テーマ : 裾野市

静岡、長野、新潟、山梨の知事サミット 脱炭素へ共同宣言採択

 静岡、長野、新潟、山梨の4県の知事が共通の課題で連携を図る「第7回中央日本四県サミット」が14日、山梨県内で開かれた。脱炭素社会の実現に向けて「農業分野で地球温暖化対策を先導する取り組みを行う」との共同宣言を採択し、温室効果ガス削減などを共に推進する方針を確認した。
 共同宣言は4県が果樹や稲作、茶など農業が盛んな地域であることを背景に、▽農業から排出される二酸化炭素(CO2)、メタン、亜酸化窒素の削減につながる新技術開発と社会実装の推進▽農地に炭素を貯留し大気中のCO2削減▽温室効果ガス削減を図って生産した農畜産物への理解促進▽情報共有や情報交換による交流―の4項目について取り組みを加速させることを掲げた。
 サミットでは「脱炭素社会に向けた取り組み」をテーマに各県の施策を共有した。
 山梨県の長崎幸太郎知事は会合前に、甲府市で展開する「米倉山電力貯蔵技術研究サイト」に川勝平太知事ら3知事を案内。太陽光発電で水素を生成し、エネルギーを有効活用する「やまなしモデルP2G(パワー・ツー・ガス)システム」を紹介し、4県連携で水素利用や人材育成に取り組むことを会合で提案した。いずれの知事も前向きな姿勢を示した。
 川勝知事は新素材「セルロース・ナノファイバー(CNF)」の拠点形成や、トヨタが裾野市で建設を進める「ウーブン・シティ」で水素が利用される見通しを示した。「一極集中ではない分散型エネルギーの体系を4県が主導して構築ができるといい」などと述べた。
 中央日本四県サミットは2014年に始まった。10年目の23年度は本県で開催される。

いい茶0

裾野市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