した。同社が取り組む地域貢献活動「地元の元気プロジェクト」の一環。従業員が出身地や過去の勤務地などゆかりのある地域に寄付し、会社からの拠出金を上乗せした。 市役所静岡庁舎での贈呈式で、妹背俊紀支社長が「少しでも市の役に立てば」と話し、田辺信宏市長に目録を手渡した。市は浄財は子育て支援や介護、認知症予防の事業に活用する方針。
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元オペラ歌手の職員 重厚な歌声披露 葵区の福祉施設でコンサート
静岡市葵区の介護老人福祉施設「楽寿の園」で10日、施設職員らによるコンサートが開かれた。元オペラ歌手の職員による重厚感ある歌声などが披露され、鑑賞した施設利用者から「ブラボー」と歓喜の声が上がった。 コンサートにはオンライン参加も含めて約450人が集まった。両親の介護と新型コロナの影響により、昨年7月に同施設に転職した元オペラ歌手の梅原光洋さん(57)は、「帰れソレントへ」などの定番曲を歌って会場を沸かせた。 梅原さんは「歌うことが当たり前の生活から一変し、仕事は驚きの連続。自分の歌が少しでも癒やしになればうれしい」と話した。演奏を聴いたデイサービス利用者の大石粂男(76)さんは「元プロ
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リハビリ兼ね制作 施設利用者が出品 裾野で芸術祭
「すその高齢者施設芸術祭」が16日まで、裾野市生涯学習センターで開かれている。市内の介護保険事業施設の利用者が、リハビリを兼ねて制作した約100点を出品した。 「合作(共同制作)」「美術」「手工芸」「書・写真・短歌」の4部門で、市と市社会福祉協議会、各施設でつくる実行委員会が主催した。「細かい作業は大変ですが、毎日少しずつゆっくりと取り組みました」「コロナ禍で時間が限られる中、みんなの頑張りで完成しました」など、制作者の思いとともに展示している。 入賞14点を選び、最終日に会場で表彰式を開く。入場無料。14日は休館。来場できない出品者にもリハビリ活動と創作の励みにしてもらおうと、各施設で
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童心返りサツマイモ掘り 千代若蛙の会 静岡市葵区
静岡市葵区で高齢者サロン「S型デイサービス」を運営するボランティア団体「千代若蛙の会」のメンバーは10日、サツマイモ掘りを同区千代で体験した。参加した15人が大きく育ったサツマイモを手やスコップで掘り起こした。 団体を立ち上げた千代伊平さん(79)がボランティア活動を続けるメンバーの労に報いようと、自身が所有する農地で実施した。千代さんは「ストレス発散になるよう、童心に返って楽しんでもらいたい」と話した。 参加者で同会会長の長倉一子さん(76)は「イモ掘りは初めての体験。孫の好きな大学イモを作りたい」と満足そうに笑った。
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転倒防止の靴下開発 浜松の介護経験者3人、「介護の日」に発売
親の介護を経験した浜松市の女性3人が高齢者の転倒を防ぐ靴下を開発し、11日の「介護の日」にウェブ店舗で発売する。底部にバラの花と感謝の言葉をデザインした樹脂の滑り止めを付け、内側に摩擦が大きい特殊な和紙の起毛を施した。介護の負担軽減に役立つよう思いを込める。 デザイナーで母親を介護中の望月洋子さん(51)=南区=と、介護経験者の入月美恵子さん(53)=中区=、小出恭子さん(55)=浜北区=が苦労を語る中で靴下の重要性に着目した。足腰が弱ると転倒しやすくなり、骨折や頭部のけがを伴えば身体機能の低下を招く。転倒予防の効果に加え、互いに心が温まる商品を、と約1年かけて開発した。 靴下は汗をかく
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障害年金 請求支援へ協定 磐田市と社労士団体
磐田市はこのほど、県社会保険労務士会磐田支部と連携協定を結んだ。同支部は、初回無料で相談に応じるなど、手続きが煩雑な障害年金請求を支援し、障害がある市民の迅速な受給につなげる。 市国保年金課によると、障害年金は請求件数が増加傾向にある。一方で、請求手続きは書類作成が複雑で、障害者や家族にとって負担になっている。こうした状況から、連携した支援体制が必要だと判断した。 協定に基づき、市は年金受給の相談者に、事前登録された支部の社労士を紹介する。社労士は初回無料で相談を受け、必要があれば請求代行(有償)などの支援を行う。 市役所で開かれた協定締結式で、橋本安弘支部長は「年金相談は重要な仕事の
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50個人8団体 福祉貢献で表彰 湖西市社会福祉協議会
湖西市社会福祉協議会は6日、第44回市社会福祉大会(静岡新聞社・静岡放送後援)を市老人福祉センターで開き、地域福祉に貢献した50個人8団体を表彰した。 民生・児童委員や保護司を5年以上務めたり、長年にわたり社会福祉事業に協力したりした市民らに、森宣雄会長が表彰状などを手渡した。参加者は「ふれあいあふれる はつらつとしたまち」のスローガの下、住み慣れた地域で住民が支え合う暮らしを目指すことを確認した。
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函南に「居場所カフェ」オープン 日生財団助成、多世代交流の場に
函南町社会福祉協議会は10月から、幅広い年代の町民が集まる居場所「あしたまたカフェ」を同町仁田でオープンしている。配食サービスの仕出店を改装し、誰もが気軽に交流できるスペースを提供する。町民の孤独を減らす重層的な取り組みは日本生命財団の「高齢社会地域福祉チャレンジ活動」として、2年間で計400万円の助成事業に認定された。 1月に休止した同町塚本の常設型居場所に代わり、新たなコミュニティーカフェとして開設した。月―土曜に無料で利用でき、現在は10人ほどが体操したりお茶を飲みながらおしゃべりしたりして交流を深めている。農産物の直売なども行われ、同社協は子育て世代や高齢者など年齢を問わずに町内全
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ジャーナリズムXアワード 静岡新聞連載に奨励賞 障害者、家族介護を継続的に取材
ジャーナリズム支援市民基金(星川淳・代表幹事)は2日、先天性筋強直性ジストロフィーの息子を一人で介護する静岡市清水区の渡辺裕之さん(59)の姿を静岡新聞社の北井寛人記者が追った連載「障害者と生きる」を本年度ジャーナリズムX(エックス)アワードのジャーナリズムZ賞(選考委員奨励賞)に選んだと発表した。 連載は2021年11月26日から社会面で開始し、現在も不定期で掲載中。同じ筋ジストロフィーで妻を亡くしながら、全介助状態の息子の隼[しゅん]さんや認知症の母の介護に一人で追われる渡辺さんの日常を継続的に取材し、家族介護や福祉の現状に警鐘を鳴らす内容。これまでに3章10回を掲載した。 審査の対
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精神科研究の成果発表 アクトシティ浜松で学術大会
第11回日本精神科医学会学術大会(静岡新聞社・静岡放送後援)が27日、浜松市中区のアクトシティ浜松で始まった。本県などの病院の精神科医師らが28日まで2日間、研究成果を発表する。 開会式で森隆夫大会長は「みなさまとともに精神医学の発展に努めたい。有益な意見交換をお願いします」とあいさつ。その後、「精神科医療の将来展望」と題して講演した。初日はうつ病治療、アルコール依存症の診断、統合失調症と作業療法などの分野で発表が行われた。 28日は、災害精神科医療、成人期ADHD、認知症医療などがテーマになる予定。
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障害者と雇用企業 働く環境語り合う 沼津
静岡県特例子会社連絡会とNPO法人いろは(裾野市)はこのほど、障害のある人や保護者と、障害者を雇用する企業の担当者が語り合う「企業とかたろうINしずおか」を沼津市のプラサヴェルデで開いた。企業が障害者の働きやすい環境を整備して設立する「特例子会社」の幹部や、障害者と保護者ら約100人が参加した。 基調講演として、NPO法人障害者雇用部会(横浜市)の小形秀夫理事長が、障害者雇用の現状を紹介した。高齢化による労働人口の減少から、障害者の働く環境は「広がりこそすれ、狭まることはない」とし、得意な分野を伸ばして苦手な部分を支援する環境が必要と強調した。 参加者は12のグループに分かれ、企業の担当
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被災在宅高齢者支援へ情報共有 静岡市と介護団体
台風15号による大雨で浸水、土砂災害が発生した静岡市清水区のはーとぴあ清水で26日、被災した要介護・要支援の在宅高齢者の情報を共有し対応を検討しようと市と介護関連団体や災害ボランティアなどが集まった「在宅高齢者支援共有会議」が初開催された。 清水介護保険事業所連絡会や市ケアマネット協会、市福祉総務課、同介護保険課などが参加した。被災者が避難所に集まらず自宅で過ごしている今回の災害では、在宅高齢者の現状が見えづらく、リスクの高い状態で放置され二次被害が発生する恐れがあるとして企画した。 会議では在宅高齢者が住宅の浸水箇所を片付けきれずに床板が腐敗するなどの被害や、2階に居住空間を移し急な階
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静岡市、要支援者の被災把握進まず 災害関連死に懸念「寄り添った支援を」 台風15号1カ月
台風15号による被災から23日で1カ月が経過したが、3800件超が床上浸水した静岡市では高齢者、障害者世帯といった要支援者や生活困窮世帯について、行政による被災状況の実態と支援ニーズの把握が進んでいない。関係者は健康悪化による災害関連死の危険性を懸念する声もあり、被災者個々の悩みや生活課題に寄り添った支援が求められる。 「この先、何とか生活していければいいけれど」。1人暮らしの60代の女性=同市清水区=は23日、畳を剝がして床板がむき出しなった部屋を見て不安を口にした。自宅1階は床上80センチの高さまで浸水。給湯器は壊れ、他の部屋も片付いていない。ボランティア団体の支援で約1週間前に段ボ
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小学生が台風被災地を清掃 静岡・清水区西里 課外活動の縁で
静岡市清水区で放課後デイサービスを手がけるトロフィーアップ不二見は22日、台風15号による大雨の影響で被害を受けた同区西里で小学生による清掃活動を実施した。 西里を含む両河内地区で、放課後デイサービスを利用する児童が月1回の課外活動を続けてきた縁で企画した。区内の児童約20人と職員がスコップなどを手に集まり、水を掛けて車道を覆う土を路肩へとかき出して除去した。児童らは車道を往来する乗用車に注意しながら清掃活動に汗を流した。
