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「人のため思い研究」 ノーベル賞受賞 大村博士 伊東で講演

 2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大特別栄誉教授の大村智博士(88)がこのほど、伊東市観光会館で開かれた市文化講演会(市教委主催)で講話した。伊東ゆかりの細菌学者・北里柴三郎博士(1853~1931年)や自身の研究について、約850人の聴衆に伝えた。

講演する大村博士=伊東市観光会館
講演する大村博士=伊東市観光会館

 大村博士は、伊東市川奈のゴルフ場周辺で採取した土から見つかった微生物を元に、寄生虫感染症の特効薬を開発した。講演では山梨に生まれ、研究者として歩み始めるまでの人との関わりなどを紹介。「薬で人のためになるようなものを見つけたいと、絶えず思いながら研究を続けた」と心境を語った。
 北里博士は伊東町(現伊東市)に別荘を構え、地域の発展に寄与した。大村博士は、北里博士が地元の子どもたちの通学のために橋を架けたエピソードなどに触れた。
 会場の高校生らの質問にも答え、「まずは研究を楽しむことが大事。うまくいかない時こそ、次の発展の重要な時期」などと考え方を伝えた。

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