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テーマ : 政治しずおか

日中「互恵関係」5年ぶり明記 24年版外交青書

 上川陽子外相(衆院静岡1区)は16日の閣議で、2023年の外交、国際情勢をまとめた24年版外交青書を報告した。昨年11月の日中首脳会談で確認した「戦略的互恵関係」を5年ぶりに青書に書き込み、包括的に推進すると明記した。韓国との関係改善を反映し、10年版以来14年ぶりに「パートナー」と表現した。

上川陽子外相
上川陽子外相
上川陽子外相

 中国に関する記述では、懸案を含めて対話を重ね、共通課題については協力する「建設的で安定的な関係」の構築が重要だと表明した。台湾海峡の平和と安定に言及。東・南シナ海で中国による一方的な現状変更の試みが続いていると指摘した。南シナ海で日本、米国、フィリピンの連携強化の重要性を書き込んだ。
 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を受けた日本産水産物の輸入規制即時撤廃や、拘束された邦人の早期解放を中国に働きかけるとした。
 韓国に関しては、インド太平洋の厳しい安全保障環境を踏まえ「日韓の緊密な協力が今ほど必要とされる時はない」と重視した。日米韓3カ国連携は首脳、外相、次官など重層的に関係を築いていると評価。一方で韓国最高裁が元徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じた判決は「断じて受け入れられない」との立場を改めて明示した。
 北朝鮮による日本人拉致問題は「ひとときもゆるがせにできない人道問題」と言い切り、首脳会談実現に向け岸田文雄首相直轄のハイレベル協議を進めると訴えた。
 北朝鮮からロシアへの武器移転を非難し、ロシアから北朝鮮への軍事支援の可能性を「注視している」と懸念を示した。対ロ関係は議題に応じて国益を踏まえ対応するとした。北方領土問題を解決し、平和条約を締結する方針を堅持した。

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