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貧困テーマに討論 生活保護を考える 30日、静岡市葵区で
静岡県社会保障推進協議会は30日午後2時から、貧困問題や生活保護制度の在り方を考えるシンポジウム「第7回県民のつどい」を静岡市葵区の静岡労政会館で開く。 討議は静岡大教育学部の笹沼弘志教授(憲法学)がコーディネーターを務め、生活保護引き下げ違憲訴訟の原告や弁護団長ら5人が登壇する。新型コロナ禍の貧困問題をはじめ、生活保護制度の問題点などを指摘するほか、非正規雇用の教職員や貧困学生の実態について考える。 参加無料。当日はオンライン配信も行う。問い合わせは同協議会<電054(287)7355>へ。
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親亡き後に備え 成年後見の講座 11月5日から浜松市中区
浜松市のNPO法人「市民後見センターはままつ」は11月5から25日までの間の3日間の日程で、「親なきあとと成年後見」をテーマにした講座を市内で開く。障害のある子どもを持つ親が自身の死亡や認知症になった場合に備え、残された子の生活のために必要な準備を考える。 11月5日は中区の市地域情報センターで、大阪府のNPO法人「障がい者・高齢者市民後見STEP(ステップ)」の竹村哲也代表理事が講演する。同18、25日は中区のクリエート浜松で、司法書士や社会保険労務士が支援制度について紹介するほか、個別相談も受け付ける。 参加費無料。申し込みは市民後見センターはままつ<ファクス053(462)3236
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認知症は予防できる 静岡県と家族の会県支部が講演会
静岡県と、認知症の人と家族の会県支部はこのほど、認知症の理解普及を図る講演会「認知症は『恐れる』のではなく『迎え撃つ』~認知症を知り予防するために」を浜松市中区のアクトシティ浜松で開いた。 アルツクリニック東京(東京都)の新井平伊院長が講師を務めた。アルツハイマーは脳内で生成されるタンパク質「アミロイド」が、記憶障害の症状が現れる約20年前から徐々に蓄積していることが原因と解説した。予防策として、アミロイドを脳の外に排除する薬や、認知機能を保つ上で重要な「アセチルコリン」という神経伝達物質を増加させる薬について解説し、現在もさらなる研究・開発が進められていることを紹介した。 新井院長は「
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障害者との共生、実現へ 議論と柔軟変化 継続を【風紋】
障害者権利条約が2006年に国連に採択され、共生社会の実現は世界的な潮流となった。日本は11年に障害者基本法を改正し、14年に同条約の批准国となった。バリアフリー化をはじめ、共生に向けて設備整備などが進められているが、実現はまだ遠い先だろう。 浜松市は18~23年度を計画期間とする「第3次市障がい者計画」で、重点施策の一つに防災対策を挙げた。改正災害対策基本法によって策定が自治体の努力義務になった個別避難計画の作成を急ぎ、同意を得た高齢者などを含む市民約9800人のうち、約7千人分の整備を進めた。 ただ、要支援者全体では約18万5千人に上るため、市民理解や認知度の促進が課題といえる。県全
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自分らしい一枚残して 高齢者にヘアメーク、撮影 静岡のNPOや美容師ら
静岡市駿河区池田を拠点とするNPO法人と美容師らが、地元の高齢者施設で、入居者にヘアメークを施し、記念写真をプレゼントする取り組みを行っている。その名も「『らしい』お写真プロジェクト」。メンバーは「(新型コロナウイルス禍で)他者との交流が減っている今こそ、会話を楽しみながら自分らしい一枚を残してほしい」と思いを込める。 困り事支援サービスなどを行うNPO法人「ここらしさ」の理事長で、市内で介護事業を展開する本田弘哉さん(38)と美容院を経営する大野国武さん(38)が、共に20代に池田地区で起業したことから地域貢献活動として企画。大野さんの店のスタッフのほか、趣旨に賛同したネイリストや学生ら
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高齢者の悩み理解深める 静岡で小学生がセミナー参加
児童が高齢者施設で働く人の話を聞き、業務内容ややりがいについて学ぶ「福祉のお仕事魅力発見セミナー」が17日、静岡市葵区の静岡県総合社会福祉会館で開かれた。 吉田町立中央小の4年生95人が参加し、体操やチームで競うゲームなど、高齢者施設で利用者が行うレクリエーションを体験した。座学では認知症や聴力の低下といった高齢者が抱える困難について理解を深め、高齢者との接し方を教わった。 以前から福祉の仕事に興味があった4年生の大石琴子さんは「人を幸せにできる、やりがいのある仕事だと分かった」と話した。 県と県社会福祉協議会が次世代の人材確保を目的に企画し、県内の介護福祉士やレクリエーション介護士が
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新聞配達中に高齢者保護 山田さんに清水署が感謝状
清水署は17日、高齢者見守り隊活動を通じて交通事故を未然防止したとして静岡市清水区大手のシミズ新聞店と同社の新聞配達員山田亜矢子さん(43)に署長感謝状を贈った。 山田さんは9月16日未明、新聞配達中に同区辻の道路で認知症が疑われる90代の女性と遭遇した。声をかけたところ「自宅への帰り道が分からない」と話したため、女性の安全を確保しつつ、同署に通報した。その後、駆けつけた署員が女性を保護した。 同署で行われた贈呈式で、八木瑞生署長が感謝状を山田さんと同社の河村博文本部長に手渡した。八木署長は「見守り隊の活動あってこそ未然に防げた。引き続きお願いしたい」と功績をたたえた。
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高齢者ら300人骨密度など測定 静岡で健康福祉フェア
静岡市駿河区の大谷・久能地区民生委員児童委員協議会は15日、健康福祉フェアを同区のシーサイド大谷公民館で開いた。高齢者ら約300人が訪れ、健康測定や認知症予防の体操を体験した。 同地区の民生委員らが中心となって取り組む地域の見守り活動開始から10周年を記念したイベント。地域包括支援センターをはじめ、市や医療事業者などが協力した。 参加者は機器で骨密度や脈圧などを測定し、スタッフが健康相談に応じた。レクリエーションなども用意され、住民同士が交流を深めた。 同協議会の大石三枝子会長は「健康で助け合いできる地域づくりを今後も進めていきたい」と述べた。
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不明高齢者、地域で捜索 東伊豆町が訓練 見守り体制探る
東伊豆町は14日、行方不明になった認知症のお年寄りを地域ぐるみで捜す「高齢者捜索模擬訓練」を町内で実施した。高齢化が顕著な町の現状を踏まえ、見守り体制の確認や拡充の必要性を探った。 訓練は稲取、奈良本の両地区で行い、町職員や下田署員、住民ら約50人が参加した。各地区で行方不明者役が1人ずつ歩き回り、町はメールやLINE(ライン)で服装などの特徴を発信した。商業施設の従業員が対象者を発見すると、声をかけて町の担当者が到着するまで保護した。 町は認知症で徘徊(はいかい)する可能性がある高齢者の家族らに向け、靴に貼るステッカーを配って早期発見を図っている。担当の宮原崇敏さん(46)は「不明者が
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裾野で認知症予防講演会 11月6日、市生涯学習センター
裾野市は11月6日午後1時半から3時まで、認知症予防講演会を市生涯学習センターで開く。参加無料。 歯科医師が認知症予防に重要な歯の健康づくりについて講話し、インストラクターの指導で脳と体を鍛える体操を行う。開演前には会場で、血管年齢やヘモグロビンの測定会を開く。定員は市内在住、在勤者80人。先着順。17日から申し込みを受け付ける。 問い合わせ、申し込みは市介護保険課<電055(995)1821>へ。
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志太地区4ライオンズクラブ 家庭の食品寄付 総重量751キロ
志太地区で活動するライオンズクラブ(LC)4団体はこのほど、家庭で眠っている食品を寄付する「フードドライブ」に取り組んだ。会員が拠出した食品を焼津市内の倉庫に集めた。 参加したのは焼津、藤枝、島田、榛南の4LC。会員はカップラーメンやカレー、そうめん、ペットボトル飲料など段ボールに入れて持ち寄った。4団体の総重量は約751キロになった。
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子どもの食を支援 浜松いわた信金笠井支店 食品560点を寄付
浜松市東区の浜松いわた信用金庫笠井支店はこのほど、地元で子ども食堂を開くNPO法人サステナブルネット(中区)に、地域の催しで集めた、家庭で余った食品類160種約560点を寄付した。同支店で贈呈式を開いた。 東区内で9月末に開催された特産品販売「手づくりにぎわい市」で支店ブースを設け、回収した。事前の支援呼びかけに賛同した来場者が、カップ麺やレトルト食品、缶詰、菓子などを持ち寄った。同NPO法人はひとり親家庭支援の子ども食堂を長上協働センター(同区)で月2回開き、食品も希望者に提供している。同NPO法人の渡辺修一理事長は「コロナ禍で利用者が増えている。多様な種類の食品があるのはありがたい」と
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障害者雇用を考える講演会 沼津、役割持つ機会を
障害のある子どもと地域をつなぐアートプロジェクトに取り組む静岡県東部の団体「こころのまま」はこのほど、日本財団公益事業部付シニアオフィサー竹村利道さんの講演「チャリティーではなくチャンスを! 障害者雇用を考える」を沼津市のプラサヴェルデで開いた。 財団によると、福祉施設で働く障害者の工賃は月額約1万5千円。竹村さんは高知市の総合病院で医療ソーシャルワーカーとして勤務後、障害者を雇用するカフェや食品工場などを開業し、高利益と高賃金を実現して注目を集めた。現在は、財団で障害者就労支援モデル構築の事業を指揮する。 竹村さんは福祉事業者がもっとビジネスを意識し、経済的に自立する重要性を強調。「商
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創立30周年記念 浜北伎倍ロータリークラブが寄付「福祉現場に」
浜北伎倍ロータリークラブ(RC)は6日、現金10万円を浜松市社会福祉協議会浜北地区センターに寄託した。高栁秀明会長らが浜北区の同センターで中村雅之センター長に目録を手渡した。寄付は同RCの創立30周年記念事業の一環。高栁会長は「福祉の現場のニーズに合うものに使ってほしい」と話した。
