あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 政治しずおか

リニア工事、静岡県内ボーリング「おおむね理解」 JR東海社長、利水団体に説明

 JR東海の丹羽俊介社長は28日に東京都内で開いた定例記者会見で、リニア中央新幹線トンネル工事を巡り、大井川上流部の田代ダム(静岡市葵区)取水停止期間(2月~2025年11月)を利用した県内での高速長尺先進ボーリングの実施について、同日までに県と大井川の利水団体に説明したと明らかにし、利水団体については「特に反対の意見はなく、おおむね理解をいただけた」と述べた。

県内のリニア工事の今後の見通しについて見解を述べるJR東海の丹羽俊介社長=28日午後、東京都
県内のリニア工事の今後の見通しについて見解を述べるJR東海の丹羽俊介社長=28日午後、東京都

 2月に開かれた大井川流域市町の首長と同社の意見交換会の中で、首長側が田代ダム取水停止期間中であれば、県外流出するボーリング湧水を大井川に返水する方策を実施しなくてもよいとの意向を丹羽社長に伝え、早期の県内ボーリング実施を求めていた。
 丹羽社長は県側の受け止めは明らかにせず、「引き続き対話を進めている」と述べるにとどめた。川勝平太知事は県内でのボーリングが南アルプスの生態系に与える影響に懸念を示していて、県はこうした意見を伝えたとみられる。
 加えて県は、山梨県側の県境300メートル区間をボーリングで削孔(さっこう)する前に、県内の水資源保全策について合意するよう同社に求めている。丹羽社長は、県が求める対策は23年8月までの県専門部会で提示済みとする従来の考えを重ねて示した。

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

政治しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む