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静岡駅と中心街の“分断”解消へ 交差点改良検討 静岡市24年度予算案

 静岡市は2024年度、JR静岡駅北口と中心市街地の徒歩による回遊性を高めるため、北口前を走る国道1号の地上横断に向けた検討を始める。24年度一般会計当初予算案に関連費2100万円を盛り込んだ。駅と中心街の“分断”を解消するため、国道の交通量や駅周辺の地下道の利用状況を調査し、駅前を車ではなく歩行者中心の空間とする交差点改良案を立案していく。

地上横断の検討に着手するJR静岡駅北口前の空間=静岡市葵区
地上横断の検討に着手するJR静岡駅北口前の空間=静岡市葵区
国道1号と並行して東西に走る主要道路。JR静岡駅北口周辺の整備を検討する
国道1号と並行して東西に走る主要道路。JR静岡駅北口周辺の整備を検討する
地上横断の検討に着手するJR静岡駅北口前の空間=静岡市葵区
国道1号と並行して東西に走る主要道路。JR静岡駅北口周辺の整備を検討する

 同駅北口は国道1号の交通量の多さやバス乗降客の利便性を考慮して、車両の通行を優先し、歩行者の動線は地下道を主としている。しかし、駅を出てすぐに地下道に入ることから、土地勘のない観光客らにとっては道が分かりにくいなどの難点があった。18年度に国道1号静清バイパスの全線4車線化が完了して以降、街中の東西方向の路線は交通量が減少しているとして、歩行者が移動しやすい空間への転換を図る。
 24年度は、国道1号と並行する北街道や本通りなどの主要道路の将来交通量を算出し、車両の通行を分散させる手法を検討したり、国道を横断する方法のニーズを把握するためのアンケートを実施したりする。データを基に、国道と御幸通りが交わる交差点のコンパクト化や信号表示の変更などの改良案を立案していくという。
 静岡駅北口周辺のあり方を巡っては、外部有識者による「市政変革研究会」で専門家らから「ウオーカブルな(居心地よく歩きたくなる)空間に改変し、街の魅力を高めるべき」との意見が上がっていた。市都市計画課の担当者は「専門家や道路管理者の国と引き続き協議しながら、検討を進めていきたい」と話した。

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