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高齢者の移動手段に 自動運転の公道実験 松崎、5キロを周遊
静岡県や松崎町などは5日、同町の公道で自動運転の実証実験を開始した。高齢者の移動手段としての活用や運転手不足の解消に向け、実用化を目指す。車両は21日までの計9日間、町内約5キロのコースを周遊する。 県が2019年度から県内市町や東急と取り組む。本年度の実験は掛川市に次いで2カ所目。松崎バスターミナルを出発し、町観光協会、町役場、宇野眼科クリニックの3カ所を巡り、ターミナルに戻る。各日とも午前10時~午後4時に時速19キロ以下で走行し、日本大(三島市)で遠隔監視する。 5日には、関係者や地域住民が試乗を行った。参加者は、なまこ壁の建物などが並ぶ景色を眺めながら、新技術を体験した。車両には
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介護予防や健康増進へ みしまるっと体操完成 三島市
介護予防や健康増進に向けて三島市が考案した「みしまるっと体操」の完成披露体験会が4日、市民生涯学習センターで開かれた。全35種類の動きが取り入れられ、肩こり予防からバランス運動、脳トレまで幅広いテーマを選んで取り組める。市は高齢者の居場所などで体験会を開催し、普及を図る。 認定理学療法士の小原智永さんが監修し、椅子に座ったままでもできる体操を組み合わせた。市のマスコットキャラクター「みしまるくん」の頭にデザインされたイチョウの葉をイメージし、両手を斜め上に伸ばして深呼吸するなど三島の独自性も盛り込んだ。ほおや舌の運動、発声練習による口腔(こうくう)体操、足踏みとグーパー運動を同時に行う脳ト
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仮想空間で施策、効果的に 掛川市検討、疑似体験し立場理解
掛川市はデジタル化推進の一環で、インターネット上の仮想空間に着眼した施策展開の検討に着手した。福祉や防災、観光交流など多分野でVR(仮想現実)の臨場感とアバター(自分の分身)によるコミュニケーションを効果的に生かせる取り組みを探り、市民サービスの向上につなげる。 「想像以上にリアルだ。何の違和感もなく没入できる」。10月初旬、市長と2人の副市長、教育長の市特別職三役がVRゴーグルを装着して臨んだ会議で、久保田崇市長はデジタル活用の可能性を追求する考えを示した。佐藤嘉晃教育長は「学校では危険を伴う理科実験がどんどん削られている。仮想空間なら実験が可能だ」と教育現場への導入に期待を込めた。
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「感謝されるとうれしい」障害者、仕事やりがい語る 静岡で「カフェ」
障害者が自身の仕事について語り合ったり趣味に関する講座を受けたりするイベント「カフェ就労」(NPO法人オールしずおかベストコミュニティ主催)が1日、静岡市葵区呉服町の障害者働く幸せ創出センターで開かれた。 県中部在住の障害者や障害者施設職員ら12人が参加し、仕事のやりがいについて発表した。「人に感謝されるとうれしい」「給料が上がった時にもっと頑張りたくなる」などと活発に意見を交わした。スマートフォンの操作についての講座や県内在住の音楽家による演奏会も開かれた。 同NPOで就労相談員を務める鈴木敏子さんは「仕事や趣味、友人との交流を通して障害者の暮らしが豊かになれば」と話した。
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断水解消後も施設内通水できず 介護になお支障 静岡市清水区
台風15号で大規模な被害が発生した静岡市清水区の高齢者施設などでは、浸水で電気や水道設備が被害を受けたため断水解消後も施設内に水を送ることができず、不便な介護を余儀なくされている施設がある。断水が長期化する地域も残り、高齢者や在宅介護の支援者からは「今も支援の網の目からこぼれ落ち、水を確保できない高齢者や障害者がいる」と危ぶむ声が上がる。 30日午前、同区長崎新田の特別養護老人ホーム「有度の里」では、職員や地域のボランティアが浸水したベッドの清掃や片付け作業に追われていた。3階建ての施設は1階部分が約1メートル浸水し、変電室とボイラー室も被害を受けた。館内の電気は8割ほどでつかず、空調も入
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共生社会実現へ 福祉の人材養成 静岡でフォーラム、事例学ぶ
障害の有無にかかわらず誰もが平等に尊重される社会の実現に向けた人材養成研修「共生社会フォーラム」(厚生労働省主催、県手をつなぐ育成会など主管)が29日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。福祉職関係者ら約100人が参加し、福祉サービスの質向上のための事例を学んだ。 2016年に起きた相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」での殺傷事件を受けて厚労省が始めた事業で、県内では初開催。 講師を務めたNPO法人アートコネクトしずおかの遠藤次朗理事は障害者による美術作品を紹介した。福祉施設には「個性や才能を持った利用者がいる」とし、「社会や人とのつながりをつくるためにアートを生かして」と強調
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絵本で認知症知って 焼津の団体 こども館で読み聞かせ
焼津市内の認知症サポーター養成講座の講師でつくるボランティア団体「市キャラバン・メイト連絡会」は25日、9月の世界アルツハイマー月間に合わせ、認知症をテーマにした絵本の読み聞かせをターントクルこども館(同市栄町)で行った。 連絡会のメンバーらは、幅広い世代に認知症について知ってほしいと「だいじょうぶだいじょうぶ」「おじいちゃんの手帳」「おじいちゃん」の3冊を読んだ。集まった親子連れ約40人は、メンバーの情感のこもった音読に聞き入っていた。 これに先立ち、連絡会のメンバーと地元高校生たちは、JR焼津駅南口で、認知症の相談窓口を記した名刺サイズの啓発グッズを配布した。
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認知症の治療や予防学ぶ 10月1日、伊豆で講演会
伊豆市は10月1日午後3時から、認知症講演会を市民文化ホールで開く。 みしま岡クリニック(三島市)の岡考院長を講師に招き、認知症の治療や予防方法などを学ぶ。手話通訳を行う。対象は伊豆市民や近隣市町の住民で定員200人。当日の受け付けも可能だが、事前申込者を優先する。 申し込みは30日までに伊豆市健康長寿課<電0558(72)9860>へ。
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静岡市 ヤングケアラー支援強化 コーディネーターを配置へ
大人に代わって家族の世話をする「ヤングケアラー」の支援強化に向け、静岡市は2023年度から、家庭の状況に応じたサポートにつなげるコーディネーターを市若者相談センターに配置すると明らかにした。21日の市議会9月定例会総括質問で、大長義之副市長が宮城展代氏(自民)の質問に答えた。 大長副市長は、県が小学5年~高校生を対象に22年度実施した実態調査で、市内に1942人(4・8%)のヤングケアラーがいることが分かったと説明。このうち7割程度は家族の世話を当たり前と捉えていることも明らかになり、ヤングケアラーの潜在化の解消や当事者の負担軽減が課題となっているとした。 コーディネーターの配置は厚生労
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介護の仕事 クイズで理解 浜松で小学生、車いすの使い方も学ぶ
静岡県は18日、介護の仕事やその魅力を伝える小学生向けのイベント「ナゾとき・カイゴ」を浜松市中区のアクトシティ浜松で開いた。県西部を中心に小学3、4年生約50人とその家族が参加した。 介護福祉人材の育成・支援事業を展開するブランケット(東京)の社員と、市内で働く若手介護職員から説明を聞き、「介護施設はコンビニより多い?」「子どもでも高齢者の介護は可能?」など、クイズ形式で理解を深めた。 車いすを実際に使いながら、動かし方やたたみ方を学ぶ時間も設けられ、「やさしく声をかけてから動かしてほしい」などとアドバイスを受けた。 高齢化に伴って介護需要が高まり、人材確保が課題となる中、介護職に対す
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大つり橋オレンジ色に 三島スカイウォーク 21日世界アルツハイマーデーに合わせ
三島市と認知症患者の家族をサポートする「倭輝(いっき)」(清水町)は21日の世界アルツハイマーデーに合わせ、同市の観光大つり橋「三島スカイウォーク」を認知症シンボルカラーのオレンジ色にライトアップしている。28日まで。 期間中は連日午後6時半~9時、つり橋両端の主塔をオレンジ色に染めている。同時間帯は三島スカイウォークの営業時間外だが、周辺や市街地からライトアップされた様子を眺められるという。このほど開かれた点灯式では関係者のほか、日大三島高の生徒も参加して司会を務めた。 関連事業として20、21の両日は認知症の相談会を市役所ロビーで行うほか、啓発に向けた展示コーナーが同ロビーで22日ま
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清水町と書店 認知症理解へ連携、コーナー設置 世界アルツハイマー月間
世界アルツハイマー月間(9月)に合わせ、清水町は30日まで、認知症への理解を深める啓発イベントを展開している。静岡県内で初めて町内の書店とも連携し、関連図書を集めたコーナーを各店舗に設置した。 高齢化に伴い、町では認知症に関連した介護申請が増えている。正しい理解の広まりと、本人や家族の支援につなげることを目的に企画した。 実施したのは、本に触れる機会づくりを目的に町と協定を結んでいる4書店。長倉書店サントムーン店では介護や病気の書籍が並ぶ一角に、絵本など11冊を置いた。 長倉一正代表(56)は関連本の売り上げが好調なことや啓発の重要性を日頃から感じ、町の企画に快諾したという。「手に取
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伊豆の国市社協に食料品105キロ寄贈 三島信金
三島信用金庫は16日、役職員から集めた食料品105キロを伊豆の国市社会福祉協議会に寄贈した。県東部4信金が取り組むフードドライブ事業の一環。 8月29日から9月2日に信金の本部や各支店の役職員が缶詰や乾麺など保存が可能な食料品を持ち寄った。営業店支援部の山田豊和部長が同市の韮山福祉・保健センターを訪れ、社協の河野真人会長に届けた。山田部長は「今後も地域貢献のために継続したい」と述べ、河野会長は「コロナ禍で困っている人は多いので大変ありがたい」と感謝した。 社協は子育て世帯の支援などに活用する。
