あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 選挙しずおか

民間と行政より連携 活気創出待たずに行動 「日本平夜市」を運営/松木季代子さん(38) 静岡市清水区在住【決める、未来 持続可能な街へ 私の願い③】

 眼下に静岡市清水区の夜景が広がり、ランタンの明かりと軽快な音楽で会場に笑顔があふれる。月1回、土曜夜に開催される「日本平夜市」は今年で8年目を迎える。当初わずか50人しか来なかった会場は、今や最大約1万人の来場者でにぎわう場に成長を遂げた。

日本平夜市会場を笑顔で案内する松木季代子さん=1日、静岡市清水区の日本平駐車場
日本平夜市会場を笑顔で案内する松木季代子さん=1日、静岡市清水区の日本平駐車場

 「楽しい場所がなければ自分たちで創るという地域の姿が理想。地域の活性化を行政に依存せず、市民自らが仕掛けるべきだ」。地元有志で構成する夜市事務局発起人の松木季代子さん(38)はこう言い切る。
 活動の原点は、10年間住んだ清水区三保。26歳で団体を立ち上げ、三保松原の松葉から作った香料は、地域資源の利活用例として静岡市の特産品に認定された。活動の場を同区の日本平にも広げ、当時地元観光協会が登録準備を進めていた「日本夜景遺産」に合わせ、夜景を楽しみながら気軽に足を運べる空間の創出に挑戦した。
 回数を重ねるごとに集客が増す夜市に、行政も反応した。会場付近の日本平「夢テラス」は開業時間が土曜のみ延長されるようになり、市も新たに予算化した連動イベントを実施するようになった。行政との連携によって活動の幅が広がる手応えを感じている。
 もし、自身が統一地方選の候補者だったら-。名字をもじった「『松(待つ)』から行動へ」を有権者に訴えたいと言い、「行動しない人ほど行政に責任転嫁する」と指摘する。さらに「市民一人一人の、『やりたいこと』と『できること』の公約数が、持続可能な地域づくりに必要な要素」と強調する。
 夜市の今後を見据え、「新たな産業創出や、やる気のある地元の人たちが挑戦できる場所にしたい」と意気込む。そのために必要なこととして、民間のソフトと行政のハードがもっと活発に連携することに期待する。自身の次なる目標は、活動の原点である三保地区の活性化。20代で「やりたいこと」を書きためた「夢リスト」に終わりはない。

 まつき・きよこ 富士宮西高卒。2018年に株式会社ボクラノマチを設立し、代表取締役社長に就任。静岡市清水区在住。38歳。

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

選挙しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む