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テーマ : 政治しずおか

駿河湾フェリー悪天時 運航率向上へ田子漁港活用【静岡県議会2月定例会】

 出野勉副知事は清水港と土肥港を結ぶ駿河湾フェリーについて、悪天候で土肥港に着岸できない場合に、高波の影響を受けにくい田子漁港(西伊豆町)を代替港として活用し、運航率を向上させる方針を明らかにした。加畑氏への答弁。

駿河湾フェリー
駿河湾フェリー

 県観光振興課によると、駿河湾フェリーの運航率はおおむね85%。周辺の東京湾フェリーや伊勢湾フェリーに比べて欠航の多さが課題となっている。田子漁港への着岸が可能になれば、運航率が10ポイント程度上昇する見込みという。旅行会社にもセールスしやすくなり、利用増につなげる。
 駿河湾フェリーは新型コロナウイルス禍で落ち込んだ団体旅行の回復が遅れるなど輸送人員が伸び悩み、燃料費の高騰も重なって厳しい経営環境を強いられている。出野副知事は2025年度に清水港の乗船場所がJR清水駅に近い江尻埠頭(ふとう)に移転することに触れ、徒歩乗船客やインバウンド(訪日客)の拡大に努めると説明。閑散期の減便など経費削減を進め、経営安定化を目指す方針を示した。
 大規模地震など有事の際に人や物資を緊急輸送する役割にも言及した。能登半島地震で半島地域が孤立するリスクが浮き彫りになったとし、「災害時の駿河湾フェリーの重要性がますます高まった」と述べた。
 駿河湾フェリーは民間企業の事業撤退を受け、県と3市3町でつくる一般社団法人が経営を引き継いだ。21年に策定した経営改善戦略の改定作業を進めており、近く公表する。

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