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福祉施設助成 送迎用車両を購入 浜松市西区
社会福祉法人慶成会(浜松市西区)は15日、競輪とオートレースを統括する公益財団法人JKA(東京都)の助成を受けて購入した福祉車両の納車式を、同会運営の特別養護老人ホーム「グリーンヒルズ東山」(同区)で行った。 福祉車両はステップや手すりを備えた8人乗りワゴン車で、デイサービスセンター「野の花」などの利用者の送迎に使う予定。納車式で試乗した高齢者からは「静かで乗り心地がいい」「きれいでありがたい」などと感想が聞かれた。 同会によると、JKAの助成金事業に昨年9月に応募し、今年4月に交付が決まった。車両価格322万円のうち、157万5千円の助成を受けた。
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自立援助ホームを開設 三島のNPO、行き場のない若者支援
三島市で子育て支援に取り組むNPO法人「森のようちえん」は、家庭や経済的な事情で実家や施設を出て行かざるを得ない15~20歳を受け入れる自立援助ホーム「KOKORONE(こころね)」を開設した。県内各地から問い合わせは多く、7月のオープン当初から定員はいっぱい。行き場のない若者の受け皿として、共同生活を通じたサポートを続けている。 同ホームでは高校生5人と来春の高校入学を目指す若者1人が入居し、それぞれの個室と共同スペースのキッチンやリビングなどで生活している。スタッフは宿直のほか食事や掃除をするなどして生活をサポート。県の補助を受けて運営し、原則として20歳まで、大学進学した場合は卒業ま
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100歳迎える山崎さん 浜松市長が訪問、長寿祝う
敬老の日(19日)を前に、浜松市の鈴木康友市長は13日、本年度100歳を迎える市内の高齢者宅を訪ねて長寿を祝った。 来年3月10日に満100歳となる西区の山崎政子さん(99)宅では、鈴木市長が国、県、市からの寿詞や記念品の銀盃(ぱい)などを手渡し「まだまだお元気で頑張ってください」と祝福の言葉を述べた。 山崎さんは天竜区出身で、10年ほど前からおい夫婦と同居している。足が不自由なほかは大きな病気もなく、普段はデイサービスで元気に過ごしているという。健康を保つ秘訣(ひけつ)について、山崎さんは「皆さん良くしてくれるので、我慢せずに生活できていること」と笑顔で語った。 鈴木市長はこのほか、
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障害者の就活支援 ハローワーク磐田 事業所と面接会
磐田公共職業安定所(ハローワーク磐田)はこのほど、就職を希望する管内の障害者と地元事業所をマッチングする面接会を磐田市見付のワークピア磐田で開いた。磐田、袋井、森2市1町の障害者33人が各事業所との個別面接に臨んだ。 製造、医療、金融などの10事業所がそれぞれブースを設けた。人事担当者が募集内容や労働条件などについて説明し、訪れた障害者に志望動機や希望する仕事内容などについて質問した。 同職安は障害者の就労を支援するため、面接会を年2回開いてきた。コロナ禍の影響で中断があり、3年ぶりの開催となった。 併せて、事業所の担当者を対象にした「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」も開いた
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介護資格 取得費用を助成方針 藤枝市、23年度以降
藤枝市は9日、介護資格の取得にかかる費用の助成制度を設ける方針を示した。介護現場での人手不足を解消し、地域福祉の質向上につなげる。市議会9月定例会の小林和彦氏(藤新会)の一般質問で明らかにした。 市地域包括ケア推進課によると、特別養護老人ホームといった事業者と市がそれぞれ補助金を負担する形を検討している。補助額は資格取得などにかかった費用の半額ほどを見込む。2023年度以降の実施へ準備を進めていくとした。 介護資格の費用を巡っては、初任者研修の受講費で10万円前後、介護福祉士の取得にも10万円超が必要とされ、就労希望者への負担が大きいという。
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コロナ禍の就労環境テーマ 知的障害者ら意見交換 静岡市葵区
知的障害者の保護者などでつくる「静岡県手をつなぐ育成会」は3日、第30回知的障害者職業自立セミナーを静岡市葵区の県総合社会福祉会館で開いた。県内の知的障害者6人が登壇し、就労環境に関して語り合った。 「新型コロナウイルス感染症による就労環境の変化」をテーマに、自身の職場での体験を振り返った。「コロナ禍の影響で解雇になった」「健常者と比べて勤務時間が短くなり給料が減った」などの発言があった。 同会の杉本斉副会長は「障害者は就労面で弱者になりやすい。環境改善を訴えていく」と話した。 会員約100人が耳を傾けた。 (社会部・沢口翔斗)
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認知症への理解深めて 9月末まで展示や出張相談 富士市
富士市は「世界アルツハイマー月間」に合わせて9月末まで、認知症に関する理解を深めてもらうための展示や企画を展開している。 市役所2階と市民活動センター「コミュニティf」では、30日までパネル展を開催している。アルツハイマー型やレビー小体型など認知症の症状を紹介し、家族が当てはまるか考えるチェックリストも掲示している。 コミュニティfは期間中、認知症地域支援推進員による出張相談会や認知症カフェを開く。 中央図書館では、関連書籍の紹介コーナーが開設された。子ども向けに分かりやすく開設した本も並ぶ。 アルツハイマーデーの21日夜は、富士川サービスエリアにある観覧車をオレンジ色にライトアップ
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社説(9月2日)介護人材の育成 児童生徒に体験機会を
急速な高齢化で介護需要が高まる中、高齢者施設などで働く人材の不足が深刻化している。1947年から49年に生まれた団塊の世代が75歳以上になる2025年度、静岡県内の不足は5800人に上る見通しだ。 政府と自治体は介護を巡る労働環境の改善を継続するしかない。介護保険料や利用者の自己負担の問題にとどまらず、税制や社会保障制度の抜本的な見直しが不可避だ。児童生徒の介護体験などを通じ、中長期的な視点での人材育成にも取り組む必要がある。 子どもたちは核家族化やコロナ禍で高齢者と接する機会が減り、介護を身近に感じられなくなっている。25年度の人材不足を2200人と見込む浜松市は今夏、「かいご寺子屋」
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認知症予防に川柳、随筆 沼津の佐野さん 高齢者向け講座
認知症予防などを目的に、沼津市大諏訪の片浜地区センターを拠点にした随筆と川柳の講座「ほのぼの舎」が高齢者向けに開かれている。各講座の講師を務める佐野貢さん(80)=同市原=は「自分や生徒にとって生きがいになっている。外出する機会になれば」と話す。 講座は約10年前に発足。それまで同市を拠点に文章教室を開いていた佐野さんが、より多彩な内容を取り扱う講座を開催しようと始めた。随筆と川柳の講座は受講生が計約20人で月1~2回開いている。 24日には川柳の講座を行い、作品を披露する句会を行ったり作り方のポイントを伝えたりした。両講座に参加する山田文子さん(74)=三島市=は「先生の話がおもしろ
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浜松医大教授に研究助成金授与 明治安田財団
明治安田こころの健康財団はこのほど、研究助成の静岡地区贈呈式を浜松市中区の明治安田生命保険浜松支社で行った。 医療関係者らの連携を目的に拡張現実(AR)の認知症体験や、仮想現実(VR)を使った医療職種体験などをテーマに研究する浜松医科大の鈴木みずえ教授(臨床看護学)が片倉浩彰同支社長から目録を受け取った。 同財団の研究助成事業は今年が58回目。助成金は50万円。今回は全国で17件、本県からは鈴木教授の研究が選ばれた。
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視覚障害者の補助入門講座 静岡県視覚障害者情報支援センター
静岡県視覚障害者情報支援センターは24日、「視覚障害サポート・ボランティア入門講座」を静岡市葵区の県総合社会福祉会館で開いた。情報通信技術(ICT)の発達と視覚障害者を取り巻く環境の変化について紹介した。 土居由知センター長が講師を務めた。受講生6人は、パソコンやスマホの操作を音声でガイドしたり、画像を解析して音声化したりする機能を学習。点訳や音訳の技術を使うことで、視覚障害者の暮らしをサポートできることも教わった。 土居センター長は「ICTを活用することで、視覚障害者の情報アクセスが容易になる」と利点を説明した。
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どうする免許返納㊦ 免許不要の電動車いす 家族に気兼ねなくお出かけ【NEXT特捜隊】
焼津市の女性(83)の「運転免許の返納、いつ決断するべきか悩んでいます」というお悩みをきっかけに取材した「どうする免許返納シリーズ」。 今回は、運転免許なしで利用できる電動車いすの利点と課題を紹介する。 ⇒どうする免許返納㊤ 決断する基準は? 周囲のかかわり方は? ⇒どうする免許返納㊥ 高齢の親の運転に不安を感じたら…どう切り出す? 安全性 年々進化 免許返納を検討する際には、車に代わる交通手段を併せて考えたい。バス、電車、タクシー、運行時間や経路の自由度の高い「デマンド交通」などの他、再注目されているのが電動車いすだ。 メーカー11社でつくる「電動車いす安全普及協
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どうする免許返納㊥ 高齢の親の運転に不安を感じたら…どう切り出す?【NEXT特捜隊】
「運転免許の返納、いつ決断するべきか悩んでいます」。焼津市の女性(83)のお悩みをきっかけに取材した「どうする免許返納」シリーズ。 今回のテーマは、高齢の親の運転に不安を感じたら、子どもはどうしたら良いのか。「大切な親に、これなら『決心』させられる!免許返納セラピー」(講談社)を監修した九州大大学院システム情報科学研究院の志堂寺和則教授(60)に助言を求めた。 ⇒どうする免許返納㊤ 決断する基準は? 周囲のかかわり方は?。 ⇒どうする免許返納㊦ 免許不要の電動車いす 家族に気兼ねなくお出かけ 親を被害者にも加害者にもしない 運転免許証は親のプライドと、家族の思い出の詰
