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北里博士の顕彰碑 お披露目 伊東の発展に尽力 有志が設置

 伊東市民有志でつくる北里柴三郎博士顕彰委員会(杉本正人会長)が、伊東ゆかりの細菌学者で地域発展に寄与した同博士の顕彰碑を市内の松川遊歩道に設置した。博士の誕生日に当たる29日、現地で除幕式を開き、関係者が完成を祝った。

顕彰碑の設置を祝う関係者=伊東市の松川遊歩道
顕彰碑の設置を祝う関係者=伊東市の松川遊歩道

 北里博士は1913年に当時の伊東町に別荘を構え、併設した日本初の室内温泉プール「千人風呂」を開放するなど予防医学の先駆けとなる温泉療法を実践した。地元の子どもたちのために私財を投じて橋を架設し、鉄道誘致にも尽力した。
 碑は高さ2・2メートル、幅1・2メートル、奥行き47センチのブロンズ製。地元の彫刻家重岡建治さんが手がけ、別荘があった場所の付近に建てた。千人風呂をイメージして作り、博士が提唱する医道論の理念を刻んだ。制作費は募金やクラウドファンディングで募った。
 杉本会長は「顕彰碑が観光客や地元の皆に親しまれ、市の発展につながることを願う」と述べた。碑の設置には2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大特別栄誉教授の大村智博士が協力し、式典に出席。「北里先生は予防医学を唱えた。碑が末永く遺徳を語ってくれると思う」と語った。

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