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テーマ : 選挙しずおか

新人続々活況の市議選 動機それぞれ 若者に参画示す 静岡県統一地方選後半戦 

 16日に告示される統一地方選の後半戦は、静岡県東部3市の市議選で新人が続々と名乗りを上げている。19人が初当選を目指す富士をはじめ、沼津の新人は12人、三島は9人。有権者からの支持は未知数でもある半面、関係者は「身近な人の出馬で政治への関心は高まる」と歓迎する。議員のなり手不足も叫ばれる今、立ち上がる立候補予定者の決意とは-。

区画が45まで用意された立候補者ポスターの掲示板。新人も続々と名乗りを上げる=12日、富士市内
区画が45まで用意された立候補者ポスターの掲示板。新人も続々と名乗りを上げる=12日、富士市内

富士 沼津 三島 投票率向上に期待
 富士市内431カ所に設置された立候補者ポスターの掲示板には45区画が用意され、定数32に42人の出馬が見込まれる。市選管担当者は「実際の届け出数は、告示日にならないと分かりません」と身構える。現職9人が引退する見通しだが、“後継”とされる候補以外にも多彩な顔触れが準備している。
 現職を含めた立候補予定者は、沼津は定数28に対して36人、三島は22に28人。いずれも県議選では新人が不在で富士と三島は無投票に終わったが、市議選は新風を吹き込もうと活況だ。
 「選挙権年齢が引き下げられた今、政治参画への壁などないことを若者たちに示したい」と決断したのは教育関係の職歴のある富士市の男性。政治への障壁を破ることを強調する三島市の男性は「若い世代が実行した方が響くはず」という。
 選挙区内でも最年少の層にいる沼津市の候補者は「経営する店が新型コロナ禍で影響を受けた。地域のことを考える時間も増えた」と関心を向けた。富士では「身近な政治で困っている人を助けたいと率直に思うようになった人はたくさんいるはず」と前回選からの社会の変化を指摘する声もあった。
 閉塞(へいそく)感は市政や議会への不満にもつながる。「市政の停滞をもどかしく感じていた。大事なことが多数派の一存で決まるのは健全ではない」と三島市の男性。政党の公認を得た沼津市の女性は、議会を傍聴して少数派が尊重されていない状況に奮い立った。
 選択肢が増えて期待されるのが投票率への影響だ。3市の前回選はいずれも前々回を下回り、沼津市は41・16%と低迷した。今回の多くの出馬予定に「新しい議員像が見られそう」「有権者の一人として喜ばしく思う」との声が聞かれる一方、富士市の男性は「これだけ多様性を示しても投票率が上がらないようではいよいよまずい」と危機感も口にした。

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