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どうする免許返納㊤ 決断する基準は? 周囲のかかわり方は?【NEXT特捜隊】
「運転免許の返納、いつ決断するべきか悩んでいます」。焼津市の女性(83)から、読者の困り事を調査する「NEXT特捜隊」にお悩みの声が届いた。 運転免許返納が頭をよぎるものの、買い物や通院に車が必要で踏み切れないという。高齢ドライバーによる交通事故対策を盛り込んだ改正道交法の施行から3カ月。 決断のポイントや家族が注意すべき点を取材した。 ⇒どうする免許返納㊥ 高齢の親の運転に不安を感じたら…どう切り出す? ⇒どうする免許返納㊦ 免許不要の電動車いす 家族に気兼ねなくお出かけ 「ウインカーを間違う」「車庫入れでこする」要注意
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障害者の介助情報一目で 防災用QRコード 浜松の浅羽さん考案
障害者が大地震などに被災した際、周りに頼れる家族や介助者がいない場合はどう避難し、避難所生活を送ればいいのか-。突然の難病が原因で身体障害となった長女(30)の姿を見て不安を感じた浜松市南区の浅羽喜久子さん(55)が、支援に必要な障害や病気の情報を読み込んだ「防災用QRコード」を発案し、災害への備えとして普及に向けた活動を始めた。 浅羽さんの長女は26歳だった2018年に原因不明の難病で身体にまひが生じ、21年12月には10分以上の心肺停止が原因で、寝たきりの状態となった。 現在は人工呼吸器で呼吸し、喉には加湿器を装着している。ほかにも、たんの吸引や注射用蒸留水など、生きるために必要な作
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ヤングケアラー4.6% 静岡県調査の浜松分、市が報告
市は厚生保健委員会で、大人に代わって家族の世話をするヤングケアラーに関する静岡県の実態調査の同市分を報告した。家族の中に「ケアしている人がいる」と答えた子どもの割合は4・6%で、県全体と同じだった。 調査は小学5、6年生と中学、高校生が対象。同市では5万3101人が回答した。ケアの相手(複数回答)は兄弟姉妹が48・8%で最も多く、母親が40・1%で続いた。ケアの内容は「家事」(45・2%)、「兄弟姉妹の世話や保育所等への送迎など」(29・2%)などが並んだ。 ケアに伴う影響を尋ねる設問では「宿題や勉強をする時間が取れない」(7・3%)といった回答のほか、「学校に行きたくても行けない」(1
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浜松中心街、ユニバーサルデザインは 現地調査でマップ制作
浜松市の市民団体「こまたす推進プロジェクト」は、ユニバーサルデザイン(UD)を取り入れた中心街周辺のマップ制作に取り組んでいる。同団体メンバーや地元高校生らがそれぞれの目線で街を見つめ直す。中区でこのほど、マップ制作に向けた現地調査や動画撮影を行った。 浜松駅や中心街、浜松城周辺の魅力あるスポットを、エレベーターの有無などとともに紹介する予定。QRコードを付け、スマートフォンで読み込むと各地点を解説する動画が流れるようにする。 同日は参加者約20人が2グループに分かれて、動画用の撮影場所を下見した。遠州鉄道の遠州病院駅では、スマートフォンを使って駅付近にある「徳川秀忠公誕生の井戸」を動画
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静岡城北高生と高齢者、歌で交流 静岡市葵区
静岡城北高の2年生4人が23日、静岡市葵区の竜爪園デイサービスセンター「ほっこりーな」を訪ね、利用者約20人に歌を披露するなどして交流した。 班ごとに「笑顔にしたい対象者を決めて行動する」という同校の探究活動「スマイルプロジェクト」の一環。4人の班は「音楽で元気に」をテーマに高齢者を対象とし、同センターに申し込んで、夏休み中に実践の場を設けた。ギターを持ち込んで歌謡曲を歌うと、利用者は一緒に歌うなどして楽しみ、大きな拍手で再演奏を求めた。
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自死者遺族に語らいの場「心の重荷降ろして」 静岡で9月開始
大切な人を自死(自殺)で亡くし深い悲しみを背負う人々が普段打ち明けられない思いを分かち合う「グリーフワーク」の取り組みが9月12日から、静岡市葵区のサールナートホールで新たに始まる。同ホール館長で宝泰寺の藤原東演住職(77)と、藤枝市立総合病院の竹内俊明医師(80)=心療内科=が中心となり、傾聴を通して当事者の心に寄り添う。 グリーフワークの名は「こだまの会」。竹内医師が2008年~11年に川根本町で開催した自死者遺族の集いの名称を継承した。旧こだまの会は、藤原住職が開いていた、愛する人を病死などで失った人々の話に耳を傾ける活動と合流。「こころの絆をはぐくむ会」として同ホールで120回以上
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発達障害 療育にボクシング 焼津のジムが放課後デイ開設
ボクシングなどの運動を通じ、発達障害の子どもたちを療育する放課後等デイサービス事業が焼津市内のジムで始まった。元教員のプロボクサー近藤佐知子さん(34)が発案したプログラムを受けながら、子どもたちは感情をコントロールする術や集団生活の適応力を養っていく。 同市柳新屋の駿河ボクシングジムが7月開設した「子どもスポーツスクールするが」。小1から高2までの15人は一般コースが始まる前の時間を使い、ワンツーやシャドー、ミット打ちなどボクシングのトレーニングのほか、鬼ごっこなどの遊びをしながら過ごす。 多くの子どもたちは他人との距離感がつかめなかったり、相手の感情を読み取れなかったりすることで、集
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児童発達支援強化「センター」起工式 浜松市中区で聖隷福祉事業団
聖隷福祉事業団(浜松市中区)はこのほど、同区の複合社会福祉施設「和合せいれいの里」内に建設する「(仮称)聖隷こども発達支援センターかるみあ和合」の起工式を同施設で行った。 同センターは鉄筋コンクリート2階建て。施設内の別棟にある児童発達支援事業所を移して定員を増やすほか、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援の施設を併設する。完成は2023年度中の予定。 医療的ケアが必要な子どもが過ごす部屋や、障害のある子どもが感覚的な刺激を楽しみながら活動する「スヌーズレン」用のスペースも設ける。同センターに隣接する「聖隷こども園めぐみ」の園児との交流などにも力を入れるという。 起工式では、関係者が
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園児から18歳対象 多機能型事業所が開所 御前崎
御前崎市池新田にこのほど、多機能型事業所「あおい放課後スクール御前崎ひるがお校」が開所した。障害のある園児から18歳までを対象に放課後等デイサービス、児童発達支援、保育所等訪問支援を行う。 旧医院の2階建ての建物を活用し、1階に学習コーナー、2階に指導訓練室などを設けた。スタッフは特別支援教育士やリトミック講師などの資格を持ち、発達検査も可能。児童らの個々の発達の状態や障害の特性に応じて、図画、工作といった指先訓練や言語指導などの療育を実施する。 同スクールは菊川市内に1校あり、より広い活動スペースの確保と御前崎市域の需要に応える目的で2校目を開いた。運営会社の今村由里江社長(63)は「
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視覚障害者自立 街中で訓練 浜松のNPOが施設開設準備
浜松市東区のNPO法人六星は、視覚障害者が日常生活を送るために必要な知識や技術を身に付ける施設を中区の中心街に開設する準備を進めている。施設責任者の宮本賢介さん(36)は「アクセスの良い場所に常設することで、障害者の社会参加の幅を広げたい」と意気込む。 新施設は「ウイズかじまち」で、10月の開設を目指す。遠州鉄道新浜松駅から北へ約200メートル、鍛冶町交差点に近いマルHビル4階に入る。職員や外部講師が歩行訓練をはじめ、点字、パソコン、スマートフォンなどの生活訓練を行う予定。 六星が同区で運営する視覚障害者支援施設「ウイズ蜆塚」の古橋友則施設長(45)は「新しい機能が続々と生まれるスマホな
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ゲームで脳を活性化 浜松市中区で認知症予防講座
浜松市中区の富塚地区社会福祉協議会はこのほど、認知症予防講座を同区の富塚協働センターで開いた。高齢者ら約50人が脳を活性化させるゲームに取り組んだ。 西区のデイサービスセンター「脳リフレッシュサロン志都呂」の介護福祉士や看護師が講師を務めた。 参加者は4拍子のリズムに合わせて手や膝をたたきながら童謡「ふじの山」を歌ったり、6人一組で円形に座って動物名や都道府県名を順番に答える遊びを楽しんだりして、認知症予防に重要な達成感や喜びを体感した。
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たこ満 掛川に障害者就労施設整備へ 雇用拡充に寄与
菓子メーカーたこ満(本社・菊川市)が、掛川市下俣の市森林果樹公園に障害者就労継続支援施設を整備する。公園内ビュッフェレストラン「アトリエ」の隣接地にカフェと作業場を建設し、雇用を拡充する。掛川市が19日、市議会全員協議会で報告した。 たこ満はアトリエの事業主体。市は、障害者雇用への寄与に加え、公園内で収穫したフルーツをカフェのメニューに活用するなどの相乗効果で集客力の向上が期待できると判断した。公園の占用期間は10年。状況に応じて更新する。 2022年10月に着工し、24年2月の開業を予定している。
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障害者手作り品一堂 富士の就労支援事業所 21日まで販売会
富士市社会福祉協議会が運営する障害者就労継続支援B型事業所5施設による合同販売会「ふじのふもとのほっこり市」が19日、同市今泉の雑貨店「四季彩堂富士吉原店」で始まった。施設利用者が丹精込めた手作り品が並ぶ。21日まで。 同店出入り口正面の一画に5施設の製品を集めた。「ふじばら作業所」(中之郷)の富士山型キャンドルや、「竹の子」(横割)のビーズアクセサリー、「まつぼっくり」(大野新田)のほうじ茶クッキーなど、各施設が得意とする製品が所狭しと陳列され、来店客が出来栄えに見入っている。 まつぼっくりの中村千恵所長は「利用者は、一般の商品に負けない品質を目指して日々努力している。手に取ってもらえ
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人工内耳装用者が体験談 静岡でセミナー、難聴に理解深める
