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テーマ : 政治しずおか

富士山入山管理 ウェブ登録システム、26年度以降本格稼働へ 静岡県ロードマップ

 富士山の入山規制について、静岡県は21日、2024~25年度にウェブ登録システムを活用した夜間入山制限の社会実験を試行し、26年度以降にシステムを本格稼働させるロードマップを、沼津市で開かれた「県安全快適な富士登山推進会議」で示した。会議では山小屋関係者から強制力のない夜間入山制限の実効性を不安視する意見も出た。
 山梨県は24年夏から吉田ルートで1日4千人以上、午後4時~翌日午前3時の入山を条例で規制する。静岡県は新たに構築するウェブ登録システムで、山小屋の宿泊予約状況などの事前登録を促し、開山期間中(7月10日~9月10日)の毎日午後4時以降は予約のない来訪者に登山自粛を求める弾丸登山対策を示している。
 静岡県関係者が短期・中長期的課題について意見集約を図る同推進会議で、県担当者は2年間の試行でウェブ登録システムの実効性を確認しつつ、並行してエコツーリズム推進法などによる法規制も検討し、26年度以降の本格的な入山者管理に役立てる考えを述べた。将来的には、登録システムに入山料(保全協力金)支払い確認や決済機能の搭載も検討する。
 夜間入山制限に向けた人員配置案は、マイカー規制を実施する富士宮口の水ケ塚駐車場、須走口の須走多目的広場で、シャトルバス利用者の登録内容を確認する。富士宮口の高鉢ゲート、須走口のふじあざみライン入り口では観光バス利用者らの確認を行う。スマートフォンを所持しない人は紙で登録内容を確認する。5合目到着前に確認することで登山強行を抑止したい考え。マイカー規制のない御殿場口は新5合目に人員を配置する。
 協議では、山梨県の上限人数設定や通行料2千円徴収導入で、富士宮口への流入を懸念する山小屋関係者が「ウェブ登録システムに即効性はない」などと静岡県側の対策の弱さを指摘した。現地まで来た人が登山自粛要請に従う可能性は低いとし、登録時点での工夫を訴える関係者もいた。

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