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テーマ : 沼津市

静岡人インタビュー「この人」 オランダの国際映画祭最優秀作に出演した俳優 永井なおきさん(沼津市)

 世界三大映画祭(カンヌ、ベルリン、ベネチア)に次ぐ規模のロッテルダム国際映画祭で最優秀作品賞(タイガーアワード)を受賞した「莉(れい)の対」(田中稔彦監督)に出演した。俳優やモデルの芸能活動の傍ら、静岡県内の専門学校でコミュニケーションなどの講師を務める。大阪市出身。55歳。

永井なおきさん
永井なおきさん

 -受賞の喜びを。
 「俳優出身の監督がコロナ禍をきっかけに仲間を一人一人集めながら作った作品。若いスタッフが苦難を乗り越え、成功する過程を一緒に分かち合えた。映画祭期間中は2週間現地に滞在し、『絶対賞を取る』とみんなで励まし合った。実際に授賞式で作品名が呼ばれた時は、自然と涙がこぼれてきた」
 -作品の見どころは。
 「東京で不自由なく生活する女性と、北海道に住む耳の聞こえない風景写真家の男性が出会うヒューマンストーリー。私は女性の友人の娘を担当する小児科医という役を務めた。3時間超の大作だが、北海道の雪原の映像も美しく、長さを感じさせない」
 -沼津に移住した経緯は。
 「19歳で上京し、21歳から2年半、俳優の渡瀬恒彦さんの付き人を務めた。渡瀬さんは沼津市戸田に別荘があり、訪れる中で縁が生まれた。大阪の下町生まれで都会にしか住んだことがなかった私にとって、自然を感じる“古里”となり、28歳で沼津に移り住んだ」
 -今後の抱負を。
 「地方在住でも、55歳の“おじさん俳優”でも、世界で評価される作品に携われた。経験を語り、同世代だけでなく、若い人が夢を持つことにつながればと思う。東京での仕事の際は、沼津のPRにも努めていきたい」
 (東部総局・尾藤旭)

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