沼津アルプス(沼津市、清水町) 低山続く山稜 起伏激しく【山ある記】
沼津アルプスは香貫山から南へ横山、徳倉山、志下山、小鷲頭山、鷲頭山、大平山と続く山稜[さんりょう]を地元の愛好家が整備し、名付けた。標高は一番高い鷲頭山でも392メートルと低山ではあるが、起伏が激しく全行程で標高差が千メートルもある。登山道は整備されているが、木の根や落ち葉、岩が露出している所もあり、靴は滑りにくいしっかりした物を履いて行こう。
車を香貫山頂上直下の香陵台駐車場に置き出発する。駐車スペースは10台ほどなので注意が必要。まずは香貫山山頂を越えて下ると八重坂登山口だ。ここから本格的な登山道の始まりである。
登山道は常に緑の木々に囲まれている。徳倉山まで230メートルの高度差を登るが、徳倉山直下はかなりの急傾斜である。徳倉山から志下峠までは、緩やかなアップダウンを繰り返し、快適な道になる。
木立の間から右に駿河湾、正面に鷲頭山が、後ろには時々富士山も垣間見える。特に見晴場からの鷲頭山は海岸線から一気にせり上がり見応えがある。
志下峠から鷲頭山まで高度差200メートルの急坂を登る、40分ほどで頂上だ。頂上は広いが富士山はあまり望めない。ここから先ウバメガシの純林の岩稜を歩き、しばらく行くと大平山、多比のバス停に下山する。
(富士宮山岳会・寺野臣彦)