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熱海の宝ダイダイ 世界に 石舟庵(伊東)が和菓子プロジェクト

 熱海市特産のダイダイの価値を高めようと、和菓子製造販売「石舟庵」(伊東市、高木康行社長)が「熱海だいだい和菓子プロジェクト」を始動した。香り豊かな果実を活用した商品開発などを通じ、「日本の食文化の宝」として海外市場に売り込んでいきたいと意気込む。

熱海だいだい和菓子プロジェクトに乗り出した高木社長(左)とメンバー=熱海市
熱海だいだい和菓子プロジェクトに乗り出した高木社長(左)とメンバー=熱海市


 伊豆名産のニューサマーオレンジを使った菓子などを手がけてきた同社。ダイダイを使った菓子も10年ほど前から開発に取り組んできたが、菓子に余分な苦みや渋みに阻まれ、商品化には至らなかった。
 そんな中、高木社長は2年前に熱海市のダイダイ生産者、岡野谷伸一郎さんと出会い、その魅力発信にかけた熱意に触れて商品開発に再挑戦することを決意した。20代の若手社員5人とともにプロジェクトチームを設置し、試行錯誤の末、課題の苦みや渋みを取り除きつつ、さわやかな香りが引き立つダイダイピューレの開発に成功。昨年6月にはピューレを使った「だいだいしぐれ」の販売を開始し、今年9月に第2弾「だいだい畑のあんドーナツ」の発売を予定している。
 高木社長は「ダイダイは海外で『ビターオレンジ』と呼ばれ、料理や洋菓子との親和性が高い。自信をもってダイダイを使った和菓子を世界に発信していきたい」と話した。保育園や幼稚園で「だいだい和菓子作り体験会」も開き、地域から活用の機運を高めていきたいとしている。
 (熱海支局・豊竹喬)

 

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