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ウェブシステムで富士山入山管理 夜間制限、社会実験へ 【静岡県24年度予算案】

 静岡県は2024年度、富士山の安全対策を進めるため、新たにウェブを活用した入山管理システムを試行する。24年夏の開山期までにシステムを構築し、県内ルートで夜間の入山制限の社会実験を実施する。13日に発表した24年度一般会計当初予算案に関連経費5200万円を盛り込んだ。

大勢の登山客が詰めかける富士山=2023年8月2日、山頂付近
大勢の登山客が詰めかける富士山=2023年8月2日、山頂付近

 県は、山梨県が実施予定の入山規制に連動する形で、弾丸登山者の抑制を目的に夜間の入山制限を検討している。社会実験は7月10日~9月10日の開山期間中の全日で、毎日午後4時以降の入山を制限する想定。山小屋宿泊予約がある登山者は除外する。県内3ルート(富士宮、須走、御殿場)のうち、制限が必要と考えるルートで実施するとみられる。
 入山管理システムについては、登山者がウェブを使って行程や宿泊先などを事前に入力する仕組みを検討中で、将来的な入山管理に役立てる狙い。詳細は今後検討していくという。
 このほか、登山者の安全対策を行う山小屋の活動費を助成する新規事業や、安全誘導員の配置、登山実態調査などに7100万円を計上する。
 21年に焼失した富士宮口5合目レストハウスに代わる来訪者施設については、県が検討した予定地では岩盤が強固なため建設が困難と判明し、設置場所の変更を前提に基本計画を見直す。暫定的な施設設置の検討も含めて4600万円を見込んだ。
 入山規制を巡っては、山梨県が弾丸登山対策と混雑緩和策として、吉田ルートの登山道の一部を1日上限4千人までとし、午後4時~翌午前3時は原則閉鎖する。このほか、県有地の使用料2千円を徴収する方針を明らかにしている。

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