小児の難聴と人工内耳について知ってもらおうと、静岡市葵区の県立総合病院内の県乳幼児聴覚支援センターは19日、同病院でセミナーを開いた。オンラインを含め、人工内耳装用者や家族ら約120人が参加した。 同病院の木谷芳晴医師、松原彩医師、田呂丸いずみ言語聴覚士が講師を務め、人工内耳の仕組みや注意点、装用児の聞こえ方を紹介。「音声言語獲得には臨界期があり、1歳までの早期発見と療養介入が必要」などと説明した。 児童から社会人までの人工内耳装用者3人が体験談として「複数人の話を一度に聞き取ることが難しい」「誰かに支援を求めるのを躊躇(ちゅうちょ)してしまう」などと語った。静岡聴覚特別支援学校小学部6
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「子の力信じて」 ダウン症の書家・金沢さん、長泉で講演
ダウン症の書家金沢翔子さんと母の泰子さんの講演会がこのほど、長泉町下土狩の町文化センター・ベルフォーレで開かれた。泰子さんは体調不良により急きょ、リモートで参加した。講演では、1人暮らしを続ける翔子さんの様子を紹介。掃除や洗濯などの家事を毎日こなし、日用品をそろえる商店街では地元の人たちに慕われながら社会との関わりを築いていると説明した。泰子さんは「できないと思うのは親の幻想。彼らの力を信じ尊重しやらせてあげることが大切」と語った。 翔子さんは会場で揮毫(きごう)も披露した。スマートフォンの画面越しに泰子さんの激励を受け、落ち着いた様子で「共に生きる」と書き上げた。会場からは、力強い作品と
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西伊豆の介護予防実験 住民が体操指導 行政、社協の下支えが鍵【解説・主張しずおか】
高齢者の健康増進に向け、西伊豆町と町社会福祉協議会が近く、介護予防を目的とした「シルバーリハビリ体操」を活用した実証実験を始める。住民ボランティアが高齢者に体操を指導して自立を後押しする取り組みで、介護保険制度への適用も目指す。今後は継続性や成果につながる体制の構築が求められる。 シルバーリハビリ体操は運動療法を基に日常生活の動きを訓練することができる。92種類のメニューがあり、寝たきりの人も取り組めるのが特徴。発祥地の茨城県や東北地方の自治体を中心に導入が進んでいる。 西伊豆町は2020年2月にボランティアを募り、地域の実践者となる「3級指導士」の養成講座を始めた。指定のカリキュラムに
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高齢化社会 ゲームで学ぶ 磐田で研修会 問題解決の過程を体験
磐田市高見丘の豊田東交流センターは12日、市職員や地域住民を招き、超高齢社会体験ゲーム「コミュニティコーピング」を活用した研修会を開いた。参加者はボードゲームを通じ、高齢化で起こる社会課題解決の過程を疑似体験した。 ゲームは、一般社団法人コレカラ・サポート(千葉県松戸市)が2020年に開発し、全国で研修会を開いている。ボードとカードを使い、4~6人のグループで実施する。「自治会長」や「世話好きなおばさん」の役を務め、地域の人の健康や人間関係に関する悩みを解消し、社会的孤立を防ぐシミュレーションに取り組む。 豊田東地区では高齢者や単身世帯の増加を受け、地域の課題に関心を持つきっかけをつくろ
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磐田市成年後見支援センター開所 市民担い手、養成不可欠【風紋】
認知症などで判断能力が不十分な市民の権利を代理人が保護する「成年後見制度」の普及を図る磐田市成年後見支援センターが1日、開所した。高齢化の進行に伴い制度の利用の必要性が増す中、課題は代理人を担う後見人の不足だ。ボランティアによる「市民後見人」の養成を強化し、全ての人が安心して暮らせる地域の体制づくりを目指してほしい。 認知症高齢者や知的障害者、精神障害者の財産管理などの支援を第三者の後見人が行う同制度。後見人には法人や弁護士、司法書士、社会福祉士、親族、それ以外の市民後見人が充てられる。2000年に導入され、16年施行の利用促進法に基づいて、18年から全国で家庭裁判所や専門職などの関係機関
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介護施設で児童預かり 浜松市、全国初の「寺子屋」
夏休み中に高齢者施設が小学生を預かる浜松市の「かいごTERAKOYA(寺子屋)」事業が7月下旬、市内5施設で始まった。施設が高校生や大学生をアルバイト雇用し、学生らが児童に勉強を教えたり、高齢者との触れ合いを手伝ったりする全国初の試み。活気がもたらされた施設側や、子どもの預け先に悩む共働き世帯から好評を得ている。 市が実施施設を募集し、予算500万円で事業化した。その一つ、特別養護老人ホーム浜松中央長上苑(中区)は会議室を開放。8月26日までの平日に、毎日4人ほどの学生が10人程度の児童を預かる体制を組んだ。児童は時間割に沿って勉強や遊び、入所者との交流をして過ごす。 保護者の負担は菓子
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工事現場を彩りを 裾野で特支生徒ら「心のままアート」
無味乾燥な工事現場を彩りたい―。渡辺建設(裾野市、渡辺正高社長)と、静岡県内の障害がある子どもの母親でつくる「障害者のしごとを考える母の会」(沼田潤代表)は、同社が施工する裾野市茶畑の工事現場の囲いに、県東部地域の特別支援学校・学級の在校生と卒業生による絵画作品「心のままアート」の展示を始めた。 両者が連携するプロジェクトの第1弾。認定子ども園「富岳キッズセンターあい」の工事現場の囲いに、縦90センチ、横180センチの絵を4枚設置した。クーピーを使ってワニやフラミンゴなどの動物を描き、動物に合わせて「ピンクのドレスすてきでしょ」といったせりふも書いた。制作した母の会メンバーの子どもたち18
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自閉症青年の絵を本に 静岡県立こども病院の医師がCF
静岡県立こども病院発達小児科の医師、小林繁一さん(73)=静岡市=が、長年診察してきた佐藤那旺(なお)さん(25)=三島市=の描いた絵を絵本にするための資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。愛らしい動物たちの絵にほれ込んだ小林さんが文を作り、今秋の出版に向けて準備を進めている。 自閉症と知的障害のある那旺さんは、小さいころからタコやゾウなどの動物を電話帳や新聞にクレヨンや色鉛筆で描いてきた。9歳からは月1回、小林さんの診察室へ通う。那旺さんが受診時にいつも手にしている動物の絵に、小林さんは「心が穏やかになる」という。「多くの人に見てもらいたい」と2年ほど前、絵本化を父親の清さん
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移動販売車「共存」へ 磐田市、社協、事業者がスクラム
磐田市と市社会福祉協議会は、市内で食料品や日用品の移動販売車を営業する事業者の連携体制づくりに乗り出した。地域の高齢者ら買い物弱者を支援する“社会資源”と位置付け、「競合」ではなく「共存」の関係を模索する。運行ルート・スケジュールが重複しないよう情報共有するなど、行政、福祉、事業者がスクラムを組み、持続可能な買い物支援を目指していく。 市はこのほど、各事業者の「顔の見える関係」をつくろうと、移動販売車の情報交換会を市総合健康福祉会館iプラザで初開催した。4事業者が参加し、販売場所や日時などの情報を集約した。市や社協に対し「買い物に困っている市民の情報を教えてほしい」
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歩行補助ロボ無料体験 8日まで浜松・フラワーパーク
浜松市は5日から8日まで、信州大(長野県)発スタートアップのアシストモーション社が開発した歩行アシストロボット「curara(クララ)」の実証実験を西区のはままつフラワーパークで開いている。施設のホームページで予約すれば誰でも無料で体験できる。 腰と太ももに装着するベルトをモーター付きのパーツでつなぎ、歩行の動作を助ける機器。少ない力で軽やかに歩けるようになる。重さ2.3キロ。スマホのアプリで平地、階段などモードの切り替えができる。来年中の商品化に向けて実証段階にあり、市のスタートアップ実証実験支援事業で採択され、市が会場を提供した。同社は足腰に自信のない高齢者が散策を楽しめるよう、観光施
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元幕内・磋牙司さん 7日、沼津で断髪式「生まれ変わっても相撲を」
大学卒業後の2004年に入間川部屋に入門し、18年間にわたり角界で相撲を取り続けた元幕内磋牙司洋之さん(40)=三島市=が7日、沼津市内のホテルで断髪式に臨む。思うような結果が出ず、もがき苦しみながらも向き合い続けた相撲道とは。磋牙司さんに土俵への思いや、新たな人生に向けた目標を聞いた。 ―18年間を振り返って。 「長かった。全てが大変だった。勝つためにやってきたが、結局は相撲の世界に答えはなかった。常に考え、感覚を磨き続けなくては勝てない。30歳を過ぎてからは体の衰えで勝てなくなったが、引退した今も相撲をやりたい気持ちは変わらない。相撲道を追求し、熱中できたことは幸せだったと思う」
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ヤングケアラー相談拡充を 静岡県社会福祉審で委員提案
静岡県社会福祉審議会(委員長・増田樹郎静岡福祉大学長)はこのほど、静岡市内で本年度第1回会合を開いた。大人に代わって日常的に家事や家族の世話をするヤングケアラーの支援を巡り、委員から相談体制の拡充を求める声が上がった。 ヤングケアラーは早期発見が鍵とされ、県は本年度から電話とLINE(ライン)による相談対応を本格的に始めた。これに対し、委員から「携帯電話を持たない子どもたちのSOSをどう拾うのか。もう少し丁寧にシステムをつくってほしい」との指摘が出た。別の委員はヤングケアラーに関する条例制定を検討しているか質問し、県の担当者は「子どもに限定した条例が適切かどうかを含め勉強したい」と答えた。
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ヤングケアラー早期発見を 三島で教職員研修
大人に代わって子どもが家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」について正しく理解し、早期発見と適切な支援につなげる教職員スキルアップ研修(三島市教育委員会主催)がこのほど、市役所で開かれた。 静岡市教委スクールソーシャルワーカーの後藤久美さんは父親におびえる母親の心理的ケア、アルバイト中心の生活―など、ヤングケアラーを取り巻く実情に触れ、進路変更や学業の遅れなど子どもの生活に与える影響について説明した。子どもは「家族は大切」「やって当たり前」などと考え、保護者は外部の批判を恐れて家族を閉ざす傾向があるという。サポート側の視点として相談しやすい環境を整えて一緒に考える姿勢が重要とし、「大人の
