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男女の呼称「議員」23議会 都道府県調査 静岡など17は「君」

 都道府県議会の本会議で議長や副議長が議員を指名する際、23議会が男女問わず呼称として「議員」を使っていることが10日、各議会への取材で分かった。男女とも「君」は静岡など17議会で、ジェンダー平等や男女共同参画を踏まえ、2022年以降に「議員」への移行が進み、逆転した。7議会が男性は「君」、女性は「さん」などと性別により使い分けていた。

都道府県議会の議員呼称
都道府県議会の議員呼称

 「君」は国会でも使われ男女を問わない敬称とされるが、一般的には男性に使われることが多い。呼称を会議規則で定めた例はなく、議長の裁量や議員の提案で慣例を見直す動きが進んでいる。
 2月下旬時点の状況を議会事務局に取材した。「議員」呼称の23議会は青森、栃木、長野、愛知、兵庫、愛媛、長崎など。うち少なくとも富山、京都、大阪、高知、沖縄の5議会は22年以降に移行した。大阪は22年9月、議員同士が「先生」と呼び合うのをやめる取り組みに伴い「君」から改めた。富山では昨年、女性議員から「『君』は時代的に違和感がある」と提案があり変更した。
 「君」呼びは北海道、宮城、新潟、静岡、広島、福岡などで、理由は「慣例で続けている」(北海道)、「先例」(福岡)とするのが大半だった。岩手や東京、香川などは男性が「君」、女性が「さん」で、熊本は男性が「君」、女性は希望を確認した上で「君」か「さん」としていた。
 国会では現在、男女とも「君」が使われているが、1993年に就任した土井たか子衆院議長や、2019年就任の山東昭子参院議長が「さん」付けにしたことがある。

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