避難所運営 多角的に 弱者対応 ゲームで考える 沼津
沼津市は27日、男女共同参画や性的少数者の視点を考慮した災害時の避難所運営ワークショップを市民文化センターで開いた。避難所運営を模擬体験する「HUG(避難所運営ゲーム)」を使い、自治会員ら22人が図面上で学校の体育館や教室の運営方法を考えた。
休日午前にマグニチュード8・0の大地震が起きたとの想定で、発生日の午後4~11時の運営を話し合った。参加者は障害者や子どもの人数など世帯ごとの情報が入ったカードを見て、配置を検討。「ナプキンが届く」「戸外で授乳をする女性がいる」といった避難所で起こり得る出来事を記したイベントカードに対応するため、支援物資を置く場所や授乳室など教室の機能を決めた。
愛鷹地区の羽切成行自主防災会委員長(54)は「女性や弱者の方々の視点を持って心配りのあるやり方ができるようにした。実際、運営すると難しい問題が多々あった」と振り返った。
講師を務めた県男女共同参画センター交流会議の国井良子理事(51)は性的少数者の配慮について「常に周りにいる人と思い、対応や制度、マニュアルを見直す必要がある」と訴えた。
(東部総局・天羽桜子)