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しらすアート 全国から500点 田子の浦漁協が初企画
国の地理的表示(GI)保護制度に登録されている「田子の浦しらす」の振興を目的にしたシラスの絵コンテスト「第1回大好き田子の浦!I♡しらすコンテスト みんなで作ろう田子の浦しらす水族館」の審査会がこのほど、富士市の田子の浦漁協で開かれた。全国から寄せられた517点から、奈良市のやよぴさん(40)が大賞に輝いた。8月中に全作品を同漁協事務所2階に展示する。 同コンテストは、かわいらしいシラスの台紙に、田子の浦しらすの魅力を自由に表現し、無数のシラスの絵で彩る狙い。県外も含めて0~82歳の応募があり、同市のイラストレーター小泉智秋さんや関係団体職員計10人が審査員として各賞に57点を選んだ。
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余剰食料品、市民から募る 浜松市役所に「フードボックス」
浜松市は31日まで、経済的に困窮している家庭に食料品を配布する認定NPO法人「フードバンクふじのくに」(静岡市葵区)のフードドライブ事業に協力し、浜松市民から食料品を募る「フードボックス」を市役所に設置している。 対象は11月以降の日付の賞味期限が明記され、常温保存が可能で未開封の商品。レトルト食品や缶詰、即席麺、菓子などが好まれるという。酒やみりん、生鮮食品、介護用食品、サプリメント、もち米、水、砂糖、塩などは受け付け不可。 フードドライブは家庭や企業から余剰となっている食品を集め、配布する活動。浜松市内では市役所を含め31カ所にフードボックスがある。
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成年後見支援センター開所 磐田市総合健康福祉会館iプラザ内
磐田市成年後見支援センターが1日、同市国府台の市総合健康福祉会館iプラザ市社会福祉協議会内に開所した。認知症高齢者や知的障害者らの財産管理などを代理人が行う成年後見制度の啓発や利用促進を図る。 市社協職員と市職員の計2人体制で電話や窓口相談を受ける。市民後見人の養成にも取り組んでいく。草地博昭市長や市社協の長谷川トキ会長ら関係者約30人が立ち会い、開所を祝った。草地市長は「安心して年を重ねることができるまちの実現に向けてここからがスタートだ」と職員らに呼び掛けた。 7月末に静岡家裁浜松支部管内で初となる市民後見人となった関塚信子さん(71)=磐田市福田中島=も参加。「市民目線で穏やかな生
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浜松市福祉交流センター リニューアル、関係機関の事務機能集約
老朽化のため昨年7月から大規模改修工事を行っていた浜松市中区の市福祉交流センターが1日、リニューアルオープンした。利用者の利便性向上やニーズに応えるため、福祉関係機関の事務機能を集約し、ギャラリーや多目的室、小ホールなどを新設した。市は同日、同センターで記念式典を行い、市内の福祉団体や文化団体の活動拠点としての発展に期待を寄せた。 1、3、5階に分かれていた市社会福祉協議会の事務室を1、2階に集約。更生保護サポートセンターなど新規3団体を含む6団体が事務所を設ける。 ギャラリースペースは4室設置。多目的室はダンスやヨガ、体操など幅広い活動に活用できる。小ホールは約200人収容で、音響・照
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高齢者施設応援派遣の職員 実践的な感染防止学ぶ 浜松で研修
静岡県老人福祉施設協議会は25日、新型コロナウイルス感染が発生した高齢者施設に他の施設から応援派遣される職員対象の研修会を浜松市中区のサーラシティ浜松で開いた。県西部の特別養護老人ホーム職員ら約20人が参加し、実践的な感染防止対策に理解を深めた。 藤枝市立総合病院の感染管理特定認定看護師らが講師を務めた。施設利用者をはじめ、すべての人の体液や排せつ物などを「感染性あり」として取り扱う「標準予防策」の重要性を指摘した。派遣先でも手指消毒などの基本を徹底するように呼び掛けた。 参加者はマスクやガウン、手袋といった防護具の取り扱いも学んだ。講師から「マスクはあごを覆うように着けて」「フェースシ
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認知症「共生」「予防」重要 浜松市浜北区で教室、基礎知識学ぶ
浜松市浜北区の地域包括支援センター北浜は23日、認知症の家族介護教室を同区小林のふれあい交流センター浜北で開いた。市認知症疾患医療センター長の磯貝聡医師が認知症の基礎知識などを住民らに講話した。 磯貝医師は介護に当たる若年層が減る社会では、「共生」と症状の進行を遅くすることも含む「予防」が重要だと指摘。認知症になりにくくするために健康管理、社会活動への参加、整理整頓などを勧めた。症状が進行したときのことを踏まえた医療、介護の方針を家族や後見人とコミュニケーションを取っておくようにも促した。 同教室では、同センターの業務を担う看護師、薬剤師、作業療法士らが受講者からの相談に応じた。
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口腔ケアと疾患 国保データ活用、相関関係を分析 静岡県
静岡県は本年度、静岡社会健康医学大学院大学(静岡市葵区)と協働し、特定健診や医療、介護の情報を保管する国保データベース(KDB)を活用して、歯科や口腔(こうくう)ケアに関する医療提供体制の分析に乗り出す。口腔ケアが糖尿病の重症化や誤嚥(ごえん)性肺炎などの予防につながるなど医療、介護とも密接な関わりを持つ中で、健康寿命の延伸に向けて実効性のある施策の展開や地域医療の「多職種連携」を図る。県によると、同様の取り組みは全国初。 県が静岡社会健康医学大学院大学にデータ分析を委託する。分析は、市町ごとの糖尿病患者の歯科受診率や特定健診でそしゃく不良と回答した人の歯科受診率などを想定。8月予定のワー
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介護職の魅力発信 静岡県、若手職員に委嘱
静岡県はこのほど、介護の仕事の魅力発信を担う「介護の未来ナビゲーター」に、県内の福祉事業所に勤務する若手介護職員27人を委嘱した。ナビゲーターは高校での出前講座や就職イベントへの参加を予定する。 県庁で委嘱状交付式を行い、静岡市清水区の特別養護老人ホーム白扇閣の大石奈穂さん(24)に、県の八木敏裕健康福祉部長が委嘱状を手渡した。ナビゲーターを代表して沼津市の特別養護老人ホームプレーゲあしたかの植松義行さん(30)が「日常業務のやりがいを積極的に情報発信したい」と宣誓した。 八木部長は「介護の魅力ややりがい、大変なことも、自分の言葉で発信してほしい」と呼び掛けた。
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富士市福祉基金に20万円寄付 ソロプチミスト富士
国際ソロプチミスト富士は12日、富士市福祉基金に20万円を寄付した。 市役所を訪れた渡辺啓視会長らが小長井義正市長に目録を手渡した。小長井市長からは感謝状が贈られた。 同団体は女性や女児の生活向上を目的とした奉仕活動を展開する。活動資金の一部をDVなどを受ける女性の保護推進に役立ててもらおうと寄付した。 渡辺会長は「逃げ場のない女性、女児を何とかして救うために使用してほしい」と述べ、小長井市長は「コロナ下でDV相談も増えている。目的にかなった使い方をする」と応えた。
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成年後見制度 啓発や利用促進 磐田市が8月、センター開設
磐田市は8月1日、成年後見制度の啓発や利用促進を図る市成年後見支援センターを同市国府台の市総合健康福祉会館iプラザに開設する。認知症などで判断能力が不十分な市民の権利保護のため、相談対応や関係機関との連携を進める。 同制度は、認知症の高齢者や知的障害者、精神障害者の財産管理などを代理人が行う仕組み。センターは市社会福祉協議会が市の委託を受けて運営する。 市社協職員と市職員の計2人が常駐し、電話や窓口で相談を受けるなどの業務に当たる。市民後見人の養成も行う。 大場隆史センター長(61)は「制度の周知に努めるとともに、必要な人と関係機関とのパイプ役を担い、利用を進めていきたい」と話した。
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精神科医師招き自殺予防講演会 静岡市葵区で10日
静岡市の社会福祉法人「静岡いのちの電話」は10日午後2時から、精神科医の功刀弘医師を講師に招いた自殺予防公開講演会「良い眠りが認知症を予防する~良い眠りが自殺予防にも欠かせない」を同市葵区の市葵生涯学習センターで開く。定員300人で予約が必要。入場無料。問い合わせは事務局<電054(272)4344>へ。
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「リアル野球盤」で健康に 中電静岡支店企画 認知症予防とセット
中部電力静岡支店地域共生グループ(島田営業所内)は島田市発祥のレクリエーションゲーム「リアル野球盤」と認知症予防講座をセットにした健康増進イベントを展開している。3日は同市の元島田公会堂で、高齢者34人がはつらつとゲームを楽しんだ。 社会貢献活動の一環として昨年度本格的に開始し、ことしで2年目。前半は静岡福祉大の新井恵子教授が認知症にみられる症状や夏の脱水対策について解説し「熱中症予防は認知症予防にもつながる。こまめな水分補給や適度な運動、食事などを心掛けて」と呼び掛けた。 2チームに分かれて行ったリアル野球盤では、元気よく声援を送ったり、ハイタッチしたりして白熱した戦いを繰り広げた。参
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医療ケア児の相談拠点 静岡県総合庁舎別館に開設
静岡県は4日、日常的にたんの吸引や人工呼吸器などを必要とする医療的ケア児やその家族の相談窓口となる支援センターを静岡市駿河区の県総合庁舎別館に開設した。医療や福祉、教育など多様な相談にワンストップで対応し、関係機関との橋渡し役を担う。 県看護協会が委託を受け、看護師資格を持つ職員2人が常駐する。電話やメールを中心に必要に応じて面接も行う。同協会の渡辺昌子会長は「家族と交流を持ち、サロンのような温かい雰囲気の中でセンターを育てていきたい」と話す。 自宅で暮らす医療的ケア児は県内に約600人いるとされ、医療だけでなく就園就学や就労など支援ニーズは多岐にわたる。県医療的ケア児者家族会によると、
