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テーマ : 沼津市

ダイハツ不正 静岡県内ユーザーも戸惑い「乗り続けていいのか…」

 ダイハツ工業が車両の認証試験を巡り不正を行っていた問題で21日、県内のダイハツ車ユーザーや同車を扱う販売店からは「信頼が揺らぐ」「情報が届かず何もできない」と不安や戸惑いの声が漏れた。人気の軽自動車メーカーの全車種が出荷停止となった異常事態に、店頭では終日、従業員が顧客からの電話や謝罪に追われた。
 浜松市東区の商業施設の駐車場。9年ほど運転する「タント」で買い物に訪れた同市中区の主婦(60)は「信頼して乗っていたのに本当にショック。事故や不具合がなかったからいいが、次の買い替えのタイミングでは選ばないかもしれない」と厳しい表情を見せた。
 県軽自動車協会がまとめた2022年の県内の軽自動車販売台数によると、ダイハツ車は2万1221台とスズキに次ぐ2位で、軽自動車販売全体に占める割合は約28%。
 家族で約20年間ダイハツ車を乗り継いでいるという静岡市葵区の男性団体職員(35)は「一体何が起きているのか。3年前に買った今の車も日常的に使っていて不安。安心して乗り続けてよいのか、早急にはっきりさせてほしい」と強く訴える。
販売店も混乱「情報、連絡なく何もできない」  ダイハツ車を扱う販売店でも混乱が続く。浜松市内の60代の男性役員は「午前の時点で情報も連絡もなく、何もできない。今は他メーカーを薦めるしかない」と需要が高まる年末年始の問題発覚に頭を抱える。
 「ご迷惑をかけ、すみません」。正規ディーラーのダイハツ沼津販売(沼津市)が運営する市内の店舗では来店者に頭を下げる従業員の姿がみられた。同社の担当者は「ユーザーに嫌な思いをさせ、心配をかけて心苦しい。メーカーの発表を理解してしっかり伝え、お客さまに向き合って不安や不満を解消したい」と話した。
 県内ではダイハツ工業と取引がある企業も多い。浜松市内の部品製造会社の担当者は「情報が来ていない。影響は少なからずあると思うが、確認中だ」と今後を注視する。

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