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首相 塩谷氏ら追加聴取 裏金問題の経緯確認 

 自民党は26日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、安倍派の会長代理を務めた塩谷立氏(衆院比例東海)、下村博文氏から東京都内のホテルで個別に追加聴取した。安倍派幹部は2022年8月5日に資金還流の扱いを協議し、その後に還流を復活させており、岸田文雄首相が自ら経緯をただした。安倍派幹部には弁明を踏まえ来月初旬に厳正処分を科す方針で、茂木敏充幹事長が週内にも党紀委員会の招集を要請する。
 国会の政治倫理審査会の証言では還流復活を誰が主導したか明らかにならず、改めて聞き取ることとした。幹部協議に加わった当時事務総長の西村康稔氏、参院側会長だった世耕弘成氏は27日に聴取する。二階俊博元幹事長が政治責任を理由に衆院選不出馬を表明したのに倣い、4人に自発的対応を促す狙いもある。
 関係者によると、塩谷氏は政倫審の弁明に沿って説明したという。首相は聴取後、記者団に「作業をこれからも続ける」と述べ、内容は伏せた。聴取には茂木氏と森山裕総務会長が同席した。
 執行部は、還流復活を漫然と許した4人の責任は重いとして「選挙での非公認」以上を科す方向で調整を進める。4人を含め安倍、二階両派を80人規模で一斉処分とし、党紀委員会に処分の重さを諮る。一方で不出馬表明した二階氏の処分は見送る方向だ。渡海紀三朗政調会長は「重く受け止め、当然考慮されるべきだ」と記者団に語った。
 安倍派は長年、パーティー券販売ノルマの超過利益を議員に還流してきた。22年4月、当時会長だった安倍晋三元首相が中止を指示したが、安倍氏死去後に復活させた。

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