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「障害児も普通学級に」インクルーシブ教育議論 富士の市民団体
障害の有無にかかわらず地域の学校で学べる「インクルーシブ教育」の普及を目指す富士市の市民団体「インクルーシブ教育を推進する会」は3日、ワークショップを同市の市交流プラザで開いた。参加者約20人が障害児を育てる家族と日本の教育現場の課題を探った。 同会の代表で、知的障害のある息子2人を育てている小川昌夫さんは、小学校で普通学級を希望したが特別支援学校へ転校を勧められた経験を紹介した。小川さんは「誰もが自分に合った配慮を受けて学べる社会にしたい」と訴えた。 参加した女性は議論の中で、インクルーシブ教育の普及が進まない原因に、障害に対する教職員らの知識不足があるとの考えを発表した。障害に理解を
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妻殺害の被告 起訴内容認める 静岡地裁浜松支部初公判
2021年2月に浜松市中区早出町の自宅で妻(73)を殺害したとして、殺人の罪に問われている無職の男(82)の裁判員裁判の初公判が4日、静岡地裁浜松支部(大村泰平裁判長)で開かれた。被告は「(事実は)あった」と起訴内容を認めた。 検察は冒頭陳述で、事件直前、被告が妻の背中に湿布を貼る際、枚数について妻から「けち」と言われ、口論になったことが背景にあると説明した。近くにあったタオルで首を絞め、倒れた妻に馬乗りになって両手で絞め続けたとした。弁護人は殺人の事実関係を認めた上で「認知症の影響で感情がコントロールできなくなっていた」と訴えた。 起訴状によると、被告は21年2月6日午後11時ごろ、自
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デュアルタスク・カラータッチ YK・コラボ(浜松市浜北区)運動と学習で認知症予防【静岡ものづくり最前線】
発達障害のリハビリテーションや認知症予防の装置として開発を進めた。放課後デイサービスの職員へのアンケートで見られた「楽しみながら、運動と学習ができるサービスが必要」との回答をヒントに、同時に二つの能力の向上を図る。 問題作成ソフトを取り込んだパソコンに独自開発のワイヤレスUSBボックスを差し込むと、4択や順番を求める問題が画面に表示される。解答は手元のリモコンを操作して行うほか、赤や青の色スイッチをコーンに装着し、それぞれの距離を取ってボタンを押せば運動効果が高まるようにした。正解の数や解答時間の表示、正解と不正解の効果音などでもレクリエーション効果を出す。 「課題作成機能付きゲーム装置
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児童に戦争体験 紙芝居で伝える 西伊豆でNPO
西伊豆町でデイサービスなどを行うNPO法人「みんなの家」(奥田俊夫代表理事)は29日、太平洋戦争の体験を伝える「平和の授業」を同町の田子小で開いた。資料や体験談に基づいた紙芝居を披露し、6年生が戦争への理解を深めた。 紙芝居の題名は「田子の洞窟」。奥田代表理事が読み手を務め、米軍の本土上陸を防ぐ特攻艇「震洋」を説明し、田子をはじめ、伊豆半島の各所で震洋を格納する洞窟が掘られた歴史を紹介した。デイサービス利用者も参加し、米軍B29爆撃機を恐れて防空壕(ごう)に避難した当時の体験などを語った。 児童は熱心に聞き入り、観賞後は感想を言い合った。山本笈佑君(11)は「田子に米軍が攻めてきていたら
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障害者の避難所生活考える 富士特別支援学校で講演会
富士市の県富士特別支援学校はこのほど、講演会「みんなのいのちをつなぐ福祉避難所をつくろう!」を同校で開き、保護者と教職員、県東部の特別支援学校のPTA役員が避難所での生活への備えや心構えを学んだ。 講師を務めた福祉防災コミュニティ協会の湯井恵美子さんは、東日本大震災で知的障害者が避難所で周囲の人から退所を求められた事例を紹介。普段と違う大人数での生活への不安から知的障害者が騒ぐなどして、別の避難者との共存が困難なケースがあることを説明した。湯井さんは「障害に対する理解を得るのは保護者の仕事」と話し、地域の理解を促すために、普段から地元の防災活動に積極的に参加することを提案した。 同校PT
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障害者の就労 ジョブコーチ養成へ研修 オンラインで16講座
障害のある人の就労を支援するジョブコーチの養成研修(県主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が27日、オンライン形式で始まった。全5日間の日程で16講座を開講する。ジョブコーチの活動希望者や、企業で障害者雇用に携わる人事担当者など約40人が参加した。初日は4講座を実施。ハローワーク浜松の鈴木里江子主任は障害者雇用の支援制度を紹介しながら管内の障害者就職件数や、障害者を雇い入れた際に事業主が受けることができる助成金について説明した。 ジョブコーチは、障害者が仕事を覚え、環境になじめるように一定期間職場へ通い、企業と障害者の支援に当たる。県から事業を受託した浜松NPOネットワークセンター(浜松市中区
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就労支援事業所 開所5年記念し「感謝カフェ」 静岡市清水区
コーヒー豆や加工品販売を手がける静岡市清水区船越南町の就労継続支援B型事業所「キャンバス」が開所5周年を迎え25日、「記念感謝カフェ」を同所で開いた。 通所者が生の豆を自家焙煎(ばいせん)し抽出した新鮮なコーヒーを、豆の産地ごとにホットやアイスカフェオレなどの形式で販売した。持ち帰り用のドリップパックやナッツも用意したほか、会場内で事業所の活動紹介映像も放映した。 事業所そばの「ピオンギャラリー」では5周年に合わせ、7月7日まで県障害者文化芸術活動支援センターみらーと主催の絵画展「風を創るひとたち」を開催中で、来場者はコーヒーを片手に絵画鑑賞も楽しんでいた。 同事業所は普段、コーヒー豆
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深夜徘徊の高齢女性を保護 新聞配達員の吉川さん 沼津署が感謝状
沼津署は24日、夜中に出歩く高齢者を保護したとして、沼津市新沢田町の星野新聞堂沼津の配達員吉川亮さん(47)=同市東原=に感謝状を贈呈した。 吉川さんは4月5日午前2時20分ごろ、配達中に寝間着姿で外を歩く80代女性を発見し、声を掛けた。会話や行動から認知症を患っていると判断して110番し、警察官が到着するまでその場で女性の安全を確保するなどした。 吉田光広署長は「高齢者の徘徊(はいかい)事案が多くなっている中、最後まで見守っていただき感謝している」と話した。吉川さんは「新聞配達をしているからこそ気付けた。4月上旬で寒かったこともあり、貢献できて良かった」と述べた。
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歌やうちわ作り お年寄りと交流 静岡・足久保の園児
静岡市葵区のS型デイサービス「ふれあいの会 足久保」は23日、足久保こども園との交流会を同区の足久保公民館で行った。70~90代の会員と年長園児、ボランティアなど計約50人が歌や遊びを通じて親睦を深めた。 園児は童謡を口ずさみながらお年寄りの肩をたたいたり指をマッサージしたりして触れ合ったほか、お年寄りと協力してうちわ作りに挑戦した。海の生き物をかたどった折り紙やシールを台紙に貼り、世界に一つだけのうちわを完成させた。 同園との交流は10年ほど前から続く恒例行事。魚住琥羽君(5)は「うちわに魚を貼る作業が一番楽しかった。裏には電車の絵を描いた」と笑顔をみせた。
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静岡県庁内「喫茶ぴあ」11周年 福祉関係者ら節目祝う
社会福祉法人明光会(寺田千尋理事長)は21日、県庁東館2階で運営する「喫茶ぴあ」の11周年と、静岡市葵区の「パン工房あしくぼ」の13周年などを祝う記念式典を喫茶ぴあで開いた。県内の福祉関係者ら約30人が出席した。 新型コロナウイルスの影響で式典を開催できない年が続いていた。寺田理事長は「コロナ禍で工賃に打撃が響く時期もあったが、皆さまのおかげで回復できた」と感謝を伝えた。喫茶ぴあを代表し、望月さおりさん(41)が「これからも笑顔で丁寧な接客を目指して頑張っていきたい」と宣言した。 式典の後、多くの県職員らが新商品のパンやお菓子などを買い求めた。
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卓球バレーで脳活性 水谷隼さんの母・万記子さんが実演会
卓球の東京五輪金メダリスト水谷隼さんの母万記子さんによる「卓球バレー実演会」が20日、浜松市西区のデイサービス施設「脳リフレッシュサロン志都呂」で開かれた。施設利用者らが日本発祥のパラスポーツを学んだり、体験したりした。 万記子さんは卓球バレーの医学的効用やルール、道具の使い方などを紹介した。卓球療法士の資格を取得した経緯についても語り、「年齢に関係なく、多くの人に魅力を知ってほしい」と訴えた。 利用者は6人対6人で卓球台を挟んで座り、木製ラケットを手に協力し合って、音の鳴るピンポン球を相手コートに返球した。ラリーが続くと、会場は拍手に包まれた。 体験した藤田栄子さん(81)は「充実し
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災害ボランティア 支援スタッフ養成 7月、静岡で講座
静岡市と市社会福祉協議会は7月2、9の両日、駿河区災害ボランティアセンターの運営を想定したサポートスタッフ養成講座を同区の南部図書館で開く。両日とも午前10時~午後3時。 災害対応NPO「MFP」の松山文紀代表が講師を務める。災害ボランティアセンターは、災害発生後に全国から駆けつけるボランティア活動希望者と被災者をつなぎ、ボランティア活動を支援する役割を担う。講座では、他市町の事例やサポートスタッフに求められる視点などを学ぶ。 参加無料。駿河区在住者以外も参加可能。申し込み締め切りは29日。問い合わせは駿河区地域福祉推進センター<電054(280)6150>へ。
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無料の「難病患者総合相談会」 富士市連絡会、26日
富士市難病患者・家族連絡会は26日午後1時~3時半、同市富士町の市交流プラザ2階で、無料の「難病患者総合相談会」を開く。 難病に詳しい医師5人のほか、ソーシャルワーカー、保健師などの専門職が、医療や福祉、生活相談などに応じる。病名が診断されていない人にも対応する。 医療相談は神経系12人、免疫系12人、痛み6人の計30人限定。福祉相談は18人限定。 事前予約が必要。問い合わせ・申し込みは連絡会事務局<電090(8737)7952>へ。