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防災情報 SNSで若者へ 関東大震災100年で強化 県東部地域局 積極発信

 静岡県東部でも大きな被害を受けた関東大震災発生から100年の節目に合わせ、県東部地域局がSNSで防災情報の発信を強化している。主に20~30代の防災意識の向上につなげたい考えだ。

防災情報を発信する県東部地域局の職員=沼津市
防災情報を発信する県東部地域局の職員=沼津市


 8月1日から連日、X(旧ツイッター)に投稿している。まずは県内外の被害状況を写真も交えて伝えている。インスタグラムやネット投稿サイト「note」も今後活用する。
 同局によると、1923年9月1日に発生した関東大震災では県内の建物2298軒が全壊し、死者・行方不明者は443人。熱海市と伊東市には津波が襲い、御殿場市と小山町では建物の倒壊が相次ぐなど県東部に被害が集中した。
 津波到達地点を示す石碑や供養塔などが各地に残るが、「被害の実情はあまり知られていない。風化させたくない」と担当者。特に被災経験の少ない若者に伝えようとSNSで集中的に発信することにした。平日はXの投稿を欠かさない。
 8月中旬からは、災害への備えを意識した内容にする。関東大震災では建物倒壊に起因する火災による死者が多かったことを踏まえ、木造建物の構造によって耐震強度が変わると示す実験結果を伝える。食料や携帯トイレなど備蓄品について紹介する。
 担当者は「大震災から100年をきっかけに、自分を守り地域で助け合う意識を養ってほしい」と話す。8月下旬には沼津市の県東部総合庁舎で関東大震災の被害を伝える企画展を開催する予定。
 (東部総局・矢嶋宏行)

 

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