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テーマ : 沼津市

芋焼酎「千年の念」 沼津・門池の自治会販売へ 故郷愛と活気醸成

 沼津市門池地区の自治会員でつくる「門池コミュニティー推進委員会」が地元産の材料でつくる芋焼酎の商品化に乗り出した。担い手減少や非加入の住民増加で全国的に自治会や町内会など地域を支える組織の存続が危ぶまれる中、独自商品の販売で活力ある自治会を目指す。

プロジェクトチームでのサツマイモ収穫=11月中旬、沼津市
プロジェクトチームでのサツマイモ収穫=11月中旬、沼津市
予定されている「千年の念」のラベルデザイン
予定されている「千年の念」のラベルデザイン
プロジェクトチームでのサツマイモ収穫=11月中旬、沼津市
予定されている「千年の念」のラベルデザイン


 商品化する芋焼酎の名称は「千年の念(おもい)」。昔話「門池の竜」で、竜が門池に落とした虹色の玉が千年目に光ったという逸話と、地域再興への強い気持ちから名付けた。同地区で生産されたサツマイモを使う。
 「少子高齢化が進むが、地元の活性化につなげたい」。地域振興プロジェクトチームを2017年4月に立ち上げ、代表を務める福田和男会長(69)は意義を語る。
 プロジェクトチームは今年3月、自治会員が参加する「門池地域づくりリーダー養成講座」で、商品資源の活用方法や事業展開を考えた。これまでも同市立門池小創立50周年事業の一環で小学生と地域の耕作遊休地の活用方法を考えたり、サツマイモの苗植え収穫の体験学習を実施したりと、地域を巻き込んだ活動を展開してきた。
 11月に地区のサツマイモを収穫し、趣旨に賛同した杉井酒造(藤枝市)に出荷した。商品は23年7月に販売予定。「静岡にこだわりたい」という思いから、柔らかな果実香を引き出す「静岡酵母」を用いる。
 自治会役員も務める福田さんは「特に門池地区の子どもたちを対象に、芋焼酎に関わる全てを使って企画を進めたい」とした上で、「進学などで地元を離れたとしても、また戻ってきたいと思ってもらえる地域にしたい」と見据える。
 クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で取り組みへの支援を呼びかけるほか、ふるさと納税の仲介サイト「ふるさとチョイス」でも1万円以上の寄付者に商品を進呈する。
 (東部総局・小西龍也)

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