テーマ : 政治しずおか

田代ダム工事期間 大半が「返水不要」 リニア、流域市町に確認 静岡県議会

 川勝平太知事は、リニア中央新幹線トンネル工事に伴う大井川水問題を巡り、同河川上流部の田代ダムで取水が行われない発電設備工事期間中、静岡県内での高速長尺先進ボーリングにより湧水が県外に流出してもJR東海に返水を求めないとの考えを大半の流域市町が示していると明らかにした。大石氏への答弁。
 県が流域10市町に確認したところ、現時点で9市町から回答があった。多くの市町が「発電所工事中の山梨県側への流出量が、取水停止により大井川で増加する水量の範囲内であれば」との前提条件を付けた上で、返水を求めないと答えたという。「湧水量を戻さないという考えに反対はしない」との消極的意見もあった。
 2月25日に開かれた丹羽俊介JR東海社長と大井川流域市町の首長による意見交換会後の取材で、染谷絹代島田市長が2月~2025年11月予定の発電設備工事期間中は返水を求めない考えを「流域の総意」としてJRに伝えたと説明。川勝知事は26日の定例記者会見で、「総意だったのか確かめる必要がある」との見解を示していた。
 川勝知事は答弁で「意見交換会では、山梨県側への流出量や大井川の増水量の具体的な確認方法について説明や議論はなかったと伺っている」と述べ、関係市町や団体、JRで対話を進めることが重要と強調した。

いい茶0

政治しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